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公開番号2025064463
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-17
出願番号2023174255
出願日2023-10-06
発明の名称除去方法および除去装置
出願人クボタ環境エンジニアリング株式会社
代理人弁理士法人R&C
主分類C02F 1/00 20230101AFI20250410BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】薬液における薬剤の濃度が変動しうる場合であっても、特定成分と薬剤との物質量比を適正な範囲に維持する。
【解決手段】特定成分と反応する薬剤と、溶媒と、を混合して薬液を得る薬液調製工程と、薬液についての物理量を測定する薬液測定工程と、薬液測定工程で測定した物理量に基づいて薬液における薬剤の濃度を特定する薬液濃度特定工程と、被処理水中の特定成分の濃度、および、被処理水中の特定成分を除去するために当該被処理水に添加すべき薬剤の量、の少なくとも一つを含む管理量を特定する管理量特定工程と、薬液濃度特定工程で特定した薬液における薬剤の濃度、および、管理量特定工程で特定した管理量、に基づいて決定される量の薬液を被処理水と混合する混合工程と、を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
被処理水中の特定成分を除去する除去方法であって、
前記特定成分と反応する薬剤と、溶媒と、を混合して薬液を得る薬液調製工程と、
前記薬液についての少なくとも一つの物理量を測定する薬液測定工程と、
前記薬液測定工程で測定した前記物理量に基づいて前記薬液における前記薬剤の濃度を特定する薬液濃度特定工程と、
前記被処理水中の前記特定成分の濃度、および、前記被処理水中の前記特定成分を除去するために当該被処理水に添加すべき前記薬剤の量、の少なくとも一つを含む管理量を特定する管理量特定工程と、
前記薬液濃度特定工程で特定した前記薬液における前記薬剤の濃度、および、前記管理量特定工程で特定した前記管理量、に基づいて決定される量の前記薬液を前記被処理水と混合する混合工程と、を含む除去方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記物理量が、前記薬液の電気伝導度および比重から選択される少なくとも一つを含み、
前記薬液濃度特定工程において、前記物理量と前記薬液における前記薬剤の濃度との相関関係を用いて、前記薬液測定工程において測定した前記物理量から前記薬液における前記薬剤の濃度を特定する請求項1に記載の除去方法。
【請求項3】
前記被処理水についての少なくとも一つの測定値を測定する被処理水測定工程をさらに含み、
前記管理量特定工程において、前記被処理水測定工程で測定した測定値に基づいて前記管理量を特定する請求項1に記載の除去方法。
【請求項4】
前記薬液調製工程が、前記薬剤と前記溶媒とを混合して前記薬液を調整する調製槽と、前記薬剤を前記調製槽に供給する薬剤供給装置と、前記溶媒を前記調製槽に供給する溶媒供給装置と、を用いて実施される請求項1に記載の除去方法。
【請求項5】
前記薬剤が固体である請求項4に記載の除去方法。
【請求項6】
前記被処理水が浸出水であり、
前記特定成分がカルシウムであり、
前記薬剤が炭酸ナトリウムである請求項1に記載の除去方法。
【請求項7】
前記混合工程においてカルシウムを含む析出物が析出し、
前記混合工程の後に、前記浸出水と凝集剤とを混合して前記析出物を沈殿させる沈殿工程をさらに含む請求項6に記載の除去方法。
【請求項8】
前記管理量が、前記浸出水中のカルシウムの濃度である請求項6に記載の除去方法。
【請求項9】
被処理水中の特定成分を除去する除去装置であって、
前記特定成分と反応する薬剤と、溶媒と、を混合して薬液を得る薬液調製装置と、
前記薬液についての少なくとも一つの物理量を測定する薬液測定装置と、
前記被処理水と前記薬液とを混合する混合槽と、
前記混合槽に流入する前記薬液の流量を制御する流量制御装置と、
演算装置と、を備え、
前記演算装置が、
前記薬液測定装置が測定した前記物理量に基づいて前記薬液における前記薬剤の濃度を特定する薬液濃度特定機能と、
前記被処理水中の前記特定成分の濃度、および、前記被処理水中の前記特定成分を除去するために当該被処理水に添加すべき前記薬剤の量、の少なくとも一つを含む管理量を特定する管理量特定機能と、
