TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025054796
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-08
出願番号2023163950
出願日2023-09-26
発明の名称添加材自動制御システム、添加材の注入率自動制御方法及びプログラム
出願人株式会社大林組
代理人弁理士法人一色国際特許事務所
主分類E21D 9/12 20060101AFI20250331BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約【課題】土圧式シールド工法において、シールド掘進機に設けたチャンバー内もしくは切羽近傍の掘削土砂の粘度に応じた添加材の最適な注入率を自動設定することである。
【解決手段】シールド掘進機で地山を掘進しつつ、該シールド掘進機に設けたチャンバー内もしくは切羽近傍の掘削土砂に注入する添加材の注入率を自動制御する添加材自動制御システムであって、前記掘削土砂に注入する前記添加材の注入率を制御する注入率設定装置を備え、前記注入率設定装置は、前記掘削土砂の所定期間の粘度計測値に基づいて計測粘度代表値を算出する粘度取得部と、前記計測粘度代表値と前記添加材の注入率に係る予測情報とに基づいて、前記添加材の予測注入率を取得する注入率予測部と、を含み、前記予測情報は、過去に添加した前記添加材の実注入率と、該添加材を注入した前記掘削土砂の所定期間の実粘度に基づいて算出した実粘度代表値と、に基づいて作成した情報である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
シールド掘進機で地山を掘進しつつ、該シールド掘進機に設けたチャンバー内もしくは切羽近傍の掘削土砂に注入する添加材の注入率を自動制御する添加材自動制御システムであって、
前記掘削土砂に注入する前記添加材の注入率を制御する注入率設定装置を備え、
前記注入率設定装置は、
前記掘削土砂の所定期間の粘度計測値に基づいて計測粘度代表値を算出する粘度取得部と、
前記計測粘度代表値と前記添加材の注入率に係る予測情報とに基づいて、前記添加材の予測注入率を取得する注入率予測部と、を含み、
前記予測情報は、過去に添加した前記添加材の実注入率と、該添加材を注入した前記掘削土砂の所定期間の実粘度に基づいて算出した実粘度代表値と、に基づいて作成した情報であることを特徴とする添加材自動制御システム。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
請求項1に記載の添加材自動制御システムにおいて、
前記計測粘度代表値が、所定期間で断続的に計測された前記粘度計測値の移動平均であり、
前記実粘度代表値が、所定期間で断続的に計測された前記実粘度の移動平均であることを特徴とする添加材自動制御システム。
【請求項3】
請求項1に記載の添加材自動制御システムにおいて、
前記予測情報に、前記予測注入率に対応する前記計測粘度代表値の上限値及び下限値が設定されていることを特徴とする添加材自動制御システム。
【請求項4】
請求項1に記載の添加材自動制御システムにおいて、
前記注入率設定装置が、前記予測情報を作成する予測情報作成部を含むことを特徴とする添加材自動制御システム。
【請求項5】
請求項1に記載の添加材自動制御システムにおいて、
前記掘削土砂の粘度計測値を計測する粘度計測装置を含むことを特徴とする添加材自動制御システム。
【請求項6】
請求項5に記載の添加材自動制御システムにおいて、
前記粘度計測装置が、計測部を前記チャンバー内に備えることを特徴とする添加材自動制御システム。
【請求項7】
シールド掘進機で地山を掘進しつつ、該シールド掘進機に設けたチャンバー内もしくは切羽近傍の掘削土砂に注入する添加材の注入率を自動制御する添加材の注入率自動制御方法であって、
前記掘削土砂の所定期間の粘度計測値に基づいて計測粘度代表値を算出する工程と、
前記計測粘度代表値と前記添加材の注入率に係る予測情報とに基づいて、前記添加材の予測注入率を取得する工程と、を含み、
前記予測情報は、過去に添加した前記添加材の実注入率と、該添加材を注入した前記掘削土砂の所定期間の実粘度に基づいて算出した実粘度代表値と、に基づいて作成した情報であることを特徴とする添加材の注入率自動制御方法。
【請求項8】
請求項7に記載の添加材の注入率自動制御方法において、
前記計測粘度代表値が、所定期間で断続的に計測された前記粘度計測値の移動平均であり、
前記実粘度代表値が、所定期間で断続的に計測された前記実粘度の移動平均であることを特徴とする添加材の注入率自動制御方法。
【請求項9】
請求項7に記載の添加材の注入率自動制御方法において、
前記予測情報に、前記予測注入率に対応する前記計測粘度代表値の上限値及び下限値が設定されていることを特徴とする添加材の注入率自動制御方法。
【請求項10】
請求項7に記載の添加材の注入率自動制御方法において、
前記予測情報を作成する工程を含むことを特徴とする添加材の注入率自動制御方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、シールド掘進機に設けたチャンバー内もしくは切羽近傍の掘削土砂に注入する添加材の注入率を自動制御する添加材自動制御システム、添加材の注入率自動制御方法及びプログラムに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
