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公開番号
2025060043
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-10
出願番号
2023170531
出願日
2023-09-29
発明の名称
重厚な味わいが増強されたビールテイスト飲料
出願人
キリンホールディングス株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C12C
5/02 20060101AFI20250403BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】重厚な味わいが増強された、苦味の少ないビールテイスト飲料の提供。
【解決手段】苦味価が10未満のビールテイスト飲料であって、以下の条件:(a)2-フェネチルアセテートの含有量が0.02ppm以上;および(b)カプロン酸の含有量が0.01ppm以上のいずれかを充足する、ビールテイスト飲料。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
苦味価が10未満のビールテイスト飲料であって、以下の条件:
(a)2-フェネチルアセテートの含有量が0.02ppm以上;および
(b)カプロン酸の含有量が0.01ppm以上
のいずれかを充足する、ビールテイスト飲料。
続きを表示(約 900 文字)
【請求項2】
原料にホップを含まない、請求項1に記載のビールテイスト飲料。
【請求項3】
原料に麦芽を含まない、請求項1に記載のビールテイスト飲料。
【請求項4】
苦味価が5未満である、請求項1~3のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
【請求項5】
アルコール(エタノール)濃度が0v/v%以上10v/v%以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
【請求項6】
2-フェネチルアセテートの含有量が0.4ppm以上であり、カプロン酸の含有量が1.2ppm以上であり、アルコール(エタノール)濃度が1v/v%以上10v/v%未満である、請求項1に記載のビールテイスト飲料。
【請求項7】
苦味価が10未満のビールテイスト飲料を製造する方法であって、以下の条件:
(a)2-フェネチルアセテートの含有量が0.02ppm以上;および
(b)カプロン酸の含有量が0.01ppm以上
のいずれかを充足するように、2-フェネチルアセテートおよび/またはカプロン酸の含有量を調整する工程を含んでなる、方法。
【請求項8】
苦味価が10未満のビールテイスト飲料における重厚な味わいを増強する方法であって、以下の条件:
(a)2-フェネチルアセテートの含有量が0.02ppm以上;および
(b)カプロン酸の含有量が0.01ppm以上
のいずれかを充足するように、2-フェネチルアセテートおよび/またはカプロン酸の含有量を調整する工程を含んでなる、方法。
【請求項9】
苦味価が10未満のビールテイスト飲料における中後半の味厚みを増強する方法であって、以下の条件:
(a)2-フェネチルアセテートの含有量が0.02ppm以上;および
(b)カプロン酸の含有量が0.01ppm以上
のいずれかを充足するように、2-フェネチルアセテートおよび/またはカプロン酸の含有量を調整する工程を含んでなる、方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、重厚な味わいが増強されたビールテイスト飲料に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、嗜好トレンドの変化を背景として、若者を中心に苦味を忌避する消費者が増加している。このような消費者のニーズに即した商品開発を進める中で、苦味の少ないビールテイスト飲料は、苦味を抑えるその特殊な製造方法のため、通常のビールと比較してビールらしい飲み応えや、味厚み、重厚な味わいなどが不足してしまうという問題が見出されている。
【発明の概要】
【0003】
本発明者らは、苦味の少ないビールテイスト飲料において、2-フェネチルアセテートまたはカプロン酸の含有量を調整することにより、重厚な味わいを増強できることを見出した。本発明は、この知見に基づくものである。
【0004】
従って、本発明は、重厚な味わいが増強された、苦味の少ないビールテイスト飲料を提供する。
【0005】
すなわち、本発明によれば以下の発明が提供される。
(1)苦味価が10未満のビールテイスト飲料であって、以下の条件:
(a)2-フェネチルアセテートの含有量が0.02ppm以上(好ましくは0.02ppm以上6ppm以下);および
(b)カプロン酸の含有量が0.01ppm以上(好ましくは0.01ppm以上6ppm以下)
のいずれかを充足する、ビールテイスト飲料。
(2)原料にホップを含まない、前記(1)に記載のビールテイスト飲料。
(3)原料に麦芽を含まない、前記(1)または(2)に記載のビールテイスト飲料。
(4)苦味価が5未満である、前記(1)~(3)のいずれかに記載のビールテイスト飲料。
(5)アルコール(エタノール)濃度が0v/v%以上10v/v%以下である、前記(1)~(4)のいずれかに記載のビールテイスト飲料。
(6)2-フェネチルアセテートの含有量が0.4ppm以上であり、カプロン酸の含有量が1.2ppm以上であり、アルコール(エタノール)濃度が1v/v%以上10v/v%未満である、前記(1)~(5)のいずれかに記載のビールテイスト飲料。
