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公開番号
2025036561
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-14
出願番号
2024228911,2022140119
出願日
2024-12-25,2016-09-23
発明の名称
抗GARP抗体
出願人
第一三共株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C07K
16/28 20060101AFI20250306BHJP(有機化学)
要約
【課題】本発明は、腫瘍の治療剤として有用なGARPに結合する抗体、及び当該抗体を用い
た腫瘍の治療法等に関する。
本発明の課題は、腫瘍におけるTregの機能を阻害することで治療効果を有する医薬品と
なる抗体、及び当該抗体を用いた腫瘍の治療方法等を提供することである。
【解決手段】GARPに結合してTreg機能阻害活性及びADCC活性を示す抗GARP抗体を得て、当
該抗体を含有する腫瘍治療用医薬組成物等を得る。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
抗体と他の薬剤とが結合した、抗体―薬剤イムノコンジュゲートであって、
抗体が、以下の特性を有することを特徴とする抗体である、
イムノコンジュゲート;
(1)Glycoprotein-A Repetitions Predominant (GARP)に特異的に結合する
(2)制御性T細胞の免疫抑制機能に対する阻害活性を有する、
(3)抗体依存性細胞傷害(ADCC)活性を有する、及び
(4)in vivoで抗腫瘍活性を有する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【請求項2】
GARPが配列番号1に記載のアミノ酸配列からなる分子である、請求項1に記載のイムノ
コンジュゲート。
【請求項3】
前記抗体が、
(1)配列番号1においてアミノ酸番号366乃至377、407乃至445及び456乃至470に記載の
アミノ酸配列、
(2)配列番号1においてアミノ酸番号54乃至112及び366乃至392に記載のアミノ酸配列
、
(3)配列番号1においてアミノ酸番号352乃至392に記載のアミノ酸配列、又は
(4)配列番号1においてアミノ酸番号18乃至112に記載のアミノ酸配列、
に結合する、請求項1又は2に記載のイムノコンジュゲート。
【請求項4】
前記抗体が、GARPへの結合に対して、
(1)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなる重鎖及び配列番号3に記載のアミノ酸配
列からなる軽鎖、
(2)配列番号4に記載のアミノ酸配列からなる重鎖及び配列番号5に記載のアミノ酸配
列からなる軽鎖、
(3)配列番号25に記載のアミノ酸配列からなる重鎖及び配列番号27に記載のアミノ酸配
列からなる軽鎖、又は
(4)配列番号29に記載のアミノ酸配列からなる重鎖及び配列番号31に記載のアミノ酸配
列からなる軽鎖、
を有する抗体と競合阻害活性を有する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のイムノコ
ンジュゲート。
【請求項5】
腫瘍が癌である、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のイムノコンジュゲート。
【請求項6】
癌が肺癌、腎癌、尿路上皮癌、大腸癌、前立腺癌、多形神経膠芽腫、卵巣癌、膵癌、乳
癌、メラノーマ、肝癌、膀胱癌、胃癌、食道癌、又は血液癌である、請求項5に記載のイ
ムノコンジュゲート。
【請求項7】
前記抗体が、
(1)配列番号2においてアミノ酸番号26乃至35に記載のアミノ酸配列からなるCDRH1、
配列番号2においてアミノ酸番号50乃至66に記載のアミノ酸配列からなるCDRH2及び配列
番号2においてアミノ酸番号99乃至107に記載のアミノ酸配列からなるCDRH3、並びに配列
番号3においてアミノ酸番号23乃至36に記載のアミノ酸配列からなるCDRL1、配列番号3
においてアミノ酸番号52乃至58に記載のアミノ酸配列からなるCDRL2及び配列番号3にお
