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公開番号2025040418
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-24
出願番号2024154516
出願日2024-09-09
発明の名称ガス検出器及び、ガス検出器の劣化評価方法
出願人NISSHA株式会社
代理人個人,個人
主分類G01N 27/04 20060101AFI20250314BHJP(測定;試験)
要約【課題】検出素子の劣化を簡単に検出できるガス検出器を提供する。
【解決手段】検出素子10は、被検出ガスの燃焼を助ける触媒12と触媒を担持する抵抗体11とを有する。コントローラー80は、抵抗体11に電力を供給して所定温度まで抵抗体11を加熱して被検出ガスを触媒により燃焼させ、電力の供給による抵抗体の温度上昇以上に被検出ガスの燃焼によって抵抗体の温度が上昇することによる抵抗体11の抵抗値の上昇から被検出ガスの濃度を検出する。コントローラー80は、電力の供給開始から被検出ガスの濃度の検出を開始するまでの検出素子10の抵抗体11の抵抗値の変化率と検出の基準となる基準変化率との違いに基づいて検出素子10の劣化を検出する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
被検出ガスを含む気体の中に入れられる抵抗体を有する検出素子と、
前記抵抗体を加熱して前記被検出ガスの濃度を検出するコントローラーと
を備え、
前記コントローラーは、電力の供給開始から前記被検出ガスの濃度の検出を開始するまでの前記検出素子の前記抵抗体の抵抗値の変化率と検出の基準となる基準変化率との違いに基づいて前記検出素子の劣化を検出する、ガス検出器。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記コントローラーは、前記検出素子の前記抵抗体の抵抗値の変化率と前記基準変化率との違いとして、電力の供給開始から前記検出素子の前記抵抗体の抵抗値の変化率が前記基準変化率に等しくなるまでの前記検出素子の前記抵抗体の抵抗値の変化率と前記基準変化率との違いに基づいて前記検出素子の劣化を検出する、
請求項1に記載のガス検出器。
【請求項3】
前記コントローラーは、前記検出素子の前記抵抗体の抵抗値の変化率と前記基準変化率との違いとして、電力の供給開始時点に近い第1時点と前記検出素子の前記抵抗体の抵抗値の変化率が前記基準変化率に等しくなる時点の直前の第2時点とにおいて、前記第1時点の前記抵抗体の第1抵抗値と前記第2時点の前記抵抗体の第2抵抗値と、前記基準変化率に沿って上昇する基準抵抗値の前記第1時点の第1基準抵抗値と前記第2時点の第2基準抵抗値について、前記第1抵抗値と前記第2抵抗値の比と、前記第1基準抵抗値と前記第2基準抵抗値の比との違いを用いる、
請求項2に記載のガス検出器。
【請求項4】
前記検出素子の前記抵抗体と同じ材料で構成されている補償用抵抗体を有する補償素子と、
前記検出素子と前記補償素子とが直列に接続されているブリッジ回路と
を備え、
前記コントローラーは、前記第1時点の前記抵抗体の両端に生じる第1出力電圧と前記第2時点の前記抵抗体の両端に生じる第2出力電圧とを比較することにより、前記第1抵抗値と前記第2抵抗値の比と、前記第1基準抵抗値と前記第2基準抵抗値の比との違いを比較する、
請求項3に記載のガス検出器。
【請求項5】
前記コントローラーは、前記第1出力電圧から前記第2出力電圧を差し引いた値が、所定の閾値を超えたときに、前記検出素子の劣化によって前記検出素子が使用できないものになったと判断する、
請求項4に記載のガス検出器。
【請求項6】
前記検出素子の前記抵抗体と同じ材料で構成されている補償用抵抗体を有する補償素子と、
前記検出素子と前記補償素子とが直列に接続されているブリッジ回路と
を備え、
