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公開番号2025035330
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023142311
出願日2023-09-01
発明の名称回折光学素子及び光学機器
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G02B 5/18 20060101AFI20250306BHJP(光学)
要約【課題】平面視において円形状の回折格子と円弧形状の回折格子とが設けられた場合において、光学特性の劣化を低減又は防止することができる回折光学素子を提供する。
【解決手段】回折光学素子は、回折格子が設けられた面を有する基板と、基板の面の上に回折格子を覆うように設けられた樹脂層と、を有する回折光学素子であって、光軸方向に沿って見た平面視において、回折格子は、円形状の第1の回折格子と、第1の回折格子の外側に配置された円弧形状の第2の回折格子と、を含み、回折光学素子は、回折格子が設けられた第1の領域と、第1の領域の外側に配置され、回折格子が設けられてない第2の領域と、を有し、回折格子が不連続である側における第1の領域と第2の領域との境界を含む第3の領域において樹脂層の厚さが回折格子の円の中心から外側に向かって増加する第1の勾配が0.4以上である領域を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
回折格子が設けられた面を有する基板と、
前記基板の前記面の上に前記回折格子を覆うように設けられた樹脂層と、を有する回折光学素子であって、
光軸方向に沿って見た平面視において、前記回折格子は、円形状の第1の回折格子と、前記第1の回折格子の外側に配置された円弧形状の第2の回折格子と、を含み、
前記回折光学素子は、前記回折格子が設けられた第1の領域と、前記第1の領域の外側に配置され、前記回折格子が設けられてない第2の領域と、を有し、
前記回折格子が不連続である側における前記第1の領域と前記第2の領域との境界を含む第3の領域において、前記樹脂層の厚さが前記回折格子の円の中心から外側に向かって増加する第1の勾配が0.4以上である領域を有する
ことを特徴とする回折光学素子。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
前記第1の勾配が1.8以上、12以下である領域を少なくとも有する
ことを特徴とする請求項1に記載の回折光学素子。
【請求項3】
前記第1の勾配が、前記回折格子が連続である側における前記境界を含む第4の領域において前記樹脂層の厚さが前記回折格子の前記円の中心から外側に向かって増加する第2の勾配よりも大きい領域を有する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の回折光学素子。
【請求項4】
前記樹脂層の平均厚さが、10μm以上、300μm以下である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の回折光学素子。
【請求項5】
前記回折格子の格子高さが、1μm以上、30μm以下である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の回折光学素子。
【請求項6】
前記第3の領域における前記回折格子のピッチが、10μm以上、300μm以下である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の回折光学素子。
【請求項7】
前記樹脂層は、光硬化性樹脂により構成されている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の回折光学素子。
【請求項8】
前記光硬化性樹脂は、エピスルフィド系の樹脂である
ことを特徴とする請求項7に記載の回折光学素子。
【請求項9】
前記基板と前記樹脂層との間に設けられた無機膜を有する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の回折光学素子。
【請求項10】
前記基板は、樹脂基板又はガラス基板である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の回折光学素子。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、回折光学素子及び光学機器に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、光学系の一部に回折作用を有する回折光学素子を設けることで、レンズ系の色収差を減じる方法が知られている。回折光学素子には、色収差の補正のほか、その周期構造の格子ピッチを適宜変化させることで非球面的な効果を持たすことが知られている。
【0003】
また、光学系のレンズに用いられる回折光学素子において、2つの回折格子を密着配置し、各回折格子を構成する材料と格子高さを適切に設定することで広い波長帯域で高い回折効率を得ることが知られている。
【0004】
特許文献1には、第1光学材料からなり、表面に回折格子を有する基板と、第2光学材料からなり、回折格子を覆うように基板に設けられた光学調整層とを備えた回折光学素子が記載されている。特許文献1に記載の回折光学素子では、樹脂を含む第2光学材料からなる光学調整層が、回折格子の先端を通る曲面である包絡面から法線方向に均一な厚さを有する。これにより、特許文献1に記載の回折光学素子では、製造時の第2光学材料の硬化収縮等により光学調整層に生じる応力によるクラックが防止される。
【0005】
一方、カメラやヘッドマウントディスプレイ等の光学機器に用いられる光学素子としては、光軸に対して対称すなわち円形の形状が多く使用されている。しかしながら、近年、小型化、軽量化、デザイン性、人体への形状適応を目的として円形以外の形状の光学素子の需要が高まっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2012/176388号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1には、基板上の樹脂層である光学調整層の厚さを一定とすることにより、硬化収縮時の応力が光学調整層に局所的に集中してクラックが発生するのを防止する技術が開示されている。しかしながら、基板が円形のレンズ形状の一部を切断したような欠円形状の場合、基板上の回折格子は、光軸方向に見た平面視において、内側では円形状であるが、外側では円弧形状となる。円弧形状の回折格子では、円形状の回折格子のみの場合と比較して、回折格子上に形成される樹脂の硬化時収縮挙動が異なる。このため、円形状の回折格子と円弧形状の回折格子とが基板に設けられた回折光学素子の場合、特許文献1に開示された技術のように基板上の樹脂層の厚さを一定としたとしても、樹脂層の密度差による回折効率の低下が発生して光学特性が劣化しやすい。
【0008】
本発明は、平面視において円形状の回折格子と円弧形状の回折格子とが設けられた場合において、光学特性の劣化を低減又は防止することができる回折光学素子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一観点によれば、回折格子が設けられた面を有する基板と、前記基板の前記面の上に前記回折格子を覆うように設けられた樹脂層と、を有する回折光学素子であって、光軸方向に沿って見た平面視において、前記回折格子は、円形状の第1の回折格子と、前記第1の回折格子の外側に配置された円弧形状の第2の回折格子と、を含み、前記回折光学素子は、前記回折格子が設けられた第1の領域と、前記第1の領域の外側に配置され、前記回折格子が設けられてない第2の領域と、を有し、前記回折格子が不連続である側における前記第1の領域と前記第2の領域との境界を含む第3の領域において前記樹脂層の厚さが前記回折格子の円の中心から外側に向かって増加する第1の勾配が0.4以上である領域を有することを特徴とする回折光学素子が提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、平面視において円形状の回折格子と円弧形状の回折格子とが設けられた場合において、光学特性の劣化を低減又は防止することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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