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公開番号2025181381
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-11
出願番号2024089341
出願日2024-05-31
発明の名称メタクリル樹脂組成物の熱分解システムおよび再生されたメタクリル酸メチルの製造方法
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08J 11/12 20060101AFI20251204BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】本発明は、メタクリル樹脂組成物の熱分解における熱分解ガス中の水分を除去し、効率的にメタクリル酸メチルを得る、メタクリル樹脂組成物の熱分解システムを提供する
【解決手段】メタクリル樹脂組成物の熱分解を行う熱分解部と、熱分解部で発生した熱分解ガスを蒸留する蒸留部と、吸着材又は吸収材を有する水分除去部とを含み、吸着材は、前記蒸留部からの前記熱分解ガス中の水分を吸着し、前記吸収材は、前記蒸留部からの前記熱分解ガス中の水分を吸収する、メタクリル樹脂組成物の熱分解システム。メタクリル樹脂組成物の熱分解を行う熱分解工程(1)と、工程(1)で発生した熱分解ガスを蒸留する蒸留工程(2)と、工程(2)で発生した熱分解ガス中の水分を吸着材又は吸収材で除去する水分除去工程(3)とを含む、再生されたメタクリル酸メチルの製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
メタクリル樹脂組成物の熱分解を行う熱分解部と、
前記熱分解部で発生した熱分解ガスを蒸留する蒸留部と、
吸着材又は吸収材を有する水分除去部と、
を含み、
前記吸着材は、前記蒸留部からの前記熱分解ガス中の水分を吸着し、前記吸収材は、前記蒸留部からの前記熱分解ガス中の水分を吸収する、メタクリル樹脂組成物の熱分解システム。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
前記吸着材又は吸収材が、アルミナ又はゼオライトである、請求項1に記載のメタクリル樹脂組成物の熱分解システム。
【請求項3】
前記メタクリル樹脂組成物が、無機フィラーを含む、請求項1又は2に記載のメタクリル樹脂組成物の熱分解システム。
【請求項4】
前記メタクリル樹脂組成物が、前記無機フィラーを含む人工大理石である、請求項3に記載のメタクリル樹脂組成物の熱分解システム。
【請求項5】
前記無機フィラーが、水酸化アルミニウムである、請求項4に記載のメタクリル樹脂組成物の熱分解システム。
【請求項6】
前記熱分解部が押出機であり、
前記押出機が、メタクリル樹脂と、粉砕された人工大理石との混合物を熱分解する、請求項4に記載のメタクリル樹脂組成物の熱分解システム。
【請求項7】
メタクリル樹脂組成物の熱分解を行う熱分解工程(1)と、
前記熱分解工程(1)で発生した熱分解ガスを蒸留する蒸留工程(2)と、
前記蒸留工程(2)で発生した前記熱分解ガス中の水分を吸着材又は吸収材で除去する水分除去工程(3)と、
を含む、再生されたメタクリル酸メチルの製造方法。
【請求項8】
前記メタクリル樹脂組成物が、無機フィラーを含む、請求項7に記載の再生されたメタクリル酸メチルの製造方法。
【請求項9】
前記メタクリル樹脂組成物が、前記無機フィラーを含む人工大理石である、請求項8に記載の再生されたメタクリル酸メチルの製造方法。
【請求項10】
前記無機フィラーが、水酸化アルミニウムである、請求項9に記載の再生されたメタクリル酸メチルの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、メタクリル樹脂組成物の熱分解システムおよび再生されたメタクリル酸メチルの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,100 文字)【背景技術】
【0002】
メタクリル酸メチルを有するモノマーを重合して得られるメタクリル樹脂は、透明性に優れており、さらには耐候性にも優れている。よって、メタクリル樹脂は、自動車用部品、看板標識、表示装置等を構成する部材の材料として、広く用いられている。
【0003】
近年の資源価格の高騰、さらには環境問題に対する意識の高まりに伴って、上記のとおりの種々の用途に用いられたメタクリル樹脂を含む製品(成形体)を回収してリサイクル(再資源化)する動きが広まっている。
【0004】
メタクリル樹脂を含む成形体のリサイクルの方法としては、例えば、回収された成形体に対し、再度、成形工程を実施して新たな成形体を製造するマテリアルリサイクル、回収された成形体を熱分解(解重合)して得られる熱分解物としてのモノマーを回収し、このモノマーを用いて新たな成形体を製造するケミカルリサイクル、および回収された成形体を燃焼して得られる燃焼エネルギーを直接的な熱源あるいは発電機により変換された電力として利用するサーマルリサイクルが挙げられる。
【0005】
メタクリル樹脂は、300℃から500℃程度の比較的低い温度で加熱することによって熱分解物であるモノマーを高収率で回収することができる。このため、メタクリル樹脂は、ケミカルリサイクルによるリサイクルに適している。
【0006】
メタクリル樹脂組成物の用途として、人工大理石がある。人工大理石は、メタクリル樹脂と無機フィラーを含む組成物である。人工大理石は、生産時または成形時の端材等が多く、回収およびリサイクルに適している。しかし、人工大理石を熱分解すると、水が発生し、水はメタクリル酸メチルと沸点が近いため、蒸留による除去が難しいという課題がある。
【0007】
特許文献1には人工大理石からメタクリル酸メチルを回収する方法が記載されている。特許文献2は、(メタ)アクリル系重合体の再生システムとして、熱分解ガスのガス処理装置前で不純物を吸着する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
韓国登録特許10-0982728
特許第7460843号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1では、流水分離装置で水を分離する旨が記載されているが、実際の水分の除去の程度は不明である。
【0010】
特許文献2では水を含む不純物を除去する方法が記載されているが、例えば人工大理石のように、熱分解時に発生する水分が多い場合にすべて除去できるかは不明である。
(【0011】以降は省略されています)

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