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公開番号
2025039573
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-21
出願番号
2024219417,2023113157
出願日
2024-12-13,2011-12-19
発明の名称
単細胞選別のための細胞培養プラットホームおよびiPSCの再プログラミングの増強
出願人
フェイト セラピューティクス,インコーポレイテッド
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C12N
5/073 20100101AFI20250313BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】本発明は、ヒト人工多能性幹細胞(iPSC)を生成し、培養するためのフィーダーフリー条件を含めた、幹細胞を培養するための細胞培養条件を提供する。
【解決手段】本発明は、フィーダーフリー環境における多能性細胞の長期培養;フィーダーフリー環境における細胞の再プログラミング;多能性細胞の単細胞への解離;多能性細胞の細胞選別;未分化状態の維持;再プログラミングの効率の改善;およびナイーブ多能性細胞の生成を可能にする培養プラットフォームを提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
多能性細胞をフィーダーフリー環境において培養する方法であって、
マウス胚性幹細胞ではない多能性細胞を、
i)TFGβ阻害剤、
ii)GSK3阻害剤、
iii)MEK阻害剤、および
iv)Rock阻害剤
からなる群から選択される作用剤であって、該細胞の多能性を維持する作用剤を少なくとも1種含む培地中のフィーダーフリー環境において培養し、培養している間、該細胞の多能性を維持するステップ
を含む方法。
続きを表示(約 560 文字)
【請求項2】
前記培地が、前記細胞の多能性を維持しながら少なくとも1回の細胞分裂を可能にするために十分な量の前記作用剤を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記培地が、前記細胞の多能性を維持する作用剤を少なくとも2種含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記培地が、前記細胞の多能性を維持する作用剤を少なくとも3種含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記細胞の多能性を維持する前記作用剤がRock阻害剤を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記Rock阻害剤がチアゾビビンまたはY27632である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記細胞の多能性を維持する前記作用剤がTFGβ阻害剤を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記TFGβ阻害剤がA-83-01またはSB431542である、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記細胞の多能性を維持する前記作用剤がGSK3阻害剤を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記GSK3阻害剤がCHIR99021またはBIOである、請求項9に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
配列表に関する陳述
本願に関連した配列表は、ハードコピーの代わりにテキスト形式で提供され、明細書中に参考として援用される。配列表を含むテキストファイルの名前は、FATE_094_00WO_ST25.txtである。このキストファイルは4 KBで、2011年12月15日に作成され、EFS-Webによって電子的に提出される。
続きを表示(約 3,700 文字)
【0002】
関連出願への相互参照
本願は、米国特許法第119条(e)項の下、2010年12月22日に出願された米国仮特許出願第61/426,369号、および2011年6月14日に出願された米国仮特許出願第61/496,991号の利益を主張し、この米国仮特許出願の各々は、それらの全体が参考として援用される。
【0003】
発明の背景
技術分野
本発明は、一般に、ヒト人工多能性幹細胞(iPSC)を生成し、培養するためのフィーダーフリー条件を含めた、幹細胞を培養するための細胞培養条件、培地、および培養プラットフォームに関する。
【背景技術】
【0004】
関連技術の説明
多能性幹細胞生物学を適用することにより、再生医療の新しい扉が開かれる。着床前胚盤胞を成長因子のカクテル中で培養することによってヒト胚性幹細胞(hESC)を得ることにより、in vitroまたはin vivoにおいて、拡大した自己再生細胞集団を療法に関連する細胞系統に分化させることができる、多くの有望な細胞療法の手法が導かれている。ESC生物学のさらなる適用において、および着床前遺伝子解析を用いることによって、いくつかの遺伝病の背景からESC系を得、したがって、これらの疾患を組織培養ディッシュにおいてモデリングすることが可能になった。しかし、ESC技術にはいくらかの制限がある:ESCを得ることができる遺伝的背景の範囲は技術的かつ政治的に制限され、ESCの遺伝的背景は必ずしも公知ではなく、ESC由来細胞療法の使用は基本的に同種異系移植であり、それには従来の組織/臓器移植と同じ拒絶反応の危険性が伴う。
【0005】
大きな進歩では、多能性細胞集団を成体の最終分化細胞から生成し、そのように得られた細胞は、人工多能性幹細胞(iPSC)と称される。iPSC技術により、任意のドナー由来の細胞を多能性の自己再生性の状態に再プログラミングすることが可能になり、したがって、任意の遺伝的背景から均一の細胞集団を拡大することが可能になる。iPSCは、ESCに関する倫理的な考慮事項を克服し、ハイスループットな薬物スクリーニングのための任意の遺伝的なヒト疾患のモデルまたは生体異物薬物毒性スクリーニングのための肝細胞および心筋細胞を得るために使用することができる。さらに、iPSCにより、最終的に、移植片拒絶を予防することができる、自己移植における患者自身の細胞から生成した細胞療法がもたらされ得る。発現および分化の分析により、クローンiPSC培養物の間に複数のESC系を比較した際に認められるものと同程度の変動があり、iPSCが分子レベルではESCに非常に近いことが示されている。