前記コントローラーは、電力の供給開始時点と前記検出素子の前記抵抗体の抵抗値の変化率が前記基準変化率に等しくなる時点の間の第3時点において、前記抵抗体の両端に生じる電圧のグラフの傾きにより、前記検出素子の前記抵抗体の抵抗値の変化率と前記基準変化率との違いを比較する、
請求項1から3のいずれか一項に記載のガス検出器。
【請求項7】
前記コントローラーは、前記基準変化率に係る情報を記憶しているメモリーを含み、前記基準変化率に係る情報を前記メモリーから読み出して前記基準変化率に係る情報から前記基準変化率を得る、
請求項1から5のいずれか一項に記載のガス検出器。
【請求項8】
被検出ガスを含む気体の中に入れられる抵抗体を有する検出素子を備え、前記抵抗体を加熱して前記被検出ガスの濃度を検出するガス検出器の劣化評価方法であって、
電力の供給開始から前記被検出ガスの濃度の検出を開始するまでの前記検出素子の前記抵抗体の抵抗値の変化率と検出の基準となる基準変化率との違いに基づいて前記検出素子の劣化を評価する、ガス検出器の劣化評価方法。
【請求項9】
前記コントローラーは、
検出した前記被検出ガスの濃度を前記検出素子の劣化量に基づいて補正する、請求項1に記載のガス検出器。
【請求項10】
前記検出素子の前記抵抗体と同じ材料で構成されている補償用抵抗体を有する補償素子と、
前記検出素子と前記補償素子とが直列に接続されているブリッジ回路とを備え、
前記コントローラーは、
電力の供給開始時点に近い第1時点の前記抵抗体の両端に生じる第1出力電圧から前記検出素子の前記抵抗体の抵抗値の変化率が前記基準変化率に等しくなる時点の直前の第2時点の前記抵抗体の両端に生じる第2出力電圧を差し引いた値に基づいて前記劣化量を取得する、
請求項9に記載のガス検出器。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、被検出ガスに接触する検出素子を有するガス検出器及び、ガス検出器の劣化評価方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、水素ガスなどの被検出ガスを検出するために、例えば特許文献1(特開2014-235082号公報)に記載されているような接触燃焼式のガス検出器、または熱伝導式のガス検出器が用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014―235082号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
接触燃焼式のガス検出器では、空気中の被毒物質(例えば、シロキサン)の分子が検出素子の触媒の表面に付着する。熱伝導式のガス検出器でも、検出素子が被検出ガスに接触するため、空気中の被毒物質が検出素子に付着する。
検出素子が被毒を受けると、検出素子の感度が低下して、検出したい濃度の被検出ガスの検出が難しくなる。そのため、検出素子の劣化の評価は重要であるが、被検出ガスの検出のために既にガス検出器が検出場所に設置されている場合には、設置されているガス検出器の検出素子の劣化を評価しようとすると、手間が掛かる。
【0005】
本発明の課題は、検出素子の劣化を簡単に検出できるガス検出器またはガス検出器の劣化評価方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は、必要に応じて任意に組み合せることができる。
第1見地に係るガス検出器は、被検出ガスを含む気体の中に入れられる抵抗体を有する検出素子と、抵抗体を加熱して被検出ガスの濃度を検出するコントローラーとを備えている。コントローラーは、電力の供給開始から被検出ガスの濃度の検出を開始するまでの検出素子の抵抗体の抵抗値の変化率と検出の基準となる基準変化率との違いに基づいて検出素子の劣化を検出する。
第1見地のガス検出器では、コントローラーが電力の供給開始から被検出ガスの濃度の検出を開始するまでの検出素子の抵抗体の抵抗値の変化率と基準変化率との違いに基づいて検出素子の劣化を検出することで、検出素子の劣化を簡単に検出できる。
【0007】
