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公開番号2025100354
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2024193529
出願日2024-11-05
発明の名称廃水の脱窒方法
出願人南京大学
代理人個人
主分類C02F 3/30 20230101AFI20250626BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】エネルギー消費が低く、効率が高くて安定する廃水の脱窒方法を提供する。
【解決手段】廃水に対してフェントン酸化処理を行うS1と、フェントン酸化処理された後の流出水に対して中和沈殿処理を行い、前記pH値を4~6に制御するS2と、中和沈殿処理された後の流出水を直接嫌気性環境で鉄アンモニア酸化反応させるS3と、鉄アンモニア酸化処理された後の流出水に対して無酸素処理を行うS4と、を含み、前記S3において、Fe(III)源の添加がされなくなる、廃水の脱窒方法を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
廃水に対してフェントン酸化処理を行うS1と、
フェントン酸化処理された後の流出水に対して中和沈殿処理を行い、pH値を4~6に制御するS2と、
中和沈殿処理された後の流出水を直接嫌気性環境で鉄アンモニア酸化反応させるS3と、
鉄アンモニア酸化処理された後の流出水に対して無酸素処理を行うS4と、を含み、
前記S3において、Fe(III)源の添加がされなくなる
ことを特徴とする、廃水の脱窒方法。
続きを表示(約 850 文字)【請求項2】
無酸素処理された後の汚泥沈殿を酸で処理するS5をさらに含む
ことを特徴とする、請求項1に記載の廃水の脱窒方法。
【請求項3】
前記S5において、処理により得られた上澄み液をステップS1に再利用する
ことを特徴とする、請求項2に記載の廃水の脱窒方法。
【請求項4】
前記S1において、廃水に含有されるCODの質量体積濃度として、
過酸化水素の添加量と前記CODの含有量との比が(1~2):1であり、
過酸化水素の添加量と第一鉄イオンの添加量との比が(1~10):1である
ことを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の廃水の脱窒方法。
【請求項5】
前記S2は、凝集剤を投入することをさらに含み、前記凝集剤の投入量を100~205mg/Lに設定する
ことを特徴とする、請求項4に記載の廃水の脱窒方法。
【請求項6】
前記S2において、中和沈殿処理を行う場合における水理学的滞留時間が2~4hである
ことを特徴とする、請求項4に記載の廃水の脱窒方法。
【請求項7】
前記S3において、鉄アンモニア酸化処理を行う時、溶存酸素が0.2mg/L以下に維持される
ことを特徴とする、請求項4に記載の廃水の脱窒方法。
【請求項8】
前記S3において、鉄アンモニア酸化処理を行う場合における水理学的滞留時間が4~8hである
ことを特徴とする、請求項7に記載の廃水の脱窒方法。
【請求項9】
前記S4において、無酸素処理を行う時、前記溶存酸素が0.2~0.4mg/Lに維持される
ことを特徴とする、請求項7に記載の廃水の脱窒方法。
【請求項10】
前記S4において、無酸素処理を行う場合における水理学的滞留時間が4~8hである
ことを特徴とする、請求項9に記載の廃水の脱窒方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、環境工学の廃水処理分野に属し、具体的には、廃水の脱窒方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
化学工業という業種は、各分野に浸透し、国民経済において不可欠で重要な構成部分である。化学工業製品の多様性は、化学工業廃水が、水量が大きく、毒性が高く、水質が複雑であるという特点を有することを決定し、高濃度のCOD及びアンモニア態窒素が伴っていることが多い。
【0003】
実際、化学工業廃水は、フェントン処理を採用するのが一般的であり、フェントン法は、第一鉄イオンと過酸化水素との反応により水酸基ラジカルを生成し、有機物の構造を破壊し、最終的に有機物を酸化分解することで水のCOD含有量を低下させるものであり、その主なプロセスフローは、pH調整(pH値は、3.0~4.0に制御されるとよい)、酸化反応、中和、固液分離などを含む。また、現在、ほとんどの廃水プロジェクトにおいてグレードアップ改造を進行させる。生物学的処理により廃水における窒素を排出基準まで低下させることができず、廃水処理における脱窒という一環のみに着目して改良するからである。そこで、MBR、脱窒フィルターなどのプロセスがあるわけである。脱窒技術は、化学法及び生物法を含み、化学法は、二次汚染を起こし、コストが高いため、生物学的脱窒技術を使用するのが一般的である。
【0004】
廃水の生物学的処理による脱窒は、主にいくつかの偏性細菌により窒素形態の変換を実現するものである。窒素含有有機化合物が微生物の作用下において、まず分解してアンモニウム態窒素であるNH


又はNH

に変換する過程を「アンモニア化反応」と称し、硝化菌によりアンモニア態窒素を硝酸塩に変換させる過程を「硝化反応」と称し、脱窒菌により硝酸塩を窒素ガスに変換させる反応を「脱窒反応」と称し、窒素含有有機化合物は、最終的に窒素ガスに変換し、廃水から除去される。
【0005】
以上に基づいて、既存の化学工業廃水の脱窒処理プロセスは、主に好気と無酸素の2段階からなり、高濃度のアンモニア態窒素は、好気段階で硝酸塩に硝化されてから、硝酸塩が無酸素段階に流入して脱窒され、窒素ガスに変換されることで、アンモニア態窒素の除去が実現される。しかし、このような伝統的な硝化-脱窒プロセスは、大量の曝気を必要とし、エネルギー消費が膨大で、かつ脱窒効率が理想的ではない。
【0006】
したがって、エネルギー消費が低く、効率が高くて安定する廃水の解毒脱窒方法を開発することには、重要な意義がある。
【発明の概要】
【0007】
1.解決しようとする課題
既存の廃水の脱窒プロセスに存在するエネルギー消費などの課題に対して、本発明は、廃水の脱窒方法を提供する。
【0008】
2.技術方案
上記の課題を解決するために、本発明で採用される技術方案は、以下のとおりである。
【0009】
本発明は、
廃水に対してフェントン酸化処理を行うS1と、
フェントン酸化処理された後の流出水に対して中和沈殿処理を行い、前記pH値を4~6に制御するS2と、
中和沈殿処理された後の流出水を直接嫌気性環境で鉄アンモニア酸化反応させるS3と、
鉄アンモニア酸化処理された後の流出水に対して無酸素処理を行うS4と、を含み、
前記S3において、Fe(III)源の添加がされなくなる、廃水の脱窒方法を提供する。
【0010】
ここで述べたとおり、S2において、前記pH値を「4~6に制御する」ことが非常に重要であり、フェントン酸化処理された後に危険な固体廃棄物として扱われるはずであるフェントン汚泥に含有される三価鉄(Fe(III))が溶存態に変換され、処理しようとする水に伴ってS3の工程に入り、鉄アンモニア酸化処理の鉄源として応用され、余計なFe(III)の添加を回避することができる。これに基づいて、より好ましくは、前記pH値を「4.5~5.5に制御する」。
(【0011】以降は省略されています)

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