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公開番号
2025175863
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-12-03
出願番号
2024082172
出願日
2024-05-20
発明の名称
ニッケルと錯生成能力を持つ化合物を含有する水溶液の浄化方法
出願人
東ソー株式会社
代理人
主分類
C02F
1/62 20230101AFI20251126BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約
【課題】
ニッケルに錯体形成な化合物を含む、ニッケルを含有する排水の処理方法を提供する。
【解決手段】
以下の2つの工程を組み合わせて排水を処理する。
(工程1)排水に、酸化剤及び酸化分解触媒を作用させ、前記排水中のニッケルと錯生成能力を持つ化合物を分解させる、分解工程;
(工程2)前記(工程1)に付した後の排水に重金属不溶化剤及び凝集剤を作用させる、不溶化工程。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記の2つの工程を含む、ニッケルを含有する排水の処理方法:
(工程1)排水に、酸化剤及び酸化分解触媒を作用させ、前記排水中のニッケルと錯生成能力を持つ化合物を分解させる、分解工程;
(工程2)前記(工程1)に付した後の排水に重金属不溶化剤及び凝集剤を作用させる、不溶化工程。
続きを表示(約 440 文字)
【請求項2】
排水が、さらに亜鉛を含んでなる、請求項1に記載の排水の処理方法。
【請求項3】
酸化剤が、塩素酸化物、塩素酸類及びこれらの塩、並びに過酸化水素からなる群から一種以上選択される、請求項1に記載の排水の処理方法。
【請求項4】
酸化分解触媒が、Ni酸化物と、イオン交換体になる担体とからなる酸化分解触媒である、請求項1に記載の排水の処理方法。
【請求項5】
工程1の後に、酸化分解触媒と排水を分離する工程を有する請求項1に記載の排水の処理方法。
【請求項6】
重金属不溶化剤が、ジチオカルバミン酸の塩である、請求項1に記載の排水の処理方法。
【請求項7】
凝集剤が、無機凝集剤、高分子凝集剤からなる群から一種以上選択される、請求項1に記載の排水の処理方法。
【請求項8】
処理後の排水中に含まれるニッケルが、0.1mg/L以下である、請求項1に記載の排水の処理方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ニッケルと錯生成能力を持つ化合物を含有する水溶液から、ニッケルを除去する浄化方法に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
亜鉛合金めっきは、亜鉛めっきに比べて優れた耐食性を有することから、電子部品、自動車部品など幅広く使用されている。特に、アルカリ性亜鉛ニッケル合金めっき浴は、高い耐食性が要求される燃料部品や高温環境下に置かれるエンジン部品に使用されている。亜鉛及びニッケルをめっき液に可溶化するために、クエン酸、グルコン酸などの有機酸、エチレンジアミン四酢酸(以下、EDTAと略す)、シアン、アミン、アンモニア、ポリリン酸及びポリエチレンイミン(以下、PEIと略す)など、ニッケルと錯生成能力を持つ化合物が含まれる。従って、以上の工場からの排水には、亜鉛、ニッケル等重金属及びEDTA、PEI等ニッケルと錯生成能力を持つ化合物が含まれる。
【0003】
ニッケルは、化学物質排出把握管理促進法において第1種指定化学物質に指定される有害な重金属であり、水質汚濁に係る環境基準における要監視項目として設定されており、排水処理の重要性が高まっている。また、中国では、めっき汚染物質排出基準の表3基準(GB-21900-2008、以下表3基準と略す)における0.1mg/Lの排出基準値が定められており、有効な処理技術が求められている。
【0004】
ニッケル、亜鉛を含有した水溶液の処理は、排水処理設備において、例えば、鉄イオンとアルカリ金属水酸化物を添加してアルカリ性にし、ニッケル、亜鉛イオン等を鉄イオンやその他含有されるイオンと共に水酸化物として沈殿させるなどして、水溶液からニッケル、亜鉛を分離した後に放流する水酸化物法などの方法が行われてきた。また水酸化物法以外の排水中に含まれる各種の重金属元素を除去する技術としては、例えば、無機凝集剤又は有機凝集剤の添加による凝集分離除去法、活性炭や無機吸着剤又は有機高分子材料による吸着除去法等が提案されている。
【0005】
ところで、めっき工場、電子部品・機械部品製造工場、自動車工場等排水中にニッケルと錯生成能力を持つ化合物が含まれて、上記のような水酸化物法、凝集分離除去法、吸着除去法ではニッケルを処理できない事例が多い。
【0006】
上記の諸々の方法以外、ジチオカルバミン酸の塩がニッケルイオンと不溶性キレート錯体を生成することを利用した分離除去法がある。しかし、EDTA、PEI等ニッケルと強い錯生成能力を持つ化合物を含む場合では、ジチオカルバミン酸はニッケルより優先的に亜鉛と反応し、ニッケル、亜鉛含有排水からの、ニッケルの浄化処理効果は十分ではなかった。
【0007】
これに対し、先に重金属と錯生成能力を持つ化合物を化学的に酸化処理した後に、重金属を不溶化処理する方法が知られている。例えば、電解酸化法(例えば、特許文献1参照)、過酸化水素―第一鉄塩法(例えば、特許文献2参照)等の化学的処理が提案されている。
【0008】
しかし、例えば電解酸化法は、大量電気エネルギーを消費し、かつ処理後のニッケル濃度が上記の表3基準を達成できてない。また過酸化水素―第一鉄塩法については、上記の表3基準は達成できたものの、加えた第一鉄塩が不溶性鉄塩になるため余剰汚泥の量を大幅に増加させ、余剰汚泥の処理費用が嵩む問題点があった。
【0009】
ところで、塩素系薬剤を用いて、排水中の重金属と錯生成能力を持つ化合物を化学的に酸化処理する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。しかしながら、これら特許文献に記載の方法では、酸化処理後の排水から重金属を分離するために高価な分離膜を使用しており、更に分離膜により酸化処理後の排水からニッケルを除去する効果は不十分であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開2022-186460公報
特開2023-167782公報
特願2015-511828公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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