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公開番号
2025062111
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-11
出願番号
2025017875,2023117860
出願日
2025-02-05,2019-03-15
発明の名称
低酸素障害、虚血再灌流障害又は炎症の予防又は治療剤、移植用細胞保護剤、及び生体保存剤
出願人
脳科学香料株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
A61K
31/426 20060101AFI20250404BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】本発明は、低酸素障害、虚血再灌流障害又は炎症の予防又は治療剤、移植用細胞保護剤、及び生体保存剤を提供する。
【解決手段】式(I)
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025062111000013.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">33</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">40</com:WidthMeasure> </com:Image>
(式中の各記号は明細書に記載の通りである)で示される複素環化合物又はその塩、式S=C=N-R
5
(II)(式中の記号は明細書に記載の通りである)で示されるイソチオシアネート化合物、及びTRPA1作動薬から選択される少なくとも1種を有効成分として含
有する、低酸素障害、虚血再灌流障害又は炎症の予防又は治療剤、移植用細胞保護剤、及び生体保存剤。
【選択図】図10A
特許請求の範囲
【請求項1】
式(I)
TIFF
2025062111000006.tif
33
40
(式中、
環Aは、窒素原子、酸化されていてもよい硫黄原子及び酸素原子から選択される1又は2個のヘテロ原子を含む5から7員の複素環であり;
R
1
、R
2
、R
3
及びR
4
は、それぞれ独立して、水素原子、C
1-6
アルキル基、ハロゲン原子、アミノ基、-SH、C
1-6
アルキルチオ基、C
2-6
アルケニルチオ基、C
1-6
アルキル-カルボニル基、ホルミル基、C
6-10
アリール基、C
1-6
アルコキシカルボニル基、5又は6員ヘテロアリール基、又はオキソ基であり;R
1
及びR
2
は、互いに結合して、置換されていてもよい5又は6員環を形成してもよく;
nは0、1、又は2である)
で示される複素環化合物又はその塩、及び式(II)
S=C=N-R
5
(II)
(式中、R
5
は、C
1-6
アルキル基、C
1-6
ハロアルキル基、C
2-6
アルケニル基、C
6-10
アリール基、又は5又は6員ヘテロアリール基である)
で示されるイソチオシアネート化合物から選択される少なくとも1種を有効成分として含有する、低酸素障害、虚血再灌流障害又は炎症の予防又は治療剤、移植用細胞保護剤、又は生体保存剤。
続きを表示(約 570 文字)
【請求項2】
環Aが、チアゾリン、チアゾール、チアゾリジン、チオモルホリン、チオフェン、ピロール、モルホリン、アゼパン、ピリジン、ピラジン、フラン、2,3-ジヒドロ-4H-1,4-チアジン、又はイミダゾールである、請求項1に記載の剤。
【請求項3】
有効成分が式(I)で示される複素環化合物又はその塩である、請求項1又は2に記載の剤。
【請求項4】
有効成分が式(II)で示されるイソチオシアネート化合物である、請求項1に記載の剤。
【請求項5】
低酸素障害又は虚血再灌流障害又は炎症の予防又は治療剤である、請求項1~4のいずれか1項に記載の剤。
【請求項6】
移植用細胞保護剤である、請求項1~4のいずれか1項に記載の剤。
【請求項7】
生体保存剤である、請求項1~4のいずれか1項に記載の剤。
【請求項8】
鼻腔投与用の請求項1~7のいずれか1項に記載の剤。
【請求項9】
TRPA1作動薬を有効成分として含有する低酸素障害、虚血再灌流障害又は炎症の予防又
は治療剤。
【請求項10】
TRPA1作動薬を有効成分として含有する移植用細胞保護剤。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、低酸素障害、虚血再灌流障害又は炎症の予防又は治療剤、移植用細胞保護剤、及び生体保存剤に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
