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公開番号
2025032683
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-12
出願番号
2023138104
出願日
2023-08-28
発明の名称
シリコン単結晶基板及びシリコン単結晶基板の製造方法
出願人
信越半導体株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C30B
29/06 20060101AFI20250305BHJP(結晶成長)
要約
【課題】シリコン(110)基板のヘイズを抑制し、安定な表面構造を有するシリコン単結晶基板及びシリコン単結晶基板の製造方法を提供する。
【解決手段】シリコン単結晶基板であって、面方位が(110)であり、室温環境で前記シリコン単結晶基板の表面が表面安定構造1×1であることを特徴とするシリコン単結晶基板。また、面方位が(110)のシリコン単結晶基板を準備し、前記シリコン単結晶基板を急速アニールすることによって、室温環境で表面安定構造1×1を形成することを特徴とするシリコン単結晶基板の製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
シリコン単結晶基板であって、面方位が(110)であり、室温環境で前記シリコン単結晶基板の表面が表面安定構造1×1であることを特徴とするシリコン単結晶基板。
続きを表示(約 110 文字)
【請求項2】
面方位が(110)のシリコン単結晶基板を準備し、
前記シリコン単結晶基板を急速アニールすることによって、室温環境で表面安定構造1×1を形成することを特徴とするシリコン単結晶基板の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、シリコン単結晶基板及びシリコン単結晶基板の製造方法に関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
現在のロジックICに採用されているFin構造に変わり、次世代以降ではGAA(Gate All Around)や、さらにNMOSとCMOSを積層するCFET(Complementary Field Effect Transistor)が提案され、積極的に研究開発がなされている。この際、正孔移動度を向上させる手法として、シリコン(以下Siとも記載する)の面方位(110)基板を利用することが考えられている(非特許文献1)。
【0003】
しかしながら、シリコン(110)基板は、表面ラフネス、ヘイズが大きいという問題が指摘されている(非特許文献1)。ここでヘイズは、表面の曇り度合いとも言われ、表面粗さを光の散乱度合いで表したものであり、ヘイズが大きいほど表面が粗いことを意味する。また、シリコン(110)最表面の最安定構造が確認されたのは比較的最近である(非特許文献2,3)。
【0004】
また非特許文献2,3の記載によれば、最も安定な表面安定構造である16×2ドメインは温度によって相転換を起こし、図2のように900K(627℃)~1043K(770℃)の範囲で構造が変化する。(以下、600~800℃の範囲と言う。)この温度帯は、例えばシリコンエピタキシャル層(以下単にエピ、あるいはエピタキシャルとも言う)を成長させるための水素ベイクやその次のシリコンエピが1000℃を超えるため、一旦は高温で安定な表面安定構造1×1になるが、その後の冷却中に600~800℃の範囲を緩やかに通過する間に相変化を起こしてしまい、通過する時間にも依存し表面構造が変化する。例えば、GAAやCFETで積層されるSiGeのようなものは丁度この温度帯を使用することが多く、より表面構造の理解を困難にしている。
【0005】
このシリコン(110)面独特の表面構造は、エッチング後の表面構造にも影響を及ぼす。16×2の表面構造のステップ端はシリコン(100)のような単原子構造ではなく、2原子分の段差がある。これにより、反応系のエネルギーが小さい場合(平衡反応)は、最表面の原子で反応が進行することで、エッチング後の表面形状は表面第一近接のシリコン(111)に囲まれた線状構造になる。一方で、反応系エネルギーが大きい場合は、最表面及びその下の原子まで反応に関与することになり、表面第二近接のシリコン(111)に囲まれた四角形の形状が現れることになる。
【0006】
このような面状態のシリコン(110)に対して、特許文献1では、エピ成長時の方位を傾けることで面荒れを低減する手法が開示されている。特許文献2では冷却速度の規定と表面保護に関して開示されている。さらに、特許文献3ではエピでなく結晶成長時に面方位を規定し、同じように面荒れを低減する方法が開示されている。特許文献4ではエピ面を研磨することが開示されている。また特許文献5は特許文献1及び3を組み合わせたものがそれぞれ開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
応用物理学会、半導体の結晶成長と加工および評価に関する産学連携委員会、第1回研究会「半導体復権を支える結晶技術」
山田他、「Si(110)-16×2単一ドメイン表面の作製」、表面科学、29(7)、401(2008)
宮地他、「超高真空非接触原子間顕微鏡によるSi(110)再構成表面の観察」、日本金属学会誌、72(4)、290(2008)
【特許文献】
【0008】
特開2008-091887号公報
特開2006-100596号公報
特開2008-088045号公報
特開2014-239184号公報
特開2008-091891号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記のように、シリコン(110)基板の表面は、非常に複雑な形状となり、表面粗さの緩和に向けて種々の手法が開示されている。しかしながら、特に、シリコン(110)基板は、シリコン(100)基板と異なり、最も安定な表面安定構造が16×2の特殊な構造(2原子分の段差を有する構造)である。また構造遷移温度が600~800℃であり、特にエピ成長のような、加熱時や冷却時にこの温度帯を通過する工程においては、表面構造が変化し、ヘイズが避けられないという問題があった。
【0010】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、シリコン(110)基板のヘイズを抑制し、安定な表面構造を有するシリコン単結晶基板及びシリコン単結晶基板の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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