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公開番号2025036261
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-14
出願番号2024145218
出願日2024-08-27
発明の名称熱可塑性樹脂組成物とその製造方法、及び成形体
出願人株式会社クラレ
代理人個人
主分類C08L 33/12 20060101AFI20250306BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】透明性、耐熱性、表面硬度、並びに、常温及び低温での耐衝撃性が良好な熱可塑性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】本開示の熱可塑性樹脂組成物は、MMA単位10~99質量%とイソプロペニル芳香族化合物単位1~40質量%とを含み、Tgが120~150℃である第1のメタクリル系共重合体(A)10~95質量%と、ブタジエン単位60~100質量%を含むブタジエン系ゴム状重合体(BR)に、MMA単位10~90質量%と芳香族ビニル化合物単位90~10質量%とを含むメタクリル系共重合体(M)をグラフト共重合したグラフト共重合体(B)5~40質量%と、第2のメタクリル系共重合体(C)0~85質量%と、有機ジスルフィド化合物(D)1~1000ppmとを含み、グラフト共重合体(B)の屈折率とメタクリル系共重合体(A)、(C)の平均屈折率との差が0.01以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
メタクリル酸メチル単位10~99質量%、1種以上のイソプロペニル芳香族化合物単位(UI)1~40質量%、及び、1種以上の他の単位(UO)0~60質量%からなり、ガラス転移温度が120~150℃である第1のメタクリル系共重合体(A)10~95質量%と、
ブタジエン単位60~100質量%を含むブタジエン系ゴム状重合体(BR)に、メタクリル酸メチル単位10~90質量%と芳香族ビニル化合物単位90~10質量%とシアン化ビニル化合物単位49~0質量%とを含むメタクリル系共重合体(M)をグラフト共重合したグラフト共重合体(B)5~40質量%と、
メタクリル酸メチル単位10~90質量%とイソプロペニル芳香族化合物単位以外の芳香族ビニル化合物単位70~10質量%とシアン化ビニル化合物単位49~0質量%とを含む第2のメタクリル系共重合体(C)0~85質量%と、
有機ジスルフィド化合物(D)1~1000ppmとを含み、
下記式(1)を充足する、熱可塑性樹脂組成物。
0≦|n

-n

|≦0.01・・・(1)
上記式中、n

は、下記式(2)で定義される。


=(n

×w

+n

×w

)/(w

+w

)・・・(2)
上記式中、n

、n

、n

はそれぞれ、第1のメタクリル系共重合体(A)、グラフト共重合体(B)、及び第2のメタクリル系共重合体(C)の23℃におけるナトリウムD線に対する屈折率である。w

、w

、w

はそれぞれ、熱可塑性樹脂組成物中における、第1のメタクリル系共重合体(A)、グラフト共重合体(B)、及び第2のメタクリル系共重合体(C)の合計質量に対する、第1のメタクリル系共重合体(A)、グラフト共重合体(B)、及び第2のメタクリル系共重合体(C)の質量の比である。ただし、w

+w

+w

=1である。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
1種以上のイソプロペニル芳香族化合物単位(UI)が、α-メチルスチレン単位を含む、請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項3】
第1のメタクリル系共重合体(A)が、他の単位(UO)として、イソプロペニル芳香族化合物単位以外の芳香族ビニル化合物単位を含む、請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項4】
第1のメタクリル系共重合体(A)が、他の単位(UO)として、酸無水物単位、環構造を含むイミド単位、及びラクトン環単位からなる群より選ばれる1種以上の環構造単位(UR)を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項5】
ブタジエン系ゴム状重合体(BR)が、ポリブタンジエン、ブタジエン単位と芳香族ビニル化合物単位とを含む共重合体、及びこれらの水素添加物からなる群より選ばれる1種以上のゴム状重合体である、請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項6】
グラフト共重合体(B)は、ブタジエン系ゴム状重合体(BR)からなるコア粒子の少なくとも一部の表面がメタクリル系共重合体(M)からなるシェル層で被覆されたコアシェル型グラフト共重合体粒子である、請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項7】
1種以上の有機ジスルフィド化合物(D)が、ジ-tert-ドデシルジスルフィド(DDS)を含む、請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項8】
前記熱可塑性樹脂組成物からなる3mm厚の平板のJIS K7136に準拠して測定されるヘイズ値が、0~10%である、請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項9】
前記熱可塑性樹脂組成物からなる長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片の、JIS K7191に準拠して測定される荷重たわみ温度が、85~120℃である、請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項10】
前記熱可塑性樹脂組成物からなる長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片に対して、先端半径0.25mm、深さ2mmのノッチを形成し、JIS K7111に準拠して-30℃で測定されるシャルピー衝撃強度が、4~15kJ/m

