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公開番号
2025037716
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-18
出願番号
2023144815
出願日
2023-09-06
発明の名称
防汚性部材、体外診断装置用部材及び防汚性部材の製造方法
出願人
キヤノン株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
B32B
27/00 20060101AFI20250311BHJP(積層体)
要約
【課題】低タンパク質吸着性と耐久性を両立することができる防汚性部材を提供すること。
【解決手段】基材の上に膜が設けられた防汚性部材であって、前記膜が、シランカップリング剤の加水分解物の縮合物、または、ホスホン酸誘導体の縮合物を有し、前記膜が、ハロゲン原子を有さず、pH=7の水中で、前記膜のゼータ電位が-10.0mV以上10.0mV以下であり、前記基材のX線光電子分光分析(ESCA測定)において、C原子の量(atomic%)/前記基材の表面に最も多く含まれる元素Xの原子の量(atomic%)をAとし、前記基材の上の前記膜のX線光電子分光分析(ESCA測定)において、C原子の量(atomic%)/前記元素Xの原子の量(atomic%)をBとしたとき、B/Aの値が2.0以上5.0以下である防汚性部材である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
基材の上に膜が設けられた防汚性部材であって、
前記膜が、シランカップリング剤の加水分解物の縮合物、または、ホスホン酸誘導体の縮合物を有し、
前記膜が、ハロゲン原子を有さず、
pH=7の水中で、前記膜のゼータ電位が-10.0mV以上10.0mV以下であり、
前記基材のX線光電子分光分析(ESCA測定)において、C原子の量(atomic%)/前記基材の表面に最も多く含まれる元素Xの原子の量(atomic%)をAとし、前記基材の上の前記膜のX線光電子分光分析(ESCA測定)において、C原子の量(atomic%)/前記元素Xの原子の量(atomic%)をBとしたとき、B/Aの値が2.0以上5.0以下である防汚性部材。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
前記膜が、前記基材と逆極性を有するモノマー、親水性モノマーと架橋剤との共重合体を有する請求項1に記載の防汚性部材。
【請求項3】
前記膜が、ベタインモノマーの重合体を有する請求項1に記載の防汚性部材。
【請求項4】
前記膜が、ベタインモノマーの重合体と親水性モノマーの重合体とを有する請求項1に記載の防汚性部材。
【請求項5】
前記親水性モノマーが、電気的に中性である請求項2または4に記載の防汚性部材。
【請求項6】
前記親水性モノマーが、メタクリル酸2-ヒドロキシエチル、N-ビニル-2-ピロリドン、及びポリエチレングリコールモノメチルエーテルメタクリラートからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項2または4に記載の防汚性部材。
【請求項7】
前記ベタインモノマーが、りん酸2-(メタクリロイルオキシ)エチル2-(トリメチルアンモニオ)エチル、2-[[2-(メタクリロイルオキシ)エチル]ジメチルアンモニオ]酢酸、3-[[2-(メタクリロイルオキシ)エチル]ジメチルアンモニオ]プロピオナート、3-[(3-アクリルアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]プロパノアート、3-[[2-(メタクリロイルオキシ)エチル]ジメチルアンモニオ]プロパン-1-スルホン酸、4-[[2-(メタクリロイルオキシ)エチル]ジメチルアンモニオ]ブタン-1-スルホン酸、3-[[2-(アクリロイルオキシ)エチル]ジメチルアンモニオ]プロパン-1-スルホン酸、3-[(3-メタクリルアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]プロパン-1-スルホン酸、及び3-[(3-アクリルアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]プロパン-1-スルホン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項3または4に記載の防汚性部材。
【請求項8】
前記シランカップリング剤が、3-(メタクリロイルオキシ)プロピルトリメトキシシラン、3-(アクリロイルオキシ)プロピルトリメトキシシラン、3-(メタクリロイルオキシ)プロピルトリエトキシシラン、3-(メタクリロイルオキシ)プロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、トリエトキシビニルシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、及びメタクリル酸(トリエトキシシリル)メチルからなる群より選ばれる少なくとも1種であり、
前記ホスホン酸誘導体が、2-メタクロイロキシエチルアシッドホスフェート、2-アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェート、りん酸2-(メタクリロイルオキシ)エチル、及びアシッド・ホスホキシ・ポリエチレングリコール・モノメタクリレートからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1~4のいずれか1項に記載の防汚性部材。
