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公開番号2025080021
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-23
出願番号2023192974
出願日2023-11-13
発明の名称水処理システム及び水処理方法
出願人オルガノ株式会社
代理人弁理士法人YKI国際特許事務所
主分類C02F 3/12 20230101AFI20250516BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】被処理水の水質変動が生じても、沈降性の高いグラニュール汚泥の形成が可能である水処理システムを提供する。
【解決手段】反応槽16を有し、反応槽16内に被処理水を流入する流入工程と、反応槽16内の前記被処理水を生物汚泥により生物処理する生物処理工程と、反応槽16内の前記生物汚泥を沈降させる沈降工程と、反応槽16内の生物処理水を排出する排出工程と、反応槽16内の前記生物汚泥を排出する汚泥排出工程とを行う半回分式処理装置10と、反応槽16に流入する前記被処理水の水質の所定期間における時系列データから、前記被処理水の水質代表値を算出する水質推定部34と、前記水質代表値から、反応槽16内の汚泥濃度の目標値を決定し、当該汚泥濃度の目標値と反応槽16内の汚泥濃度に基づいて、前記汚泥排出工程において反応槽16から排出する前記生物汚泥の汚泥量を制御する制御部36と、を有する水処理システム1である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
反応槽を有し、前記反応槽内に被処理水を流入する流入工程と、前記反応槽内の前記被処理水を生物汚泥により生物処理する生物処理工程と、前記反応槽内の前記生物汚泥を沈降させる沈降工程と、前記反応槽内の生物処理水を排出する排出工程と、前記反応槽内の前記生物汚泥を排出する汚泥排出工程とを行う半回分式処理装置と、
前記反応槽に流入する前記被処理水の水質の所定期間における時系列データから、前記被処理水の水質代表値を算出する水質推定部と、
前記水質代表値から、前記反応槽内の汚泥濃度の目標値を決定し、当該汚泥濃度の目標値と前記反応槽内の汚泥濃度に基づいて、前記汚泥排出工程において前記反応槽から排出する前記生物汚泥の汚泥量を制御する制御部と、を有することを特徴とする水処理システム。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
前記水質推定部は、前記所定期間内の初日を含む特定期間における前記被処理水の水質情報を取得する取得部と、前記初日を含む特定期間における前記被処理水の水質情報から、前記被処理水の水質の所定期間における時系列データを予測するための予め学習された学習済みモデルに、前記取得部により取得された前記初日を含む特定期間における被処理水の水質情報を入力して、前記被処理水の水質の所定期間における時系列データを予測する予測部と、前記予測した時系列データから前記被処理水の水質代表値を算出する算出部と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の水処理システム。
【請求項3】
反応槽内に被処理水を流入する流入工程と、前記反応槽内の前記被処理水を生物汚泥により生物処理する生物処理工程と、前記反応槽内の前記生物汚泥を沈降させる沈降工程と、前記反応槽内の生物処理水を排出する排出工程と、前記反応槽内の前記生物汚泥を排出する汚泥排出工程とを行う半回分式処理工程と、
前記反応槽に流入する前記被処理水の水質の所定期間における時系列データから、前記被処理水の水質代表値を算出する水質推定工程と、
前記水質代表値から、前記反応槽内の汚泥濃度の目標値を決定し、当該汚泥濃度の目標値と前記反応槽内の汚泥濃度に基づいて、前記汚泥排出工程において前記反応槽から排出する前記生物汚泥の汚泥量を制御する制御工程と、を有することを特徴とする水処理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、水処理システム及び水処理方法の技術に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、生物学的排水処理には、フロックと呼ばれる微生物の集合体(好気性生物汚泥)を活用した活性汚泥法が用いられている。しかし、活性汚泥法では、沈殿池でフロック(好気性生物汚泥)と処理水とを分離する際、フロックの沈降速度が遅いために沈殿池の表面積を非常に大きくしなければならない場合がある。また、活性汚泥法の処理速度は、生物処理槽内の汚泥濃度に依存しており、汚泥濃度を高めることで処理速度を増加させることができるが、沈殿池でのバルキング等により固液分離障害が発生するなどにより、処理を維持することができなくなる場合がある。
【0003】
一方、嫌気性生物処理では、グラニュールと呼ばれる微生物が緻密に集合し粒状となった集合体を活用することが一般的である。グラニュールは非常に沈降速度が速く、微生物が緻密に集合しているため、生物処理槽内の汚泥濃度を高くすることができ、排水の高速処理を実現することが可能である。しかし、嫌気性生物処理は、好気性処理(活性汚泥法)に比べて処理対象の排水種が限られていることや、処理水温を30~35℃程度に維持する必要がある等の問題点を有する場合がある。また、嫌気性生物処理単独では、処理水の水質が悪く、河川等へ放流する場合には、別途、活性汚泥法等の好気性処理を実施することが必要となる場合もある。
【0004】
近年、排水を間欠的に反応槽に流入させる半回分式処理装置を用いることで、嫌気性生物汚泥に限られず、好気性生物汚泥でも沈降性の良いグラニュール化した生物汚泥(以下、グラニュール汚泥と称する)を形成できることが明らかとなってきた(例えば、特許文献1~4参照)。グラニュール汚泥は、例えば、平均粒径が0.2mm以上となる。なお、半回分式の生物処理では、1つの反応槽で(1)排水の流入、(2)生物汚泥による排水の生物処理、(3)生物汚泥の沈降、(4)生物処理水の排出といった工程を繰り返し行うものが一般的である。
【0005】
また、特許文献5には、(1)排水の流入及び生物処理水の排出、(2)生物汚泥による排水の生物処理、(3)生物汚泥の沈降といった工程を繰り返し行う生物処理方法が開示されている。これにより、グラニュール汚泥のように沈降性の高い生物汚泥を得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2004/024638号
特開2008-212878号公報
特許第4975541号公報
特許第4804888号公報
特開2016-77931号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、半回分式処理装置では、被処理水の水質に変動が生じると、グラニュール汚泥の性状が悪化する場合があり、その結果、生物処理の性能が低下する場合がある。
【0008】
本開示の目的は、被処理水の水質変動が生じても、沈降性の高いグラニュール汚泥の形成が可能である水処理システム及び水処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の一態様は、反応槽を有し、前記反応槽内に被処理水を流入する流入工程と、前記反応槽内の前記被処理水を生物汚泥により生物処理する生物処理工程と、前記反応槽内の前記生物汚泥を沈降させる沈降工程と、前記反応槽内の生物処理水を排出する排出工程と、前記反応槽内の前記生物汚泥を排出する汚泥排出工程とを行う半回分式処理装置と、前記反応槽に流入する前記被処理水の水質の所定期間における時系列データから、前記被処理水の水質代表値を算出する水質推定部と、前記水質代表値から、前記反応槽内の汚泥濃度の目標値を決定し、当該汚泥濃度の目標値と前記反応槽内の汚泥濃度に基づいて、前記汚泥排出工程において前記反応槽から排出する前記生物汚泥の汚泥量を制御する制御部と、を有することを特徴とする水処理システムである。
【0010】
また、上記水処理システムにおいて、前記水質推定部は、前記所定期間内の初日を含む特定期間における前記被処理水の水質を取得する取得部と、前記初日を含む特定期間における前記被処理水の水質から、前記被処理水の水質の所定期間における時系列データを予測するための予め学習された学習済みモデルに、前記取得部により取得された前記初日を含む特定期間における被処理水の水質を入力して、前記被処理水の水質の所定期間における時系列データを予測する予測部と、前記予測した時系列データから前記被処理水の水質代表値を算出する算出部と、を含むことが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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