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公開番号2025060482
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2024168975
出願日2024-09-27
発明の名称パッキングを有する液体-液体抽出のためのパルスコラム
出願人コミッサリア ア レネルジー アトミーク エ オ ゼネルジ ザルタナテイヴ,オラノ・リサイクレイジ,エレクトリシテ・ドゥ・フランス
代理人個人,個人,個人
主分類B01D 11/04 20060101AFI20250403BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】できるだけ高い混合効率及びできるだけ幅広い操作パラメータ値の範囲にわたって満足のいく流体力学的機能を有する液体-液体抽出のためのパルスコラムを提供する。
【解決手段】縦軸Z及び内径D0の円筒形チューブ10と、チューブの内部に位置するパッキング20とを備え、パッキングは、縦軸に沿って延びるロッド30と、ロッドに沿って間隔Eをあけて規則的に分布されて且つ固定される複数のトランケーテッドディスク40であって、それぞれがロッドに垂直な横平面P内に延在する複数のトランケーテッドディスクと、を備え、各トランケーテッドディスクは、横平面における外周として、距離Dだけ離間する2つの同一で平行な直線状の縁41によって接続される半径Rの円の2つの円弧を有し、任意の2つの隣接するトランケーテッドディスクは、ゼロではない配向角によって、横平面内で互いに関して配向されている。
【選択図】図1A
特許請求の範囲【請求項1】
縦軸(Z)及び内径(D

)の円筒形のチューブ(10)と、
前記チューブ(10)の内部に位置するパッキング(20)と、
を備える液体-液体抽出のためのパルスコラムであって、
前記パッキング(20)は、
前記縦軸(Z)の沿って延びるロッド(30)と、
前記ロッド(30)に沿って間隔(E)をあけて規則的に分布されて且つ固定される複数のトランケーテッドディスク(40)であって、それぞれが前記ロッド(30)に垂直な横平面(P)内に延在する複数のトランケーテッドディスク(40)と、を備え、
各前記トランケーテッドディスク(40)は、前記横平面(P)における外周として、距離Dだけ離間する2つの同一で平行な直線状の縁(41)によって接続される半径(R)の円の2つの円弧を有し、任意の2つの隣接する前記トランケーテッドディスク(40)は、ゼロではない配向角(θ)によって、前記横平面(P)内で互いに関して配向されていることを特徴とする、パルスコラム(1)。
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
2つの隣接する前記トランケーテッドディスク(40)の間の前記間隔(E)は、一定である、請求項1に記載のパルスコラム(1)。
【請求項3】
前記間隔(E)は、前記チューブ(10)の前記内径(D

)と同じ大きさの程度である、請求項2に記載のパルスコラム(1)。
【請求項4】
前記間隔(E)は、前記チューブの前記内径(D
0)
よりも小さい、請求項2又は3に記載のパルスコラム(1)。
【請求項5】
前記チューブ(10)の前記内径(D

)は、50mmより小さい、請求項1から4のいずれか一項に記載のパルスコラム(1)。
【請求項6】
前記間隔(E)は、10mmに等しく、前記チューブ(10)の前記内径(D
0)
は、15mmに等しい、請求項5に記載のパルスコラム(1)。
【請求項7】
前記チューブ(10)の内部断面の表面積(S

)に対する前記トランケーテッドディスク(40)の横表面積(S

)の比は、75%から80%の間である、請求項1から6のいずれか一項に記載のパルスコラム(1)。
【請求項8】
前記トランケーテッドディスク(40)の少なくとも表面は、親水性材料から製造される、請求項1から7のいずれか一項に記載のパルスコラム(1)。
【請求項9】
前記トランケーテッドディスク(40)の少なくとも表面は、疎水性材料から製造される、請求項1から7のいずれか一項に記載のパルスコラム(1)。
【請求項10】
前記直線状の縁(41)は、クリネレートされている、請求項1から9のいずれか一項に記載のパルスコラム(1)。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、化学工学の分野、特に液体-液体抽出の分野に属する。連続的な液体-液体抽出操作のための様々な装置の中で、パルスコラムが知られており、パルスコラムは、円筒形チューブと、液体の移動の妨げとなり、且つそのチューブの内部に収容される不動の固形物のセット(いわゆるパッキングと呼ばれる)と、を備える。操作中、このチューブは、垂直に位置決めされ、2つの非混和性液体は、このチューブ内で逆方向に循環する(重い液体は、上部に導入され、軽い液体は底部に導入される)。パルシング(pulsing)(すべての液体に加える振動運動)及びパッキングの効果において、液体の1つが液滴の形でもう1つの液体に分散される。この分散は、2つの液体の間の接触表面が増加し、これらの液体の1つに最初に含まれていた1つ以上の溶質がもう1つの液体に移動できるようにする。
続きを表示(約 2,900 文字)【0002】
したがって、本発明は、縦軸Z及び内径D

