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公開番号2025050045
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-04
出願番号2023158616
出願日2023-09-22
発明の名称使用済高吸水性樹脂の利用方法及び活性汚泥担体
出願人住友重機械エンバイロメント株式会社,トータルケア・システム株式会社
代理人弁理士法人雄渾
主分類C02F 3/10 20230101AFI20250327BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】本発明の課題の一つは、SAPの再生途上で生成する多価金属置換高吸水性樹脂の新たな用途としての、使用済高吸水性樹脂の利用方法及び活性汚泥担体を提供することである。
【解決手段】本発明の使用済高吸水性樹脂の利用方法は、使用済高吸水性樹脂に多価金属イオンを導入した多価金属置換高吸水性樹脂を活性汚泥担体として利用することを特徴とする。
【選択図】図1



特許請求の範囲【請求項1】
使用済高吸水性樹脂に多価金属イオンを導入した多価金属置換高吸水性樹脂を活性汚泥担体として利用することを特徴とする、使用済高吸水性樹脂の利用方法。
続きを表示(約 230 文字)【請求項2】
前記多価金属置換高吸水性樹脂の一部が多価金属イオンから水素イオンに置換されたものであることを特徴とする、請求項1に記載の使用済高吸水性樹脂の利用方法。
【請求項3】
使用済高吸水性樹脂に多価金属イオンを導入した多価金属置換高吸水性樹脂からなる、活性汚泥担体。
【請求項4】
前記多価金属置換高吸水性樹脂の一部が多価金属イオンから水素イオンに置換されたものであることを特徴とする、請求項3に記載の活性汚泥担体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、使用済高吸水性樹脂の利用方法及び活性汚泥担体に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
紙おむつ、生理用ナプキン、失禁パッドのように、体液を吸収させることを目的とした物品(以下、「体液吸収性物品」と呼ぶ)は、主にパルプ、高吸水性樹脂(以下、「SAP」と呼ぶ)、プラスチックから構成されており、幅広く利用されている。特に、高齢者社会を迎える中、一般家庭、病院や福祉施設において、紙おむつの使用量は年々増加している。そして、大量に排出される使用済の体液吸収性物品の処分については、廃棄物として主に焼却処理が行われている。
【0003】
しかし、水分を多く含む使用済の体液吸収性物品を焼却処理するには、高温処理や焼却設備の大型化が必要となり、炉の劣化を促進するなど、焼却設備への負荷が大きいという問題がある。また、資源の有効活用という観点からも、焼却処理によらず、使用済の体液吸収性物品から構成成分を分離回収し、再利用することが求められている。
【0004】
例えば、特許文献1には、裁断された使用済紙おむつとポリマー分解剤を含む洗浄水とをポリマー分解槽で攪拌する攪拌工程と、ポリマー分解槽内の攪拌物を、ポリマー分解剤によって脱水した吸水性ポリマーとパルプ成分との混合物、紙おむつの包装材、及び、汚水、の3つに分離する分離工程と、備える使用済紙おむつの再資源化方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2014-0151254号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
使用済紙おむつの再資源化においては、特に体液吸収性物品として使用されている、SAPの再生利用が主たる課題となる。
SAPの再生工程においては、まず使用済紙おむつの水溶化処理により分離工程にかけられる。分離工程を経て回収されたSAPはし尿等の汚物を吸収しており、その再生のためには、更に脱水、洗浄、酸反応、中和、乾燥等の処理プロセスが必要となる。脱水工程では、塩化カルシウムなどのアルカリ土類金属や2価あるいはそれ以上の多価金属塩を加えることで、吸水した状態のSAPを脱水することが出来る。このときの脱水状態にあるSAPは、SAPのカルボキシル基にカルシウムなどの多価金属塩が結合していることにより、吸水性はほとんどなくなる。この状態のSAPを、「多価金属置換SAP」と呼ぶ。吸水性のない多価金属置換SAPを再生使用に足る、吸水性を回復したSAPとするためには、更に、洗浄、酸反応、中和、乾燥等の処理を必要とする。
【0007】
多価金属置換SAPを有効活用することができれば、酸反応や中和工程を省略し、乾燥に係るエネルギー消費を削減した粗製製品とすることが可能となる。しかし、従来は、使用済SAPの再生途上の中間品ともいうべき多価金属置換SAPは、固形燃料や土壌改良材としての利用方法に限られていた。
【0008】
本発明の目的は、上記課題を解決するためになされたものであって、SAPの再生途上で生成する多価金属置換SAPの新たな用途としての、使用済SAPの利用方法及び活性汚泥担体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、上記の課題について鋭意検討した結果、再生途上の多価金属置換SAPの樹脂としての特性を活用して、水処理での生物処理における活性汚泥担体として利用できることを見出して、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の再生途上の使用済SAPの利用方法及び活性汚泥担体である。
【0010】
上記課題を解決するための本発明の使用済SAPの利用方法は、使用済SAPに多価金属イオンを導入した多価金属置換SAPを活性汚泥担体として利用することを特徴とする。
使用済SAPの再生プロセスにおいては、使用済紙おむつの水溶化処理による分離工程において多価金属塩を投入し、使用済SAPに多価金属イオンを導入することで使用済SAPの脱水を行う。この脱水後の多価金属置換SAPを、SAP本来の吸水性は回復していないものの、膨潤しない樹脂としての性質を生かし活性汚泥担体として利用することにより、使用済SAPの再生中間品を製品として新たな用途に供することが出来る。
(【0011】以降は省略されています)

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