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公開番号
2025059965
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-10
出願番号
2023170403
出願日
2023-09-29
発明の名称
排水の固液分離、脱水及び乾燥装置
出願人
国立大学法人 琉球大学
,
国立大学法人東京海洋大学
代理人
個人
主分類
C02F
11/121 20190101AFI20250403BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約
【課題】
本発明は、天日乾燥床が満水になった後も、有機性固形物を含んだ排水の注水を続けることができ、一回の処理で、有機性固形物を含んだ大量の排水を天日乾燥床で固液分離、脱水、乾燥まで行える装置を提供することを課題とする。
【解決手段】
本床と本床に隣接する補助床とから構成され、本床と補助床を仕切る槽壁の一部又は全部が、本床の他の槽壁よりも低い第1越流堰からなり、第1越流堰と対向して位置する補助床の槽壁の一部又は全部が、補助床の他の槽壁よりも低い第2越流堰からなり、本床と補助床の底部には、本床から補助床外まで連通した暗渠排水管が配設され、本床と補助床のいずれにも、槽内に濾過材が敷き詰められていることを特徴とする排水の固液分離、脱水及び乾燥装置。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
四方を壁で囲われた槽からなる本床と、
本床に隣接し、四方を壁で囲われた槽からなる補助床と、
から構成され、
本床と補助床を仕切る槽壁の一部又は全部が、本床の他の槽壁よりも低い第1越流堰からなり、
本床と補助床の底部には、本床から補助床外まで連通した暗渠排水管が配設され、
本床と補助床の槽内、または、本床の槽内には、濾過材が敷き詰められている
ことを特徴とする排水の固液分離、脱水及び乾燥装置。
続きを表示(約 3,000 文字)
【請求項2】
四方を壁で囲われた槽からなる本床と、
本床に隣接し、四方を壁で囲われた槽からなる補助床と、
から構成され、
本床と補助床を仕切る槽壁の一部又は全部が、本床の他の槽壁よりも低い第1越流堰からなり、
補助床の第1越流堰とは別の槽壁の一部又は全部が、補助床の他の槽壁よりも低い第2越流堰からなり、
本床と補助床の底部には、本床から補助床外まで連通した暗渠排水管が配設され、
本床と補助床の槽内、または、本床の槽内には、濾過材が敷き詰められている
ことを特徴とする排水の固液分離、脱水及び乾燥装置。
【請求項3】
四方を壁で囲われた槽からなる本床と、
本床に隣接し、四方を壁で囲われた槽からなる補助床と、
から構成され、
本床と補助床を仕切る槽壁の一部又は全部が、本床の他の槽壁よりも低い第1越流堰からなり、
本床及び/又は補助床には、注水される排水の下流側の槽壁に近接して、当該槽璧よりも低い板状の補助堰が1以上、当該槽壁と略平行に設けられ、
本床と補助床の底部には、本床から補助床外まで連通した暗渠排水管が配設され、
本床と補助床の槽内、または、本床の槽内には、濾過材が敷き詰められている
ことを特徴とする排水の固液分離、脱水及び乾燥装置。
【請求項4】
四方を壁で囲われた槽からなる本床と、
本床に隣接し、四方を壁で囲われた槽からなる補助床と、
から構成され、
本床と補助床を仕切る槽壁の一部又は全部が、本床の他の槽壁よりも低い第1越流堰からなり、
本床及び/又は補助床には、注水される排水の下流側の槽壁に近接して、当該槽璧よりも低い板状の補助堰が1以上、当該槽壁と略平行に設けられ、
当該補助堰には、貫通孔が形成されており、
本床と補助床の底部には、本床から補助床外まで連通した暗渠排水管が配設され、
本床と補助床の槽内、または、本床の槽内には、濾過材が敷き詰められている
ことを特徴とする排水の固液分離、脱水及び乾燥装置。
【請求項5】
四方を壁で囲われた槽からなる本床と、
本床に隣接し、四方を壁で囲われた槽からなる補助床と、
から構成され、
本床と補助床を仕切る槽壁の一部又は全部が、本床の他の槽壁よりも低い第1越流堰からなり、
