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公開番号2025039396
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-21
出願番号2023146469
出願日2023-09-08
発明の名称ショベル、及びショベルの遠隔操作システム
出願人住友建機株式会社
代理人個人,個人
主分類E02F 9/20 20060101AFI20250313BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】安全性の向上を実現する。
【解決手段】本開示の一態様に係るショベルは、下部走行体と、前記下部走行体に対し旋回可能な上部旋回体と、油圧ポンプと、前記油圧ポンプから吐出される作動油で駆動される油圧アクチュエータと、前記油圧ポンプから前記油圧アクチュエータへの前記作動油の供給経路を切り替える方向制御弁と、電気式操作装置と、前記供給経路を切り替えさせるために前記方向制御弁に供給される前記作動油のパイロット圧を調整可能な比例弁と、前記パイロット圧を検出する第1検出部と、制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記電気式操作装置からの信号に基づいて、当該信号に従った場合の前記パイロット圧の時系列による変化を考慮した前記パイロット圧の基準値を算出する算出部と、前記パイロット圧の基準値と、検出された前記パイロット圧と、に応じて、前記比例弁に関する異常を判定する判定部と、を有する。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項１】
下部走行体と、
前記下部走行体に対し旋回可能な上部旋回体と、
油圧ポンプと、
前記油圧ポンプから吐出される作動油で駆動される油圧アクチュエータと、
前記油圧ポンプから前記油圧アクチュエータへの前記作動油の供給経路を切り替える方向制御弁と、
電気式操作装置と、
前記供給経路を切り替えさせるために前記方向制御弁に供給される前記作動油のパイロット圧を調整可能な比例弁と、
前記パイロット圧を検出する第１検出部と、
制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
前記電気式操作装置からの信号に基づいて、当該信号に従った場合の前記パイロット圧の時系列による変化を考慮した前記パイロット圧の基準値を算出する算出部と、
前記パイロット圧の基準値と、検出された前記パイロット圧と、に応じて、前記比例弁に関する異常を判定する判定部と、を有する、
ショベル。
続きを表示（約 1,200 文字）【請求項２】
前記算出部は、前記電気式操作装置からの前記信号に基づいて生成された前記パイロット圧の指令値が入力された場合に前記基準値を出力する、一次遅れ系のフィルタとして構成されている、
請求項１に記載のショベル。
【請求項３】
前記作動油の温度を検出する第２検出部をさらに備え、
前記算出部は、検出された前記作動油の温度に応じて、前記フィルタの時定数を異ならせる、
請求項２に記載のショベル。
【請求項４】
前記電気式操作装置に第１の操作が行われた場合に受信した第１の信号に従って生成された前記パイロット圧の第１の指令値と、当該第１の指令値から算出された第１の基準値と、の差が、前記第１の操作と比べて操作量が少ない第２の操作が行われた場合に受信した第２の信号に従って生成された前記パイロット圧の第２の指令値と、当該第２の指令値から算出された第２の基準値との差よりも大きくなる、
請求項１乃至３のいずれか一つに記載のショベル。
【請求項５】
前記判定部は、前記基準値と、検出された前記パイロット圧と、の差が所定の基準よりも大きい状態が継続している時間に基づいて、前記比例弁に関する異常を判定する、
請求項１又は２に記載のショベル。
【請求項６】
前記作動油の温度を検出する第２検出部をさらに備え、
前記判定部は、検出された前記作動油の温度に応じて、前記比例弁に関する異常と判定するために要する時間を異ならせる、
請求項５に記載のショベル。
【請求項７】
前記判定部により前記比例弁に関する異常が生じていると判定された場合、前記比例弁に前記作動油を供給可能な弁を閉じるように制御する制御部を、さらに備える、
請求項１又は２に記載のショベル。
【請求項８】
電気式操作装置と、当該電気式操作装置が受け付けた信号を送信する第１の通信装置と、を備える、遠隔操作の制御装置と、