前記薬液濃度特定機能によって特定した前記薬液における前記薬剤の濃度、および、前記管理量特定機能によって特定した前記管理量、に基づいて前記流量制御装置を制御する流量制御機能と、を実現可能である除去装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、被処理水中の特定成分を除去する除去方法および除去装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
特定成分を含む被処理水に対して、特定成分と反応する薬剤を添加して、特定成分と薬剤との反応を利用して特定成分を除去する方法が広く実用化されている。たとえば特開2020-104042号公報(特許文献1)には、浸出水に含まれるカルシウムを、炭酸ソーダなどの不溶化薬剤と反応させて沈殿除去する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-104042号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の類の水処理を行う設備において、特定成分と反応させる薬剤を含む薬液が当該設備において調製される場合があるが、このとき調製される薬液における薬剤の濃度が変動する場合がある。たとえば薬剤が粉体であり、これを水などの溶媒に溶かして薬液を得る場合は、粉体搬送系における付着、粉体の圧密具合の斑、ブリッジングなどに起因して薬剤粉体の投入量が安定せず、薬液の濃度に変動をもたらす要因となりうる。また、薬剤が液体である場合も、移送配管への付着などに起因して薬剤液体の投入量が安定しない場合があるため、薬液の濃度が変動しうる。このように、何らかの理由によって薬液の濃度が変動すると、特定成分と薬剤との物質量比が意図された範囲から外れ、特定成分の除去が不完全になる場合があった。
【0005】
そこで、薬液における薬剤の濃度が変動しうる場合であっても、特定成分と薬剤との物質量比を適正な範囲に維持しうる技術の実現が求められる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る除去方法は、被処理水中の特定成分を除去する除去方法であって、前記特定成分と反応する薬剤と、溶媒と、を混合して薬液を得る薬液調製工程と、前記薬液についての少なくとも一つの物理量を測定する薬液測定工程と、前記薬液測定工程で測定した前記物理量に基づいて前記薬液における前記薬剤の濃度を特定する薬液濃度特定工程と、前記被処理水中の前記特定成分の濃度、および、前記被処理水中の前記特定成分を除去するために当該被処理水に添加すべき前記薬剤の量、の少なくとも一つを含む管理量を特定する管理量特定工程と、前記薬液濃度特定工程で特定した前記薬液における前記薬剤の濃度、および、前記管理量特定工程で特定した前記管理量、に基づいて決定される量の前記薬液を前記被処理水と混合する混合工程と、を含むことを特徴とする。
【0007】
本発明に係る除去装置は、被処理水中の特定成分を除去する除去装置であって、前記特定成分と反応する薬剤と、溶媒と、を混合して薬液を得る薬液調製装置と、前記薬液についての少なくとも一つの物理量を測定する薬液測定装置と、前記被処理水と前記薬液とを混合する混合槽と、前記混合槽に流入する前記薬液の流量を制御する流量制御装置と、演算装置と、を備え、前記演算装置が、前記薬液測定装置が測定した前記物理量に基づいて前記薬液における前記薬剤の濃度を特定する薬液濃度特定機能と、前記被処理水中の前記特定成分の濃度、および、前記被処理水中の前記特定成分を除去するために当該被処理水に添加すべき前記薬剤の量、の少なくとも一つを含む管理量を特定する管理量特定機能と、前記薬液濃度特定機能によって特定した前記薬液における前記薬剤の濃度、および、前記管理量特定機能によって特定した前記管理量、に基づいて前記流量制御装置を制御する流量制御機能と、を実現可能であることを特徴とする。
【0008】
これらの構成によれば、物理量に基づいて薬液における薬剤の濃度を特定し、当該濃度に基づいて被処理水に対する薬剤の量を決定するため、薬液における薬剤の濃度が変動しうる場合であっても、特定成分と薬剤との物質量比を適正な範囲に維持できる。
【0009】
以下、本発明の好適な態様について説明する。ただし、以下に記載する好適な態様例によって、本発明の範囲が限定されるわけではない。
【0010】
本発明に係る除去方法は、一態様として、前記物理量が、前記薬液の電気伝導度および比重から選択される少なくとも一つを含み、前記薬液濃度特定工程において、前記物理量と前記薬液における前記薬剤の濃度との相関関係を用いて、前記薬液測定工程において測定した前記物理量から前記薬液における前記薬剤の濃度を特定することが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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