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公開番号
2025034726
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-13
出願番号
2023141298
出願日
2023-08-31
発明の名称
SiC基板、SiCエピタキシャルウェハ、半導体基板及びSiCデバイスの製造方法。
出願人
株式会社レゾナック
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C30B
29/36 20060101AFI20250306BHJP(結晶成長)
要約
【課題】反りの発生が抑制されたSiC基板、SiCエピタキシャルウェハ又は半導体基板を提供することを目的とする。
【解決手段】本実施形態にかかるSiC基板は、第1主面と、前記第1主面と対向する第2主面とを有し、前記第1主面と前記第2主面はそれぞれ、最外周から少なくとも2mm幅以内に、イオン注入元素を含むイオン注入領域を有する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
第1主面と、前記第1主面と対向する第2主面と、を有し、
前記第1主面と前記第2主面はそれぞれ、最外周から少なくとも2mm幅以内に、イオン注入元素を含むイオン注入領域を有する、SiC基板。
続きを表示(約 730 文字)
【請求項2】
前記イオン注入領域の深さは、前記第1主面と前記第2主面のそれぞれから1μm以上である、請求項1に記載のSiC基板。
【請求項3】
前記イオン注入領域における円周方向の引張応力の絶対値は10MPa以上である、請求項1に記載のSiC基板。
【請求項4】
直径が145mm以上である、請求項1に記載のSiC基板。
【請求項5】
直径が195mm以上である、請求項1に記載のSiC基板。
【請求項6】
前記イオン注入元素がSi又はCである、請求項1に記載のSiC基板。
【請求項7】
前記イオン注入元素がAl、B、P、Nからなる群から選択されるいずれかである、請求項1に記載のSiC基板。
【請求項8】
請求項1に記載のSiC基板と、前記SiC基板の一面に積層されたSiCエピタキシャル層とを有する、SiCエピタキシャルウェハ。
【請求項9】
SiC基板と、前記SiC基板の一面に積層されたSiCエピタキシャル層とを有し、
前記SiCエピタキシャル層の表面である第1主面と、前記第1主面と対向し前記SiC基板の表面である第2主面とはそれぞれ、最外周から少なくとも2mm幅以内に、イオン注入元素を含むイオン注入領域を有する、SiCエピタキシャルウェハ。
【請求項10】
第1主面と、前記第1主面と対向する第2主面とを有し、
前記第1主面と前記第2主面はそれぞれ、最外周から少なくとも2mm幅以内に、イオン注入元素を含むイオン注入領域を有する、半導体基板。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、SiC基板及びSiCエピタキシャルウェハ、半導体基板及びSiCデバイスの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
炭化珪素(SiC)は、シリコン(Si)に比べて絶縁破壊電界が1桁大きく、バンドギャップが3倍大きい。また、炭化珪素(SiC)は、シリコン(Si)に比べて熱伝導率が3倍程度高い等の特性を有する。そのため炭化珪素(SiC)は、パワーデバイス、高周波デバイス、高温動作デバイス等への応用が期待されている。このため、近年、上記のような半導体デバイスにSiCエピタキシャルウェハが用いられるようになっている。
【0003】
SiCエピタキシャルウェハは、SiC基板の表面にSiCエピタキシャル層を積層することで得られる。以下、SiCエピタキシャル層を積層前の基板をSiC基板と称し、SiCエピタキシャル層を積層後の基板をSiCエピタキシャルウェハと称する。SiC基板は、SiCインゴットから切り出すことで作製される。パワーデバイス、高周波デバイス、高温動作デバイス等のSiCデバイスは、SiCエピタキシャルウェハのSiCエピタキシャル層にデバイスを形成後に、SiCエピタキシャルウェハをチップ化して得られる。
【0004】
SiC基板及びSiCエピタキシャルウェハは、製造過程の内部応力を受けて反る場合がある。例えば、SiCエピタキシャルウェハは、片面にSiCエピタキシャル層を有するため、反りが発生しやすい。SiCエピタキシャルウェハの反りは、半導体デバイスのプロセスに悪影響を及ぼす。例えば、反りは、フォトリソグラフィー加工における焦点ずれの原因となる。また反りは、搬送プロセス中におけるウェハの位置精度低下の原因となる。
【0005】
例えば、特許文献1には、結晶学的なストレスを緩和することで、SiC基板の反りが低減されることが記載されている。例えば、特許文献1には、SiC基板が反る湾曲方向に合わせて、片面にイオン注入を行うことで、SiC基板の反りを低減できることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
米国特許出願公開第2021/0198804号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載の反りの低減方法は、SiC基板の反りの方向に応じて、いずれかの面にイオン注入を行っている。特許文献1に記載の方法は、SiC基板が凸方向に反っているか、凹方向に反っているかに応じて、何れの面のどの位置にイオンを注入するかを制御する必要があり、煩雑である。
【0008】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、基板の反り方向によらず基板の反りを抑制でき、反りの発生が抑制されたSiC基板、SiCエピタキシャルウェハ又は半導体基板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、外周近傍の両面に、イオン注入により円周方向の引張応力を加えることで、SiC基板、SiCエピタキシャルウェハ又は半導体基板の反りを低減できることを見出した。すなわち、本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
【0010】
(1)第1の態様にかかるSiC基板は、第1主面と、前記第1主面と対向する第2主面とを有し、前記第1主面と前記第2主面はそれぞれ、最外周から少なくとも2mm幅以内に、イオン注入元素を含むイオン注入領域を有する。
(【0011】以降は省略されています)
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