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公開番号2025059765
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2023170060
出願日2023-09-29
発明の名称排水処理方法
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C02F 3/34 20230101AFI20250403BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】
殺菌性成分の存在下においても、有機酸を含む排水を効率よく分解できる微生物と、前記微生物を用いた排水処理方法を提供すること。
【解決手段】
有機酸を含む排水を、エンテロバクター属に属する微生物と接触させることを含む、排水処理方法、ならびにNITE BP-03850及び/又はEnterobacter tabaci JCM 19646を含む、排水処理剤。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
有機酸を含む排水を、エンテロバクター属に属する微生物と接触させることを含む、排水処理方法。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
排水が殺菌性成分を含む、請求項1記載の排水処理方法。
【請求項3】
有機酸が炭素数1~6のカルボン酸又はジカルボン酸である、請求項1記載の排水処理方法。
【請求項4】
有機酸がギ酸、酢酸、フマル酸、マレイン酸 、乳酸及びリンゴ酸から選ばれる少なくとも一種である、請求項3に記載の排水処理方法。
【請求項5】
殺菌性成分がフェノール及び/又はメタノールである、請求項2に記載の排水処理方法。
【請求項6】
エンテロバクター属に属する微生物が、配列番号1に示される塩基配列と98%以上の同一性を有する塩基配列からなる16S rDNAを有する、請求項1に記載の排水処理方法。
【請求項7】
エンテロバクター属に属する微生物が、NITE BP-03850及び/又はEnterobacter tabaci JCM 19646である、請求項1に記載の排水処理方法。
【請求項8】
排水が、特殊排水、汚水排水及び雑排水から選ばれる少なくとも一種の排水である、請求項1に記載の排水処理方法。
【請求項9】
NITE BP-03850及び/又はEnterobacter tabaci JCM 19646を含む、排水処理剤。
【請求項10】
NITE BP-03850で特定される微生物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、有機酸を含む排水を処理する方法、前記方法に使用するための排水処理剤に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
ビスフェノールAはプラスチック製品の原材料として多くの用途に用いられている。しかし、それらの製造過程においては、フェノールやメタノール、高濃度のギ酸などを含む排水が生じやすい。このような排水を処理する方法としては、現在のところ、希釈法、焼却法、蒸留回収法、活性汚泥法などが用いられる。
【0003】
上記排水は、一般的には活性汚泥法による生物的分解処理で処理されるが、フェノールの生物毒性により、活性汚泥の分解処理能力が低下することが懸念される。また、高濃度のギ酸も生物毒性が高く、生物処理が困難であることが知られている。
【0004】
COD(Mn)やCOD(Cr)などの排水基準値を達成するためには、上記した生物毒性を有する成分(殺菌性成分)に対する耐性を有し、高濃度のギ酸を分解できる排水処理技術が必要となる。
【0005】
これまで、フェノール分解能を有するPseudomonas属に属する微生物、ギ酸分解能を有するMethylobacterium属に属する微生物、フェノール及びギ酸分解能を有するCandida属微生物を用いた排水処理は報告されている(特許文献1)。また、ギ酸分解能を有する微生物Haloferax mediterraneiを用いたバイオリアクターでの排水処理が報告されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
WO2005/001066
特表2021-506575
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、殺菌性成分の存在下においても、有機酸を含む排水を効率よく分解できる微生物と、前記微生物を用いた排水処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
発明者らは、土壌や貯水槽の水や活性汚泥に生息する微生物の中から、高濃度の有機酸を効率よく分解でき、かつフェノールやメタノールに対する耐性を有する微生物を見出し、本発明を完成させた。
【0009】
すなわち、本発明は、以下の[1]~[10]を提供する。
[1]有機酸を含む排水を、エンテロバクター属に属する微生物と接触させることを含む、排水処理方法。
[2]排水が殺菌性成分を含む、[1]記載の排水処理方法。
[3]有機酸が炭素数1~6のカルボン酸又はジカルボン酸である、[1]又は[2]記載の排水処理方法。
[4]有機酸がギ酸、酢酸、フマル酸、マレイン酸 、乳酸及びリンゴ酸から選ばれる少なくとも一種である、[3]に記載の排水処理方法。
[5]殺菌性成分がフェノール及び/又はメタノールである、[2]~[4]のいずれかに記載の排水処理方法。
[6]エンテロバクター属に属する微生物が、配列番号1に示される塩基配列と98%以上の同一性を有する塩基配列からなる16S rDNAを有する、[1]~[5]のいずれかに記載の排水処理方法。
[7]エンテロバクター属に属する微生物が、NITE BP-03850及び/又はEnterobacter tabaci JCM 19646である、[1]~[6]のいずれかに記載の排水処理方法。
[8]排水が、特殊排水、汚水排水及び雑排水から選ばれる少なくとも一種の排水である、[1]~[7]のいずれかに記載の排水処理方法。
[9]NITE BP-03850及び/又はEnterobacter tabaci JCM 19646を含む、排水処理剤。
[10]NITE BP-03850で特定される微生物。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、活性汚泥等の効力低減を抑制し、排水中に高濃度で含まれる有機酸を効率良く分解することができる。本発明で使用される微生物は、フェノールやメタノールなどの殺菌性成分に対する耐性が高く、それゆえ、そのような成分を含む工業排水等の処理にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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