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公開番号2025040922
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-25
出願番号2024014910,2023147332
出願日2024-02-02,2023-09-12
発明の名称空調システム
出願人東京瓦斯株式会社
代理人弁理士法人青海国際特許事務所
主分類F24F 11/47 20180101AFI20250317BHJP(加熱;レンジ;換気)
要約【課題】経済的なメリットを向上させる。
【解決手段】空調システムのサーバ制御装置は、目標電力デマンド設定値導出処理により導出された目標電力デマンド設定値以上の複数パターンの目標電力デマンド設定値の各々について、目標電力デマンド設定値に基づいてエネルギー料金最小化処理を実行し、目標電力デマンド設定値のパターンごとにエネルギー料金の予測値が最小となる運転マップを生成し、目標電力デマンド設定値のパターンごとのエネルギー料金の予測値のうち、エネルギー料金の予測値が最小となる運転マップを特定する。
【選択図】図12
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも、電動機を駆動源として熱媒体を圧縮する電気駆動式圧縮機を有するEHPと、
少なくとも、ガスエンジンを駆動源として熱媒体を圧縮するエンジン駆動式圧縮機を有するGHPと、
空調負荷の実績値を日時に関連付けて記憶し、需要家の建物全体の消費電力である全体消費電力の実績値を日時に関連付けて記憶する記憶装置と、
前記EHPと前記GHPとの運転比率を導出し、導出した運転比率に基づいて運転マップを生成し、生成した運転マップを前記EHPおよび前記GHPに送信するサーバ制御装置と、
を備え、
前記サーバ制御装置は、
需要家の建物全体における許容可能な消費電力の上限値である目標電力デマンド設定値を導出する目標電力デマンド設定値導出処理と、
現時点が属する当月に対応する過去の空調負荷の実績値を前記EHPの負荷率と前記GHPの負荷率とに按分して、前記EHPと前記GHPとの運転比率の候補を複数パターン生成し、前記複数パターンの運転比率の候補の各々について、1か月分のガス料金の予測値および1か月分の電力料金の予測値を合計した1か月分のエネルギー料金の予測値を導出し、前記複数パターンの運転比率の候補のうち前記当月の1か月分のエネルギー料金の予測値が最小となる運転比率の候補に基づいて、運転マップを生成するエネルギー料金最小化処理と、
を含む処理を実行し、
前記目標電力デマンド設定値導出処理は、
過去の所定の期間における前記全体消費電力の実績値が最大値となるピーク時を特定し、
前記ピーク時の前記EHPの消費電力の実績値を導出し、
前記ピーク時の空調負荷の実績値を、前記GHPの負荷率が最大限となり、前記EHPの負荷率が最小限となるように按分して、抑制後の前記EHPの消費電力を導出し、
前記ピーク時の前記EHPの消費電力の実績値から、前記抑制後の前記EHPの消費電力を減算して、前記EHPの消費電力の差分値を導出し、
前記ピーク時の前記全体消費電力の実績値から前記EHPの消費電力の差分値を減算して、抑制後の前記全体消費電力を導出し、
前記抑制後の前記全体消費電力を、前記目標電力デマンド設定値として決定する、
処理を含み、
前記サーバ制御装置は、
前記目標電力デマンド設定値導出処理により導出された前記目標電力デマンド設定値以上の複数パターンの前記目標電力デマンド設定値の各々について、前記目標電力デマンド設定値に基づいて前記エネルギー料金最小化処理を実行し、前記目標電力デマンド設定値のパターンごとに前記エネルギー料金の予測値が最小となる運転マップを生成し、
前記目標電力デマンド設定値のパターンごとの前記エネルギー料金の予測値のうち、前記エネルギー料金の予測値が最小となる運転マップを特定する、空調システム。
続きを表示(約 920 文字)【請求項2】
前記記憶装置には、前記GHPの運転時間の実績値が日時に関連付けて記憶されており、
前記サーバ制御装置は、
メンテナンス回数処理を含む処理を実行し、
前記メンテナンス回数処理は、
前記GHPの過去の運転時間の実績値に基づいて、前記GHPの運転時間を前記GHPの性能が保障される期間である性能保障期間に亘って累積した前記性能保障期間の累積運転時間の推定値を導出し、
前記性能保障期間の累積運転時間の推定値に基づいて、前記性能保障期間中の前記GHPのメンテナンスの回数の推定値を導出し、