いてアミノ酸番号91乃至101に記載のアミノ酸配列からなるCDRL3、
(2)配列番号4においてアミノ酸番号26乃至35に記載のアミノ酸配列からなるCDRH1、
配列番号4においてアミノ酸番号50乃至66に記載のアミノ酸配列からなるCDRH2及び配列
番号4においてアミノ酸番号99乃至112に記載のアミノ酸配列からなるCDRH3、並びに配列
番号5においてアミノ酸番号23乃至36に記載のアミノ酸配列からなるCDRL1、配列番号5
においてアミノ酸番号52乃至58に記載のアミノ酸配列からなるCDRL2及び配列番号5にお
いてアミノ酸番号91乃至100に記載のアミノ酸配列からなるCDRL3、
(3)配列番号25においてアミノ酸番号45乃至54に記載のアミノ酸配列からなるCDRH1、
配列番号25においてアミノ酸番号69乃至78に記載のアミノ酸配列からなるCDRH2及び配列
番号25においてアミノ酸番号118乃至125に記載のアミノ酸配列からなるCDRH3、並びに配
列番号27においてアミノ酸番号44乃至54に記載のアミノ酸配列からなるCDRL1、配列番号2
7においてアミノ酸番号70乃至76に記載のアミノ酸配列からなるCDRL2及び配列番号27にお
いてアミノ酸番号109乃至117に記載のアミノ酸配列からなるCDRL3、又は
(4)配列番号29においてアミノ酸番号45乃至54に記載のアミノ酸配列からなるCDRH1、
配列番号29においてアミノ酸番号69乃至77に記載のアミノ酸配列からなるCDRH2及び配列
番号29においてアミノ酸番号117乃至128に記載のアミノ酸配列からなるCDRH3、並びに配
列番号31においてアミノ酸番号44乃至54に記載のアミノ酸配列からなるCDRL1、配列番号3
1においてアミノ酸番号70乃至76に記載のアミノ酸配列からなるCDRL2及び配列番号31にお
いてアミノ酸番号109乃至117に記載のアミノ酸配列からなるCDRL3、
を有する、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のイムノコンジュゲート。
【請求項8】
前記抗体が、
(1)配列番号2においてアミノ酸番号1乃至118に記載のアミノ酸配列からなる重鎖可
変領域及び配列番号3においてアミノ酸番号1乃至112に記載のアミノ酸配列からなる軽
鎖可変領域、
(2)配列番号4においてアミノ酸番号1乃至123に記載のアミノ酸配列からなる重鎖可
変領域及び配列番号5においてアミノ酸番号1乃至111に記載のアミノ酸配列からなる軽
鎖可変領域、
(3)配列番号25においてアミノ酸番号20乃至136に記載のアミノ酸配列からなる重鎖可
変領域及び配列番号27においてアミノ酸番号21乃至129に記載のアミノ酸配列からなる軽
鎖可変領域、又は
(4)配列番号29においてアミノ酸番号20乃至139に記載のアミノ酸配列からなる重鎖可
変領域及び配列番号31においてアミノ酸番号21乃至129に記載のアミノ酸配列からなる軽
鎖可変領域、
を有する、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のイムノコンジュゲート。
【請求項9】
前記抗体の定常領域がヒト由来定常領域である、請求項1乃至8のいずれか1項に記載
のイムノコンジュゲート。
【請求項10】
前記抗体が、
(1)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなる重鎖及び配列番号3に記載のアミノ酸配
列からなる軽鎖、
(2)配列番号4に記載のアミノ酸配列からなる重鎖及び配列番号5に記載のアミノ酸配
列からなる軽鎖、
(3)配列番号25においてアミノ酸番号20乃至466に記載のアミノ酸配列からなる重鎖及
び配列番号27においてアミノ酸番号21乃至234に記載のアミノ酸配列からなる軽鎖、又は
(4)配列番号29においてアミノ酸番号20乃至469に記載のアミノ酸配列からなる重鎖及
び配列番号31においてアミノ酸番号21乃至234に記載のアミノ酸配列からなる軽鎖、
を有する、請求項1乃至9のいずれか1項に記載のイムノコンジュゲート。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、腫瘍の治療剤として有用なGARPに結合する抗体、及び当該抗体を用いた腫瘍
