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公開番号
2024155698
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-31
出願番号
2023203684
出願日
2023-12-01
発明の名称
スライディングゾーン歪み進展に基づく貯水池地域地すべり変形監視および早期警報方法
出願人
南京大学
代理人
個人
主分類
E02D
17/20 20060101AFI20241024BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約
【課題】地すべり監視と早期警報に関し、特にスライディングゾーン歪み進展に基づく貯水池地域地すべり変形監視および早期警報方法を提供する。
【解決手段】スライディングゾーン歪み進展に基づく貯水池地域地すべり変形監視および早期警報方法を開示し、地すべりサブゾーンに垂直ボーリング孔を通じて高空間分解能歪みセンシングファイバーケーブルを取り付け、遠隔から地すべりボーリング孔全体の地中歪み分布をリアルタイムで取得し、スライディングゾーン位置を識別し、スライディングゾーン歪みを地すべり全体的な変形を特徴付けるためのパラメータとするステップと、日降雨量等々の4つの影響因子を考慮し、地すべり歪み進展に基づく予測警報モデルを確立するステップと、を含む。前記4つの影響因子を入力変数とし、目標出力変数が加速変形である特徴変形クラスタに対応する予測規則を求め、地すべり加速変形の水文気象学的警報閾値とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
ステップS1、監視ステーションを設置する:
まず、地すべりサブゾーンに安定岩盤層の下に延びる多数の孔(3)を穿設し、前記孔(
3)内に超微弱反射型格子歪みセンシングファイバーケーブル(4)、超微弱反射型格子
復調器(5)、データ伝送ユニット(6)を取り付け、データ伝送ユニット(6)がユー
ザアクセスユニット(8)に遠隔接続され、
次に、孔(3)内に逆「凸」字形の超微弱反射型格子歪みセンシングファイバーケーブル
(4)を取り付け、超微弱反射型格子歪みセンシングファイバーケーブル(4)に重力ガ
イドハンマー(43)を接続させ、前記重力ガイドハンマー(43)が孔(3)の底部に
配置され、超微弱反射型格子歪みセンシングファイバーケーブル(4)の一端を保護ボッ
クス(7)内に導入して超微弱反射型格子復調器(5)に接続させて収集端とし、超微弱
反射型格子歪みセンシングファイバーケーブル(4)の他端をバックアップ収集端とし、
その後孔(3)を埋め戻すステップと、
ステップS2、遠隔リアルタイム監視:超微弱反射型格子復調器(5)、データ伝送ユニ
ット(6)およびユーザアクセスユニット(8)をデバッグし、ユーザアクセスユニット
(8)を通じて地下各深度岩石土壌体の時系列歪みデータセットを収集するステップと、
ステップS3、スライディングゾーン識別と時系列歪み集合分析:ステップS2における
ユーザアクセスユニット(8)によって取得された時系列歪みデータセットに基づいて、
歪み分布を取得し、前記歪み分布中の歪み値の最も高い領域が歪みピークゾーンであり、
前記歪みピークゾーンをスライディングゾーンとし、前記スライディングゾーンの毎日各
時系列歪みデータの平均値を歪み日平均値として、前記歪み日平均値を差分処理し、歪み
速度の日平均値データセットを取得し、歪み速度の日平均値データをその変化特徴に基づ
いて近似安定状態、加速変形および安定状態の3つの分類結果に分類するステップと、
ステップS4、予測警報モデルおよび閾値基準の確立:ステップS3で得られた3つの分
類結果を出力変数とし、降雨量R
i
、降雨強度I
i
、貯水池水位標高L
i
および水位変動
f
i