土圧式シールド工法は、シールド掘進機に設けたチャンバーにカッターヘッドで掘削した掘削土砂を充満させるとともに必要に応じて添加材を注入し、その土圧によって切羽の安定を図りながら地山を掘進する工法である。切羽の安定を維持するには、チャンバー内に充満する掘削土砂の塑性流動状態を適切に管理する必要がある。このため、例えば特許文献1では、チャンバ内土砂流動の測定装置が開示されている。
【0003】
また、掘削土砂の塑性流動状態を良好に維持するには、掘削土砂の土質に適した添加材を適切な注入率で注入することが求められる。このため、シールド掘進機のマシンオペレーターは、掘削土砂の排土状況、掘進時の切羽圧の状況及びカッタートルク値、及び掘削土砂の流動性を表す指標の一つである粘度を参考に、掘削土砂の塑性流動状態を把握しながら、手動で注入率を調整しつつシールド掘進機を運転している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第4156480号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、排土土砂はスクリューで添加する噴発防止材の影響を受けるため、チャンバー内の掘削土砂と性状が異なる。切羽圧の変動は、チャンバー内の掘削土砂の性状だけでなく、スクリュー制御の影響を受ける。カッタートルク値はチャンバー内の土砂だけではなく掘削前面土の影響を受ける。これらと比較して掘削土砂の粘度は、チャンバー内の土砂の性状を直接表しているが、粘度の変化に応じた適切な添加材の注入率の設定には多くの経験が必要である。
【0006】
このように、注入率を調整する作業は煩雑であり、シールド掘進機の方向制御や土圧制御などと併せて実施するにはマシンオペレーターの作業負担が大きく、負担軽減策が課題となっていた。また、近年では熟練したマシンオペレーターが不足しており、経験の少ないマシンオペレーターでも、添加材の注入率を精度よく調整できる手段の開発が望まれていた。
【0007】
本発明は、かかる課題に鑑みなされたものであって、その主な目的は、土圧式シールド工法において、シールド掘進機に設けたチャンバー内もしくは切羽近傍の掘削土砂の粘度に応じた添加材の最適な注入率を自動設定することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる目的を達成するため本発明の添加材自動制御システムは、シールド掘進機で地山を掘進しつつ、該シールド掘進機に設けたチャンバー内もしくは切羽近傍の掘削土砂に注入する添加材の注入率を自動制御する添加材自動制御システムであって、前記掘削土砂に注入する前記添加材の注入率を制御する注入率設定装置を備え、前記注入率設定装置は、前記掘削土砂の所定期間の粘度計測値に基づいて計測粘度代表値を算出する粘度取得部と、前記計測粘度代表値と前記添加材の注入率に係る予測情報とに基づいて、前記添加材の予測注入率を取得する注入率予測部と、を含み、前記予測情報は、過去に添加した前記添加材の実注入率と、該添加材を注入した前記掘削土砂の所定期間の実粘度に基づいて算出した実粘度代表値と、に基づいて作成した情報であることを特徴とする。
【0009】
本発明の添加材自動制御システムは、前記計測粘度代表値が、所定期間で断続的に計測された前記粘度計測値の移動平均であり、前記実粘度代表値が、所定期間で断続的に計測された前記実粘度の移動平均であることを特徴とする。
【0010】
本発明の添加材自動制御システムは、前記予測情報に、前記予測注入率に対応する前記計測粘度代表値の上限値及び下限値が設定されていることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

株式会社大林組
歩道橋
5日前
株式会社大林組
制振構造
26日前
株式会社大林組
基礎構造
23日前
株式会社大林組
免震構造物
16日前
株式会社大林組
雨除け構造
10日前
株式会社大林組
排水システム
1日前
株式会社大林組
壁材形成方法
1か月前
株式会社大林組
空調システム
29日前
株式会社大林組
耐震間柱構造
16日前
株式会社大林組
空調システム
1日前
株式会社大林組
周壁材形成方法
17日前
株式会社大林組
建物の外壁構造
9日前
株式会社大林組
パイプ保護構造
2日前
株式会社大林組
構造体の施工方法
1か月前
株式会社大林組
雨水流出抑制構造
9日前
株式会社大林組
雪氷冷房システム
11日前
株式会社大林組
表面処理システム
3日前
株式会社大林組
開口部の仕上げ構造
10日前
株式会社大林組
床スラブの形成方法
25日前
株式会社大林組
雨水貯留浸透システム
1か月前
株式会社大林組
自然換気通知システム
25日前
株式会社大林組
CO2固定量増大化方法
1日前
株式会社大林組
解体用機械及び解体方法
1日前
株式会社大林組
既存建物の免震改修方法
1か月前
株式会社大林組
空調システム及び空調方法
29日前
株式会社大林組
作業補助装置及び表面処理装置
10日前
株式会社大林組
防火塀及び建物間の延焼防止構造
29日前
株式会社大林組
免震建物構造及び免震建物構造施工方法
29日前
株式会社大林組
計算システム、計算方法及び計算プログラム
29日前
株式会社大林組
可塑性注入材、及び二酸化炭素排出量調整方法
1か月前
株式会社大林組
噴射方向制御部材、表面処理装置及び表面処理方法
10日前
株式会社大林組
情報管理装置、情報管理方法及び情報管理プログラム
18日前
株式会社大林組
工事管理システム、工事管理方法及び工事管理プログラム
1か月前
株式会社大林組
工区管理システム、工区管理方法及び工区管理プログラム
5日前
株式会社大林組
施工方法
9日前
株式会社大林組
コンクリート型枠用治具及びコンクリート型枠の設置方法
10日前
続きを見る