の治療法に関する。
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【背景技術】
【0002】
制御性T細胞(Treg)は、癌患者の腫瘍域で認められる免疫寛容をもたらす主たる原因
細胞である。即ち、癌患者では、腫瘍により活性化されたTregによって、本来働くべき抗
腫瘍免疫細胞群が抑制されている状態にあり、このことが腫瘍の悪性化につながる[非特
許文献1]。
Glycoprotein-A Repetitions Predominant(GARP)は、1回膜貫通構造を有する蛋白質
であり[非特許文献2]、活性化したTregの細胞表面に発現し、latent TGF-β(免疫寛
容誘導の重要分子であるTGF-βの前駆体)との複合体を形成する[非特許文献3]。
Tregと、Tregが免疫抑制をもたらす標的細胞との、細胞-細胞間相互作用により、GARP
を介してTregの細胞表面に留められているlatent TGF-βから成熟化TGF-βが分泌され、T
GF-βの免疫抑制シグナルが標的細胞へ直接伝達される[非特許文献4、5]。このTGF-
βの成熟化にはGARPの細胞膜上での発現が必要であることが示されている[非特許文献5
]が、一方で膜貫通領域を欠損した可溶性GARPをCD4陽性T細胞に直接添加した場合にもC
D4陽性T細胞の増殖が抑制される[非特許文献6]ことから、細胞膜上でのTGF-β成熟化
機構を介さない、GARPによる免疫抑制メカニズムの存在も否定できない。
GARPは、末梢血由来活性化Tregに発現が認められる他に、臨床的には癌患者の腫瘍患部
へ浸潤したT細胞(Tumor Infiltrating Tcells)中に存在するTreg[非特許文献7]、
及び腹水中に存在するTreg[非特許文献8]、又は患者末梢血中に存在するTregでの発現
が認められる[非特許文献9]。
GARPの発現を抑制した際のTreg機能への影響を検討した報告として、GARPに対するsiRN
Aを導入したTregでは、ヘルパーT細胞に対する増殖抑制機能の阻害が認められたが、当
該阻害効果は部分的であった[非特許文献10]。
一方、TGF-β成熟化の阻害能を指標に獲得された抗GARP抗体(MHG-8、LHG-10)は、ヘ
モクロマトーシス患者から樹立したTreg A1細胞株[非特許文献11]の、ヘルパーT細胞
に対する増殖抑制機能を阻害した[特許文献1、非特許文献12]。しかしながら、当該抗
体が腫瘍微小環境下のTregに対して当該阻害効果を有効に示すか否かは不明であり、また
これまでにそのような効果を有する抗GARP抗体の報告はない。なおGARP及びTGF-βの両者
を認識する抗体も知られている[特許文献2]。
Tregについては、腫瘍の他にも、マラリア、HIV感染症の各患者でのTregの過剰な存在
と活性化がそれら病勢との相関関係を示すこと[非特許文献13、14]、及びマウス病態モ
デルではTregの除去が病状の寛解をもたらすこと[非特許文献15、16]が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
WO2015/015003
WO2016/125017
【非特許文献】
【0004】
Int J Cancer. 2010 Aug 15;127(4):759-67.
PLoS One. 2008;3(7):e2705.
Proc Natl Acad Sci U S A. 2009;106(32):13445-50.
Eur J Immunol. 2009;39(12):3315-22.
Mol Biol Cell. 2012;23(6):1129-39.
Blood. 2013;122(7):1182-91.
Eur J Immunol. 2012 Jul;42(7):1876-85.
Clin Immunol. 2013 Oct;149(1):97-110.
Cancer Res. 2013;73:2435.
Proc Natl Acad Sci U S A. 2009 Aug 11;106(32):13445-50.
Eur J Immunol. 2009;39(12):869-82.