である、請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、熱可塑性樹脂組成物とその製造方法、及び成形体に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
ゴム強化スチレン系樹脂として、ハイインパクトポリスチレン(HIPS樹脂)、メタクリル酸メチル-ブタジエン-スチレン樹脂(MBS樹脂)、及びアクリロニトリル-ブタジエン-スチレン樹脂(ABS樹脂)等が挙げられる。これらゴム強化スチレン系樹脂は、透明性を有し、機械的性質、成形加工性、電気的特性、着色性、及び意匠性等に優れ、雑貨;電気機器及びOA機器のハウジング及び部品;車両内外装部材等の各種用途に使用されている。
一般的に、ゴム強化スチレン系樹脂は、耐衝撃性は良好であるが、耐熱性が不充分である傾向がある。ゴム強化スチレン系樹脂に屈折率を合わせた耐熱性(メタ)アクリル系樹脂を配合することで、透明性を損なわずに耐熱性を向上することができる。
【0003】
例えば、特許文献1には、ジエン系ゴム又はアクリル系ゴムにメタクリル酸メチル及びスチレンをグラフト共重合させたグラフト共重合体(ゴム強化透明樹脂)と、α-メチルスチレン-メタクリル酸メチル共重合体とを含む熱可塑性樹脂組成物が開示されている(請求項1)。
特許文献2には、ゴム変性熱可塑性樹脂と、メタクリル酸エステル単位及びマレイミド単位を含む耐熱性(メタ)アクリル系共重合体とを含む熱可塑性樹脂組成物が開示されている(請求項1)。
特許文献3には、ジエン系ゴム状重合体とスチレン-メタクリル酸エステル共重合体とからなるグラフト共重合体と、(メタ)アクリル酸エステル単位、芳香族ビニル系単量体単位、及び不飽和ジカルボン酸無水物単位からなる(メタ)アクリル系共重合体とを含むゴム変性スチレン系樹脂組成物が開示されている(請求項1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平5-279547号公報
特開2001-294722号公報
特開2013-104042号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、一般的に、耐熱性(メタ)アクリル系樹脂は、溶融粘度が高い傾向がある。そのため、ゴム強化スチレン系樹脂と耐熱性(メタ)アクリル系樹脂とを含む熱可塑性樹脂組成物は、複数種の樹脂の溶融混練時及び樹脂組成物の成形時等の加熱溶融時に比較的温度を高く設定する必要がある。この場合、ゴム強化スチレン系樹脂の熱劣化によってゲル化が生じる恐れがある。この課題は特に、ゴム強化スチレン系樹脂がブタジエン単位を含む場合に起こり得る。ゲル化は、低温(例えば、氷点下)での耐衝撃性低下及び成形体の外観不良等の原因となり得、好ましくない。
【0006】
本開示は上記事情に鑑みてなされたものであり、ブタジエン単位を含むグラフト共重合体とメタクリル系共重合体とを含み、透明性、耐熱性、表面硬度、並びに、常温及び低温での耐衝撃性が良好な熱可塑性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、以下の[1]~[12]の熱可塑性樹脂組成物とその製造方法、及び成形体を提供する。
[1] メタクリル酸メチル単位10~99質量%、1種以上のイソプロペニル芳香族化合物単位(UI)1~40質量%、及び、1種以上の他の単位(UO)0~60質量%からなり、ガラス転移温度が120~150℃である第1のメタクリル系共重合体(A)10~95質量%と、
ブタジエン単位60~100質量%を含むブタジエン系ゴム状重合体(BR)に、メタクリル酸メチル単位10~90質量%と芳香族ビニル化合物単位90~10質量%とシアン化ビニル化合物単位49~0質量%とを含むメタクリル系共重合体(M)をグラフト共重合したグラフト共重合体(B)5~40質量%と、
メタクリル酸メチル単位10~90質量%とイソプロペニル芳香族化合物単位以外の芳香族ビニル化合物単位70~10質量%とシアン化ビニル化合物単位49~0質量%とを含む第2のメタクリル系共重合体(C)0~85質量%と、
有機ジスルフィド化合物(D)1~1000ppmとを含み、
下記式(1)を充足する、熱可塑性樹脂組成物。
0≦|n

