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公開番号2025079833
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-23
出願番号2023191699
出願日2023-11-09
発明の名称排水負荷の推定方法および排水処理方法
出願人栗田工業株式会社
代理人個人,個人
主分類C02F 1/00 20230101AFI20250516BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】濃厚廃液を排水と混合して排水処理して産廃量を低減させることができる排水処理方法、及び排水と濃厚廃液の混合液を処理する排水処理設備の排水流入部における排水負荷を精度良く推定する方法を提供する。
【解決手段】排水と濃厚廃液とが合流した混合液を処理する排水処理設備の排水処理流入部における排水負荷を推定する。排水の第1汚濁負荷を測定し、前記第1汚濁負荷に基づいて排水と濃厚廃液の合流点又はその下流側の所定位置における排水由来の汚濁負荷を推定し、濃厚廃液の第2汚濁負荷を測定し、前記第2汚濁負荷に基づいて前記合流点又は前記所定位置における濃厚廃液の汚濁負荷を推定し、前記合流点又は前記所定位置における排水由来の汚濁負荷の推定値及び濃厚廃液の汚濁負荷の推定値に基づいて、前記排水負荷を推定する。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
排水と濃厚廃液とが合流した混合液を処理する排水処理設備の排水処理流入部における排水負荷を推定する方法であって、
排水の第1汚濁負荷を測定し、
前記第1汚濁負荷に基づいて排水と濃厚廃液の合流点又はその下流側の所定位置における排水由来の汚濁負荷を推定し、
濃厚廃液の第2汚濁負荷を測定し、
前記第2汚濁負荷に基づいて前記合流点又は前記所定位置における濃厚廃液の汚濁負荷を推定し、
前記合流点又は前記所定位置における排水由来の汚濁負荷の推定値及び濃厚廃液の汚濁負荷の推定値に基づいて、前記排水負荷を推定する、排水負荷の推定方法。
続きを表示(約 550 文字)【請求項2】
排水は調整槽を介して前記排水処理設備へ送水され、
前記合流点は前記調整槽の下流側に位置し、
前記調整槽の上流側で前記第1汚濁負荷を測定する、請求項1に記載の排水負荷の推定方法。
【請求項3】
前記調整槽へ流入する排水の第1流量を測定し、
前記第1汚濁負荷及び前記第1流量を用いて、前記合流点における排水の汚濁負荷を推定する、請求項2に記載の排水負荷の推定方法。
【請求項4】
濃厚廃液は濃厚廃液槽から前記合流点へ送水され、
前記濃厚廃液槽において前記第2汚濁負荷を測定し、
前記濃厚廃液槽から排出される濃厚廃液の第2流量を測定し、
前記濃厚廃液槽から前記合流点までの滞留時間を考慮して、前記第2汚濁負荷及び前記第2流量から、前記合流点における濃厚廃液の汚濁負荷を推定する、請求項1に記載の排水負荷の推定方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法で推定した排水負荷が所定値以上の場合、濃厚廃液を合流点へ送水しない、排水処理方法。
【請求項6】
推定した排水負荷が所定値未満の場合、前記所定値を超えない流量で前記濃厚廃液を前記合流点へ送水する、請求項5に記載の排水処理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、排水処理設備の排水処理流入部における排水負荷を推定する方法、及び推定した排水負荷を元に排水処理への流入量を調節することで排水処理を安定化させる排水処理方法並びに産廃量を削減する方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
飲料、食品などの製造工場から排出される排水は、製造品目や製造量、製造ラインの洗浄経過時間などにより、濃度や排水量が大きく変動する場合が多い。排水の負荷により適した排水処理の運転条件が異なる場合が多く、排水の負荷変動が大きい場合には処理状況に影響を及ぼす場合がある。
【0003】
特に有機性排水は排水処理として好気処理や嫌気処理といった生物処理を行うことが一般的であるが、排水負荷が大きいと生物の処理能力を超えて生物処理が破綻し、処理水質が悪化する等の問題が発生する恐れがある。
【0004】
また、フェントン反応による処理や吸着などの物理化学処理による処理においても、添加する薬剤や吸着剤の必要量が変化するため、処理設備に流入する排水の負荷の変動を把握することは重要である。
【0005】
従来は、運転員が定期的に排水を採取・分析することで、排水処理流入部の排水負荷を把握し、高負荷排水が流入した際には、別の槽へ緊急避難する、希釈をする、排水処理への流入量を減らすなどの対策を手動で行っていた。しかし、この方法では、常に人の手で行うため連続的な測定ができず、高負荷排水の流入を見逃したり、対策が遅れたりすることで、排水処理が破綻し、処理水質が悪化することがあった。従って、流入する排水の負荷を連続的に把握し、排水処理が破綻しないよういち早く対策を取ることは非常に重要である。
【0006】
また、高負荷の廃液を、排水処理を行わず、産業廃棄物として産廃処理していたことが確認されている。例えば、特許文献1(特開平11-197664号公報)には、梅干加工の際に発生する梅干塩水加工液など、汚濁負荷が非常に高く排水処理が破綻する可能性のある廃液(以下、「濃厚廃液」と記載する。)を、従来は産業廃棄物として廃棄することが一般的であったと記載されている。しかしながら、産業廃棄物として廃棄する手法では、産廃処理に高額なコストがかかることや、産廃物から発生する二酸化炭素等による地球環境破壊といった課題があり、産廃処理する濃厚廃液の量を低減することが求められていた。
【0007】
特許文献2(特開2006-334491号公報)には、産廃量を低減するために食品残渣を産廃処理せず排水処理できる形に処理し、排水処理が破綻しないように、測定したTOC濃度を元に、通常の排水処理系統へ投入する食品残渣の量をコントロールする手法が記載されている。ただし、特許文献2には、食品残渣が通常の排水処理系統と合流した後の調整槽におけるTOC濃度を測定し、TOC濃度が所定の範囲に入るように食品残渣の投入量を調整すると明記されているが、通常の排水処理系統のTOC濃度が瞬時に上昇した場合など、測定値が得られた時点で所定範囲を超えてしまう可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開平11-197664号公報
特開2006-334491号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記の実状に鑑みてなされたものであり、従来は産廃として廃棄されていた濃厚廃液を排水と混合して排水処理して産廃量を低減させることができる排水処理方法、及び排水と濃厚廃液の混合液を処理する排水処理設備の排水流入部における排水負荷を精度良く推定する方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明による排水負荷の推定方法は、排水と濃厚廃液とが合流した混合液を処理する排水処理設備の排水処理流入部における排水負荷を推定する方法であって、排水の第1汚濁負荷を測定し、前記第1汚濁負荷に基づいて排水と濃厚廃液の合流点又はその下流側の所定位置における排水由来の汚濁負荷を推定し、濃厚廃液の第2汚濁負荷を測定し、前記第2汚濁負荷に基づいて前記合流点又は前記所定位置における濃厚廃液の汚濁負荷を推定し、前記合流点又は前記所定位置における排水由来の汚濁負荷の推定値及び濃厚廃液の汚濁負荷の推定値に基づいて、前記排水負荷を推定するものである。
(【0011】以降は省略されています)

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