Sci Transl Med. 2015 Apr 22;7(284)
PLoS One. 2008 Apr 30;3(4):e2027.
Clin Exp Immunol. 2014 Jun;176(3):401-9.
J Immunol. 2012 Jun 1;188(11):5467-77.
PLoS Pathog. 2013;9(12):e1003798.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、腫瘍におけるTregの機能を阻害することで、治療効果を有する医薬品
となる抗体、及び当該抗体を用いた腫瘍の治療方法等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行ったところ、GARPに特異的に結
合し、抗体依存性細胞傷害活性を介してTregの機能を阻害する活性を示す抗体を見出して
本発明を完成させた。即ち、本発明は以下の発明を包含する。
(1)以下の特性を有することを特徴とする抗体;
(a)Glycoprotein-A Repetitions Predominant (GARP)に特異的に結合する
(b)制御性T細胞の免疫抑制機能に対する阻害活性を有する、
(c)抗体依存性細胞傷害(ADCC)活性を有する、及び
(d)in vivoで抗腫瘍活性を有する。
(2)GARPが配列番号1に記載のアミノ酸配列からなる分子である上記(1)に記載の抗
体。
(3)(a)配列番号1においてアミノ酸番号366乃至377、407乃至445及び456乃至470の
アミノ酸配列部分
(b)配列番号1においてアミノ酸番号54乃至112及び366乃至392のアミノ酸配列部分
(c)配列番号1においてアミノ酸番号352乃至392のアミノ酸配列部分、又は
(d)配列番号1においてアミノ酸番号18乃至112のアミノ酸配列部分
に結合する上記(1)又は(2)に記載の抗体。
(4)GARPへの結合に対して、
(a)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなる重鎖及び配列番号3に記載のアミノ酸配
列からなる軽鎖、
(b)配列番号4に記載のアミノ酸配列からなる重鎖及び配列番号5に記載のアミノ酸配
列からなる軽鎖、
(c)配列番号25に記載のアミノ酸配列からなる重鎖及び配列番号27に記載のアミノ酸配
列からなる軽鎖、又は
(d)配列番号29に記載のアミノ酸配列からなる重鎖及び配列番号31に記載のアミノ酸配
列からなる軽鎖、
を有する抗体と競合阻害活性を有する上記(1)乃至(3)のいずれか一項に記載の抗体
。
(5)腫瘍が癌である上記(1)乃至(4)のいずれか1項に記載の抗体。
(6)癌が肺癌、腎癌、尿路上皮癌、大腸癌、前立腺癌、多形神経膠芽腫、卵巣癌、膵癌
、乳癌、メラノーマ、肝癌、膀胱癌、胃癌、食道癌、又は血液癌である上記(5)に記載
の抗体。
(7)(a)配列番号2においてアミノ酸番号26乃至35に記載のアミノ酸配列からなるCD
RH1、配列番号2においてアミノ酸番号50乃至66に記載のアミノ酸配列からなるCDRH2及び
配列番号2においてアミノ酸番号99乃至107に記載のアミノ酸配列からなるCDRH3、並びに
配列番号3においてアミノ酸番号23乃至36に記載のアミノ酸配列からなるCDRL1、配列番
号3においてアミノ酸番号52乃至58に記載のアミノ酸配列からなるCDRL2及び配列番号3
においてアミノ酸番号91乃至101に記載のアミノ酸配列からなるCDRL3、
(b)配列番号4においてアミノ酸番号26乃至35に記載のアミノ酸配列からなるCDRH1、
配列番号4においてアミノ酸番号50乃至66に記載のアミノ酸配列からなるCDRH2及び配列
番号4においてアミノ酸番号99乃至112に記載のアミノ酸配列からなるCDRH3、並びに配列
番号5においてアミノ酸番号23乃至36に記載のアミノ酸配列からなるCDRL1、配列番号5
