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公開番号
2025064350
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-17
出願番号
2023174031
出願日
2023-10-06
発明の名称
細胞作製装置及び細胞回収方法
出願人
キヤノン株式会社
,
キヤノンメディカルシステムズ株式会社
代理人
弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類
C12M
1/26 20060101AFI20250410BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】回収対象の細胞と不要物とが混合した液体からフィルタにより不要物を除去する工程において、フィルタにより捕捉された細胞の回収率を向上させること。
【解決手段】実施形態に係る細胞作製装置は、流路と、フィルタとを備える。流路は、細胞及び細胞よりも小さい物体を含む第1の液体と、第1の液体と異なる第2の液体とが流れる。フィルタは、流路内で第1の液体に含まれる細胞を捕捉する第1の面と、第1の面の反対側に位置する第2の面とを備える。細胞作製装置は、第1の液体をフィルタの第1の面から第2の面に向けて送液する第1の送液と、第2の液体をフィルタの第2の面から第1の面に向けて送液する第2の送液と、を実行する。第1の送液の速度は、第2の送液の速度よりも遅い。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
細胞及び前記細胞よりも小さい物体を含む第1の液体と、前記第1の液体と異なる第2の液体とが流れる流路と、
前記流路内で前記第1の液体に含まれる前記細胞を捕捉する第1の面と、前記第1の面の反対側に位置する第2の面とを備えるフィルタと、を備え、
前記第1の液体を前記フィルタの前記第1の面から前記第2の面に向けて送液する第1の送液と、
前記第2の液体を前記フィルタの前記第2の面から前記第1の面に向けて送液する第2の送液と、を実行し、
前記第1の送液の速度は、前記第2の送液の速度よりも遅い、
細胞作製装置。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記流路は、少なくとも、
前記第1の液体が貯蔵される第1の容器と、
前記第2の液体が貯蔵される第2の容器と、
前記フィルタを通過した前記物体が排出される廃液容器と、
前記フィルタから回収された前記細胞が格納される回収容器と、
前記第1の容器から前記フィルタを経由して前記廃液容器まで前記第1の液体が通液する第1の送液経路と、
前記第2の容器から前記フィルタを経由して前記回収容器まで前記第2の液体が通液する第2の送液経路と、を含み、
前記第1の送液では前記第1の送液経路に前記第1の液体を送液し、前記第2の送液では前記第2の送液経路に前記第2の液体を送液する、
請求項1に記載の細胞作製装置。
【請求項3】
リンス液が貯蔵される第3の容器をさらに備え、
前記リンス液を、前記第3の容器から、少なくとも、前記第1の送液経路のうち、前記第1の送液経路と重複する部分を経由して前記廃液容器まで送液する第3の送液を実行し、
前記第3の送液の速度は、前記第2の送液の速度よりも遅い、
請求項2に記載の細胞作製装置。
【請求項4】
前記フィルタは前記第1の面から前記第2の面に向けて貫通する複数の貫通孔を有するメンブレンフィルタであり、
前記複数の貫通孔の最大孔径は、前記細胞よりも小さく、かつ、前記物体よりも大きい、
請求項1に記載の細胞作製装置。
【請求項5】
前記フィルタは、複数の細孔を備えるスポンジ状の多孔質体であり、前記多孔質体の前記第1の面の細孔は、前記第2の面の細孔よりも小さい、
請求項1に記載の細胞作製装置。
【請求項6】
前記フィルタは、トラックエッチング法によりエッチングされた均一な形状の複数の細孔を備えるトラックエッチドメンブレンフィルタである、
請求項1に記載の細胞作製装置。
【請求項7】
前記フィルタは、メッシュ状に形成された金属により構成される、
請求項1に記載の細胞作製装置。
【請求項8】
前記流路は、前記第1の送液経路において、前記第1の液体が通過する穴が前後よりも小さく構成された圧損発生部を備える、
請求項2に記載の細胞作製装置。
【請求項9】
前記物体はウイルスであり、
前記第1の液体は前記細胞と前記ウイルスの混合液であり、
前記第2の液体は液体培地である、
請求項1に記載の細胞作製装置。
【請求項10】
細胞及び前記細胞よりも小さい物体を含む第1の液体をフィルタの第1の面から前記第1の面の反対側に位置する第2の面に向けて通液する第1の送液ステップと、
前記第1の液体と異なる第2の液体を前記フィルタの前記第2の面から前記第1の面に向けて通液する第2の送液ステップとを含み、
前記第1の送液ステップにおける送液の速度は、前記第2の送液ステップにおける送液の速度よりも遅い、
