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公開番号2025107096
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-17
出願番号2024000873
出願日2024-01-05
発明の名称汚水処理システム及び汚水処理方法
出願人個人,個人,個人
代理人個人,個人
主分類C02F 3/12 20230101AFI20250710BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】簡便で効率のよい送風機の運転制御が可能な汚水処理システム及び汚水処理方法を提供する。
【解決手段】本発明の汚水処理システム1は、活性汚泥を利用して汚水を浄化する。汚水処理システム1は、汚水を活性汚泥と共に収容し、曝気する曝気槽30と、曝気槽30に汚水を流入させるための流入ポンプ21と、曝気槽30に空気を送り込むための送風機40と、曝気槽30内の汚水のPH値を測定するPH測定手段31と、送風機40の運転の開始及び停止を制御する運転制御手段81と、を備える。運転制御手段81が、流入ポンプ21の動作に応じて、又は事前に設定した運転開始時間になったときに、送風機40の運転を開始し、PH測定手段31により測定したPH測定値に応じて送風機40の運転を停止する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
活性汚泥を利用して汚水を浄化する汚水処理システムであって、
汚水を活性汚泥と共に収容し、曝気する曝気槽と、
前記曝気槽に汚水を流入させるための流入ポンプと、
前記曝気槽に空気を送り込むための送風機と、
前記曝気槽内の汚水のPH値を測定するPH測定手段と、
前記送風機の運転の開始及び停止を制御する運転制御手段と、を備え、
前記運転制御手段が、前記流入ポンプの動作に応じて、又は事前に設定した運転開始時間になったときに、前記送風機の運転を開始し、前記PH測定手段により測定したPH測定値に応じて前記送風機の運転を停止する、汚水処理システム。
続きを表示(約 890 文字)【請求項2】
前記運転制御手段が、前記流入ポンプによる前記曝気槽への汚水の流入開始から所定の遅延時間が経過した後に、前記送風機の運転を開始する、請求項1に記載の汚水処理システム。
【請求項3】
前記運転制御手段が、前記PH測定手段により測定したPH測定値が第1設定値以下となったときに、前記送風機の運転を停止する、請求項1に記載の汚水処理システム。
【請求項4】
前記送風機から前記曝気槽へ空気を供給する送風管の途中に、系外に空気を排出する支管が接続されており、
前記送風機から前記曝気槽へ供給される曝気用空気量と、前記支管から系外へと排出される逃し空気量とを調整する空気量調整手段をさらに備える、請求項1-3のいずれか1項に記載の汚水処理システム。
【請求項5】
下記式(1)により定義される曝気強度Dに基づいて、前記空気量調整手段が前記曝気用空気量を調整する、請求項4に記載の汚水処理システム。
D=V/C・・・(1)
V:1時間あたり曝気槽容量1m