においてアミノ酸番号52乃至58に記載のアミノ酸配列からなるCDRL2及び配列番号5にお
いてアミノ酸番号91乃至100に記載のアミノ酸配列からなるCDRL3、
(c)配列番号25においてアミノ酸番号45乃至54に記載のアミノ酸配列からなるCDRH1、
配列番号25においてアミノ酸番号69乃至78に記載のアミノ酸配列からなるCDRH2及び配列
番号25においてアミノ酸番号118乃至125に記載のアミノ酸配列からなるCDRH3、並びに配
列番号27においてアミノ酸番号44乃至54に記載のアミノ酸配列からなるCDRL1、配列番号2
7においてアミノ酸番号70乃至76に記載のアミノ酸配列からなるCDRL2及び配列番号27にお
いてアミノ酸番号109乃至117に記載のアミノ酸配列からなるCDRL3、又は
(d)配列番号29においてアミノ酸番号45乃至54に記載のアミノ酸配列からなるCDRH1、
【0007】
(11)ヒト化されている上記(1)乃至(10)のいずれか1項に記載の抗体。
(12)(a)配列番号33においてアミノ酸番号20乃至136に記載のアミノ酸配列、
(b)配列番号35においてアミノ酸番号20乃至136に記載のアミノ酸配列、
(c)配列番号41においてアミノ酸番号20乃至139に記載のアミノ酸配列、
(d)(a)乃至(c)の配列において各CDR 配列以外のフレームワーク領域の配列に対
して少なくとも95%以上の相同性を有するアミノ酸配列、及び
(e)(a)乃至(c)の配列における各CDR 配列以外のフレームワーク領域の配列にお
いて1又は数個のアミノ酸が欠失、置換又は付加されたアミノ酸配列、からなる群から選
択されるアミノ酸配列からなる重鎖の可変領域、並びに
(f)配列番号37においてアミノ酸番号21乃至129に記載のアミノ酸配列、
(g)配列番号39においてアミノ酸番号21乃至129に記載のアミノ酸配列、
(h)配列番号43においてアミノ酸番号21乃至129に記載のアミノ酸配列、
(i)(f)乃至(h)の配列において各CDR 配列以外のフレームワーク領域の配列に対
して少なくとも95%以上の相同性を有するアミノ酸配列、及び
(j)(f)乃至(h)の配列における各CDR 配列以外のフレームワーク領域の配列にお
いて1又は数個のアミノ酸が欠失、置換又は付加されたアミノ酸配列、からなる群から選
択されるアミノ酸配列からなる軽鎖の可変領域、
を有する(11)に記載の抗体。
(13)(a)配列番号33においてアミノ酸番号20乃至136に記載のアミノ酸配列からなる
重鎖可変領域及び配列番号37においてアミノ酸番号21乃至129に記載のアミノ酸配列から
なる軽鎖可変領域、
(b)配列番号35においてアミノ酸番号20乃至136に記載のアミノ酸配列からなる重鎖可
変領域及び配列番号39においてアミノ酸番号21乃至129に記載のアミノ酸配列からなる軽
鎖可変領域、又は
(c)配列番号41においてアミノ酸番号
20
乃至139に記載のアミノ酸配列からなる重鎖可
変領域及び配列番号43においてアミノ酸番号21乃至129に記載のアミノ酸配列からなる軽
鎖可変領域、
を有する上記(11)又は(12)に記載の抗体。
(14)(a)配列番号33においてアミノ酸番号20乃至466に記載のアミノ酸配列を有する
重鎖、配列番号35においてアミノ酸番号20乃至466に記載のアミノ酸配列を有する重鎖、
及び配列番号41においてアミノ酸番号20乃至469に記載のアミノ酸配列を有する重鎖、か
らなる群から選択される重鎖、並びに
(b)配列番号37においてアミノ酸番号21乃至234に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖、
配列番号39においてアミノ酸番号21乃至234に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖、及び配
