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公開番号2025065935
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-22
出願番号2023175476
出願日2023-10-10
発明の名称発酵装置及び微生物担体の製造方法
出願人株式会社ジェイテクト,独立行政法人国立高等専門学校機構
代理人弁理士法人あいち国際特許事務所
主分類C02F 3/28 20230101AFI20250415BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】被処理水中の有機物を効率よく発酵させることができる発酵装置及びこの発酵装置に用いられる微生物担体の製造方法を提供する。
【解決手段】発酵装置1は、微生物により被処理水W中の有機物を発酵させることができるように構成されている。発酵装置1は、発酵槽2と、発酵槽2内に配置され、微生物を担持可能に構成された複数の微生物担体3と、微生物担体3に被処理水Wを散布する被処理水散布部4と、を有している。微生物担体3は、導電性を有するとともに、貫通孔を備えた高分子多孔質体5を有している。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
微生物により被処理水中の有機物を発酵させることができるように構成された発酵装置であって、
発酵槽と、
前記発酵槽内に配置され、前記微生物を担持可能に構成された複数の微生物担体と、
前記微生物担体に前記被処理水を散布する被処理水散布部と、を有し、
前記微生物担体は、導電性を有するとともに、貫通孔を備えた高分子多孔質体を有している、発酵装置。
続きを表示(約 790 文字)【請求項2】
前記被処理水散布部は前記微生物担体の上方に配置されている、請求項1に記載の発酵装置。
【請求項3】
前記高分子多孔質体は、第一の方向に延在している第一貫通孔と、前記第一の方向とは異なる第二の方向に延在している第二貫通孔とを含む複数の前記貫通孔を有している、請求項1に記載の発酵装置。
【請求項4】
前記貫通孔の開口径が0.1mm以上1mm以下である、請求項1に記載の発酵装置。
【請求項5】
隣り合う前記貫通孔の間隔が0.5mm以上3mm以下である、請求項1に記載の発酵装置。
【請求項6】
前記高分子多孔質体の形状が円柱状、直方体状または球状のいずれかである、請求項1に記載の発酵装置。
【請求項7】
前記高分子多孔質体のアスペクト比が0.5以上2以下の範囲内である、請求項5に記載の発酵装置。
【請求項8】
前記微生物担体が前記高分子多孔質体のみから構成されている、請求項1に記載の発酵装置。
【請求項9】
前記高分子多孔質体は、下記式(1)を満たす硬さHを有している、請求項1に記載の発酵装置。
H≧ghπ×10
-2
・・・(1)
(ただし、前記式(1)におけるHはJIS K6400-2:2012に規定されたA法による前記高分子多孔質体の硬さ(単位:N)であり、hは前記微生物担体の充填高さの最大値(単位:mm)であり、gは標準重力加速度定数(単位:m/s

)であり、πは円周率である。)
【請求項10】
前記発酵装置は、前記発酵槽内に配置され、前記微生物担体と接触している電極を有している、請求項1に記載の発酵装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、発酵装置及び発酵装置に用いられる微生物担体の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、有機物を含む被処理水からの有機物の除去や資源の回収などを目的として、微生物による発酵が利用されている。微生物を用いた水処理を効率よく行う方法として、微生物を含む汚泥が担持された微生物担体に被処理水を散布し、重力によって被処理水を透過させつつ汚泥中の微生物によって被処理水を発酵させる、下降流スポンジ懸架(Down-flow Hanging Sponge、DHS)法が知られている。
【0003】
例えば特許文献1には、中空のタンク内に処理空間を形成するとともに、散水部を設け、前記散水部の下方に微生物担体を充填配置した状態で、前記散水部より前記微生物担体に処理水を供給する処理水供給手段を備え、前記微生物担体により浄化された処理水を取出す処理水排出手段を備え、前記処理空間内に酸素含有ガスを供給する給気管を設け、前記処理空間内のガスを排出する排気管を設けた散水式浄化装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2012-179517号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
微生物を利用した発酵装置においては、被処理水からの有機物の除去や資源の回収などをより効率よく行うため、発酵効率を向上させることが望まれている。近年、微生物が有機物を発酵させる際に、他の微生物との間で電子を授受している可能性が示唆されている。そこで、導電性を有する多孔質体を微生物担体として用い、電子が微生物間を移動しやすくすることにより、有機物の発酵効率の更なる向上が期待できる。
【0006】
しかしながら、導電性を有する多孔質体は、導電性を有しない従来の多孔質体に比べて空孔率が低く、被処理水が透過しにくい。そのため、導電性を有する多孔質体を微生物担体として使用すると、被処理水と微生物担体との接触面積が小さくなり、実際には発酵効率の低下を招いていた。
【0007】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、被処理水中の有機物を効率よく発酵させることができる発酵装置及びこの発酵装置に用いられる微生物担体の製造方法を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、微生物により被処理水中の有機物を発酵させることができるように構成された発酵装置であって、
発酵槽と、
前記発酵槽内に配置され、前記微生物を担持可能に構成された複数の微生物担体と、
前記微生物担体に前記被処理水を散布する被処理水散布部と、を有し、
前記微生物担体は、導電性を有するとともに、貫通孔を備えた高分子多孔質体を有している、発酵装置にある。
【0009】
本発明の他の態様は、前記の態様の発酵装置の微生物担体の製造方法であって、
導電性を有する高分子多孔質体と、棒状の刺入部を備えた穴あけ工具とを準備し、
前記刺入部を前記高分子多孔質体に押し込むことにより前記高分子多孔質体に貫通孔を形成し、
前記高分子多孔質体を用いて微生物担体を作製する、微生物担体の製造方法にある。
【発明の効果】
【0010】
前記発酵装置は、導電性を有するとともに、貫通孔を備えた高分子多孔質体を含む微生物担体を有している。このように、高分子多孔質体に貫通孔を設けることにより、微生物担体の透水性を向上させ、被処理水と微生物とを十分に接触させることができる。また、高分子多孔質体は導電性を有しているため、微生物が有機物を発酵させる際に、他の微生物との間での電子の授受がより起こりやすくなる。
(【0011】以降は省略されています)

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