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公開番号
2025062409
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-14
出願番号
2023171456
出願日
2023-10-02
発明の名称
ポリウレタンエラストマー及びポリウレタン成形体
出願人
キヤノン株式会社
代理人
弁理士法人秀和特許事務所
主分類
C08G
18/40 20060101AFI20250407BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】柔軟でありながら、圧縮変形歪みが小さく、かつ、耐摩耗性に優れた成形体を与えるポリウレタンエラストマーの提供。
【解決手段】マトリックスと、該マトリックス中に分散された複数個のドメインとを有するポリウレタンエラストマーであって、該ドメインの粘弾性項を示すパラメータAと、該マトリックスの粘弾性項を示すパラメータBとの関係が、A<Bであり、マイクロゴム硬度及び除荷5秒後の歪みが所定の範囲であり、所定の耐摩耗試験における摩耗試験片の質量減少率が、10.0質量%以下であるポリウレタンエラストマー。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
マトリックスと、該マトリックス中に分散された複数個のドメインとを有するポリウレタンエラストマーであって、
該ポリウレタンエラストマーからなる、一辺が100μmの立方体形状の第1成形体の一つの面に対して平行な切断面の、走査型プローブ顕微鏡による粘弾性像において測定される、該ドメインの粘弾性項を示すパラメータAと、該マトリックスの粘弾性項を示すパラメータBとの関係が、A<Bであり、
該ポリウレタンエラストマーからなる第2成形体の温度23℃におけるマイクロゴム硬度が20~50度であり、かつ、
該第2成形体の温度23℃におけるナノインデンターを用いた押し込み試験において、ビッカース圧子を荷重速度10mN/30秒で該第2成形体に押し込み、荷重10mNで60秒間維持した後、除荷した時に、除荷5秒後の歪みが1.0μm以下であり、
該ポリウレタンエラストマーからなる縦30mm、横30mm、厚さ2mmのシート形状を有する摩耗試験片の表面について、下記の条件(1)~(6)によって、JISR1613:2010に準拠したボールオンディスク摩耗試験を行ったときの該摩耗試験片の質量減少率が、10.0質量%以下であることを特徴とする、ポリウレタンエラストマー:
(1)ボール
材質:ステンレス鋼
直径:10mm
(2)荷重:100g
(3)環境:温度23℃、50%RH
(4)時間:60分
(5)摺動円直径:10mm
(6)試験片を載置した円盤の回転速度:300rpm。
続きを表示(約 370 文字)
【請求項2】
前記ポリウレタンエラストマーが、
下記式(1)で表される第1の構造と、下記式(2)で示される第2の構造と、を有し、前記マトリックスは、該第1の構造を含み、前記ドメインは、該第2の構造を含む、請求項1に記載のポリウレタンエラストマー:
TIFF
2025062409000007.tif
26
170
(式(1)中、R
1
は、炭素数3~12のアルキレン基を示す。)
TIFF
2025062409000008.tif
16
170
(式(2)中、R
2
は、炭素数3~6のアルキレン基を示す。)。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のポリウレタンエラストマーを含む、ポリウレタン成形体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、ポリウレタンエラストマー及びポリウレタン成形体に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリウレタンエラストマーは、人工皮革や合成皮革、塗料、コーティング剤、接着剤など幅広い用途において使用される。一般的に、ポリウレタンエラストマーは、ポリイソシアネートとポリオールの反応物からなり、ポリイソシアネートに由来するハードセグメントと、ポリオールに由来するソフトセグメントとから構成されている。
ポリウレタンエラストマー原料の一つであるポリオールは、分子鎖構造の違いにより、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオールなどに分類され、要求性能に応じてポリオールの種類が選択される。中でも、ポリカーボネートポリオールを原料とした、ポリカーボネート構造を有するポリウレタンエラストマーは、耐摩耗性に優れる。その上、ポリエーテル構造やポリエステル構造を有するポリウレタンエラストマーに比べて、耐熱性や耐候性、耐加水分解性などにも優れることが知られている。
【0003】
