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公開番号2025095533
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-26
出願番号2023211597
出願日2023-12-14
発明の名称塗装廃液処理装置
出願人株式会社環境開発技研
代理人弁理士法人太田特許事務所
主分類C02F 1/78 20230101AFI20250619BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】余剰塗料を含む塗装廃液が溜まる廃液槽の維持及び管理にかかる手間及び費用を減らすことができる、塗装廃液処理装置、塗装廃液処理システム及び塗装廃液処理方法を提供すること。
【解決手段】廃液槽12に溜められた塗装廃液を吸引する廃液回収ポンプ21と、前記廃液回収ポンプから供給された塗装廃液にオゾン処理を施すオゾン処理槽22と、酸素ガスからオゾンガスを生成し、生成したオゾンガスを前記オゾン処理槽に供給するオゾン発生器23と、前記オゾン処理槽から供給されたオゾン処理水からオゾンガスが脱気された浄化水を溜める脱気タンク24と、前記脱気タンクから供給されたオゾンガスを分解するオゾン分解器25と、前記脱気タンクに溜められた浄化水を前記廃液槽に返送する返送ポンプ29と、前記廃液回収ポンプ、前記返送ポンプ及び前記オゾン発生器を制御するコントローラ28と、を具備する塗装廃液処理装置20。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
廃液槽に溜められた塗装廃液を吸引する廃液回収ポンプと、
前記廃液回収ポンプから供給された塗装廃液にオゾン処理を施すオゾン処理槽と、
酸素ガスからオゾンガスを生成し、生成したオゾンガスを前記オゾン処理槽に供給するオゾン発生器と、
前記オゾン処理槽から供給されたオゾン処理水からオゾンガスが脱気された浄化水を溜める脱気タンクと、
前記脱気タンクから供給されたオゾンガスを分解するオゾン分解器と、
前記脱気タンクに溜められた浄化水を前記廃液槽に返送する返送ポンプと、
前記廃液回収ポンプ、前記返送ポンプ及び前記オゾン発生器を制御するコントローラと
を具備する、塗装廃液処理装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記オゾン発生器に接続され、酸素ガスを前記オゾン発生器に供給する酸素濃縮器と、
第1コンプレッサと、
第2コンプレッサと、
前記第1コンプレッサと前記酸素濃縮器とに接続され、前記第1コンプレッサから出力された空気を前記酸素濃縮器へ導く第1流路と、
前記第2コンプレッサと前記酸素濃縮器とに接続され、前記第2コンプレッサから出力された空気を前記酸素濃縮器へ導く第2流路と、
前記第1及び第2流路の連通/遮断を切り換える切換機構と
をさらに具備し、
前記コントローラは、前記切換機構を制御する、
請求項1に記載の塗装廃液処理装置。
【請求項3】
前記第1流路に設けられ、前記第1流路の内圧を検出するエア圧検出センサをさらに具備し、
前記切換機構は、前記エア圧検出センサから検出信号を取得した前記コントローラの制御に基づき、前記第1流路を遮断し、前記第2流路を連通させる、
請求項2に記載の塗装廃液処理装置。
【請求項4】
前記オゾン処理槽と前記オゾン発生器とに接続され、前記オゾン処理槽から前記オゾン発生器へのオゾン処理水の逆流を検知する逆流検知センサをさらに具備する、
請求項2に記載の塗装廃液処理装置。
【請求項5】
前記逆流検知センサの検出信号を取得した前記コントローラの制御に基づき停止する、請求項4に記載の塗装廃液処理装置。
【請求項6】
前記脱気タンクに溜められた浄化水を前記オゾン処理槽に再供給する再供給ポンプをさらに具備する、
請求項4に記載の塗装廃液処理装置。
【請求項7】
前記オゾン分解器は、前記脱気タンクから供給されたオゾンガスを分解する触媒を内包し、
前記触媒の劣化度合いの指標となる劣化指標部をさらに具備する、
請求項6に記載の塗装廃液処理装置。
【請求項8】
前記オゾン分解器から放出された気体のオゾン濃度を測定するオゾン濃度測定器をさらに具備する、
請求項7に記載の塗装廃液処理装置。
【請求項9】
前記オゾン濃度測定器の測定結果を取得した前記コントローラの制御に基づき停止する、請求項8に記載の塗装廃液処理装置。
【請求項10】
オゾン処理水に含まれるオゾンガスの気泡を検出する気泡センサをさらに具備する、
