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公開番号2025053938
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-07
出願番号2023163074
出願日2023-09-26
発明の名称筒型防振装置
出願人住友理工株式会社
代理人弁理士法人笠井中根国際特許事務所,個人,個人
主分類F16F 1/387 20060101AFI20250331BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】すぐり孔が位置する径方向とすぐり孔を外れた径方向とのばね比をより大きく設定することが可能であり、また、径方向のばねを確保しながらこじり方向の低ばね特性を実現することもできる、新規な構造の筒型防振装置を提供する。
【解決手段】インナ軸部材12とアウタ筒部材14とを本体ゴム弾性体16で連結した筒型防振装置10であって、インナ軸部材12には軸方向中間部分において外径寸法が大きくされた大径部20が設けられており、本体ゴム弾性体16には、軸方向に貫通して周方向に所定長さで延びるすぐり孔30が設けられており、すぐり孔30における周方向対向内面38は、すぐり孔30の軸方向開口部に向かって次第に周方向対向間距離が大きくなるように拡開する傾斜面40を有している。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
インナ軸部材とアウタ筒部材とを本体ゴム弾性体で連結した筒型防振装置であって、
前記インナ軸部材には軸方向中間部分において外径寸法が大きくされた大径部が設けられており、
前記本体ゴム弾性体には、軸方向に貫通して周方向に所定長さで延びるすぐり孔が設けられており、
該すぐり孔における周方向対向内面は、該すぐり孔の軸方向開口部に向かって次第に周方向対向間距離が大きくなるように拡開する傾斜面を有している筒型防振装置。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
前記すぐり孔における前記周方向対向内面の周方向対向面間距離は、軸方向中央部分において最小とされており、軸方向両側に向かって次第に大きくなっている請求項1に記載の筒型防振装置。
【請求項3】
前記すぐり孔における前記周方向対向内面の周方向対向面間距離が最小となる軸方向位置において、該周方向対向内面の周方向対向面間の距離が前記インナ軸部材の外径より小さくされている請求項1又は2に記載の筒型防振装置。
【請求項4】
前記すぐり孔の前記周方向対向内面における前記傾斜面の周方向対向面間の距離は、前記インナ軸部材の外径より小さくされている請求項3に記載の筒型防振装置。
【請求項5】
前記すぐり孔は、側方からの軸直角方向投影において前記インナ軸部材と重なっていない請求項1又は2に記載の筒型防振装置。
【請求項6】
前記本体ゴム弾性体は、前記インナ軸部材に対する第一径方向の両側に一対の前記すぐり孔が設けられており、該第一径方向と直交する第二径方向では中実構造とされている請求項1又は2に記載の筒型防振装置。
【請求項7】
前記すぐり孔における径方向対向内面の径方向対向面間距離が一定とされている請求項1又は2に記載の筒型防振装置。
【請求項8】
前記本体ゴム弾性体における前記すぐり孔の内周側に位置する部分の厚さ寸法が周方向において一定とされている請求項1又は2に記載の筒型防振装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のサスペンションブッシュ、メンバマウント、エンジンマウント等に適用される筒型防振装置に関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、自動車に用いられる防振装置の一種として、筒型防振装置が知られている。筒型防振装置は、例えば特開2006-153265号公報(特許文献1)に開示されているように、インナ軸部材とアウタ筒部材とを本体ゴム弾性体で連結した構造を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2006-153265号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載の筒型防振装置は、インナ軸部材を挟んだ径方向の両側において、本体ゴム弾性体を軸方向に貫通するすぐり孔が形成されている。これにより、すぐり孔が配置された径方向では低ばね特性が実現されており、すぐり孔が配置されていない径方向では高ばね特性が実現されている。また、すぐり孔が形成された径方向では、こじり方向のばね定数も小さくされている。
【0005】
しかしながら、特許文献1の構造では、要求されるばね特性によっては、すぐり孔が形成された径方向とそれに直交する径方向との直交2方向のばね比の大きさが、未だ十分ではない場合もあり、より大きなばね比が求められる場合もあった。即ち、特許文献1の筒型防振装置において、すぐり孔の周方向長さを長くして、すぐり孔が形成された径方向において軸直角方向のばね定数を小さく設定すると、すぐり孔が形成された径方向と直交する径方向においてもすぐり孔によるばねの低減作用が発揮されて、当該径方向で大きなばね定数を設定することが難しくなることから、ばね比を大きくすることができなかった。
【0006】
また、すぐり孔の周方向長さを長くして、すぐり孔の配設方向においてこじり方向のばね定数を小さく設定しようとすると、軸直角方向のばね定数も小さくなることから、例えば、軸直角方向の支持ばね剛性を確保しながら、こじり方向のばね定数を小さく設定することが難しかった。
【0007】
本発明の解決課題は、すぐり孔が位置する径方向とすぐり孔を外れた径方向とのばね比をより大きく設定することが可能であり、また、径方向のばねを確保しながらこじり方向の低ばね特性を実現することもできる、新規な構造の筒型防振装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下、本発明を把握するための好ましい態様について記載するが、以下に記載の各態様は、例示的に記載したものであって、適宜に互いに組み合わせて採用され得るだけでなく、各態様に記載の複数の構成要素についても、可能な限り独立して認識及び採用することができ、適宜に別の態様に記載の何れかの構成要素と組み合わせて採用することもできる。それによって、本発明では、以下に記載の態様に限定されることなく、種々の別態様が実現され得る。
【0009】
第一の態様は、インナ軸部材とアウタ筒部材とを本体ゴム弾性体で連結した筒型防振装置であって、前記インナ軸部材には軸方向中間部分において外径寸法が大きくされた大径部が設けられており、前記本体ゴム弾性体には、軸方向に貫通して周方向に所定長さで延びるすぐり孔が設けられており、該すぐり孔における周方向対向内面は、該すぐり孔の軸方向開口部に向かって次第に周方向対向間距離が大きくなるように拡開する傾斜面を有しているものである。
【0010】
本態様に従う構造とされた筒型防振装置によれば、インナ軸部材の軸方向中間部分に大径部を設けると共に、すぐり孔の周方向対向内面に傾斜面を設けたことによって、すぐり孔が位置する径方向のばね定数と、すぐり孔を外れた径方向のばね定数との比を、より大きく設定することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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