下部走行体と、前記下部走行体に対し旋回可能な上部旋回体と、油圧ポンプと、前記油圧ポンプから吐出される作動油で駆動される油圧アクチュエータと、前記油圧ポンプから前記油圧アクチュエータへの前記作動油の供給経路を切り替える方向制御弁と、前記信号を受信する第２の通信装置と、前記供給経路を切り替えさせるために前記方向制御弁に供給される前記作動油のパイロット圧を調整可能な比例弁と、前記パイロット圧を検出する第１検出部と、制御装置と、を備えたショベルと、を備え、
前記制御装置は、
前記信号に基づいて、当該信号に従った場合の前記パイロット圧の時系列による変化を考慮した前記パイロット圧の基準値を算出する算出部と、
前記パイロット圧の基準値と、検出された前記パイロット圧と、に応じて、前記比例弁に関する異常を判定する判定部と、を有する、
ショベルの遠隔操作システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、ショベル、及びショベルの遠隔操作システムに関する。
続きを表示（約 1,600 文字）【背景技術】
【０００２】
従来から、電動式の操作装置の信号に応じた動作を行わせるために、油圧アクチュエータのパイロット圧を調整する電磁比例弁を有するショベルが知られている。当該ショベルでは、電磁比例弁の異常によって、信号に応じた動作と異なる動作が行われることを抑制するために、パイロット圧に基づいて、当該電磁比例弁が異常か否かを検知する技術が提案されている（例えば特許文献１）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０２１－１１０１３５号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、パイロット圧は、信号に応じて即座に切り替わるものではないので、特許文献１に記載された手法では、電磁比例弁の異常を適切に判定できない場合が存在する。
【０００５】
本発明の一態様は、パイロット圧を調整可能な比例弁の異常検知の精度を向上し、安全性の向上を実現する技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明の一態様に係るショベルは、下部走行体と、前記下部走行体に対し旋回可能な上部旋回体と、油圧ポンプと、前記油圧ポンプから吐出される作動油で駆動される油圧アクチュエータと、前記油圧ポンプから前記油圧アクチュエータへの前記作動油の供給経路を切り替える方向制御弁と、電気式操作装置と、前記供給経路を切り替えさせるために前記方向制御弁に供給される前記作動油のパイロット圧を調整可能な比例弁と、前記パイロット圧を検出する第１検出部と、制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記電気式操作装置からの信号に基づいて、当該信号に従った場合の前記パイロット圧の時系列による変化を考慮した前記パイロット圧の基準値を算出する算出部と、前記パイロット圧の基準値と、検出された前記パイロット圧と、に応じて、前記比例弁に関する異常を判定する判定部と、を有する。
【発明の効果】
【０００７】
本発明の一態様によれば、パイロット圧を調整可能な比例弁の異常の検知の精度を向上させ、安全性の向上を実現する。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
第１の実施形態に係るショベルの側面図である。
第１の実施形態に係るショベルの駆動制御系の構成例を示す図である。
第１の実施形態に係るショベルに搭載される油圧システムの構成例を示す図である。
第１の実施形態に係るブームシリンダの操作に関する油圧システム部分を抜き出した図である。
第１の実施形態に係るコントローラの構成例を示す機能ブロック図である。
第１の実施形態に係る判定時間対応マップの概念を例示した図である。
第１の実施形態に係る異常検知部によるパイロット圧の基準値を用いた異常判定を説明した図である。
第２の実施形態に係る遠隔操作システムの一例を示す概要図である。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。また、以下で説明する実施形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施形態に記述される全ての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。なお、各図面において同一の又は対応する構成には同一の又は対応する符号を付し、説明を省略することがある。
【００１０】
以下、本発明の実施形態では、作業機械の一例としてショベルを用いる例について説明するが、ショベルに制限するものではない。建設機械、標準機、応用器、林業機械、又は油圧ショベルをベースとした搬送機械に適用してもよい。
（【００１１】以降は省略されています）

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