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公開番号2024156365
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-06
出願番号2023070765
出願日2023-04-24
発明の名称単結晶製造装置
出願人株式会社プロテリアル
代理人弁理士法人筒井国際特許事務所
主分類C30B 29/36 20060101AFI20241029BHJP(結晶成長)
要約【課題】炭化珪素単結晶の品質を向上させる。
【解決手段】先端部に種結晶を取り付け可能な軸16と、第1底部と第1底部の周縁部の上に設けられた第1筒状部分とを備えた下部坩堝12と、第1筒状部分上に配置され、第1筒状部分の内径より径が小さい穴を備えた蓋15aと、第1筒状部分上に蓋15aを介して配置された、筒状の上部坩堝15bと、上部坩堝15b上に配置され、上部坩堝15bの内径より径が小さい穴を備えた蓋15cと、軸16を上下方向に移動させる制御部50と、を有するものである。ここで、軸16は、軸16の延在方向と交差するように取り付けられたフィン構造体16aを有し、制御部50は、フィン構造体16aを有する軸16が蓋15c、上部坩堝15bおよび蓋15aのそれぞれの内側を通って上下方向に移動するように軸16を制御する、単結晶製造装置を用いる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
先端部に種結晶を取り付け可能な軸と、
第1底部と、前記第1底部の周縁部の上に設けられた第1筒状部分とを備えた下部坩堝と、
前記第1筒状部分上に配置され、前記第1筒状部分の内径より径が小さい穴を備えた第1蓋と、
前記第1筒状部分上に前記第1蓋を介して配置された、筒状の上部坩堝と、
前記上部坩堝上に配置され、前記上部坩堝の内径より径が小さい穴を備えた第2蓋と、
前記軸を上下方向に移動させる制御部と、
を有し、
前記軸は、前記軸の延在方向と交差するように取り付けられたフィン構造体を有し、
前記制御部は、前記フィン構造体を有する前記軸が前記第2蓋、前記上部坩堝および前記第1蓋のそれぞれの内側を通って上下方向に移動するように前記軸を制御する、単結晶製造装置。
続きを表示(約 970 文字)【請求項2】
請求項1に記載の単結晶製造装置において、
前記第1蓋の内周部分に支持された筒状部材をさらに有し、
前記制御部は、前記フィン構造体を有する前記軸が前記筒状部材の内側を通って上下方向に移動するように前記軸を制御する、単結晶製造装置。
【請求項3】
請求項1に記載の単結晶製造装置において、
前記第1筒状部分の径方向における厚さは、前記上部坩堝の径方向における厚さよりも大きい、単結晶製造装置。
【請求項4】
請求項3に記載の単結晶製造装置において、
前記下部坩堝の内径は、前記上部坩堝の内径よりも小さい、単結晶製造装置。
【請求項5】
請求項3に記載の単結晶製造装置において、
前記下部坩堝の外側に配置された、内側の底面が前記下部坩堝の外側の底面に接する外坩堝をさらに有する、単結晶製造装置。
【請求項6】
請求項5に記載の単結晶製造装置において、
前記下部坩堝の外側の側面は、前記外坩堝の内側の側面に接する、単結晶製造装置。
【請求項7】
請求項5に記載の単結晶製造装置において、
前記外坩堝は、第2底部と、前記第2底部の周縁部の上に設けられた第2筒状部分とを備え、
前記第2筒状部分の上端は、前記第1蓋の上面より上に位置する、単結晶製造装置。
【請求項8】
請求項5に記載の単結晶製造装置において、
前記下部坩堝の第2筒状部分の上端は、前記第2蓋の上面より上に位置し、
前記第2筒状部分上に配置され、前記第2筒状部分の内径より径が小さい穴を備えた第3蓋をさらに有し、
前記制御部は、前記フィン構造体を有する前記第3蓋の内側を通って上下方向に移動するように前記軸を制御する、単結晶製造装置。
【請求項9】
請求項5に記載の単結晶製造装置において、
前記下部坩堝の外側の側面は、前記外坩堝の内側の側面と離間している、単結晶製造装置。
【請求項10】
請求項1に記載の単結晶製造装置において、
前記上部坩堝は、上下方向に重ねた、互いに分離可能な複数の筒状部分により構成されている、単結晶製造装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、炭化珪素からなる単結晶の製造技術、単結晶製造装置に関し、例えば、溶液法による単結晶の製造技術に適用して有効な技術に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