前記メンテナンスの回数の推定値に基づいて、前記メンテナンスの回数を削減するために削減を要する前記GHPの累積運転時間である削減時間を導出し、
前記削減時間に基づいて、前記EHPの単独運転と前記GHPの単独運転との切り替えが行われる空調負荷率を示す境界値を、現時点の値よりも大きい値となるように導出し、
導出された前記境界値が所定値以下であるか否かを判定することで、前記メンテナンスの回数の削減可否を判定し、
前記メンテナンスの回数の削減が可能であると判定した場合、導出された前記境界値に基づいて運転マップを生成する、
処理を含み、
前記サーバ制御装置は、
前記目標電力デマンド設定値のパターンごとに前記エネルギー料金最小化処理に基づいて生成された運転マップに基づいて、前記メンテナンス回数処理を実行し、
前記メンテナンス回数処理において前記メンテナンスの回数の削減が可能であると判定された場合、導出された前記境界値に基づいて生成された運転マップに基づいて、前記エネルギー料金最小化処理を実行し、前記メンテナンスの回数の削減が可能である状態における前記エネルギー料金の予測値が最小となる運転マップを生成し、
前記目標電力デマンド設定値のパターンごと、および、前記メンテナンスの回数の削減の可否ごとの前記エネルギー料金の予測値のうち、前記エネルギー料金の予測値が最小となる運転マップを特定する、請求項1に記載の空調システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、EHP(電気式ヒートポンプ)とGHP(ガスヒートポンプ)とを含む空調システムに関するものである。
続きを表示(約 3,500 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、EHPとGHPとを備える空調システムが開示されている。かかる特許文献1では、未来の施設電力推移が推定され、契約電力から未来の施設電力推移を減算してEHPおよびGHPで利用可能な電力の推移である空調電力推移が導出される。そして、特許文献1では、空調電力推移に基づいて、EHPとGHPとの運転負荷率を按分した組み合わせが複数生成され、その組み合わせの中で電力およびガスの料金の合計が最小となる組み合わせがEHPとGHPとの運転比率として決定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6322173号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ガスを供給する事業者からガスの消費者に請求されるガス料金は、通常、1か月分のガス消費量に基づいて決定される。特許文献1では、GHPのガス消費量が多いほどガス料金が高くなることが示されている。しかし、特許文献1では、1か月分のガス消費量については明示されておらず、EHPとGHPとの運転比率の決定において、現実的な1か月分のガス料金が考慮されているかが不明である。これにより、特許文献1では、電力およびガスの料金の合計が最小となる運転比率が決定されたとしても、実際に請求される現実的な1か月分のガス料金が最小にならないおそれがある。そうすると、空調システムのユーザの経済的なメリットが低減されてしまう。
【0005】
本発明は、このような課題に鑑み、経済的なメリットを向上させることが可能な空調システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の空調システムは、少なくとも、電動機を駆動源として熱媒体を圧縮する電気駆動式圧縮機を有するEHPと、少なくとも、ガスエンジンを駆動源として熱媒体を圧縮するエンジン駆動式圧縮機を有するGHPと、空調負荷の実績値を日時に関連付けて記憶し、需要家の建物全体の消費電力である全体消費電力の実績値を日時に関連付けて記憶する記憶装置と、EHPとGHPとの運転比率を導出し、導出した運転比率に基づいて運転マップを生成し、生成した運転マップをEHPおよびGHPに送信するサーバ制御装置と、を備え、サーバ制御装置は、需要家の建物全体における許容可能な消費電力の上限値である目標電力デマンド設定値を導出する目標電力デマンド設定値導出処理と、現時点が属する当月に対応する過去の空調負荷の実績値をEHPの負荷率とGHPの負荷率とに按分して、EHPとGHPとの運転比率の候補を複数パターン生成し、複数パターンの運転比率の候補の各々について、1か月分のガス料金の予測値および1か月分の電力料金の予測値を合計した1か月分のエネルギー料金の予測値を導出し、複数パターンの運転比率の候補のうち当月の1か月分のエネルギー料金の予測値が最小となる運転比率の候補に基づいて、運転マップを生成するエネルギー料金最小化処理と、を含む処理を実行し、目標電力デマンド設定値導出処理は、過去の所定の期間における全体消費電力の実績値が最大値となるピーク時を特定し、ピーク時のEHPの消費電力の実績値を導出し、ピーク時の空調負荷の実績値を、GHPの負荷率が最大限となり、EHPの負荷率が最小限となるように按分して、抑制後のEHPの消費電力を導出し、ピーク時のEHPの消費電力の実績値から、抑制後のEHPの消費電力を減算して、EHPの消費電力の差分値を導出し、ピーク時の全体消費電力の実績値からEHPの消費電力の差分値を減算して、抑制後の全体消費電力を導出し、抑制後の全体消費電力を、目標電力デマンド設定値として決定する、処理を含み、サーバ制御装置は、目標電力デマンド設定値導出処理により導出された目標電力デマンド設定値以上の複数パターンの目標電力デマンド設定値の各々について、目標電力デマンド設定値に基づいてエネルギー料金最小化処理を実行し、目標電力デマンド設定値のパターンごとにエネルギー料金の予測値が最小となる運転マップを生成し、目標電力デマンド設定値のパターンごとのエネルギー料金の予測値のうち、エネルギー料金の予測値が最小となる運転マップを特定する。
【0007】
また、記憶装置には、GHPの運転時間の実績値が日時に関連付けて記憶されており、サーバ制御装置は、メンテナンス回数処理を含む処理を実行し、メンテナンス回数処理は、GHPの過去の運転時間の実績値に基づいて、GHPの運転時間をGHPの性能が保障される期間である性能保障期間に亘って累積した性能保障期間の累積運転時間の推定値を導出し、性能保障期間の累積運転時間の推定値に基づいて、性能保障期間中のGHPのメンテナンスの回数の推定値を導出し、メンテナンスの回数の推定値に基づいて、メンテナンスの回数を削減するために削減を要するGHPの累積運転時間である削減時間を導出し、削減時間に基づいて、EHPの単独運転とGHPの単独運転との切り替えが行われる空調負荷率を示す境界値を、現時点の値よりも大きい値となるように導出し、導出された境界値が所定値以下であるか否かを判定することで、メンテナンスの回数の削減可否を判定し、メンテナンスの回数の削減が可能であると判定した場合、導出された境界値に基づいて運転マップを生成する、処理を含み、サーバ制御装置は、目標電力デマンド設定値のパターンごとにエネルギー料金最小化処理に基づいて生成された運転マップに基づいて、メンテナンス回数処理を実行し、メンテナンス回数処理においてメンテナンスの回数の削減が可能であると判定された場合、導出された境界値に基づいて生成された運転マップに基づいて、エネルギー料金最小化処理を実行し、メンテナンスの回数の削減が可能である状態におけるエネルギー料金の予測値が最小となる運転マップを生成し、目標電力デマンド設定値のパターンごと、および、メンテナンスの回数の削減の可否ごとのエネルギー料金の予測値のうち、エネルギー料金の予測値が最小となる運転マップを特定するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、経済的なメリットを向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、第1実施形態にかかる空調システムの構成の一例を示す概略ブロック図である。
図2は、ガス料金テーブルの一例を示す図である。
図3は、運転マップの一例を示す図である。
図4は、第1実施形態における運転比率の決定および運転マップの生成について説明するフローチャートである。
図5は、第1実施形態の変形例における運転比率導出部が行う処理の流れを説明するフローチャートである。
図6は、第2実施形態にかかる空調システムの構成の一例を示す概略ブロック図である。
図7は、目標電力デマンド設定値の決定方法の概略を説明する図である。
図8は、設定値導出部の動作の流れを説明するフローチャートである。
図9は、第3実施形態にかかる空調システムの構成の一例を示す概略ブロック図である。
図10は、GHPの運転時間の制御に関する処理の流れを説明するフローチャートである。
図11は、空調負荷率の境界値の導出について説明する図である。
図12は、第4実施形態にかかる空調システムの構成の一例を示す概略ブロック図である。
図13は、第4実施形態において実行される処理の流れを説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(【0011】以降は省略されています)

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