の日値データセットを入力変数として予測警報モデルを確立し、前記予測モデルは意
思決定ツリーモデルであり、入力変数の値に従って出力変数の値を推論し、貯水池地域地
すべり変形の早期警報のための地すべり地下歪み進展と外部駆動因子の閾値基準を確立し
、前記外部駆動因子は降雨量、降雨強度、貯水池水位標高および貯水池水位変動を含み、
前記閾値基準は、以下の基準を含み:
基準1:水位降下速度が0.88m/dを超え、貯水池水位標高が146.45m~14
9.505m間にあり、日降雨量が57.9mmを超える場合、加速変形が発生し、すな
わち該貯水池地域地すべりが加速変形セクションであり、
基準2:貯水池水位標高が169.7m以下で降雨強度が24.4mm/hを超える場合
、加速変形が発生し、すなわち該貯水池地域地すべりが加速変形セクションであり、
基準3:貯水池水位標高が169.7m以下で、日降雨量が1.8mmを超え、降雨強度
が24.4mm/hを超える場合、加速変形が発生し、すなわち該貯水池地域地すべりが
加速変形セクションであり、
基準4:貯水池水位標高が169.7m以下で、降雨強度が0.8mm/hを超え、日降
雨量が57.9mmを超える場合、加速変形が発生し、すなわち該貯水池地域地すべりが
加速変形セクションであり、
基準5:水位上昇速度が0.14m/dを超え、貯水池水位標高が150.195m以下
で、日降雨量が57.9mmを超える場合、加速変形が発生し、すなわち該貯水池地域地
すべりが加速変形セクションである、ステップと、
を含む、ことを特徴とするスライディングゾーン歪み進展に基づく貯水池地域地すべり変
形監視および早期警報方法。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記孔(3)は下から上へ順次、完全岩盤セクション(31)、破砕岩層セクション(3
2)、砕石土砂セクション(33)に分けられ、前記完全岩盤セクション(31)の高さ
は3~5mであり、
ステップS2において、完全岩盤セクション(31)をセメント急結剤で埋め戻し、破砕
岩層セクション(32)を細砂で埋め戻し、砕石土砂セクション(33)を体積比1:1
の細砂と粉砕粘土で埋め戻す、ことを特徴とする請求項1に記載のスライディングゾーン
歪み進展に基づく貯水池地域地すべり変形監視および早期警報方法。
【請求項3】
前記超微弱反射型格子歪みセンシングファイバーケーブル(4)は、超微弱反射型格子(
41)および光ファイバー伝送セクション(42)から構成される、ことを特徴とする請
求項1に記載のスライディングゾーン歪み進展に基づく貯水池地域地すべり変形監視およ
び早期警報方法。
【請求項4】
前記超微弱反射型格子歪みセンシングファイバーケーブル(4)のサンプリング間隔d≦
1.0mである、ことを特徴とする請求項1に記載のスライディングゾーン歪み進展に基
づく貯水池地域地すべり変形監視および早期警報方法。
【請求項5】
ステップS1において、超微弱反射型格子歪みセンシングファイバーケーブル(4)の収
集端とバックアップ収集端は孔(3)の口に2~5mだけ冗長に配置される、ことを特徴
とする請求項1に記載のスライディングゾーン歪み進展に基づく貯水池地域地すべり変形
監視および早期警報方法。
【請求項6】
超微弱反射型格子歪みセンシングファイバーケーブル(4)を予め引っ張って、収集端と
バックアップ収集端の格子間隔がボーリング孔断面投影において0.5mになる、ことを
特徴とする請求項5に記載のスライディングゾーン歪み進展に基づく貯水池地域地すべり
変形監視および早期警報方法。
【請求項7】
ステップS4において、スライディングゾーン歪み速度の経時変化の特徴に基づいて、ス
ライディングゾーン歪み速度を定性的に分類し、前記スライディングゾーン歪み速度の経
時変化の特徴は、歪み速度わずかな変動、歪み速度急激な変動および歪み速度不変動を含
み、
前記分類標準は以下のとおりであり:
歪み速度がわずかに変動する場合、すなわち歪み速度範囲が50~200με/dにある
場合、地すべり全体の運動状態が近似安定状態であり、
歪み速度が急激に変動する場合、すなわち歪み速度が200με/dを超える場合、地す
べり全体の運動状態が加速変形であり、
歪み速度が変動しない場合、すなわち歪み速度範囲が0~50με/dにある場合、地す
べり全体の運動状態が安定状態である、ことを特徴とする請求項1に記載のスライディン
グゾーン歪み進展に基づく貯水池地域地すべり変形監視および早期警報方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、工学地質分野における地すべり監視と早期警報に関し、特にスライディングゾ
ーン歪み進展に基づく貯水池地域地すべり変形監視および早期警報方法に関する。
続きを表示(約 7,100 文字)
【背景技術】
【0002】
既存の地すべり変形モニタリング技術では、非接触スキャニング(例えば、空中InSA
R、地上ベースのInSAR)により、地域スケールまたは丘陵斜面スケールの時系列表
面変形を得ることができるが、変形結果はトレンド分析に使用されるのが一般的であり、
変形を定量化することは困難である。GNSS変位モニタリングステーションは、モニタ
リング地点の高精度表面変形情報を提供するが、モニタリング地点が離散的であるため、
超大規模な貯水池地域の地すべりの大面積展開には課題となっている。したがって、地す
べりの運動進展を理解し、効率的で信頼性の高い早期警報を提供するためには、ボーリン
グ孔・モニタリングに頼る必要がある。
ボーリング孔を利用した変形モニタリング技術のうち、従来のスライド式傾斜計は正確な
深部変形を提供するが、洪水期の過大な変形により3~5年以内に故障することが多い。
固定傾斜計は、耐久性や自動化という点では明らかな利点があるが、技術的・コスト的な
制約から、通常は3つの固定傾斜計センサーを直列に並べたアレイを1つのボーリング孔
に設置するため、この手法では深部の相対変形量を非常に限定的にしか把握できず、のよ
うな重要な地質界面の変形情報を定量的に特徴付けることはできない。分散型ファイバー
オプティクス(DFOS)と準分散型ファイバーブラッググレーティング(FBG)は、
ひずみをモニタリングすることで深部の変形を反映する地質工学ヘルスモニタリングにお
いて大きな可能性を示している。前者は高い空間分解能(サブメートルレベル)を提供す
るが、自動モニタリングや警告のレベルは低く、後者は遠隔リアルタイムモニタリングが
可能だが、正確なひずみ分布を得るには空間分解能が低い(例えば、ボーリング孔内のF
BGセンサーは通常10個以下)ために限界がある。したがって、スライディングゾーン
の厚さが数十cmから数mに及ぶような、多段階のスライディングゾーンの発達と進展を
伴う大規模な地すべりでは、センサーの空間分解能がスライディングゾーンを特定する鍵
となる。
先行技術には、グローバルなの地すべりの真の運動挙動を特徴付けることができる方法が
欠如している一方で、従来の遠隔リアルタイム地すべりモニタリングでは、地すべりの地
下の進化過程を包括的に明らかにすることができないだけでなく、表面変位に基づく早期
警報の予測の適時性や有効性が不十分である。
【発明の概要】
【0003】
発明目的:貯水池地域における地すべりの深部大変形の正確なモニタリングの耐久性が不
十分であること、遠隔リアルタイム自動化のレベルが低いこと、および既存技術における
誤報率が高いことなどの問題を解決するために、本発明は、スライディングゾーン歪み進
展に基づく貯水池地域地すべり変形監視および早期警報方法を提案し、地下全深さ(すな
わち岩盤までの深さ)の時系列歪みによって地すべり全体の実変形を特徴付けることによ
り、潜在的なスライディングゾーンを識別し、さらに、複数の影響因子を考慮し、スライ