近年、比較的高い耐圧を要求されるパワー半導体素子に使用する材料として、炭化珪素が注目されている。炭化珪素からなる単結晶(以下、炭化珪素単結晶と呼ぶ)は、例えば、溶液法を使用することにより製造される。溶液法とは、軸の先端部に取り付けた種結晶を坩堝に収容されている炭素と珪素とを含む溶液に接触させることにより、種結晶に炭化珪素単結晶を成長させながら、軸を引き上げて、炭化珪素単結晶を製造する方法である。
【0003】
特許第5964094号公報(特許文献1)には、溶液法によって炭化珪素からなる単結晶を成長させる際、雑晶の成長を抑制するための技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5964094号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
溶液法では、坩堝に収容された溶液の蒸発を抑制することが重要である。なぜなら、溶液の蒸発量が多くなると、溶液の温度が変化するとともに、溶液の組成も変化する結果、品質に優れた炭化珪素単結晶を製造することが困難となるからである。また、種結晶を支持する上記軸を坩堝内で上げ下げする都合上、坩堝の上端で開口部が常に解放されている。このため、坩堝に収容された溶液の一部が、蒸発、表面張力または坩堝の回転などに起因して上方へ昇り、坩堝の上端の開口部から外部へ出ることが考えられる。このような溶液の坩堝外への漏出(出液)は、坩堝と他の部品同士、または、坩堝以外の部品同士の間における固着などを引き起こす虞がある。したがって、溶液法で炭化珪素単結晶を製造する場合、坩堝に収容された溶液の坩堝外への漏出を抑制する工夫が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施の形態における単結晶製造装置は、先端部に種結晶を取り付け可能な軸と、第1底部と、前記第1底部の周縁部の上に設けられた第1筒状部分とを備えた下部坩堝と、前記第1筒状部分上に配置され、前記第1筒状部分の内径より径が小さい穴を備えた第1蓋と、前記第1筒状部分上に前記第1蓋を介して配置された、筒状の上部坩堝と、前記上部坩堝上に配置され、前記上部坩堝の内径より径が小さい穴を備えた第2蓋と、前記軸を上下方向に移動させる制御部と、を有するものである。ここで、前記軸は、前記軸の延在方向と交差するように取り付けられたフィン構造体を有し、前記制御部は、前記フィン構造体を有する前記軸が前記第2蓋、前記上部坩堝および前記第1蓋のそれぞれの内側を通って上下方向に移動するように前記軸を制御する。
【発明の効果】
【0007】
一実施の形態によれば、炭化珪素単結晶の品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施の形態1における単結晶製造装置の構成を示す図である。
実施の形態1において種結晶の下面に炭化珪素単結晶を成長させた状態を示す図である。
実施の形態1の変形例1における単結晶製造装置の構成を示す図である。
実施の形態1の変形例1において種結晶の下面に炭化珪素単結晶を成長させた状態を示す図である。
実施の形態1の変形例2における坩堝の構成を示す図である。
実施の形態2における坩堝の構成を示す図である。
実施の形態2の変形例1における坩堝の構成を示す図である。
実施の形態2の変形例2における坩堝の構成を示す図である。
実施の形態2の変形例3における坩堝の構成を示す図である。
実施の形態2の変形例4における坩堝の構成を示す図である。
実施の形態2の変形例5における坩堝の構成を示す図である。
実施の形態2の変形例6における坩堝の構成を示す図である。
実施の形態2の変形例7における坩堝の構成を示す図である。
実施の形態2の変形例8における坩堝の構成を示す図である。
実施の形態3における坩堝の構成を示す図である。
実施の形態3の変形例1における坩堝の構成を示す図である。
実施の形態3の変形例2における坩堝の構成を示す図である。
単結晶製造装置において蒸発を抑制する重要性を説明する図である。
比較例における単結晶製造装置の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。なお、図面をわかり易くするために平面図であってもハッチングを付す場合がある。
【0010】
<蒸発を抑制する重要性>
図18は、単結晶製造装置101において蒸発を抑制する重要性を説明する図である。
(【0011】以降は省略されています)

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