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公開番号
2025057940
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-09
出願番号
2023167790
出願日
2023-09-28
発明の名称
超音波探触子
出願人
富士フイルム株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
A61B
8/00 20060101AFI20250402BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】駆動するための信号線の本数を抑制しながらも高精細な超音波画像を生成することができる超音波探触子を提供する。
【解決手段】アジマス方向に配列された複数の圧電素子(3)は、それぞれ、エレベーション方向に4個以上で且つ10個以下の複数の分割素子部分(31)に分割され、それぞれの分割素子部分のエレベーション方向の長さ(Ly1)に対する厚さ(Lz1)の比により表されるアスペクト比の最大値と最小値との差分は、複数の分割素子部分におけるアスペクト比の平均値に対して10%の範囲内にあり、複数の分割素子部分のエレベーション方向における配列ピッチ(P1)は、超音波探触子の中心周波数により決定される超音波の波長よりも大きく、複数の分割素子部分のうち、エレベーション方向の中央に配置され且つ互いに隣接する少なくとも2つの分割素子部分(31C)の信号電極層(3A)は、互いに電気的に接続されている。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
複数の圧電素子がバッキング材の上にアジマス方向に沿ってアレイ状に配列された超音波探触子であって、
前記複数の圧電素子は、それぞれ、前記バッキング材の表面上に信号電極層と圧電体部とグランド電極層が順次積層された積層体からなり、
それぞれの前記圧電素子は、エレベーション方向に4個以上で且つ10個以下の複数の分割素子部分に分割され、
前記複数の分割素子部分におけるそれぞれの前記エレベーション方向の長さに対する厚さの比により表されるアスペクト比の最大値と最小値との差分は、前記複数の分割素子部分におけるアスペクト比の平均値に対して10%の範囲内にあり、
前記複数の分割素子部分の前記エレベーション方向における配列ピッチは、前記超音波探触子の中心周波数により決定される超音波の波長よりも大きく、
前記複数の分割素子部分のうち、前記エレベーション方向の中央に配置され且つ互いに隣接する少なくとも2つの分割素子部分の前記信号電極層は、互いに電気的に接続されている超音波探触子。
続きを表示(約 810 文字)
【請求項2】
前記複数の圧電素子と前記バッキング材の間に導電パターンを有する配線基板が配置され、
前記複数の圧電素子の前記信号電極層および前記グランド電極層は、それぞれ、前記配線基板の前記導電パターンを介して引き出されている請求項1に記載の超音波探触子。
【請求項3】
前記複数の分割素子部分は、それぞれ前記グランド電極層から前記信号電極層まで延びる分断溝を介して前記エレベーション方向に分断されている請求項2に記載の超音波探触子。
【請求項4】
前記分断溝は、前記配線基板の内部にまで延びている請求項3に記載の超音波探触子。
【請求項5】
前記複数の圧電素子の前記グランド電極層の上に音響整合層が積層されている請求項3に記載の超音波探触子。
【請求項6】
前記分断溝は、前記音響整合層の内部にまで延びている請求項5に記載の超音波探触子。
【請求項7】
前記分断溝は、前記エレベーション方向に10μm以上で30μm以下の溝幅を有する請求項3に記載の超音波探触子。
【請求項8】
前記分断溝に充填剤が充填されている請求項7に記載の超音波探触子。
【請求項9】
前記少なくとも2つの分割素子部分は、互いに前記圧電体部の一部および前記信号電極層が接続されながら機械振動的に前記エレベーション方向に分断されている請求項2に記載の超音波探触子。
【請求項10】
前記圧電体部は、前記信号電極層に接触する第1面と前記グランド電極層に接触する第2面とを有し、
前記少なくとも2つの分割素子部分の前記圧電体部は、前記第2面から前記第1面に向かって延びる分割溝を介して互いに前記エレベーション方向に隣接している請求項9に記載の超音波探触子。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、超音波探触子に係り、特にアジマス方向に配列された複数の圧電素子がそれぞれエレベーション方向に複数の分割素子部分に分割された超音波探触子に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)
【背景技術】
【0002】
従来から、医療分野において、超音波画像を用いた超音波診断装置が実用化されている。一般に、この種の超音波診断装置は、超音波探触子から被検体に向けて超音波ビームを送信し、被検体からの超音波エコーを超音波探触子で受信し、その受信信号を電気的に処理することにより超音波画像が生成される。
【0003】
超音波探触子としては、例えば、複数の圧電素子をアジマス方向に直線状に配列した1次元アレイ型探触子が用いられる。複数の圧電素子に対して遅延量を調節して駆動することで、アジマス方向に沿った断層面において超音波ビームの送信焦点の深さを電子的に可変とすることができる。ただし、エレベーション方向については、探触子の前部に配置された音響レンズにより決定される固定焦点とされることが多い。
【0004】
これに対して、特許文献1、2に開示されているように、複数の圧電素子が2次元状に配列された2次元アレイ型探触子を用いれば、任意の方向に沿った断層面においてそれぞれ超音波ビームの送信焦点の深さを調節することが可能となる。