(7)苦味価が10未満のビールテイスト飲料を製造する方法であって、以下の条件:
(a)2-フェネチルアセテートの含有量が0.02ppm以上(好ましくは0.02ppm以上6ppm以下);および
(b)カプロン酸の含有量が0.01ppm以上(好ましくは0.01ppm以上6ppm以下)
のいずれかを充足するように、2-フェネチルアセテートおよび/またはカプロン酸の含有量を調整する工程を含んでなる、方法。
(8)苦味価が10未満のビールテイスト飲料における重厚な味わいを増強する方法であって、以下の条件:
(a)2-フェネチルアセテートの含有量が0.02ppm以上(好ましくは0.02ppm以上6ppm以下);および
(b)カプロン酸の含有量が0.01ppm以上(好ましくは0.01ppm以上6ppm以下)
のいずれかを充足するように、2-フェネチルアセテートおよび/またはカプロン酸の含有量を調整する工程を含んでなる、方法。
(9)苦味価が10未満のビールテイスト飲料における中後半の味厚みを増強する方法であって、以下の条件:
(a)2-フェネチルアセテートの含有量が0.02ppm以上(好ましくは0.02ppm以上6ppm以下);および
(b)カプロン酸の含有量が0.01ppm以上(好ましくは0.01ppm以上6ppm以下)
のいずれかを充足するように、2-フェネチルアセテートおよび/またはカプロン酸の含有量を調整する工程を含んでなる、方法。
【0006】
本発明によれば、苦味価が10未満のビールテイスト飲料において、重厚な味わいを増強することができる。さらに、本発明によれば、苦味価が10未満のビールテイスト飲料において、中後半の味厚みを増強することも可能である。
【発明の概要】
発明の具体的説明
【0007】
本発明において「ビールテイスト飲料」とは、ビール様の風味をもつ飲料をいう。「ビール様の風味」とは、通常のビールを製造した場合、すなわち、酵母等による発酵に基づいてビールを製造した場合に得られるビール特有の味わいや香りを、その飲料が呈することを意味する。本発明のビールテイスト飲料は、特に断りがない場合、酵母による発酵工程の有無や麦芽の有無にかかわらず、いずれの飲料をも包含する。ここで「発酵工程」とは、酵母等の微生物が有機物を分解することによってアルコール等の代謝産物を生成する工程をいう。
【0008】
本発明において、「ppm」という単位は「mg/L」と同義であり、「ppb」という単位は「μg/L」と同義である。
【0009】
本発明のビールテイスト飲料は、苦味価が10未満のビールテイスト飲料である。苦味価が10未満であることにより、一般的なビール(苦味価が18から25程度)の苦味を忌避する消費者にも受け入れ可能な程度に、ビールテイスト飲料の苦味を低減することができる。本発明のビールテイスト飲料の苦味価は、好ましくは10未満、好ましくは9.9未満、好ましくは9.8未満、好ましくは9.7未満、好ましくは9.6未満、好ましくは9.5未満、好ましくは9.4未満、好ましくは9.3未満、好ましくは9.2未満、好ましくは9.1未満、好ましくは9未満、好ましくは8.9未満、好ましくは8.8未満、好ましくは8.7未満、好ましくは8.6未満、好ましくは8.5未満、好ましくは8.4未満、好ましくは8.3未満、好ましくは8.2未満、好ましくは8.1未満、好ましくは8.0未満、好ましくは7.9未満、好ましくは7.8未満、好ましくは7.7未満、好ましくは7.6未満、好ましくは7.5未満、好ましくは7.4未満、好ましくは7.3未満、好ましくは7.2未満、好ましく7.1満、好ましくは7未満、好ましくは6.9未満、好ましくは6.8未満、好ましくは6.7未満、好ましくは6.6未満、好ましくは6.5未満、好ましくは6.4未満、好ましくは6.3未満、好ましくは6.2未満、好ましくは6.1未満、好ましくは6未満、好ましくは5.9未満、好ましくは5.8未満、好ましくは5.7未満、好ましくは5.6未満、好ましくは5.5未満、好ましくは5.4未満、好ましくは5.3未満、好ましくは5.2未満、より好ましくは5.1未満、さらに好ましくは5未満とされる。飲料の苦味価は、例えば、EBC法(ビール酒造組合:「ビール分析法」8.15 1990年)により測定することができる。具体的には、サンプルに酸を加えた後にイソオクタンで抽出し、遠心分離処理後に得られたイソオクタン層の、純粋なイソオクタンを対照に測定した275nmにおける吸光度に定数(50)を乗じた値(B.U.)である。 苦味価は、ホップもしくはホップ加工品(ホップエキスやホップペレットなど)等のホップ由来成分の添加量を変えることによって調整することができる。すなわち、ビールテイスト飲料には、苦味価が10未満になる範囲において、ホップ由来成分が含まれていてもよい。但し、ホップ由来成分が含まれていなくてもよい。
【0010】
本発明のビールテイスト飲料は、以下の条件:
(a)2-フェネチルアセテートの含有量が0.02pm以上;および
(b)カプロン酸の含有量が0.01ppm以上
のいずれか一方または両方を充足する。このようなビールテイスト飲料は、例えば、ビールテイスト飲料の製造過程におけるいずれかの段階で、これらの成分を添加することにより製造することができ、あるいは、これらの成分を含有する原料を配合することによって製造してもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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