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公開番号
2025166231
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-05
出願番号
2025138191,2021070061
出願日
2025-08-21,2021-04-19
発明の名称
イットリウムインゴット及びそれを用いたスパッタリングターゲット
出願人
東ソー株式会社
代理人
主分類
C23C
14/34 20060101AFI20251028BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約
【課題】
耐プラズマ性の高いイットリウム系膜を高速で製膜可能とするイットリウムインゴット
及びそれを用いたスパッタリングターゲットを提供する。
【解決手段】
フッ素原子としての含有量が0.05wt%以上10wt%以下であり、相対密度が96
%以上であることを特徴とするイットリウムインゴット。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
フッ素原子としての含有量が0.05wt%以上10wt%以下であり、相対密度が96%以上であり、イットリウムインゴット内の100μm以上の直径のポア数が0.1個/cm
2
以下であることを特徴とするイットリウムインゴット。
続きを表示(約 540 文字)
【請求項2】
オキシフッ化イットリウムを含有する請求項1に記載のイットリウムインゴット。
【請求項3】
希土類元素の含有量をREwt%としたとき、98≦100-RE<99.999である請求項1又は2に記載のイットリウムインゴット。
【請求項4】
平均粒子径(D50)が100μm以下である請求項1~3のいずれかに記載のイットリウムインゴット。
【請求項5】
体積抵抗率が1Ω・cm以下である請求項1~4のいずれかに記載のイットリウムインゴット。
【請求項6】
請求項1~5のいずれかに記載のイットリウムインゴットからなることを特徴とするイットリウムスパッタリングターゲット。
【請求項7】
バッキングプレートとイットリウムインゴットからなる請求項6に記載のスパッタリングターゲット。
【請求項8】
スパッタ面の表面粗さが10nm以上2μm以下であることを特徴とする請求項7に記載のイットリウムスパッタリングターゲット。
【請求項9】
請求項6~8のいずれかに記載のスパッタリングターゲットを用いてスパッタリングすることを特徴とする酸化イットリウム膜の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、膜形成用イットリウムインゴット及びそれを用いたスパッタリングターゲットに関するものである。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
半導体デバイス製造において、フッ素系や塩素系などの腐食性の高いハロゲン系ガスやこれらのプラズマを用いたドライエッチングによる微細加工が重要な工程の一つである。これら腐食性のガスやプラズマは半導体製造装置の構成部材を腐食、損傷させ、その結果発生するパーティクルによってデバイスの品質低下を引き起こすことが知られている。半導体製造装置の構成部材の多くが消耗品であり、上記損傷による歩留まり低下や品質低下を防ぐために定期的な交換が行われる。部材交換、装置メンテナンスに伴う停止時間のため装置稼働率が低下し、生産性が悪化することも問題となっており、半導体製造工程においては耐プラズマ性および耐ガス腐食性に優れた構成部材の開発が求められている。
【0003】
半導体素子の微細化に伴い、ドライエッチング工程において使用されるプラズマは高密度化されており、このような高密度なプラズマに耐えうる材料として酸化イットリウムが注目されている。酸化イットリウムを含む部材の製造方法としては、製造コストや大型化の観点から特許文献1のように基材に溶射法により酸化イットリウム膜を形成する方法が工業プロセスとして主流である。しかしながら、溶射法はセラミックス粉末を溶融し急冷凝固させて膜形成を行うため、膜表面に表面欠陥やボイドが存在する。このような欠陥が存在するとプラズマ耐性が悪化するほか、パーティクルの発生原因となるため、緻密な酸化イットリウム膜を高効率で形成する方法が求められている。
【0004】
ここで、溶射法以外の膜形成方法の一つとしてスパッタ法が挙げられる。スパッタ法はカソードに設置したターゲットにArイオンなどの陽イオンを物理的に衝突させ、その衝突エネルギーでターゲットを構成する材料を放出させ、対面する位置に設置した基板上に膜を堆積する方法であり、直流スパッタリング法(DCスパッタリング法)と高周波スパッタリング法(RFスパッタリング法)と交流型スパッタリング法(ACスパッタリング法)などがある。一般に、スパッタ法による膜形成は溶射法での膜形成と比較して低温度のプロセスでの成膜が可能であり、ボイドなどの欠陥生成を抑制し、より緻密な膜を形成可能であると考えられる。またスパッタ法での成膜においては、酸素や窒素などのガスをスパッタチャンバーに導入する反応性スパッタリングで成膜を行うことにより、酸化物や窒化物を成膜することも可能である。例えば非特許文献1のように、イットリウムターゲットをDC放電し、スパッタ中に酸素を導入する反応性DCスパッタにより酸化イットリウム膜を基板上に成膜することが可能であるが、スパッタ条件により形成される膜の品質が大きく異なる。ところで、非特許文献1においては純度99.5%のイットリウムターゲットを用いて成膜を行っているが、密度や純度などのスパッタリングターゲットの物性とスパッタ特性との相関およびスパッタにより形成された膜の品質との関係については十分な検討がなされていない。そのため、イットリウムターゲットの物性とスパッタ特性および形成される膜の特徴に関して更なる検討が必要であった。
【0005】
イットリウムの製造方法は通常特許文献2に挙げられるような塩化物を溶融塩電解により析出する手法があげられるが、高純度にのみ注目したものであり、添加物、組織に関する記載はない。そして、高純度化においては塩化物を利用するのが通常であり、フッ化物を原料として利用しうることは高純度化において困難とされてきた。更に希土類の分離は困難であり、それを両立することもできなかった。また高純度の点からフッ素、酸素が内在したスパッタリングターゲットが用いられることはなかった。また、オキシフッ化イットリウムに関しても、抵抗が高くDC放電ができず、特許文献3のように溶射法でしか作製することができなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2006-307311号公報
WO2013-005349号公報
特開2018-185657号公報
【非特許文献】
【0007】
P.Lei et al. Surface & Coatings Technology 276(2015)39-46
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、プラズマ耐性が高く、高い成膜速度を実現可能な低抵抗イットリウムスパッタリングターゲット用のイットリウムインゴット及びそれを用いたスパッタリングターゲットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、イットリウムスパッタリングターゲットに望ましいイットリウムインゴットについて鋭意検討を行った結果、プラズマ耐性の高い酸化イットリウム系膜を作製可能なイットリウムスパッタリングターゲット用のイットリウムインゴットを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明の態様は以下の通りである。
(1)フッ素原子としての含有量が0.05wt%以上10wt%以下であり、相対密度が96%以上であることを特徴とするイットリウムインゴット。
(2)オキシフッ化イットリウムを含有する(1)に記載のイットリウムインゴット。
(3)希土類元素の含有量をREwt%としたとき、98≦100-RE<99.999である(1)又は(2)に記載のイットリウムインゴット。
(4)平均粒子径(D50)が100μm以下である(1)~(3)のいずれかに記載のイットリウムインゴット。
(5)体積抵抗率が1Ω・cm以下である(1)~(4)のいずれかに記載のイットリウムインゴット。
(6)(1)~(5)のいずれかに記載のイットリウムインゴットからなることを特徴とするイットリウムスパッタリングターゲット。
(7)パッキングプレートとイットリウムインゴットからなる(6)に記載のスパッタリングターゲット。
(8)バッキングプレートとイットリウムインゴットの接着率が90%以上である(7)に記載のイットリウムスパッタリングターゲット。
(9)(6)~(8)のいずれかに記載のイットリウムスパッタリングターゲットを用いてスパッタリングすることを特徴とする酸化イットリウム膜の製造方法。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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