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公開番号2025082643
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-29
出願番号2023196114
出願日2023-11-17
発明の名称水処理方法
出願人栗田工業株式会社
代理人個人,個人
主分類C02F 1/50 20230101AFI20250522BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】安全性や環境への問題が小さい化合物を用いて、低コストで水系中のイソチアゾリン系化合物の分解を効果的に抑制する水処理方法を提供する。
【解決手段】水系にイソチアゾリン系化合物を添加すると共に、該水系の亜硝酸イオン濃度/イソチアゾリン系化合物濃度比(重量比)が10~3000となるように、該水系に亜硝酸化合物を添加することを特徴とする水処理方法。前記水系の亜硝酸イオン濃度は5~3000mg/Lであることが好ましく、イソチアゾリン系化合物濃度は0.01~300mg/Lの範囲内に維持されることが好ましい。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
水系にイソチアゾリン系化合物を添加すると共に、該水系の亜硝酸イオン濃度/イソチアゾリン系化合物濃度比(重量比)が10~3000となるように、該水系に亜硝酸化合物を添加することを特徴とする水処理方法。
続きを表示(約 190 文字)【請求項2】
前記水系の亜硝酸イオン濃度が5~3000mg/Lである、請求項1に記載の水処理方法。
【請求項3】
前記水系のイソチアゾリン系化合物濃度が0.01~300mg/Lの範囲内に維持される、請求項1又は2に記載の水処理方法。
【請求項4】
前記水系が冷却水系、紙パルプ製造水系、又はスクラバー水系である、請求項1又は2に記載の水処理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水系に抗菌剤としてイソチアゾリン系化合物が添加して該水系におけるスライム障害を抑制する水処理方法において、水系に添加したイソチアゾリン系化合物の分解を抑制して、水中のイソチアゾリン系化合物濃度を安定に維持する水処理方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
冷却水系等におけるズーグレア状細菌、藻類、糸状菌等によるスライム障害を抑制するために抗菌剤を添加することが行われている。抗菌剤としては、イソチアゾリン系化合物が抗菌力が高く、広く汎用されている。
しかし、イソチアゾリン系化合物は水系での分解速度が比較的速く、濃度を維持するのが困難である。
【0003】
従来、水系におけるイソチアゾリン系化合物の分解を抑制する方法として、リン酸やヨーネンポリマーなどを併用添加する方法や、イソチアゾリン系化合物を他の薬剤と組み合わせた抗菌剤組成物として用いる方法が提案されている(例えば、特許文献1~3)。
【0004】
しかし、これらの従来法では、イソチアゾリン系化合物の分解抑制のための薬剤を高濃度に添加する必要がある;イソチアゾリン系化合物の分解を十分に抑制することができない;環境に対する影響、安全性の面で懸念がある;といった問題がある。
例えば、リン酸を用いる方法では、リン酸を高濃度に添加する必要があり、処理コストが高く、環境に対する影響も懸念されている。
ヨーネンポリマーを用いる方法では、化合物のコストが高く、また安定性が十分でない。さらに安全性や環境への問題も有している。
また、複数の薬剤を用いて抗菌剤組成物とするには、薬剤コストが嵩む。
【0005】
特許文献4には、イソチアゾリン系化合物である5-chloro-2-methyl-3-isothiozolone及び2-methyl-3-isothiozoloneの水溶液にNaNO

を25重量%添加することで、水溶液中のイソチアゾリン系化合物の分解を抑制して安定化させることが示されている(EXAMPLE3、TABLE III)が、ここで実験に供されているイソチアゾリン系化合物水溶液のイソチアゾリン系化合物濃度は25重量%(250g/L=250×10

mg/L)の高濃度であり、このような高濃度水溶液にNaNO

を25重量%添加した場合、25重量%(250g/L=250×10

mg/L)のNaNO

は、亜硝酸イオン濃度に換算しても(NaNO

がすべてイオン化するとして)167×10

mg/Lであることから、亜硝酸イオン濃度/イソチアゾリン系化合物濃度比は、(167×10

)/(250×10

)≒0.7と非常に低く、一般的な水系の抗菌処理における0.01~300mg/L程度の低濃度イソチアゾリン系化合物水系では、後掲の比較実験例に示すように、十分なイソチアゾリン系化合物の分解抑制効果を得ることはできない。
即ち、特許文献4は、水処理において、極低濃度で添加されるイソチアゾリン系化合物の分解抑制についての技術思想を何ら示唆するものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2011-212522号公報
特開平11-158014号公報
特開2000-327506号公報
米国特許第3870795号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、安全性や環境への問題が小さい化合物を用いて、低コストで、水系中のイソチアゾリン系化合物の分解を効果的に抑制する水処理方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記課題を解決すべく検討を重ねた結果、安全性の高い亜硝酸化合物を用い、亜硝酸化合物を所定の亜硝酸イオン濃度/イソチアゾリン系化合物濃度比となるように添加することで、イソチアゾリン系化合物の分解を効果的に抑制することができることを見出した。
即ち、本発明は以下を要旨とする。
【0009】
[1] 水系にイソチアゾリン系化合物を添加すると共に、該水系の亜硝酸イオン濃度/イソチアゾリン系化合物濃度比(重量比)が10~3000となるように、該水系に亜硝酸化合物を添加することを特徴とする水処理方法。
【0010】
[2] 前記水系の亜硝酸イオン濃度が5~3000mg/Lである、[1]に記載の水処理方法。
(【0011】以降は省略されています)

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