ディングゾーン歪み進展に基づいて水文気象学的警報閾値をさらに確立し、貯水池地域の
地すべりの長期間監視と効果的な警報レベルを向上させ、本発明で採用された高空間分解
能歪みセンシングファイバーケーブルは、スライディングゾーン動力学を正確に特定して
捕捉し、スライディングゾーン歪み進展に基づく警報モデルはより信頼性の高い水文気象
学的警報閾値を取得でき、貯水池地域の地すべりのマルチレベルスライディングゾーン識
別が不明であり、深部大変形精准監視の耐久性が不十分であり、地面変形に基づく警報誤
警報率が高いという問題を解決することができる。
技術的解決策:本発明のスライディングゾーン歪み進展に基づく貯水池地域の地すべり変
形監視および早期警報方法は、以下のステップを含み:
S1、監視ステーションを設置する:
まず、地すべりサブゾーン(地すべりサブゾーンとは、山腹スケールでの変形と危険性の
空間分布に基づいて複数のサブゾーンに分割された1つの地すべりである)に安定岩盤層
の下に延びる多数の孔を穿設し、前記孔口の地面に超微弱反射型格子歪みセンシングファ
イバーケーブル、超微弱反射型格子復調器、データ伝送ユニットを取り付け、データ伝送
ユニットはユーザアクセスユニットに遠隔接続され、データ伝送ユニットは先行技術にお
ける無線伝送モジュールであり、超微弱反射型格子復調器とともに地面監視ステーション
保護ボックス内に集積され、ユーザアクセスユニットはコンピュータであり、
次に、孔内で逆「凸」字形の超微弱反射型格子歪みセンシングファイバーケーブルを取り
付け、超微弱反射型格子歪みセンシングファイバーケーブルに重力ガイドハンマーを接続
し、前記重力ガイドハンマーを孔の底部に配置し、超微弱反射型格子歪みセンシングファ
イバーケーブルの一端を保護ボックス内に導入して超微弱反射型格子復調器に接続させ、
収集端とし、超微弱反射型格子歪みセンシングファイバーケーブルの他端をバックアップ
収集端とし、
重力ガイドハンマーが孔底に固定されて光ファイバーを予め引っ張る役割を果たし、孔底
に0.5m冗長に配置され、ファイバーケーブルを常に垂直に予め引っ張った状態とし、
他端を孔口から導出し、孔底を境界とし、超微弱反射型格子復調器に接続された超微弱反
射型格子歪みセンシングファイバーケーブルをセクションAとし、孔底の一定長さで冗長
に孔口から延伸する別のセクションをセクションBとし、
その孔を埋め戻し、超微弱反射型格子歪みセンシングファイバーケーブルの中部に接続さ
れた重力ガイドハンマーを孔底位置に下げた後、孔口から伸びた超微弱反射型格子歪みセ
ンシングファイバーケーブルの両端を固定して常に引っ張り状態とし、このときボーリン
グ孔によって明らかになった地盤分布特徴に応じて、異なる岩石土壌材料を使用して孔を
埋め戻し、
S2、遠隔リアルタイム監視:超微弱反射型格子復調器、データ伝送ユニットおよびユー
ザアクセスユニットをデバッグし、ユーザアクセスユニットを通じて地下各深さ岩石土壌
体の時系列歪みデータセットを収集し、
デバッグとは各モジュールを接続し、電源投入し、データを収集できるかどうかをデバッ
グすることを指し、
ステップS1において孔口まで埋め戻した後締め固め、孔口から伸びた超微弱反射型格子
歪みセンシングファイバーケーブルのセクションAの端部を孔口付近地面の保護ボックス
内に導入し、光ファイバージャンパーに接続して超微弱反射型格子復調器の収集端口を接
続し、その後超微弱反射型格子復調器とデータ伝送ユニットおよびユーザアクセスユニッ
トをデバッグし、デバッグ後、埋め戻し材料が固化し安定化するのを待つために1ヶ月静
置し、監視初期とし、その後長期間の遠隔リアルタイム監視活動を開始し、地下異なる深
【図面の簡単な説明】
【0004】
本発明で使用する貯水池地域の地すべり監視システム構造を示す概略図である。
本発明のボーリング孔設置型歪み原位置リアルタイム自動監視の局所概略図である。
本発明の貯水池地域の地すべり変形監視と警報方法のフローチャートである。