を有する円筒形チューブと、チューブの内部に位置するパッキングと、を備える液体-液体抽出のためのパルスコラムに関連する。
【背景技術】
【0003】
チューブ内に収容されるパッキングに関しいくつかの解決策が知られている。図4Aに示される第1の解決策において、パッキング120は、ロッド130と、そのロッド130に取り付けられる一連の規則的に間隔をあけた要素140から構成され、ロッド130は、それらの要素140を通る。このロッド130は、縦軸Zに沿って延び、縦軸Zはチューブ110の縦軸である。チューブ110は、破線で概略的に示されている。各要素140は、トランケーテッド円形ディスク143である。つまり、ディスクはディスクの直径より短い長さの単一の直線状の縁を有し、ディスクの円周の残りは、円の一部である。各トランケーテッドディスク(truncated disc)143は、横平面(縦軸Zに垂直な面)内に延在する。任意の2つの隣接するトランケーテッドディスク143が互いに180°の角度をなして配向されるように(つまり、2つの隣接するディスク143は、もしそれらが同じ横平面内に置かれている場合、縦軸Zに関して互いに対称である)、トランケーテッドディスク143は、ロッド130に沿って置かれている。2つの隣接するトランケーテッドディスク143の間の距離は、一定である。このパッキングは、「トランケーテッドディスクパッキング」と呼ばれている。
【0004】
しかしながら、小さい直径のチューブ、例えば15mm程度の直径のチューブ場合、及び液体の1つがもう1つの液体の粘度よりも非常に大きい粘度を有する場合の両方又はいずれか一方の場合、トランケーテッドディスクを有するパッキングは効率が不十分である。不十分な効率とは、2つの液体の間の物質の移動が、完全な理論上の混合に比べて小さすぎること、及びコラムの高さが物質の所定の移動を得るには高すぎることを意味する。この低い効率の1つの原因は、多くは過剰な(縦軸Zに沿う)軸方向混合である。この混合は、軸方向分散係数D
ax
によって特徴づけられる。この係数が高くなればなるほど、コラム内で行われる物質の移動の効率が低くなる。したがって、15cmの直径を有するコラム及び1つの液体が8cP(センチポアズ)の粘度、2L/h/cm

の総特定流量(つまり、3.5L/hの2相の総特定流量)、1.5cmのパルス振幅及び1Hzのパルス周波数(この試験を標準試験と呼ぶ)の場合、2cmだけ離間されたトランケーテッドディスクの6.9cm

/sの軸方向分散係数D
ax
が得られる。
【0005】
コラムの効率の向上を試みるために、要素140の間の距離を縮めることからなる第1の解決方法が想定される。行われた試験では、この構成がコラムの軸方向分散係数D
ax
を減少させることができるということを示した。上記の標準試験では、の2.1cm

/sのD
ax
が1cmだけ離間されたトランケーテッドディスクで得られ、それは2cmだけ離間されたトランケーテッドディスクの6.9cm

/sのD
ax
よりも低い。
【0006】
図4Bに示されるように、パッキング120が2つの平行なロッド130と、それら2つのロッドに取り付けられる一連の規則的に間隔をあけた要素140とで構成され、2つのロッドはこれらの要素140を通るという第2の解決策が想定される。これらのロッド130は、縦軸Zに沿って延び、縦軸Zはチューブ110の縦軸である。チューブ110は、破線で概略的に示されている。要素140の第1形態は、リング141(環を形成するための孔がその中心に開けられる円形ディスク)であり、要素140の第2形態は、リング141の孔の直径より大きく、且つリング141の外径よりも小さい直径を有する円形ディスク142である。各リング141及び各ディスク142は、(縦軸Zに垂直な)横平面P内で延在する。リング141及びディスク142は、各ディスク142が2つのリング141の間に位置するように、2つのロッド130に沿って交互に置かれ、リング141と隣接するディスク142との間の距離は一定である。このパッキングは、「ディスクアンドリングパッキング(disc and ring packing)」と呼ばれる。上記標準試験では、リング142及び隣接するディスク141との間の距離が1cmに等しく、3.5cm

/sのD
ax
が得られ、それは2cmだけ離間されたトランケーテッドディスクの6.9cm

/sのD
ax
値よりも低い。
【0007】
しかしながら、上記第1の解決策及び第2の解決策で行われた試験は、満足のいく流体力学的機能が存在する操作パラメータ(パルス振幅、コラムの周波数、及びコラムを通る流量)の範囲が、要素140がより離間された構成と比較して、狭いことが示された。特に、コラムの輻輳前の最大総特定流量(つまり、2つの液体が逆方向に循環することができないとき)DST
max
は、より離間されるトランケートディスク(DST
max
=3L/h/cm

)よりも第1の解決策(DST
max
=2L/h/cm

)及び第2の解決策(DST
max
=1.8L/h/cm

)のほうが小さい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、これらの欠点を改善することを目的とする。
【0009】
本発明は、できるだけ高い混合効率及びできるだけ幅広い操作パラメータ値の範囲にわたって満足のいく流体力学的機能を有する液体-液体抽出のためのパルスコラムを提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的は、パッキングが縦軸Zに沿って延びるロッドと、前記ロッドに沿って規則的に分布されて且つ固定される複数のトランケーテッドディスクとを備え、複数のトランケーテッドディスクのそれぞれが間隔Eをあけて前記ロッドに垂直な横平面P内に延在し、各トランケーテッドディスクは、横平面Pにおける外周として、距離Dだけ離間する2つの同一で平行な直線状の縁によって接続される半径Rの円の2つの円弧を有し、任意の2つの隣接するディスクは、ゼロではない配向角によって、横平面内で互いに関して配向されている、という事実によって達成される。
(【0011】以降は省略されています)

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