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公開番号
2025080129
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-23
出願番号
2023193166
出願日
2023-11-13
発明の名称
リン化インジウム基板及び半導体エピタキシャルウエハ
出願人
JX金属株式会社
代理人
アクシス国際弁理士法人
主分類
C30B
29/40 20060101AFI20250516BHJP(結晶成長)
要約
【課題】表面うねりが抑制されたリン化インジウム基板及び半導体エピタキシャルウエハを提供する。
【解決手段】直径50mm以上であり、エッジ部を除いた基板表面全体のうねりWaが150nm以下である、リン化インジウム基板。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
直径50mm以上であり、
エッジ部を除いた基板表面全体のうねりWaが150nm以下である、リン化インジウム基板。
続きを表示(約 300 文字)
【請求項2】
エッジ部を除いた基板表面全体のうねりWaが70~150nmである、請求項1に記載のリン化インジウム基板。
【請求項3】
前記直径が50~150mmである、請求項1または2に記載のリン化インジウム基板。
【請求項4】
請求項1または2に記載のリン化インジウム基板と、前記リン化インジウム基板の主面に設けられたエピタキシャル結晶層と、を有する、半導体エピタキシャルウエハ。
【請求項5】
請求項3に記載のリン化インジウム基板と、前記リン化インジウム基板の主面に設けられたエピタキシャル結晶層と、を有する、半導体エピタキシャルウエハ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、リン化インジウム基板及び半導体エピタキシャルウエハに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
インジウムリン(InP)は、III族のインジウム(In)とV族のリン(P)とからなるIII-V族化合物半導体材料である。半導体材料としての特性は、バンドギャップ1.35eV、電子移動度~5400cm
2
/V・sであり、高電界下での電子移動度はシリコンやガリウム砒素といった他の一般的な半導体材料より高い値になるという特性を有している。また、常温常圧下での安定な結晶構造は立方晶の閃亜鉛鉱型構造であり、その格子定数は、ヒ化ガリウム(GaAs)やリン化ガリウム(GaP)等の化合物半導体と比較して大きな格子定数を有するという特徴を有している。
【0003】
シリコンフォトニクスにおいては、InP基板上にエピタキシャル成長させた後、Si基板にボンディング等の方法で貼り合わせてデバイスとする手法が用いられる。貼り合わせプロセスにおいては、InPエピタキシャル成長層とSiデバイスの接着がデバイスの特性上極めて重要であるが、基板表面のうねりはエピタキシャル成長後の膜表面にも伝搬し、貼り付け精度に関係すると考えられる。このように、Siデバイスに貼りつける際のInPエピタキシャル成長層表面のうねりの制御は非常に重要である。
【0004】
特許文献1には、研磨布付き回転研磨盤において所定のInPウエハの鏡面研磨液を用いて鏡面研磨を行うことで、InPウエハの表面うねりを抑制する技術が開示されている。
【0005】
特許文献2には、円周上に回転自在に配設された複数の円盤状のチャックの表面に半導体ウエハを吸着し、少なくとも前記円周の大きさを有する円盤状の砥石を前記チャックの回転方向と反対方向に回転し、前記砥石の中心部に設けられたノズルから水、続いて乾燥用気体を噴出して半導体ウエハを研削する方法であって、チャックと砥石を回転軸方向に相対的に接近させてウエハと砥石が接触している面積を一定に保ちながら複数のウエハを一括して所定の厚さまで研削することを特徴とする半導体ウエハの研削方法に関する技術が開示されている。当該技術では、チャックと砥石を回転軸方向に相対的に接近させて接触せしめ、ノズルから水、続いて乾燥用気体が噴出され、砥石が複数ウエハの面上を一括して所定の厚さまで研削することで、基板のうねりを抑制している。
【0006】
特許文献3には、臭素をメチルアルコールに溶解させた溶液とシリカコロイド水溶液との混合液を用いて研摩することを特徴とするリン化インジウムの研摩方法が開示されている。そしてこのような混合液の調整によって基板を研摩することで、エッチピットに起因する基板のうねりを抑制している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特公平07-027881号公報
特許第3316939号公報
特開昭58-145604号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述のように、InP基板上にエピタキシャル成長させた後、Si基板に貼り合わせてデバイスとする際、InPエピタキシャル成長層とSiデバイスの接着がデバイスの特性上極めて重要であるが、基板表面のうねりはエピタキシャル成長後の膜表面にも伝搬し、貼り付け精度に関係すると考えられる。このため、表面全体のうねりが大きいInP基板を使用してエピタキシャル成長を実施した場合、貼り合わせがうまくいかなくなる問題がある。
【0009】
特許文献1及び2に開示された技術は基板のうねりを抑制するものであるが、基板の全体にわたってうねりがどの程度抑制されているかについて開示がない。
【0010】
また、特許文献3に開示された技術は、エッチピットに起因する基板のうねりを抑制するものであり、基板の局所的なうねりに着目し、当該局所的なうねりを抑制する技術に係る。このように、特許文献3には基板の全体にわたってうねりを抑制する技術については開示がない。
(【0011】以降は省略されています)
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