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公開番号
2025100049
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-03
出願番号
2023217137
出願日
2023-12-22
発明の名称
生物処理装置及び生物処理方法
出願人
住友重機械エンバイロメント株式会社
代理人
弁理士法人雄渾
主分類
C02F
3/08 20230101AFI20250626BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約
【課題】本発明の課題は、担体を充填した処理槽を用いる生物処理装置及び生物処理方法において、担体に形成される生物膜の過剰成長を抑制することによる担体浮上の防止と、微生物(担体)と被処理水の接触効率の維持・向上とを両立させ、処理性能低下を抑止することができる生物処理装置及び生物処理方法の提供である。
【解決手段】上記課題を解決するために、担体が充填された処理槽と、担体を撹拌するための撹拌部と、担体の堆積状態を検知する堆積検知部と、堆積検知部の検知結果に基づいて、撹拌部の撹拌強度を制御する制御部とを備える生物処理装置及びこの装置を用いた生物処理方法を提供する。本発明によれば、担体の堆積状態に応じて撹拌強度を制御することで、処理槽内における堆積発生自体の抑制が可能となる。これにより、処理槽に充填された担体の堆積に起因する処理性能低下を抑止することが可能となる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
担体が充填された処理槽と、
前記担体を撹拌するための撹拌部と、
前記担体の堆積状態を検知する堆積検知部と、
前記堆積検知部による検知結果に基づいて、前記撹拌部の撹拌強度を制御する制御部と、を備えることを特徴とする、生物処理装置。
続きを表示(約 520 文字)
【請求項2】
前記制御部は、前記堆積検知部による検知結果から、前記処理槽内での担体の堆積発生後には前記撹拌部による撹拌強度を上げる一方、前記処理槽内での担体の堆積解消後には前記撹拌部による撹拌強度を下げるように制御することを特徴とする、請求項1に記載の生物処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記撹拌部の駆動に係る情報を用い、前記撹拌部による撹拌強度を制御することを特徴とする、請求項1又は2に記載の生物処理装置。
【請求項4】
前記堆積検知部は、前記処理槽の側壁近傍に設けられることを特徴とする、請求項1に記載の生物処理装置。
【請求項5】
前記堆積検知部は、前記処理槽内の深さ方向における複数の検知結果を取得可能であることを特徴とする、請求項1に記載の生物処理装置。
【請求項6】
担体が充填された処理槽を用いた生物処理工程と、
前記担体を撹拌するための撹拌工程と、
前記担体の堆積状態を検知する堆積検知工程と、
前記堆積検知工程の検知結果に基づいて、前記撹拌工程の撹拌強度を制御する制御工程と、を備えることを特徴とする、生物処理方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、生物処理装置及び生物処理方法に関するものである。特に、担体が充填された処理槽を用いて生物処理を行う生物処理装置及び生物処理方法に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
一般に、有機物を含む被処理水を処理する方法として、種々の微生物を利用した生物処理が知られている。特に、嫌気的な環境下での生物処理(以下、「嫌気処理」と呼ぶ)は、曝気動力が不要で、余剰汚泥がほとんど発生しないことなど、導入に係るメリットが高いことが挙げられる。
【0003】
そして、生物処理を行うに当たり、処理槽内の微生物濃度をより一層高める手法の一つとして、担体を充填した処理槽を用いることも知られている。特に、処理槽内に充填された担体を水流や撹拌機構により流動させる流動床式が広く用いられており、MBBR(Moving Bed Biofilm Reactor)法とも呼ばれている。
【0004】
MBBR法においては、担体表面に形成される生物膜と被処理水の十分な接触を図ることが重要であり、処理槽内における担体の流動性を良好に保つ必要があるとされている。
また、MBBR法においては、生物処理によって気体(バイオガス)の発生を伴う場合、担体に形成された生物膜内部にバイオガスが内包されることや、発生したバイオガスが担体表面に付着することなどにより、担体が処理槽上部(水面)に浮上することがある。
【0005】
ここで、MBBR法において、流動性が良好に維持できなかったり、担体が処理槽上部に浮上する事態が生じると、微生物と被処理水の接触効率が激減し、処理効率が低下することになってしまう。
例えば、特許文献1には、MBBR法による生物処理において、槽内で浮上した担体を回転板と定置板で挟むことにより気泡を放散させる気泡放散手段を設け、担体に形成された生物膜の剥離を防止ないし抑制しつつ、担体の浮上抑制を図ることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2012-143673号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載されるように、MBBR法において、バイオガスの発生に伴い槽内で浮上した担体に付着した気泡を放散(除去)することで、担体の浮上抑制を図ることは知られている。
一方、特許文献1では、担体に形成された生物膜の剥離防止ないしは剥離抑制を図ることが記載されているが、MBBR法において担体が浮上する要因の一つは、担体表面に生物膜の過剰成長が生じることで、生物膜内部にバイオガスが内包されやすくなることにあると考えられる。
つまり、特許文献1に記載された技術では、一度過剰成長した生物膜についてバイオガスを内包しない(内包しにくい)厚さに調整することができず、担体から気泡を放散して沈降させても再び浮上することになる。
したがって、MBBR法による生物処理においては、浮上後の担体から気泡を放散(除去)するのではなく、そもそも担体(生物膜内)に気泡が内包されない(内包されにくい)状況下にすることが求められている。
【0008】
本発明の課題は、担体を充填した処理槽を用いる生物処理装置及び生物処理方法において、担体に形成される生物膜の過剰成長を抑制することによる担体浮上の防止と、微生物(担体)と被処理水の接触効率の維持・向上とを両立させ、処理性能低下を抑止することができる生物処理装置及び生物処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、上記の課題について鋭意検討した結果、担体を充填した処理槽を用いる生物処理装置及び生物処理方法において、撹拌強度が不足し、担体が処理槽内に堆積することで、微生物と被処理水の接触効率低下に加え、担体に形成される生物膜の剥離量が低下し、生物膜の過剰成長が生じるという知見に基づき、処理槽内における担体の堆積を抑制することで、担体浮上の防止と、微生物と被処理水の接触効率の維持・向上とを両立させ、処理性能低下の抑止が可能となることを見出して、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の生物処理装置及び生物処理方法である。
【0010】
上記課題を解決するための本発明の生物処理装置は、担体が充填された処理槽と、担体を撹拌するための撹拌部と、担体の堆積状態を検知する堆積検知部と、堆積検知部の検知結果に基づいて、撹拌部の撹拌強度を制御する制御部と、を備えるという特徴を有する。
本発明の生物処理装置は、担体を充填した処理槽において、担体が処理槽内に堆積することが処理性能低下につながるという知見に基づくものであり、この特徴によれば、担体の堆積状態に応じて撹拌強度を制御することで、処理槽内において担体が堆積した状態が継続されることを抑制し、さらには堆積発生自体の抑制が可能となる。これにより、処理槽内での担体浮上の防止と、微生物と被処理水の接触効率の維持・向上とを両立させることができ、処理性能低下を抑止することが可能となる。
(【0011】以降は省略されています)
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