【請求項9】
前記基材と逆極性を有するモノマーが、アミンモノマーである請求項2に記載の防汚性部材。
【請求項10】
前記アミンモノマーが、メタクリル酸2-(ジメチルアミノ)エチル、アクリル酸2-(ジメチルアミノ)エチル、メタクリル酸2-(ジエチルアミノ)エチル、メタクリル酸2-(ジイソプロピルアミノ)エチル、及びメタクリル酸2-(tert-ブチルアミノ)エチルからなる群よりより選ばれる少なくとも1種である請求項9に記載の防汚性部材。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は防汚性部材、体外診断装置用部材及び防汚性部材の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
ペースメーカー、カテーテル、ガイドワイヤーのような単回使用器材とは違い、鉗子、内視鏡、歯科用ドリル、体外診断装置用部材のような複数回にわたり使用可能な部材は、適切な洗浄や滅菌処理をして再使用されている。しかしながら、安全性を確保するためには、洗浄の負荷が大きく、負荷を低減するために防汚性を備えた複数回にわたり使用可能な部材が望まれている。
【0003】
複数回使用可能なものの中でも生化学分析などの体外診断装置は、微量なタンパク質付着が検出感度の低下や再現性の低下を引き起こす原因となっている。これまで体外診断装置用部材は、検体間でアルカリによる洗浄を実施することで、タンパク質吸着の影響を小さくしてきた。しかし、近年、高感度化を進めており、従来通りの洗浄のみでは、タンパク質付着の影響を排除しきれない懸念があり、体外診断装置用部材に対する防汚コーティングが望まれている。
【0004】
このような状況の中、ベタインモノマーの重合物を各種部材表面に処理することにより、表面親水性、生体適合性、抗血栓性などを付与しうる表面処理剤が広く提案されている。
特許文献1には、カテーテルやガイドワイヤーなどの医療用具に対して、摺動性の向上と維持を目的として、ビニル基を有するシランカップリング剤で処理した後にスルホベタインモノマーを重合する方法が提案されている。
また、特許文献2には、カルボキシベタインモノマーを用いたポリマーブラシが形成された医療用材料及び該医療用材料を用いた医療用器具が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6154370号
特許第5349873号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、本発明者らの検討によると、特許文献1、2に記載の方法では、防汚性部材の洗浄に使用しているアルカリ洗浄液に対する耐久性に課題があった。
したがって、本発明の目的は低タンパク質吸着性と耐久性を両立することができる防汚性部材を提供することにある。また、本発明の目的は、低タンパク質吸着性と耐久性を両立することができる防汚性部材の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明は、
基材の上に膜が設けられた防汚性部材であって、
前記膜が、シランカップリング剤の加水分解物の縮合物、または、ホスホン酸誘導体の縮合物を有し、
前記膜が、ハロゲン原子を有さず、
pH=7の水中で、前記膜のゼータ電位が-10.0mV以上10.0mV以下であり、
前記基材のX線光電子分光分析(ESCA測定)において、C原子の量(atomic%)/前記基材表面に最も多く含まれる元素Xの原子の量(atomic%)をAとし、前記基材の上の前記膜のX線光電子分光分析(ESCA測定)において、C原子の量(atomic%)/前記元素Xの原子の量(atomic%)をBとしたとき、B/Aの値が2.0以上5.0以下である防汚性部材である。
【発明の効果】
【0008】
本発明の防汚性部材は、低タンパク質吸着性と耐久性を両立することができるので、体外診断装置用部材として、高精度の測定ができ、繰り返しの使用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の応用例を示す一例の概略図である。
本発明の応用例を示す別の一例の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、好適な実施の形態を挙げて、本発明を詳細に説明する。
〔第1の実施形態〕
第1の実施形態は、防汚性部材についてである。
本発明の防汚性部材は、基材の上に膜が設けられた防汚性部材であって、
前記膜が、シランカップリング剤の加水分解物の縮合物、または、ホスホン酸誘導体の縮合物を有し、
前記膜が、ハロゲン原子を有さず、
pH=7の水中で、前記膜のゼータ電位が-10.0mV以上10.0mV以下であり、
前記基材のX線光電子分光分析(ESCA測定)において、C原子の量(atomic%)/前記基材表面に最も多く含まれる元素Xの原子の量(atomic%)をAとし、前記基材の上の前記膜のX線光電子分光分析(ESCA測定)において、C原子の量(atomic%)/前記元素Xの原子の量(atomic%)をBとしたとき、B/Aの値が2.0以上5.0以下である。
(【0011】以降は省略されています)
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