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公開番号
2025101828
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-08
出願番号
2023218870
出願日
2023-12-26
発明の名称
純水製造装置および純水の製造方法
出願人
栗田工業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C02F
1/44 20230101AFI20250701BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約
【課題】高品質の純水を増産できる純水製造装置を提供する。
【解決手段】第1原水槽2と、透過水と濃縮水とを生成する逆浸透膜装置3と、濃縮水を第1原水槽2に返送する循環流路L1と、濃縮水の残部を外部に排出する第1排水流路L2と、第1排水流路L2における濃縮水の流量を調整する排水流量調整手段6と、循環流路L1における濃縮水の流量を調整する循環水流量調整手段7と、濃縮水の全流量を測定する第1流量計8と、第1測定ポイントP1と、第1測定ポイントP1における濃縮水の水質を測定可能な水質測定装置10と、第1測定ポイントP1における水質および第1流量計8における流量に基づき、濃縮水の水質が水質管理範囲内に維持されるように、かつ、濃縮水の全流量が流量管理値以上となるように、排水流量調整手段6または循環水流量調整手段7の何れか一方または両方を制御する機能を有する制御部11と、を備える純水製造装置1を採用する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
被処理水が貯留される原水槽と、
前記原水槽の下流側に配置され、前記被処理水を逆浸透膜で処理することによって透過水と濃縮水とを生成する逆浸透膜装置と、
前記濃縮水の一部を前記原水槽に返送可能とする循環流路と、
前記濃縮水の残部を外部に排出する第1排水流路と、
前記第1排水流路における前記濃縮水の流量を調整する排水流量調整手段と、
前記循環流路における前記濃縮水の流量を調整する循環水流量調整手段と、
前記逆浸透膜装置において生成した前記濃縮水の全流量を測定する流量計と、
前記第1排水流路に設けられて前記濃縮水の水質の測定位置とされる第1測定ポイントと、
前記第1測定ポイントにおける前記濃縮水の水質を測定可能な水質測定装置と、
前記水質測定装置により測定された前記第1測定ポイントにおける前記濃縮水の水質および前記流量計により測定された前記濃縮水の全流量に基づき、前記濃縮水の水質が水質管理範囲内に維持されるように、かつ、前記濃縮水の全流量が流量管理値以上となるように、前記排水流量調整手段または前記循環水流量調整手段の何れか一方または両方を制御する機能を有する制御部と、
を備える純水製造装置。
続きを表示(約 2,100 文字)
【請求項2】
前記制御部の前記機能は、
前記濃縮水の水質が前記水質管理範囲の下限を下回る場合に、前記循環流路による前記濃縮水の返送流量を増加するように、前記排水流量調整手段または前記循環水流量調整手段の何れか一方または両方を制御し、
前記濃縮水の水質が前記水質管理範囲の上限を上回る場合に、前記循環流路による前記濃縮水の返送流量を減少するように、前記排水流量調整手段または前記循環水流量調整手段の何れか一方または両方を制御し、
前記逆浸透膜装置において生成した前記濃縮水の全流量が流量管理値未満の場合に、前記濃縮水の全流量を増加するように、前記排水流量調整手段または前記循環水流量調整手段の何れか一方または両方を制御する機能である、請求項1に記載の純水製造装置。
【請求項3】
前記被処理水を前記原水槽に送る供給流路と、
前記供給流路に設けられて前記被処理水の水質の測定位置とされる第2測定ポイントと、
前記第2測定ポイントと前記原水槽との間において、前記供給流路から分岐されて前記被処理水を外部に排出可能とする第2排水流路と、
前記被処理水の供給先を、前記原水槽または前記第2排水流路に切り替え可能とする切換手段と、が更に備えられ、
前記水質測定装置は、測定位置を前記第1測定ポイントまたは前記第2測定ポイントに切り替え可能とされており、
前記制御部は、前記排水流量調整手段または前記循環水流量調整手段の何れか一方または両方を制御することによっても、前記水質測定装置により測定された前記第1測定ポイントにおける前記被処理水の水質が水質管理値を超える場合と、前記逆浸透膜装置において生成した前記濃縮水の全流量が流量管理値未満になる場合との少なくともいずれかとなる場合に、前記被処理水の全量を前記第2排水流路に送るように前記切換手段を制御する機能を更に有する、請求項1に記載の純水製造装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記水質測定装置により測定された前記第2測定ポイントにおける前記被処理水の水質が、水質管理値以下の場合に、前記被処理水の全量を前記原水槽に送るように前記切換手段を制御する機能を更に有する、請求項3に記載の純水製造装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記被処理水の全量を前記原水槽に送る場合に、前記水質測定装置の測定位置を前記第1測定ポイントに設定し、前記被処理水の全量を前記第2排水流路に送る場合には、前記水質測定装置の測定位置を前記第2測定ポイントに設定する機能を更に備える、請求項3または請求項4に記載の純水製造装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記逆浸透膜の一次側における膜面溶質濃度を推測し、前記膜面溶質濃度が管理濃度値を超える場合は、前記循環流路による前記濃縮水の返送流量を減少するように、前記排水流量調整手段または前記循環水流量調整手段の何れか一方または両方を制御する機能を更に備える、請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の純水製造装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記逆浸透膜の一次側における膜面溶質濃度を推測し、前記膜面溶質濃度が管理濃度値を超える場合は、前記循環流路による前記濃縮水の返送流量を減少するように、前記排水流量調整手段または前記循環水流量調整手段の何れか一方または両方を制御する機能を更に備える、請求項5に記載の純水製造装置。
