TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025073790
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-13
出願番号2023184861
出願日2023-10-27
発明の名称結晶の製造方法、六方晶系半導体結晶及び素子
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人
主分類C30B 33/00 20060101AFI20250502BHJP(結晶成長)
要約【課題】互いに異なる面方位の結晶欠陥密度を異ならせることができる結晶の製造方法及び六方晶系半導体結晶を提供する。
【解決手段】結晶の製造方法は、六方晶系半導体単結晶を準備する工程と、1000℃以上、且つ六方晶系半導体単結晶の融点又は昇華点未満の温度で六方晶系半導体単結晶を加圧することにより、六方晶系半導体単結晶を少なくとも1方向以上に変形させる工程を含む。六方晶系半導体結晶は、主軸に平行な結晶面のうち少なくとも1つの結晶面において測定されるX線回折強度の広がりの面内平均が、主軸に垂直な結晶面において測定されるX線回折強度の広がりの面内平均と異なる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
六方晶系半導体結晶を準備する工程と、
1000℃以上、且つ前記六方晶系半導体結晶の融点又は昇華点未満の温度で前記六方晶系半導体結晶を加圧することにより、前記六方晶系半導体結晶を少なくとも1方向以上に変形させる工程と、
を含む結晶の製造方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記六方晶系半導体結晶を加圧する工程を、2000℃以上の温度で行う
請求項1に記載の結晶の製造方法。
【請求項3】
前記六方晶系半導体結晶を加圧する工程において、前記六方晶系半導体結晶を前記1方向に一定の速度で変形させる
請求項1又は2に記載の結晶の製造方法。
【請求項4】
前記1方向が、前記六方晶系半導体結晶の主軸に垂直な方向である
請求項1又は2に記載の結晶の製造方法。
【請求項5】
前記六方晶系半導体結晶を加圧する工程において、前記六方晶系半導体結晶の前記1方向の圧縮率が10%以上である
請求項1又は2に記載の結晶の製造方法。
【請求項6】
前記加圧する前の前記六方晶系半導体結晶の少なくとも1つの面方位において測定されるX線回折強度の広がりの面内平均が、1°以下である
請求項1又は2に記載の結晶の製造方法。
【請求項7】
前記加圧した後の前記六方晶系半導体結晶の少なくとも1つの面方位において測定されるX線回折強度の広がりの面内平均が、前記加圧する前の前記六方晶系半導体結晶の前記少なくとも1つの面方位において測定されるX線回折強度の広がりの面内平均よりも大きい
請求項1又は2に記載の結晶の製造方法。
【請求項8】
前記加圧した後の前記六方晶系半導体結晶の少なくとも1つの面方位において測定されるX線回折強度の広がりの面内平均が、前記加圧する前の前記六方晶系半導体結晶の前記少なくとも1つの面方位において測定されるX線回折強度の広がりの面内平均の2倍以上である
請求項7に記載の結晶の製造方法。
【請求項9】
前記加圧した後の前記六方晶系半導体結晶の少なくとも1つの面方位において測定されるX線回折強度の広がりの面内平均が、前記加圧する前の前記六方晶系半導体単結晶の前記少なくとも1つの面方位において測定されるX線回折強度の広がりの面内平均よりも1°以上大きい
請求項7に記載の結晶の製造方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つの面方位が、前記六方晶系半導体結晶の主軸に垂直な結晶面である
請求項7に記載の結晶の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、結晶の製造方法、六方晶系半導体結晶及び素子に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
窒化ガリウム(GaN)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)又は炭化ケイ素(SiC)等の六方晶系の結晶構造をもつバルク半導体単結晶(以下、「六方晶系半導体単結晶」という。)は、電子デバイス、ミリ波又はテラヘルツ波のフィルタ及び送受信装置、発光ダイオード又は半導体レーザ等の発光素子等の基板として、或いは光学部品、伝熱装置等として広く用いられている。
【0003】
六方晶系半導体単結晶は、昇華法、気相成長法又はアモノサーマル法等の結晶成長法により製造されている。例えば、特許文献1には、AlNのバルク単結晶の製造方法が開示されている。従来の製造方法で製造された六方晶系半導体単結晶は、結晶の全体に亘って略均一な結晶欠陥密度分布を持っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2006-511432号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の結晶の製造方法では、結晶学的に規定された特定の面方位の方向のみに意図的に結晶欠陥を多く含むように六方晶系半導体単結晶を製造することができない。このため、六方晶系半導体単結晶の特定の方向のみに電流、熱、光、音波又は弾性波等を選択的に伝達させることができない。よって、高効率の電子デバイス、フィルタ、共振器又は光学部品等を実現することが困難である。
【0006】
本開示は、互いに異なる面方位の結晶欠陥密度を意図的に異ならせることができる結晶の製造方法、六方晶系半導体結晶及び素子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本開示の一態様は、六方晶系半導体単結晶を準備する工程と、1000℃以上、且つ六方晶系半導体単結晶の融点又は昇華点未満の温度で六方晶系半導体単結晶を加圧することにより、六方晶系半導体単結晶を少なくとも1方向以上に変形させる工程と、を含む結晶の製造方法であることを要旨とする。
【0008】
また、本開示の他の態様は、主軸に平行な結晶面のうち少なくとも1つの結晶面において測定されるX線回折強度の広がりの面内平均が、主軸に垂直な結晶面において測定されるX線回折強度の広がりの面内平均と異なる六方晶系半導体単結晶であることを要旨とする。
【0009】
また、本開示の更に他の態様は、主軸に平行な結晶面のうち少なくとも1つの結晶面において測定されるX線回折強度の広がりの面内平均が、主軸に垂直な結晶面において測定されるX線回折強度の広がりの面内平均と異なる六方晶系半導体単結晶からなる基板を有する素子であることを要旨とする。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、互いに異なる面方位の結晶欠陥密度を意図的に異ならせることができる結晶の製造方法、六方晶系半導体結晶及び素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許