一方、ポリカーボネート構造を有するポリウレタンエラストマーでは、ポリカーボネート構造間に強い分子間力が働き、ポリウレタンエラストマーの顕著な硬度上昇を引き起こす。このため、ポリカーボネート構造を有するポリウレタンエラストマーは、低硬度が要求されるような用途に適用することは困難であった。
【0004】
また、低硬度エラストマーの代表例としてシリコーンエラストマーが挙げられる。該シリコーンエラストマーは、ポリカーボネート構造を有するポリウレタンエラストマーと比較して圧縮永久歪みには優れているが、耐摩耗性に劣る。
このような背景から、ポリカーボネート構造を有するポリウレタンエラストマーと同様の優れた耐摩耗性を有し、シリコーンエラストマーに匹敵する低い圧縮永久歪みのエラストマーが求められている。
【0005】
特許文献1には、ポリオールに由来する構造単位、特定の構造を有するポリエーテルカーボネートジオールに由来する構造単位、及び、特定の構造を有する2つの繰り返し単位を有するポリカーボネートジオール及び/又は特定の構造を有する2つの繰り返し単位を有するポリアルキレンエーテルグリコールに由来する構造を含むポリウレタンエラストマーが開示されている。
また、特許文献2には、ブレード部材を支持体に接着してなる電子写真装置用現像ブレードが開示されている。そして、該ブレード部材の材料が、ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物との反応物であるポリウレタンエラストマーであって、該ポリオール化合物が少なくとも分子の両末端に活性水素を有するポリジメチルシロキサンとポリプロピレングリコールのブレンド体であることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2020-128461号公報
特開2000-29307号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明者らの検討によれば、特許文献1に係るポリウレタンエラストマーは、従来のポ
リカーボネートポリウレタンと比べて柔軟性に優れるものの、シリコーンエラストマーに匹敵するような低硬度の実現は困難であった。また、特許文献1に係るポリウレタンエラストマーは、ポリエーテルのセグメントが、ポリウレタンエラストマー中で均一に存在しているためか、一般的なポリカーボネートポリウレタンに匹敵する良好な摩擦特性の実現も困難であった。また、特許文献2に係るポリウレタンエラストマーは、硬度と摩擦特性の観点では優れているものの、シリコーンエラストマーに匹敵する低圧縮永久歪みの実現は困難であった。
【0008】
本開示の少なくとも一の態様は、柔軟でありながら、圧縮永久歪みが小さく、かつ、高い耐摩耗性を示す成形体を与えるポリウレタンエラストマーの提供に向けたものである。
また本開示の少なくとも一の態様は、柔軟でありながら、圧縮永久歪みが小さく、かつ、摩耗しにくいポリウレタンエラストマー成形体の提供に向けたものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の少なくとも一の態様によれば、マトリックスと、該マトリックス中に分散された複数個のドメインとを有するポリウレタンエラストマーであって、該ポリウレタンエラストマーからなる、一辺が100μmの立方体形状の第1成形体の一つの面に対して平行な切断面の、走査型プローブ顕微鏡による粘弾性像において測定される、該ドメインの粘弾性項を示すパラメータAと、該マトリックスの粘弾性項を示すパラメータBとの関係が、A<Bであり、該ポリウレタンエラストマーからなる第2成形体の温度23℃におけるマイクロゴム硬度が20~50度であり、かつ、該第2成形体の23℃におけるナノインデンターを用いた押し込み試験において、ビッカース圧子を荷重速度10mN/30秒で該第2成形体に押し込み、荷重10mNで60秒間維持した後、除荷した時に、除荷5秒後の歪みが1.0μm以下であり、該ポリウレタンエラストマーからなる縦30mm、横30mm、厚さ2mmのシート形状を有する摩耗試験片の表面について、下記の条件(1)~(6)によって、JISR1613:2010に準拠したボールオンディスク摩耗試験を行ったときの該摩耗試験片の質量減少率が、10.0質量%以下であるポリウレタンエラストマーが提供される。
(1)ボール
材質:ステンレス鋼
直径:10mm
(2)荷重:100g
(3)環境:温度23℃、50%RH
(4)時間:60分
(5)摺動円直径:10mm
(6)試験片を載置した円盤の回転速度:300rpm。
【0010】
本開示の少なくとも一の態様によれば、上記のポリウレタンエラストマーを含む成形体が提供される。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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