細胞回収方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本明細書及び図面に開示の実施形態は、細胞作製装置及び細胞回収方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
人工多能性幹細胞(iPS(induced pluripotent stem)細胞)の作製には複数の工程が存在する。また、1つの工程内には流路の異なる複数のステップが存在する。iPS細胞作製の途中での外部への感染性物質の漏洩や汚染等のリスクの低減のためには、全ての工程が1つの閉鎖系の装置内で実行されることが望ましい。
【0003】
ここで、iPS細胞作製の工程のうち、細胞とウイルスの混合液からウイルスを除去する処理を含む工程については、従来は遠心分離が用いられていた。しかしながら、通常の遠心分離は開放系で行われるものであり、閉鎖系の装置に適用することが困難である。閉鎖系の装置に適用可能な手段のうち、細胞とウイルスの混合液からウイルスを除去することが可能なものとして、フィルタを用いたウイルス除去手段がある。しかしながら、単にフィルタを用いてウイルス除去を行うと、遠心分離を用いた場合と比較して細胞回収率が低下してしまうため、その改善が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2012/002497号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、回収対象の細胞と不要物とが混合した液体からフィルタにより不要物を除去する工程において、フィルタにより捕捉された細胞の回収率を向上させることである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態に係る細胞作製装置は、流路と、フィルタとを備える。流路は、細胞及び細胞よりも小さい物体を含む第1の液体と、第1の液体と異なる第2の液体とが流れる。フィルタは、流路内で第1の液体に含まれる細胞を捕捉する第1の面と、第1の面の反対側に位置する第2の面とを備える。細胞作製装置は、第1の液体をフィルタの第1の面から第2の面に向けて送液する第1の送液と、第2の液体をフィルタの第2の面から第1の面に向けて送液する第2の送液と、を実行する。第1の送液の速度は、第2の送液の速度よりも遅い。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、第1の実施形態に係る細胞作製装置の概略構成の一例を示す図である。
図2は、第1の実施形態に係る細胞作製装置に用いられるカートリッジの概略構成の一例を示す図である。
図3は、第1の実施形態に係る細胞作製装置により実現されるiPS細胞作製プロセス(工程)フローの一例を示す図である。
図4は、第1の実施形態に係る初期化因子導入工程の一部に対応する流路構成の一例を示す図である。
図5は、第1の実施形態に係る捕捉流量を変化させた場合における回収率の変化の一例を示すグラフである。
図6は、第1の実施形態に係る回収流量を変化させた場合における回収率の変化の一例を示すグラフである。
図7は、第1の実施形態に係るフィルタの外観の一例を示す図である。
図8は、第1の実施形態に係るフィルタの本体部の拡大図の一例である。
図9は、比較例に係るフィルタの本体部の拡大図の一例である。
図10は、第1の実施形態に係る圧損部材が配管に配置された状態の一例を示す図である。
図11は、第2の実施形態に係る初期化因子導入工程の一部に対応する流路構成の一例を示す図である。
図12は、変形例1に係るフィルタの本体部の上面側の拡大図の一例である。
図13は、変形例1に係るフィルタの本体部の下面側の拡大図の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しながら、細胞作製装置及び細胞回収方法の実施形態について詳細に説明する。
【0009】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る細胞作製装置1の概略構成の一例を示す図である。細胞作製装置1は、細胞の作製の全工程を一貫して実施する。本実施形態においては、細胞作製装置1は、特に、人工多能性幹細胞(iPS(induced pluripotent stem)細胞)を作製するものとして説明する。
【0010】
図1に示すように、本実施形態の細胞作製装置1は、カートリッジ10a,10b、送液装置11a,11b、バルブ開閉装置12a,12b、冷却装置13a,13b、インキュベータ14a,14b、及び移動装置15a,15bを備える。また、細胞作製装置1は、細胞作製装置1全体を制御する処理回路を備える。
(【0011】以降は省略されています)
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