請求項8に記載の塗装廃液処理装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、塗装廃液処理装置、塗装廃液処理システム及び塗装廃液処理方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、金属製のワークの保護又は装飾等のために、スプレーガンを用いてワークに塗料を吹き付けることによって、金属塗装製品を製造することが行われている。例えば、特許文献1には、塗装ブース内において、スプレーガンを用いて、溶剤に溶かした塗料を、自動車の車体等のワークに噴霧することによって、ワークに塗料の被膜(塗膜)を形成する塗布装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-147166号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載されたように、スプレーガンを用いてワークの表面に塗膜を形成する場合、ワークには噴霧された塗料全体の1~2割程度の塗料しか付着せず、ワークに付着しない余剰塗料は、余剰塗料を洗い流す洗浄水とともに廃液槽に溜まる。廃液槽内の塗装廃液は余剰塗料由来の有機物を含むため、長時間経過すると菌が繁殖して腐敗し、塗料臭及び溶剤臭と混在して悪臭を放つことで、作業者の作業環境が著しく低下する問題がある。この問題に対処するためには、余剰塗料を含む塗装廃液を産業廃棄物として業者に回収してもらったり、防腐剤やキラー剤等の薬剤を廃液槽に投入して余剰塗料を回収しやすくしたりする必要があり、廃液槽の維持及び管理に多大な手間及び経費がかかる問題がある。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、余剰塗料を含む塗装廃液が溜まる廃液槽の維持及び管理にかかる手間及び費用を減らすことができる、塗装廃液処理装置、塗装廃液処理システム及び塗装廃液処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、廃液槽に溜められた塗装廃液を吸引する廃液回収ポンプと、前記廃液回収ポンプから供給された塗装廃液にオゾン処理を施すオゾン処理槽と、酸素ガスからオゾンガスを生成し、生成したオゾンガスを前記オゾン処理槽に供給するオゾン発生器と、前記オゾン処理槽から供給されたオゾン処理水からオゾンガスが脱気された浄化水を溜める脱気タンクと、前記脱気タンクから供給されたオゾンガスを分解するオゾン分解器と、前記脱気タンクに溜められた浄化水を前記廃液槽に返送する返送ポンプと、前記廃液回収ポンプ、前記返送ポンプ及び前記オゾン発生器を制御するコントローラと、を具備する塗装廃液処理装置が提供される。
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、余剰塗料を含む塗装廃液を溜める廃液槽を有する塗装ブースと、前記塗装廃液を吸引する廃液回収ポンプ、前記廃液回収ポンプから供給された塗装廃液にオゾン処理を施すオゾン処理槽、酸素ガスからオゾンガスを生成し、生成したオゾンガスを前記オゾン処理槽に供給するオゾン発生器、前記オゾン処理槽から供給されたオゾン処理水からオゾンガスが脱気された浄化水を溜める脱気タンク、前記脱気タンクから供給されたオゾンガスを分解するオゾン分解器、前記脱気タンクに溜められた浄化水を前記廃液槽に返送する返送ポンプ、並びに、前記廃液回収ポンプ、前記返送ポンプ及び前記オゾン発生器を制御するコントローラを有する塗装廃液処理装置と、を具備する塗装廃液処理システムが提供される。
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、廃液回収ポンプが、廃液槽に溜められた塗装廃液を吸引する吸引工程と、オゾン処理槽が、前記廃液回収ポンプから供給された塗装廃液にオゾン処理を施すオゾン処理工程と、オゾン発生器が、酸素ガスからオゾンガスを生成し、生成したオゾンガスを前記オゾン処理槽に供給するオゾンガス供給工程と、脱気タンクが、前記オゾン処理槽から供給されたオゾン処理水からオゾンガスが脱気された浄化水を溜める脱気工程と、オゾン分解器が、前記脱気タンクから供給されたオゾンガスを分解する工程と、返送ポンプが、前記脱気タンクに溜められた浄化水を前記廃液槽に返送する返送工程と、を具備し、前記吸引工程、前記オゾン処理工程、前記オゾンガス供給工程、前記脱気工程及び前記返送工程を経由する浄化サイクルが実行される、塗装廃液処理方法が提供される。
【0009】
本明細書において、“塗装廃液”とは、余剰塗料及び有機溶剤を含む洗浄液を意味し、“オゾン処理水”とは、塗装廃液がオゾンガスにより浄化(分解)されることにより得られる浄化水と、塗装廃液の浄化に利用されなかった余剰のオゾンガスとを含む液体を意味する。また“浄化水”とは、オゾン処理水からオゾンガスが脱気された液体を意味する。当該液体には、例えば、余剰塗料由来の微量の無機物等が含まれてもよい。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように、本発明の塗装廃液処理装置、塗装廃液処理システム及び塗装廃液処理方法は、塗装廃液を溜める廃液槽の維持及び管理にかかる費用及び手間を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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