-n

|≦0.01・・・(1)
上記式中、n

は、下記式(2)で定義される。


=(n

×w

+n

×w

)/(w

+w

)・・・(2)
上記式中、n

、n

、n

はそれぞれ、第1のメタクリル系共重合体(A)、グラフト共重合体(B)、及び第2のメタクリル系共重合体(C)の23℃におけるナトリウムD線に対する屈折率である。w

、w

、w

はそれぞれ、熱可塑性樹脂組成物中における、第1のメタクリル系共重合体(A)、グラフト共重合体(B)、及び第2のメタクリル系共重合体(C)の合計質量に対する、第1のメタクリル系共重合体(A)、グラフト共重合体(B)、及び第2のメタクリル系共重合体(C)の質量の比である。ただし、w

+w

+w

=1である。
【0008】
[2] 1種以上のイソプロペニル芳香族化合物単位(UI)が、α-メチルスチレン単位を含む、[1]の熱可塑性樹脂組成物。
[3] 第1のメタクリル系共重合体(A)が、他の単位(UO)として、イソプロペニル芳香族化合物単位以外の芳香族ビニル化合物単位を含む、[1]又は[2]の熱可塑性樹脂組成物。
[4] 第1のメタクリル系共重合体(A)が、他の単位(UO)として、酸無水物単位、環構造を含むイミド単位、及びラクトン環単位からなる群より選ばれる1種以上の環構造単位(UR)を含む、[1]~[3]のいずれかの熱可塑性樹脂組成物。
【0009】
[5] ブタジエン系ゴム状重合体(BR)が、ポリブタンジエン、ブタジエン単位と芳香族ビニル化合物単位とを含む共重合体、及びこれらの水素添加物からなる群より選ばれる1種以上のゴム状重合体である、[1]~[4]のいずれかの熱可塑性樹脂組成物。
[6] グラフト共重合体(B)は、ブタジエン系ゴム状重合体(BR)からなるコア粒子の少なくとも一部の表面がメタクリル系共重合体(M)からなるシェル層で被覆されたコアシェル型グラフト共重合体粒子である、[1]~[5]のいずれかの熱可塑性樹脂組成物。
[7] 1種以上の有機ジスルフィド化合物(D)が、ジ-tert-ドデシルジスルフィド(DDS)を含む、[1]~[6]のいずれかの熱可塑性樹脂組成物。
【0010】
[8] 前記熱可塑性樹脂組成物からなる3mm厚の平板のJIS K7136に準拠して測定されるヘイズ値が、0~10%である、[1]~[7]のいずれかの熱可塑性樹脂組成物。
[9] 前記熱可塑性樹脂組成物からなる長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片の、JIS K7191に準拠して測定される荷重たわみ温度が、85~120℃である、[1]~[8]のいずれかの熱可塑性樹脂組成物。
[10] 前記熱可塑性樹脂組成物からなる長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片に対して、先端半径0.25mm、深さ2mmのノッチを形成し、JIS K7111に準拠して-30℃で測定されるシャルピー衝撃強度が、4~15kJ/m

である、[1]~[9]のいずれかの熱可塑性樹脂組成物。
(【0011】以降は省略されています)

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