あたりに吹込む曝気用空気量(m

/h)
C:曝気槽の容量(m


【請求項6】
前記曝気強度Dが0.50以上1.50以下となるように、前記空気量調整手段が前記曝気用空気量を調整する、請求項5に記載の汚水処理システム。
【請求項7】
流入ポンプを用いて汚水を曝気槽に流入させ、流入させた汚水を活性汚泥と共に前記曝気槽に収容し、送風機によって前記曝気槽に空気を送り込んで曝気することで、活性汚泥を利用して汚水を浄化する汚水処理方法であって、
前記流入ポンプの動作に応じて、又は事前に設定した運転開始時間になったときに、前記送風機の運転を開始して前記曝気槽への空気の送り込みを開始し、
前記曝気槽内の汚水のPH値を測定し、測定したPH測定値に応じて前記送風機の運転を停止して前記曝気槽への空気の送り込みを停止する、汚水処理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、汚水中に含まれる有機性汚濁成分を微生物処理する汚水処理システム及び汚水処理方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
生活排水(例えば厨房設備やトイレの排水)等の汚水を処理する方法の一つとして、微生物に有機物を分解させる方法が知られている。この方法が採用された汚水処理設備では、例えば汚水を汚水流入ポンプ槽(調整槽)に一旦貯留した後、曝気槽に送って曝気し、活性汚泥により汚れを除去する。次いで汚泥懸濁液を沈殿槽に移流して滞留させ、沈降分離により上澄水を消毒後に放流している。曝気槽に空気を送る送風機は汚水流入負荷量に応じて運転され、例えば送風機の運転時間をタイマーにより設定しておき、曝気槽への送風を時間で制御することが行われている。
【0003】
汚水処理設備の設置場所によっては、当該設備に流入する汚水流入量が時期や天候、一日の時間帯等によって大きく変動することがある。例えば汚水処理設備が高速道路のサービスエリア等の休憩施設に設置される場合、その道路を利用する交通量の変化によって汚水流入量が変動し、大型商業施設やスポーツイベントやコンサート等で使用される会場等に設置される場合も、時間帯によって同様の変動が生じる。ところが、このように汚水流入量の変動が大きい場合、送風機の運転をタイマー制御するだけでは、設定し直すまでは同じタイマー設定で送風機の運転を繰り返すこととなってしまい、汚水流入量と曝気空気量のバランスを図ることができず、曝気の過不足が発生してしまう。このような問題を解消すべく、例えば特許文献1には、曝気槽にPH測定器を設置し、測定した曝気槽内の汚水のPH値に応じて送風機の運転の開始・停止を制御する汚水処理装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2015-217375号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の汚水処理装置では、曝気槽内の汚水のPH値を測定し、PH値が上昇した時に送風機の運転を開始して曝気槽へ空気を送り込み、PH値が低下した時に曝気槽への空気の送り込みを停止することで汚水の流入変動に対応している。具体的には、送風機の運転開始・停止をPH値の上限・下限の2点管理で制御しており、その管理幅は0.3程度となっている。
【0006】
しかしながら、実際のところ曝気槽内のPHはさほど大きく変動するわけではなく、PH測定器の一般的な測定精度を考慮すると、PH値を上下2点で、かつ管理幅0.3で管理することは難しく、より簡便で効率のよい送風機の運転制御の可能な汚水処理システムが求められている。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、簡便で効率のよい送風機の運転制御が可能な汚水処理システム及び汚水処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、第一に本発明は、活性汚泥を利用して汚水を浄化する汚水処理システムであって、汚水を活性汚泥と共に収容し、曝気する曝気槽と、前記曝気槽に汚水を流入させるための流入ポンプと、前記曝気槽に空気を送り込むための送風機と、前記曝気槽内の汚水のPH値を測定するPH測定手段と、前記送風機の運転の開始及び停止を制御する運転制御手段と、を備え、前記運転制御手段が、前記流入ポンプの動作に応じて、又は事前に設定した運転開始時間になったときに、前記送風機の運転を開始し、前記PH測定手段により測定したPH測定値に応じて前記送風機の運転を停止する、汚水処理システムを提供する(発明1)。
【0009】
かかる発明(発明1)によれば、運転制御手段が、送風機の運転開始は流入ポンプの動作や事前に設定された時間をトリガーとして行い、送風機の運転停止はPH測定手段により測定したPH測定値をトリガーとして行うので、簡便で効率のよい送風機の運転制御が可能となる。特に、送風機の運転開始・停止をPH値の下限値一点管理とすることができるので、システムの維持管理が容易になる。
【0010】
曝気槽内のPH値の上昇は、流入ポンプによって曝気槽に汚水が流入することによって生じる。すなわち、曝気槽内の汚水のPH値を測定せずとも、流入ポンプの動作状況を監視することにより、曝気槽内のPH値が上昇することを把握可能である。また、曝気槽への汚水の流入が減少する時間帯等においては、流入ポンプの動作とは無関係に、所定の時間になったら運転を開始するように設定しておくこともできるし、過去のデータ等から汚水の流入タイミングを予測して、その予測に基づいて設定した時間になったら運転を開始するように設定しておくことも可能である。このように、送風機の運転開始のタイミングは、流入ポンプの動作や事前に設定した運転開始時間をトリガーとし、どのようなトリガーで運転を開始した場合も、運転停止はPH測定手段により測定したPH測定値とすることで、効率の良い送風機の運転制御が可能となる。
(【0011】以降は省略されています)

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