本発明の貯水池地域の地すべり変形監視と警報過程中のデータ処理のフローチャートである。
本発明の実験例の降雨と貯水池水位の相乗作用下で貯水池地域の地すべり地面変位と地下歪み監視結果を示す図である。(a)は貯水池水位と降雨量記録であり、(b)は地面変位とスライディングゾーン歪み曲線である。
本発明の実施例の深層スライディングゾーンSS2の累積歪み集合結果を示す図である。
本発明のスライディングゾーン歪み進展に基づく貯水池地域の地すべり変形監視および早期警報方法の2021から2023年までの3水文年度の地すべり変形監視と警報実例であり、上から下へ順次、高分解能光ファイバー歪みセンシング神経によって生成された時空歪み分布、3回の顕著な歪み変化(すなわちI、IIおよびIII)、日降雨量および水位標高、毎日降雨強度峰値および水位変動である。
【0005】
[符号の説明]
1 地すべりサブゾーン
2 河川
3 孔
4 微弱反射格子歪みセンシングファイバーケーブル
5 超微弱反射型格子復調器
6 データ伝送ユニット
7 保護ボックス
8 ユーザアクセスユニット
【発明を実施するための形態】
【0006】
図1~図7に示すように、本発明のスライディングゾーン歪み進展に基づく貯水池地域の
地すべり変形監視および早期警報方法は、貯水池地域の地すべり監視システムによって実
現され、該変形監視は垂直ボーリング孔の地下歪み監視に基づくものであり、
全ボーリング孔の歪み分布から潜在的なスライディングゾーンを識別し、すなわち地すべ
りが加速運動すると、スライディングゾーンの歪みが急激に増加する特徴がある。該早期
警報は監視期間で地すべり体の顕著な加速変形に関する水文気象学的警報である。該スラ
イディングゾーン歪み進展に基づく貯水池地域の地すべり変形監視および早期警報方法は
、図3に示すように、以下のステップを含み:
S1、監視ステーションを設置する:
まず、活動的な地すべりサブゾーン1を選択し、平坦化されたサイトで垂直ボーリング孔
3に監視ステーションを設置し、図1に示すように、図1中の2は河川であり、垂直ボー
リング孔の孔径は110mmであり、完全の岩層の下3mまで掘削する。孔3内で超微弱
反射型格子歪みセンシングファイバーケーブル4、超微弱反射型格子復調器5、データ伝
送ユニット6を取り付け、データ伝送ユニット6は遠隔でユーザアクセスユニット8に接
続され、データ伝送ユニット6は先行技術における無線伝送モジュールであり、地面監視
ステーションの保護ボックス内に集積され、ユーザアクセスユニット8はコンピュータで
あり、
本実施例では、超微弱反射型格子歪みセンシングファイバーケーブル4、超微弱反射型格
子復調器5は中国蘇州南知センシング科学技術有限公司が製造したものであり、両者の技
術パラメータは表1、表2に示され、
表1 超微弱反射型格子歪みセンシングファイバーケーブル4の技術パラメータ
TIFF
2024155698000003.tif
107
164
表2 超微弱反射型格子復調器5の技術パラメータ
TIFF
2024155698000004.tif
105
163
次に、孔3内で逆「凸」字形の超微弱反射型格子歪みセンシングファイバーケーブル4を
取り付け、図2に示すように、超微弱反射型格子歪みセンシングファイバーケーブル4に
重力ガイドハンマー43を接続させて前記重力ガイドハンマー43を孔3の底部に配置し
、超微弱反射型格子歪みセンシングファイバーケーブル4の一端を保護ボックス7内に導
入して超微弱反射型格子復調器5に接続させ、収集端とし、超微弱反射型格子歪みセンシ
ングファイバーケーブル4の他端をバックアップ収集端とし、
超微弱反射型格子歪みセンシングファイバーケーブル4は高分解能の1.mサンプリング
間隔の超微弱反射型格子歪みセンシングファイバーケーブルであり、超微弱反射型格子歪
みセンシングファイバーケーブル4は超微弱反射型格子41および光ファイバー伝送セク