補助床の第1越流堰とは別の槽壁の一部又は全部が、補助床の他の槽壁よりも低い第2越流堰からなり、
本床及び/又は補助床には、注水される排水の下流側の槽壁に近接して、当該槽璧よりも低い板状の補助堰が1以上、当該槽壁と略平行に設けられ、
本床と補助床の底部には、本床から補助床外まで連通した暗渠排水管が配設され、
本床と補助床の槽内、または、本床の槽内には、濾過材が敷き詰められている
ことを特徴とする排水の固液分離、脱水及び乾燥装置。
【請求項6】
四方を壁で囲われた槽からなる本床と、
本床に隣接し、四方を壁で囲われた槽からなる補助床と、
から構成され、
本床と補助床を仕切る槽壁の一部又は全部が、本床の他の槽壁よりも低い第1越流堰からなり、
補助床の第1越流堰とは別の槽壁の一部又は全部が、補助床の他の槽壁よりも低い第2越流堰からなり、
本床及び/又は補助床には、注水される排水の下流側の槽壁に近接して、当該槽璧よりも低い板状の補助堰が1以上、当該槽壁と略平行に設けられ、
当該補助堰には、貫通孔が形成されており、
本床と補助床の底部には、本床から補助床外まで連通した暗渠排水管が配設され、
本床と補助床の槽内、または、本床の槽内には、濾過材が敷き詰められている
ことを特徴とする排水の固液分離、脱水及び乾燥装置。
【請求項7】
四方を壁で囲われた槽からなる本床と、
本床に隣接し、四方を壁で囲われた槽からなる補助床と、
から構成され、
本床と補助床を仕切る槽壁の一部又は全部が、本床の他の槽壁よりも低い第1越流堰からなり、
本床と補助床の底部には、本床から補助床外まで連通した暗渠排水管が配設され、
本床と補助床の槽内、または、本床の槽内には、濾過材が敷き詰められ、
第1越流堰を含む本床と補助床の1以上の槽璧には、内壁側に濾過材が敷き詰められている
ことを特徴とする排水の固液分離、脱水及び乾燥装置。
【請求項8】
四方を壁で囲われた槽からなる本床と、
本床に隣接し、四方を壁で囲われた槽からなる補助床と、
から構成され、
本床と補助床を仕切る槽壁の一部又は全部が、本床の他の槽壁よりも低い第1越流堰からなり、
補助床の第1越流堰とは別の槽壁の一部又は全部が、補助床の他の槽壁よりも低い第2越流堰からなり、
本床と補助床の底部には、本床から補助床外まで連通した暗渠排水管が配設され、
本床と補助床の槽内、または、本床の槽内には、濾過材が敷き詰められ、
第1越流堰を含む本床と第2越流堰を含む補助床の1以上の槽璧には、内壁側に濾過材が敷き詰められている
ことを特徴とする排水の固液分離、脱水及び乾燥装置。
【請求項9】
四方を壁で囲われた槽からなる本床と、
本床に隣接し、四方を壁で囲われた槽からなる補助床と、
から構成され、
本床と補助床を仕切る槽壁の一部又は全部が、本床の他の槽壁よりも低い第1越流堰からなり、
本床及び/又は補助床には、注水される排水の下流側の槽壁に近接して、当該槽璧よりも低い板状の補助堰が1以上、当該槽壁と略平行に設けられ、
本床と補助床の底部には、本床から補助床外まで連通した暗渠排水管が配設され、
本床と補助床の槽内、または、本床の槽内には、濾過材が敷き詰められ、
第1越流堰を含む本床と補助床の1以上の槽璧には、内壁側に濾過材が敷き詰められている
ことを特徴とする排水の固液分離、脱水及び乾燥装置。
【請求項10】
四方を壁で囲われた槽からなる本床と、
本床に隣接し、四方を壁で囲われた槽からなる補助床と、
から構成され、
本床と補助床を仕切る槽壁の一部又は全部が、本床の他の槽壁よりも低い第1越流堰からなり、
本床及び/又は補助床には、注水される排水の下流側の槽壁に近接して、当該槽璧よりも低い板状の補助堰が1以上、当該槽壁と略平行に設けられ、
当該補助堰には、貫通孔が形成されており、
本床と補助床の底部には、本床から補助床外まで連通した暗渠排水管が配設され、
本床と補助床の槽内、または、本床の槽内には、濾過材が敷き詰められ、
第1越流堰を含む本床と補助床の1以上の槽璧には、内壁側に濾過材が敷き詰められている
ことを特徴とする排水の固液分離、脱水及び乾燥装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機性固形物を含む排水を固液分離、脱水(除塩)、乾燥等を行う排水の固液分離、脱水及び乾燥装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