【請求項8】
被処理水を逆浸透膜によって処理することで透過水及び濃縮水を生成し、前記透過水は純水として取り出し、前記濃縮水の一部は循環流路によって前記逆浸透膜の一次側に供給可能とし、前記濃縮水の残部は第1排水流路によって外部に排出する純水の製造方法であって、
前記濃縮水の水質を測定するとともに、前記逆浸透膜によって生成された前記濃縮水の全流量を測定し、前記濃縮水の水質が水質管理範囲内に維持されるように、かつ、前記濃縮水の全流量が流量管理値以上となるように、前記循環流路における前記濃縮水の流量または前記第1排水流路における前記濃縮水の流量を調整する、純水の製造方法。
【請求項9】
前記濃縮水の水質が前記水質管理範囲の下限を下回る場合は、前記循環流路による前記濃縮水の返送流量を増加し、
前記濃縮水の水質が前記水質管理範囲の上限を上回る場合は、前記循環流路による前記濃縮水の返送流量を減少し、
前記逆浸透膜において生成した前記濃縮水の全流量が流量管理値未満の場合には、前記濃縮水の全流量を増加させる、請求項8に記載の純水の製造方法。
【請求項10】
前記逆浸透膜の上流側において測定した前記被処理水の水質が水質管理値を超える場合に、または、前記逆浸透膜において生成した前記濃縮水の全流量が流量管理値未満になる場合の少なくともいずれかとなる場合に、前記被処理水の全量を、前記逆浸透膜には送ることなく、第2排水流路によって外部に排出する、請求項8に記載の純水の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、純水製造装置および純水の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
半導体製造設備等では、純水や超純水と呼ばれる高純度水を洗浄水として使用することが普及している。高純度水として要望されている水質の基準は、不純物の含有量がppbレベル以下というのが通常であり、特に、製品歩留りの向上が要求されている場合は、不純物の含有量が数十ppt~数pptレベル以下の水が要望される。また、半導体製造設備では、主設備に付属する付属設備にも種々の用途で水が利用されている。
【0003】
半導体製造設備の主たる製造ラインで利用している純水あるいは超純水といった高純度水は、例えば、洗浄の用途に使用される。洗浄等の用途に使用した後の洗浄排水は、濃度で分類すると、不純物を高濃度に含む第1水洗水排水(高濃度排水)と、第2水洗以降の排水のように不純物濃度が低濃度の第2水洗水排水(低濃度排水)に分類できる。そして、低濃度の部分に分類できる第2水洗以降の排水(低濃度排水)は、一般的な工業用水や市水に比べて水質的に良好である場合が多い。そこで、純水や超純水の製造用の原水として、または、付属設備に分類される装置に用いられる水(設備用水)として、上記の低濃度排水を再利用水として用いることが一般に行われている。また、上記高濃度排水を再利用する場合、処理コストや取水・放流制限の有無等の条件により、その対応が異なってくる場合が多い。
【0004】
しかし、洗浄等に用いられた低濃度排水は、当然ながら、使用前の高純度水に比べて水質は低下し、そのまま再利用水とするには、その用途が大きく制約される。そこで回収した(低濃度排水を再利用するために、一定の処理が行なわれている。その一例として、特許文献1には、半導体洗浄等に用いた高純度水の使用済み排水を回収して、この回収水に含まれるモリブデン酸試薬に反応しない非イオン性のシリカ成分をイオン化させ、次いでイオン状のシリカ成分を逆浸透膜装置で膜排除して除去する回収水の処理方法が記載されている。また、特許文献1のほかにも、回収水に対して逆浸透膜による処理を行うことによって、純水を製造することで、回収水の再利用を図る技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平6-285464号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、洗浄等に用いられた回収水の水質は、随時変動することがある。そこで、一般に、回収水を純水製造の原水として再利用する場合は、回収水の水質を測定し、測定値が基準値以下の回収水に対して、逆浸透膜による処理などが行われている。しかし、水質が基準値を下回る回収水であっても、基準値以下の範囲で水質が変動する場合がある。一方、逆浸透膜を備えた純水製造装置は、逆浸透膜の操業条件として、例えば回収率が一定値に固定された状態で運転されることが通常であり、原水の水質の変動に応じて回収率を調整することは、通常は行われていなかった。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、原水の水質の変動に応じて適切な条件で純水の製造を可能とし、高品質の純水を増産することができる純水製造装置および純水の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明者らが鋭意検討した。一般に、溶質濃度が想定よりも低い被処理水を逆浸透膜で処理する場合は、逆浸透膜の回収率を高めることで透過水の生成量を増加させることが可能とされ、逆に、溶質濃度が想定よりも高い被処理水を処理する場合は、回収率を低下させることで、溶質による逆浸透膜の閉塞を抑制することが可能とされる。しかし、従来の純水製造装置は、逆浸透膜装置の回収率を常に一定にしていた。
【0009】
そこで、透過水の生成量を増加させるべく、逆浸透膜装置の回収率を被処理水の水質に応じて変更可能とすることを検討したところ、被処理水の水質に変化が生じた際には濃縮水の水質も変化することに着目して、濃縮水の水質を監視し、濃縮水の水質が適正な水質範囲から外れる場合に、濃縮水の流量を調整することで逆浸透膜装置の回収率を変更し、これにより逆浸透膜の能力を最大限に活用することを可能として、透過水の生成量を増加させることに成功した。
【0010】
本発明は以下の構成を採用する。
(【0011】以降は省略されています)
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