列番号43においてアミノ酸番号21乃至234に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖、からなる
群から選択される軽鎖、
を有する上記(11)乃至(13)のいずれか1項に記載の抗体。
(15)(a)配列番号33においてアミノ酸番号20乃至466に記載のアミノ酸配列を有する
重鎖及び配列番号37においてアミノ酸番号21乃至234に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖
、
(b)配列番号35においてアミノ酸番号20乃至466に記載のアミノ酸配列を有する重鎖及
び配列番号39においてアミノ酸番号21乃至234に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖、又は
(c)配列番号41においてアミノ酸番号20乃至469に記載のアミノ酸配列を有する重鎖及
び配列番号43においてアミノ酸番号21乃至234に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖、を有
する上記(11)乃至(14)のいずれか1項に記載の抗体。
(16)上記(1)乃至(15)のいずれか1項に記載の抗体をコードするポリヌクレオチド
。
【0008】
(17)(a)配列番号6においてヌクレオチド番号76乃至105に記載のヌクレオチド配列
からなるCDRH1のポリヌクレオチド、配列番号6においてヌクレオチド番号148乃至198に
記載のヌクレオチド配列からなるCDRH2のポリヌクレオチド及び配列番号6においてヌク
レオチド番号295乃至321に記載のヌクレオチド配列からなるCDRH3のポリヌクレオチド、
並びに配列番号7においてヌクレオチド番号67乃至108に記載のヌクレオチド配列からな
るCDRL1のポリヌクレオチド、配列番号7においてヌクレオチド番号154乃至174に記載の
ヌクレオチド配列からなるCDRL2のポリヌクレオチド、及び配列番号7においてヌクレオ
チド番号271乃至303に記載のヌクレオチド配列からなるCDRL3のポリヌクレオチド、
(b)配列番号8においてヌクレオチド番号76乃至105に記載のヌクレオチド配列からな
るCDRH1のポリヌクレオチド、配列番号8においてヌクレオチド番号148乃至198に記載の
ヌクレオチド配列からなるCDRH2のポリヌクレオチド及び配列番号8においてヌクレオチ
ド番号295乃至336に記載のヌクレオチド配列からなるCDRH3のポリヌクレオチド、並びに
配列番号9においてヌクレオチド番号67乃至108に記載のヌクレオチド配列からなるCDRL1
のポリヌクレオチド、配列番号9においてヌクレオチド番号154乃至174に記載のヌクレオ
チド配列からなるCDRL2のポリヌクレオチド及び配列番号9においてヌクレオチド番号271
乃至300に記載のヌクレオチド配列からなるCDRL3のポリヌクレオチド、
(c)配列番号24においてヌクレオチド番号133乃至162に記載のヌクレオチド配列からな
るCDRH1のポリヌクレオチド、配列番号24においてヌクレオチド番号205乃至234に記載の
ヌクレオチド配列からなるCDRH2のポリヌクレオチド及び配列番号24においてヌクレオチ
ド番号352乃至375に記載のヌクレオチド配列からなるCDRH3のポリヌクレオチド、並びに
配列番号26においてヌクレオチド番号130乃至162に記載のヌクレオチド配列からなるCDRL
1のポリヌクレオチド、配列番号26においてヌクレオチド番号208乃至228に記載のヌクレ
オチド配列からなるCDRL2のポリヌクレオチド及び配列番号26においてヌクレオチド番号3
25乃至351に記載のヌクレオチド配列からなるCDRL3のポリヌクレオチド、又は
(d)配列番号28においてヌクレオチド番号133乃至162に記載のヌクレオチド配列からな
るCDRH1のポリヌクレオチド、配列番号28においてヌクレオチド番号205乃至231に記載の
ヌクレオチド配列からなるCDRH2のポリヌクレオチド及び配列番号28においてヌクレオチ
ド番号349乃至384に記載のヌクレオチド配列からなるCDRH3のポリヌクレオチド、並びに
配列番号30においてヌクレオチド番号130乃至162に記載のヌクレオチド配列からなるCDRL
1のポリヌクレオチド、配列番号30においてヌクレオチド番号208乃至228に記載のヌクレ
オチド配列からなるCDRL2のポリヌクレオチド及び配列番号30においてヌクレオチド番号3
25乃至351に記載のヌクレオチド配列からなるCDRL3のポリヌクレオチド、
を有する上記(16)に記載のポリヌクレオチド。
(18)(a)配列番号6においてヌクレオチド番号1乃至354に記載のヌクレオチド配列
からなる重鎖可変領域のポリヌクレオチド及び配列番号7においてヌクレオチド番号1乃
至336に記載のヌクレオチド配列からなる軽鎖可変領域のポリヌクレオチド、
(b)配列番号8においてヌクレオチド番号1乃至369に記載のヌクレオチド配列からな
る重鎖可変領域のポリヌクレオチド及び配列番号9においてヌクレオチド配列番号1乃至
333に記載のヌクレオチド配列からなる軽鎖可変領域のポリヌクレオチド、
(c)配列番号24においてヌクレオチド番号58乃至408に記載のヌクレオチド配列からな
る重鎖可変領域のポリヌクレオチド及び配列番号26においてヌクレオチド番号61乃至387
に記載のヌクレオチド配列からなる軽鎖可変領域のポリヌクレオチド、又は
(d)配列番号28においてヌクレオチド番号58乃至417に記載のヌクレオチド配列からな
る重鎖可変領域のポリヌクレオチド及び配列番号30においてヌクレオチド番号61乃至387
に記載のヌクレオチド配列からなる軽鎖可変領域のポリヌクレオチド、を有する上記(16
)又は(17)に記載のポリヌクレオチド。
(19)(a)配列番号6に記載のヌクレオチド配列からなる重鎖のポリヌクレオチド及び
配列番号7に記載のヌクレオチド配列からなる軽鎖のポリヌクレオチド、
(b)配列番号8に記載のヌクレオチド配列からなる重鎖のポリヌクレオチド及び配列番
号9に記載のヌクレオチド配列からなる軽鎖のポリヌクレオチド
【0009】
(21)(a)配列番号32においてヌクレオチド番号58乃至408に記載のヌクレオチド配列
からなる重鎖可変領域のポリヌクレオチド及び配列番号36においてヌクレオチド番号61乃
至387に記載のヌクレオチド配列からなる軽鎖可変領域のポリヌクレオチド、
(b)配列番号34においてヌクレオチド番号58乃至408に記載のヌクレオチド配列からな
る重鎖可変領域のポリヌクレオチド及び配列番号38においてヌクレオチド番号61乃至387
に記載のヌクレオチド配列からなる軽鎖可変領域のポリヌクレオチド、又は
(c)配列番号40においてヌクレオチド番号58乃至417に記載のヌクレオチド配列からな
る重鎖可変領域のポリヌクレオチド及び配列番号42においてヌクレオチド番号61乃至387
に記載のヌクレオチド配列からなる軽鎖可変領域のポリヌクレオチド、
を有する上記(16)、(17)又は(20)に記載のポリヌクレオチド。
(22)(a)配列番号32においてヌクレオチド番号58乃至1398に記載のヌクレオチド配列
からなる重鎖のポリヌクレオチド、配列番号34においてヌクレオチド番号58乃至1398に記
載のヌクレオチド配列からなる重鎖のポリヌクレオチド、及び配列番号40においてヌクレ
オチド番号58乃至1407に記載のヌクレオチド配列からなる重鎖のポリヌクレオチド、から
なる群から選択される重鎖のポリヌクレオチド、並びに
(b)配列番号36においてヌクレオチド番号61乃至702に記載のヌクレオチド配列からな
る軽鎖のポリヌクレオチド、配列番号38においてヌクレオチド番号61乃至702に記載のヌ