ヒトや動物は進化の過程で危機に瀕した際に生存確率を高める能力を獲得してきたと考えられる。雪山などで遭難したヒトが低体温状態で発見され心停止後数時間以上経過したにもかかわらず回復したという例が数多く知られている。このような例では潜在的な内在性の個体保護作用が何らかの刺激により誘発された可能性が考えられる。クマやリスなどの哺乳類の一部は冬眠する能力を持っている。これらの動物では冬眠時には体温や酸素消費量が低下した状態で生命を維持することができる。心停止により酸素供給が停止すると脳などの酸素要求性の高い組織の細胞が不可逆的なダメージを受ける。一方で、心停止後の血流再開は活性酸素などの発生を引き起こし、組織に大きなダメージを与える。このような低酸素障害や虚血再灌流障害は、人為的に個体を低体温に誘導する低体温療法により緩和される。また、冬眠状態の動物では炎症や虚血再灌流障害などに対する抵抗性も上昇することが知られる(非特許文献1-3)。
【0003】
恐怖は危険が身に迫っていることを脳が判断した際に誘発される情動で、逃避行動や天敵に発見される確率を低下させるFreezing行動(すくみ行動)などを引き起こすと共に、さまざまな種類の生理応答を誘発する。恐怖症の患者が恐怖刺激を提示されて失神する際には心拍数が50%近く低下する(非特許文献4)。このように恐怖情動はヒトにおいても強力
な生理応答の誘発と結びついている。危機に陥ったヒトや動物が低体温や低代謝に加え抗炎症や免疫制御応答を誘発することで、組織や個体の保護作用を高めることができれば、生存確率を高めることが可能となる。しかし、恐怖情動性や潜在的な内在性の個体保護作用を誘発する技術は開発されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
日本特許第5350496号明細書
【非特許文献】
【0005】
N Engl J Med 346:612-613, 2002
Lancet Neurol 2: 410-416, 2003
Nat Rev Neurosci 13: 267-278, 2012
Psychosom Med 23: 493-507, 1961
Nature 450: 503-508, 2007
Cell 163: 1153-1164, 2015
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、恐怖情動性や潜在的な内在性の個体保護作用を誘発する技術を提供し、低酸素障害、虚血再灌流障害又は炎症の予防又は治療剤、移植用細胞保護剤、及び生体保存剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
恐怖情動は先天的と後天的なメカニズムで制御される。本発明者らは、鼻腔内で先天的
と後天的な匂い情報が分離した神経回路により脳へ伝達され行動を制御することを解明した(非特許文献5)。この発見により、匂いに対する先天的な行動制御を担う神経回路の存在が証明され、その結果、匂いに対する行動は後天的な学習や経験により決定されるという従来の常識は覆された。匂いに対する応答が先天的に制御されるのであれば、この遺伝的なメカニズムに働きかける匂い分子を開発することで、行動を望ましく制御する技術が開発できる可能性がある。実際に本発明者らは、極めて強力な先天的恐怖情動を誘発する人工匂い分子である「チアゾリン類恐怖臭: thiazoline-related fear odors(tFOs)」の
開発に世界で初めて成功した(特許文献1、非特許文献6)。tFOsの開発により、これまで解明が困難であった先天的な恐怖情動の制御メカニズムや、先天的恐怖情動により誘発される生理応答の詳細な解明が可能となった。
【0008】
嗅覚による先天的と後天的な恐怖刺激は共に同等レベルのFreezing行動を誘発した。しかし、生理応答を指標にすると、先天的な恐怖刺激のみが体温や心拍数の低下を誘発することが明らかになった。さらに、本発明の下記一般式で示される先天的恐怖や潜在的な内在性の個体保護作用の誘発に関与する化合物群(複素環化合物及びイソチオシアネート化合物)を嗅がせる、或いは、腹腔内に投与することで、低酸素障害や虚血再灌流障害や炎症が抑制できることが明らかになった。一方で、本発明者らは、恐怖情動性や潜在的な内在性の個体保護作用を誘発する化合物はTRPA1(transient receptor potential ankyrin 1)を活性化する性質があり、また、TRPA1ノックアウトマウスでは恐怖情動性や潜在的な内在性の個体保護作用が部分的に抑制されることを解明した。これらの結果は、恐怖情動性や潜在的な内在性の個体保護作用の一部がTRPA1遺伝子を介して制御されることを示す。TRPA1遺伝子は本発明の技術による低酸素障害、虚血再灌流障害又は炎症の予防又は治療剤と移植用細胞保護剤を利用する対象となるヒトや家畜などの哺乳類から鳥類、魚類、昆虫に至るまで広範な生物で存在する。
【0009】
すなわち、本発明は以下に関する。
[1] 式(I)
【0010】
TIFF
2025062111000002.tif
33
40
(【0011】以降は省略されています)
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