従来から、下水汚泥などの高含水率の有機性固形物を、固液分離、脱水、乾燥を行う天日乾燥床が知られている。
天日乾燥床は、コンクリート壁等で囲われた槽内に設けられた砂層に、高含水率の有機性固形物を含む排水を注水し、砂層の濾過機能によって有機性固形物と水とを固液分離して有機性固形物を脱水したうえ、日射等で有機性固形物を乾燥させるものであり、薬剤を使用することなく,エネルギーや人的労力の負担が少ない、乾燥した有機性固形物を得る手段として有用である。
また、天日乾燥床は、除塩に関しても、脱水、乾燥の段階で適用しやすいことから、農林水産省の除塩マニュアルに掲載されている、淡水による洗い出しによって除塩する方法に沿って一連の処理を行うことができる。
【0003】
しかし、一般的な下水汚泥の固形物の濃度が20,000mg/L程度であるのに対し、例えば、養殖施設の飼育水槽等から排出される飼育水に含まれる魚の糞や残餌など(以下、「養殖固形物」という。)の固形物の濃度は約150mg/Lであり、養殖固形物は、下水汚泥と比べて、極めて低濃度であるといえる。
そのため、養殖固形物を、天日乾燥床によって固液分離しようとすると、下水汚泥の固形物に比べて、平面積を広く確保する必要がある。
例えば、Boxman,et.al(2018)は、養殖固形物を211日間かけて乾燥させ、34kg回収した実験を行ったが、その際に利用した天日乾燥床の平面積は12m×1.6m(19.2m
2
)であった。
【0004】
養殖固形物が、平面積の割に、乾燥して回収できた量が少なく、また、回収までにかかる期間が長期になった理由は、養殖固形物を含んだ排水は、天日乾燥床が満水になるまで注水されるが、天日乾燥床から溢れる前に注水を停止しなければならず、また、注水された排水は、砂層によって濾過され、暗渠排水管路から排出され、残った養殖固形物が日射や風によって自然に脱水、乾燥の工程を経て、乾燥した養殖固形物のみが取り出される、という全ての工程を、1つの天日乾燥床を使って行われ、これが繰り返されるためである。
【0005】
そこで、これを改善する方法として、有機性固形物を含んだ排水が注水される槽の一部の槽壁の堰頂部を、他の槽壁よりも低くして、排水をオーバーフローさせる越流堰を設ける方法が考えられる。
【0006】
例えば、特許文献1には、重力濾過部に注水された汚泥に薬剤を添加する際、汚泥に対して効果的に薬剤を浸透させることができる汚泥濾過装置が開示されている。
当該汚泥濾過装置の実施例(特許文献1の図7)によれば、薬剤Gの水位が越流堰11の高さを超えると、薬剤Gは、越流堰11を越流して薬剤添加部8から垂れ落ち、越流堰11の幅方向に広く分配されるため、汚泥Sの広範囲にわたって薬剤Gを添加することができる。
これと同様に、排水をオーバーフローさせる越流堰を採用することができれば、排水に含まれる有機性固形物が、養殖固形物であっても、天日乾燥床が満水になっても注水し続けることができ、一回の処理で、乾燥した養殖固形物を大量に得ることができる。
【0007】
しかし、越流堰を採用しても、結局は、固液分離、脱水、乾燥を行う天日乾燥床の平面積の範囲でしか、有機性固形物を含んだ排水を処理できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2018-158322号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、天日乾燥床が満水になった後も、有機性固形物を含んだ排水の注水を続けることができ、一回の処理で、有機性固形物を含んだ大量の排水を、固液分離、脱水、乾燥まで行うことができる天日乾燥床を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願発明は、上記課題を解決するため、以下の技術的手段を講じている。
(【0011】以降は省略されています)
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