ション42から構成され、
超微弱反射型格子歪みセンシングファイバーケーブル4のサンプリング間隔d≦1.0m
であり、
収集端とバックアップ収集端が孔口付近に2mだけ冗長に配置されて地下深さの正確な位
置決めを補助し、特に薄い層(厚さ数十cm)のスライディングゾーンの識別に適し、
超微弱反射型格子歪みセンシングファイバーケーブル4を予め引っ張り、収集端とバック
アップ収集端の格子間隔がボーリング孔断面投影において0.5mである。
超微弱反射型格子歪みセンシングファイバーケーブル4の構造は裸ファイバ、被覆層、金
属ベースのケーブル状補強材、および外側シースからなる。本実施例中の重力ガイドハン
マー43は直径50~60mm、長さ600~1000mm、重量20~35kgの金属
製である。超微弱反射型格子歪みセンシングファイバーケーブル4において、41は超微
弱反射型格子であり、42は光ファイバー伝送セクションであり、
次に孔3を埋め戻しし、超微弱反射型格子歪みセンシングファイバーケーブル4の中部に
接続された重力ガイドハンマー43を孔底位置に下げた後、孔口から伸びた超微弱反射型
格子歪みセンシングファイバーケーブル4の両端を固定して常に引っ張り状態とし、孔3
【0007】
試験例
図3~図6に示すように、中国の三峡貯水池地域に広く分布する大規模な貯水池地域の地
すべりを研究対象とし、その変形は主に貯水池水位変動(145~175m変動)と季節
降雨(年平均降水量1000mm以上)の年周期に支配されている。原位置モニタリング
では、ボーリング孔近傍に設置したGNSSによって得られた地表変位(D1~D5)と
、本発明の地下ひずみ(ここでは、SS1、SS2はそれぞれ浅部二次すべり帯、深部一
次すべり帯の時間的ひずみ)が、7月6日(日降水量153.3mm)に加速度的な動き
を示すことがわかった。既存の気象警報指標によると、モニタリング期間中に4回の大雨
(日降水量50mm以下)が発生しているが、すべての大雨が地すべり運動を引き起こし
たわけではなく、特に8月26日の97.7mmの大雨がその最たる証拠である(図5)
。図6に示すように、最も代表的な深層一次スライディングゾーンSS2の歪み集合分析
を行い、加速段集合がCluster 2である。標準化された降雨日値データセット、
貯水池水位標高データセットを入力変数とし、累積歪み集合結果を出力変数として、予測
警報モデルを確立する。サンプルデータを7:3で訓練サンプルと試験サンプルに分け、
訓練サンプルの全体精度が92.3%に達し、試験サンプルの全体精度が90.6%に達
し、本発明の予測モデルの精度がより高いことが示される。本発明の地下歪み進展に基づ
く早期警報方法により、警報閾値は、貯水池水位RWL標高が146.5~149.5m
にあり、日降雨量>57.9mm、または貯水池水位RWLが169.7m未満で日降雨
強度が24.4mm/hを超えるものとして得られる。
提案した水文気象学的閾値の妥当性を検証するために、2021~2023年の3水文年
の全洪水シーズンにわたって、真実地すべり運動学の地下歪み進展を分析した。図7に示
すように、この期間、スライディングゾーン歪みが2回顕著に増加したことが観察され、
2021年7月6日(および7月7日)と2022年6月22日にそれぞれ発生し、地す
べり全体が大きく変形した。2回の地すべり加速変形イベントはいずれも、貯水池水位が
低い期間に大量の強降雨(特に1日以下の規模の極端な降雨)があったことを示す水文気
象学的条件であり、具体的に、いずれも実施例で得られた貯水池水位RWL標高が169
.7m(特に146.45~149.505m)の下で、日降雨量>57.9mm、日降
雨強度が24.4mm/hを超える水文気象学的警報閾値条件に完全に合致している。
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