【0006】
iPSCは、一般に、完全な再プログラミングのために必要であることが示されている
いくつかの重要な遺伝子、すなわち、Oct4、Sox2、Klf4、c-Myc、Lin28およびNanogの組合せを異所性発現させることにより生成されている。iPSCは、最初に、重要な転写因子を発現させるための組込みウイルス系を用いて生成された。現在、ポリシストロニック系および誘導系を含めたレトロウイルス系およびレンチウイルス系が、iPSCの生成において首尾よく用いられている。しかし、挿入変異誘発に起因する恒久的なゲノムの変化およびiPSC分化後の外因性の遺伝子再活性化の潜在性により、その後の薬物スクリーニングおよびこれらの方法によって生成された細胞の治療への適用に関する潜在的な問題が示され得る。実際に、同じウイルス系を用いて生成したiPSCクローン間で有意な差異が報告されており、げっ歯類において、分化したニューロスフェアとして移植するとクローンの大部分が腫瘍を形成する。研究により、同じウイルスによる方法を用いて生成したiPSCは、一度分化すると異なって挙動し得ることが示唆されている。異所性遺伝子組込み部位が異なることにより、異なる挿入変異誘発および導入遺伝子の発現の後成的な制御がもたらされ得る。組込み系を含むiPSC生成方法については、多くのクローンを得、スクリーニングして、多能性の状態と分化した状態のどちらにおいても安定であるクローンを同定することが必要になる場合がある。したがって、所与のドナー細胞供給源からクローンiPSCを急速に得るための方法が有益であることになる。iPSCを生成するために、アデノウイルスまたはエピソームの一過性発現などの非組込み系を用いることも、効率が低いが実証されている。これらの系では、iPSCの生成における安全性および安定性の問題が克服され得るが、任意のDNAに基づく再プログラミング方法を用いる場合にはゲノムへの組込みの潜在性があり、これにより、iPSC由来細胞療法の開発においてそれらを用いる前に評価する必要がある。
【0007】
切り出し可能なウイルス系およびゲノム全域にわたる発現プロファイリングにより、発現カセットが組み込まれたiPSCは、ウイルス因子が切り取られた同じクローンよりもESCと類似していないことが示されている。さらに、現在では、最も一般的に使用される転写因子をE.coliにおいて細胞透過性ペプチドとの融合タンパク質として発現させる、タンパク質のみの再プログラミングが実証されている。精製タンパク質の複数回投与をマウス線維芽細胞に適用することにより、iPSCが生成した。このタンパク質のみの系を用いた再プログラミングの効率は非常に低かった。これは、タンパク質形質導入の効率、タンパク質の比活性および/またはタンパク質の安定性に起因する可能性がある。
【0008】
多能性遺伝子を異所性発現させることまたはそれらをタンパク質形質導入またはmRNAによって導入することによる分化細胞の再プログラミングのプロセスには、数ヶ月、および熟練の幹細胞生物学者の知識が必要である。再プログラミングされた細胞の同定は、最初に、目測でのESC様コロニー形態のスクリーニングである。そのようなコロニーは手動で選び取らなければならず、通常、機械的に継代し、拡大する。多能性因子を導入することによっても、形質転換された細胞コロニーならびに不完全に再プログラミングされた細胞が作製される。研究者は、形質転換された細胞のバックグラウンドから真のiPSCコロニーを同定することが可能であり得るが、これは効率的なプロセスではない。次いで、真の多能性集団としてさらに特徴付け、認識することが必要であり、通常、多能性のマーカー、遺伝子発現および後成的分析ならびに多能性集団の3種の胚葉(外胚葉、中胚葉および内胚葉)に分化する能力についての免疫細胞化学染色を含む。多能性細胞を同定し、選択したら、そのような細胞は一般にコロニーとして成長し、長期にわたって細胞を維持するために、細胞を選び取り、機械的に解離させた後に再プレーティングすることによって手動で継代することが必要である。
【0009】
種々の着床前段階および着床後段階に由来する胚性幹細胞は、別個の多能性の状態を示す。例えば、胚盤胞の内部細胞集団に由来する細胞は、より「ナイーブ」であるとみなされ、無作為に分化する傾向がより高くより「プライムされた」とみなされる着床後由来細胞とはかなり異なる重要な性質を有する。ナイーブ細胞は、より「基底状態(groun
ded state)」であるようであり、それらの未分化状態を維持するために外因性のシグナル伝達を必要としない。他方では、プライムされた細胞は、それらの未分化状態を維持するために、TGFβ、アクチビンおよびbFGFを含めた重要なサイトカインの外因性のシグナル伝達を必要とし、ERK/MAPK細胞経路に大きく依存する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
iPSCの生成プロセスを改善することにより、技術的障壁を劇的に低下させ、プロセスを迅速化することができ、その後の、薬物スクリーニングおよび細胞療法などの当該技術を工業的に適用するためのスケールアップおよび細胞の分化が可能になる。外因性の材料を使用せずにiPSCをより効率的に作製し、再プログラミングされた細胞をより効率的に同定し、選択するための方法が必要である。ヒト多能性幹細胞のナイーブな状態を促進するiPSCを生成する方法が、再生医療、例えば、疾患矯正、定方向分化および製造規模の拡大における今後の適用において著しく有利になることになる。さらに、iPSCを、単細胞継代およびスケーラビリティを可能にする定義済みの培養条件でより効率的に作製するための方法が必要である。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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