ただし、2次元アレイ型探触子においては、圧電素子の数が大幅に増加し、それに伴って探触子を駆動するために多数の信号線が必要となり、超音波探触子と装置本体を接続するケーブルの太さおよび重量が増大し、また、剛直化することで、超音波診断装置を操作するユーザの負担が大きくなってしまう。さらに、超音波診断装置の製造コストの増加、処理回路の複雑化を余儀なくされることとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平07-131895号公報
特開平03-243099号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、アジマス方向に配列された複数の圧電素子を、それぞれ、エレベーション方向に3~5個程度の素子部分に分割した、いわゆる1.5次元アレイ型探触子と呼ばれる探触子が用いられることがある。
この1.5次元アレイ型探触子では、圧電素子をエレベーション方向に分割することにより、エレベーション方向においても超音波ビームの送信焦点の深さを電子的に可変として深度に関わらずに高精細な超音波画像の生成を可能としながら、探触子を駆動するための信号線の本数を削減することができる。
【0007】
このような1.5次元アレイ型探触子において、通常、エレベーション方向における圧電素子の分割幅は、探触子の感度、ビーム形状(F値)等を考慮して決定されるため、分割されたそれぞれの素子部分のエレベーション方向の長さに対する厚さの比により表されるアスペクト比に数倍程度の差が生じる場合がある。
エレベーション方向に配列された複数の素子部分にアスペクト比の差が生じると、音速が異なることから、互いの素子部分における感度の帯域形状が異なり、高精細な超音波画像を生成することができなくなるおそれがある。
【0008】
本発明は、このような従来の問題点を解消するためになされたもので、駆動するための信号線の本数を抑制しながらも高精細な超音波画像を生成することができる超音波探触子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以下の構成によれば、上記目的を達成できる。
〔1〕 複数の圧電素子がバッキング材の上にアジマス方向に沿ってアレイ状に配列された超音波探触子であって、
複数の圧電素子は、それぞれ、バッキング材の表面上に信号電極層と圧電体部とグランド電極層が順次積層された積層体からなり、
それぞれの圧電素子は、エレベーション方向に4個以上で且つ10個以下の複数の分割素子部分に分割され、
複数の分割素子部分におけるそれぞれのエレベーション方向の長さに対する厚さの比により表されるアスペクト比の最大値と最小値との差分は、複数の分割素子部分におけるアスペクト比の平均値に対して10%の範囲内にあり、
複数の分割素子部分のエレベーション方向における配列ピッチは、超音波探触子の中心周波数により決定される超音波の波長よりも大きく、
複数の分割素子部分のうち、エレベーション方向の中央に配置され且つ互いに隣接する少なくとも2つの分割素子部分の信号電極層は、互いに電気的に接続されている超音波探触子。
〔2〕 複数の圧電素子とバッキング材の間に導電パターンを有する配線基板が配置され、
複数の圧電素子の信号電極層およびグランド電極層は、それぞれ、配線基板の導電パターンを介して引き出されている〔1〕に記載の超音波探触子。
〔3〕 複数の分割素子部分は、それぞれグランド電極層から信号電極層まで延びる分断溝を介してエレベーション方向に分断されている〔2〕に記載の超音波探触子。
〔4〕 分断溝は、配線基板の内部にまで延びている〔3〕に記載の超音波探触子。
〔5〕 複数の圧電素子のグランド電極層の上に音響整合層が積層されている〔3〕または〔4〕に記載の超音波探触子。
〔6〕 分断溝は、音響整合層の内部にまで延びている〔5〕に記載の超音波探触子。
〔7〕 分断溝は、エレベーション方向に10μm以上で30μm以下の溝幅を有する〔3〕~〔6〕のいずれかに記載の超音波探触子。
〔8〕 分断溝に充填剤が充填されている〔7〕に記載の超音波探触子。
〔9〕 2つ以上の中央の分割素子部分は、互いに圧電体部の一部および信号電極層が接続されながら機械振動的にエレベーション方向に分断されている〔2〕に記載の超音波探触子。
〔10〕 圧電体部は、信号電極層に接触する第1面とグランド電極層に接触する第2面とを有し、
2つ以上の中央の分割素子部分の圧電体部は、第2面から第1面に向かって延びる分割溝を介して互いにエレベーション方向に隣接している〔9〕に記載の超音波探触子。
〔11〕 分割溝は、圧電体部の厚さの90%より大きい深さ寸法を有する〔10〕に記載の超音波探触子。
〔12〕 分割溝は、エレベーション方向に10μm以上で30μm以下の溝幅を有する〔10〕または〔11〕に記載の超音波探触子。
〔13〕 分割溝に充填剤が充填されている〔12〕に記載の超音波探触子。
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、複数の圧電素子は、それぞれ、バッキング材の表面上に信号電極層と圧電体部とグランド電極層が順次積層された積層体からなり、それぞれの圧電素子は、エレベーション方向に4つ以上の複数の分割素子部分に分割され、複数の分割素子部分におけるそれぞれのエレベーション方向の長さに対する厚さの比により表されるアスペクト比の最大値と最小値との差分は、複数の分割素子部分におけるアスペクト比の平均値に対して10%の範囲内にあり、複数の分割素子部分のエレベーション方向における配列ピッチは、超音波探触子の中心周波数により決定される超音波の波長よりも大きく、複数の分割素子部分のうち、エレベーション方向の中央に配置され且つ互いに隣接する少なくとも2つの分割素子部分の信号電極層は、互いに電気的に接続されているので、駆動するための信号線の本数を抑制しながらも高精細な超音波画像を生成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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