クレオチド配列からなる軽鎖のポリヌクレオチド、及び配列番号42においてヌクレオチド
番号61乃至702に記載のヌクレオチド配列からなる軽鎖のポリヌクレオチド、からなる群
から選択される軽鎖のポリヌクレオチド、
を有する上記(16)、(17)、(20)又は(21)に記載のポリヌクレオチド。
(23)(a)配列番号32においてヌクレオチド番号58乃至1398に記載のヌクレオチド配列
からなる重鎖のポリヌクレオチド、及び配列番号36においてヌクレオチド番号61乃至702
に記載のヌクレオチド配列からなる軽鎖のポリヌクレオチド、
(b)配列番号34においてヌクレオチド番号58乃至1398に記載のヌクレオチド配列からな
る重鎖のポリヌクレオチド、及び配列番号38においてヌクレオチド番号61乃至702に記載
のヌクレオチド配列からなる軽鎖のポリヌクレオチド、又は
(c)配列番号40においてヌクレオチド番号58乃至1407に記載のヌクレオチド配列からな
る重鎖のポリヌクレオチド、及び配列番号42においてヌクレオチド番号61乃至702に記載
のヌクレオチド配列からなる軽鎖のポリヌクレオチド、
を有する上記(16)、(17)及び(20)乃至(22)のいずれか1項に記載のポリヌクレオ
チド。
(24)上記(16)乃至(23)のいずれか1項に記載のポリヌクレオチドを含有する発現ベ
クター。
(25)上記(24)に記載の発現ベクターにより形質転換された宿主細胞。
(26)上記(25)に記載の宿主細胞を培養する工程、及び当該工程で得られた培養物から
目的の抗体を採取する工程を含むことを特徴とする当該抗体又は当該断片の製造方法。
(27)上記(26)の製造方法により得られることを特徴とする抗体。
(28)N-結合への糖鎖付加、O-結合への糖鎖付加、N末のプロセッシング、C末のプ
ロセッシング、脱アミド化、アスパラギン酸の異性化、メチオニンの酸化、N末にメチオ
ニン残基の付加、プロリン残基のアミド化及びカルボキシル末端において1つ又は2つの
アミノ酸が欠失した重鎖からなる群より選択される1又は2以上の修飾を含む上記(1)
乃至(15)及び(27)のいずれか1項に記載の抗体。
(29)重鎖のカルボキシル末端において1つ又は2つのアミノ酸が欠失している上記(28
)に記載の抗体。
【0010】
(30)2本の重鎖の双方でカルボキシル末端において1つのアミノ酸が欠失している上記
(29)に記載の抗体。
(31)重鎖のカルボキシル末端のプロリン残基が更にアミド化されている上記(28)乃至
(30)のいずれか1項に記載の抗体。
(32)抗体依存性細胞傷害活性を増強させるために糖鎖修飾が調節されている上記(1)
乃至(15)及び(27)乃至(31)のいずれか1項に記載の抗体。
(33)上記(1)乃至(15)及び(27)乃至(32)に記載の抗体の少なくとも一つを含有
することを特徴とする医薬組成物。
(34)腫瘍治療用である上記(33)に記載の医薬組成物。
(35)腫瘍が癌である上記(34)に記載の医薬組成物。
(36)癌が肺癌、腎癌、尿路上皮癌、大腸癌、前立腺癌、多形神経膠芽腫、卵巣癌、膵癌
、乳癌、メラノーマ、肝癌、膀胱癌、胃癌、食道癌、又は血液癌である上記(35)に記載
の医薬組成物。
(37)上記(1)乃至(15)及び(27)乃至(32)に記載の抗体の少なくとも一つを個体
に投与することを特徴とする腫瘍の治療方法。
(38)腫瘍が癌である上記(37)に記載の治療方法。
(39)癌が肺癌、腎癌、尿路上皮癌、大腸癌、前立腺癌、多形神経膠芽腫、卵巣癌、膵癌
、乳癌、メラノーマ、肝癌、膀胱癌、胃癌、食道癌、又は血液癌である上記(38)に記載
の治療方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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