第2見地に係るガス検出器は、第1見地のガス検出器において、コントローラーは、検出素子の抵抗体の抵抗値の変化率と基準変化率との違いとして、電力の供給開始から検出素子の抵抗体の抵抗値の変化率が基準変化率に等しくなるまでの検出素子の抵抗体の抵抗値の変化率と基準変化率との違いに基づいて検出素子の劣化を検出する。
第2見地のガス検出器では、劣化を検出する期間に触媒による燃焼が生じないため、被検出ガスを含んだ状態でも検出素子の劣化の検出ができる。
第3見地に係るガス検出器は、第2見地のガス検出器において、コントローラーは、検出素子の抵抗体の抵抗値の変化率と基準変化率との違いとして、電力の供給開始時点に近い第1時点と検出素子の抵抗体の抵抗値の変化率が基準変化率に等しくなる時点の直前の第2時点とにおいて、第1時点の抵抗体の第1抵抗値と第2時点の抵抗体の第2抵抗値と、基準変化率に沿って上昇する基準抵抗値の第1時点の第1基準抵抗値と第2時点の第2基準抵抗値について、第1抵抗値と第2抵抗値の比と、第1基準抵抗値と第2基準抵抗値の比との違いを用いる。
第3見地のガス検出器では、コントローラーが第1時点と第2時点を定めて第1抵抗値と第2抵抗値の比と、第1基準抵抗値と第2基準抵抗値の比との違いを認知することで、短時間で精度良く検出素子の劣化を評価できる。
【0008】
第4見地に係るガス検出器は、第3見地のガス検出器において、検出素子の抵抗体と同じ材料で構成されている補償用抵抗体を有する補償素子と、検出素子と補償素子とが直列に接続されているブリッジ回路とを備える。コントローラーは、第1時点の抵抗体の両端に生じる第1出力電圧と第2時点の抵抗体の両端に生じる第2出力電圧とを比較することにより、第1抵抗値と第2抵抗値の比と、第1基準抵抗値と第2基準抵抗値の比との違いを比較する。
第4見地のガス検出器では、ブリッジ回路を使って検出素子の劣化を検出できるため、抵抗体の抵抗値の変化率と基準変化率との違いに基づいて検出素子の劣化を検出する方法を、ガス検出器で実施し易くなる。
【0009】
第5見地に係るガス検出器は、第4見地のガス検出器において、コントローラーは、第1出力電圧から第2出力電圧を差し引いた値が、所定の閾値を超えたときに、検出素子の劣化によって検出素子が使用できないものになったと判断する。
第5見地のガス検出器では、コントローラーが、検出素子の劣化によって検出素子が使用できないものになったとの判断結果を、例えば警報によってガス検出器の使用者に知らせることができ、検出素子の劣化による誤検出により不具合が発生するのを防ぐことができる。
第6見地に係るガス検出器は、第1見地から第3見地いずれかのガス検出器において、検出素子の抵抗体と同じ材料で構成されている補償用抵抗体を有する補償素子と、検出素子と補償素子とが直列に接続されているブリッジ回路とを備える。コントローラーは、電力の供給開始時点と検出素子の抵抗体の抵抗値の変化率が基準変化率に等しくなる時点の間の第3時点において、抵抗体の両端に生じる電圧のグラフの傾きにより、検出素子の抵抗体の抵抗値の変化率と基準変化率との違いを比較する。
第6見地のガス検出器では、ブリッジ回路を使って検出素子の劣化を検出できると、抵抗体の抵抗値の変化率と基準変化率との違いに基づいて検出素子の劣化を検出する方法を、ガス検出器で実施し易くなる。
【0010】
第7見地に係るガス検出器は、第1見地から第5見地のいずれかのガス検出器において、コントローラーは、基準変化率に係る情報を記憶しているメモリーを含み、基準変化率に係る情報をメモリーから読み出して基準変化率に係る情報から基準変化率を得る。
第7見地のガス検出器では、例えば、被毒を受けていない検出素子の抵抗値の変化率または変化率を得るための情報をメモリーに記憶させておけば、基準変化率を検出素子以外の素子に求める場合に比べて検出素子の劣化の検出確度を向上させることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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