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公開番号
2025099491
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-03
出願番号
2023216182
出願日
2023-12-21
発明の名称
圧延銅箔、銅張積層板の製造方法、フレキシブルプリント配線板の製造方法及び電子部品の製造方法
出願人
JX金属株式会社
代理人
アクシス国際弁理士法人
主分類
C22C
9/00 20060101AFI20250626BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】FPC化した際に従来以上の高屈曲性を有する圧延銅箔を提供する。
【解決手段】圧延銅箔であって、Cuを99.9質量%以上含み、残部が不可避的不純物からなり、乾燥器の器内温度260℃、加熱保持時間30分で熱処理したときに任意の1点及びそこから圧延直角方向に5mmずつ等間隔に離れた2点の計3点を測定した、KAM値の算術平均値が0.41以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
Cuを99.9質量%以上含み、残部が不可避的不純物からなり、
乾燥器の器内温度260℃、加熱保持時間30分で熱処理したときに任意の1点及びそこから圧延直角方向に5mmずつ等間隔に離れた2点の計3点を測定した、KAM値の算術平均値が0.41以下である、圧延銅箔。
続きを表示(約 340 文字)
【請求項2】
Agを100~360質量ppm更に含む、請求項1に記載の圧延銅箔。
【請求項3】
厚みが4~35μmである、請求項1又は2に記載の圧延銅箔。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の圧延銅箔と、基材とを接着させる工程とを含み、前記工程では、熱処理を施す、銅張積層板の製造方法。
【請求項5】
請求項4に記載の銅張積層板の製造方法で製造される銅張積層板を材料として配線を形成する工程を含む、フレキシブルプリント配線板の製造方法。
【請求項6】
請求項5に記載のフレキシブルプリント配線板の製造方法で製造されるフレキシブルプリント配線板を備える電子部品を製造する工程を含む、電子部品の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧延銅箔、銅張積層板の製造方法、フレキシブルプリント配線板の製造方法及び電子部品の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
フレキシブルプリント配線板(FPC)は、導電層である金属と樹脂フィルムに代表される柔軟性絶縁基板とが接合されたものである。一般に導電層には銅箔が用いられ、特に屈曲性が求められる用途には、屈曲性に優れる圧延銅箔が用いられている。
【0003】
一般的なFPC製造工程は以下のようなものである。まず銅箔を樹脂フィルムと接合する。接合には、銅箔上に例えばポリイミド樹脂の前駆体を含むワニスを塗布して熱処理を加えることでイミド化する方法(キャスト法)や、接着力のある樹脂フィルムと銅箔とを重ねてラミネートする方法(ラミネート法)がある。これらの工程によって接合された樹脂フィルム付き銅箔を銅張積層板(CCL)と呼ぶ。その後、エッチングにより配線を形成し、FPCが完成する。
【0004】
FPC用の圧延銅箔では、上述の通り屈曲性が要求される。特許文献1では、樹脂接着剤の硬化温度で容易に焼鈍すると共に、焼鈍後の耐屈曲性(屈曲疲労寿命)が極めて良好であるFPC用の圧延銅箔を提供するために最終冷間加工度を90%以上とすることが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平4-228553号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、近年スマートフォン等の電子機器の軽薄短小化及び高機能化に従い、圧延銅箔に求められる屈曲性は年々厳しくなっている。これに伴い、既知の技術を用いて作製した銅箔では顧客のニーズを満足できなくなりつつある。
【0007】
そこで、本発明は一実施形態において、FPC化した際に従来以上の高屈曲性を有する圧延銅箔を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは種々検討した結果、圧延銅箔を所定条件で熱処理した際、そのKAM値の算術平均値を0.41以下にしたことで、高屈曲性を有する圧延銅箔が得られることを見出し、以下に例示される。
[1]
Cuを99.9質量%以上含み、残部が不可避的不純物からなり、
乾燥器の器内温度260℃、加熱保持時間30分で熱処理したときに任意の1点及びそこから圧延直角方向に5mmずつ等間隔に離れた2点の計3点を測定した、KAM値の算術平均値が0.41以下である、圧延銅箔。
[2]
Agを100~360質量ppm更に含む、[1]に記載の圧延銅箔。
[3]
厚みが4~35μmである、[1]又は[2]に記載の圧延銅箔。
[4]
[1]~[3]のいずれかの圧延銅箔と、基材とを接着させる工程とを含み、前記工程では、熱処理を施す、銅張積層板の製造方法。
[5]
[4]の銅張積層板の製造方法で製造される銅張積層板を材料として配線を形成する工程を含む、フレキシブルプリント配線板の製造方法。
[6]
[5]のフレキシブルプリント配線板の製造方法で製造されるフレキシブルプリント配線板を備える電子部品を製造する工程を含む、電子部品の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一実施形態によれば、FPC化した際に従来以上の高屈曲性を有する圧延銅箔を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明は各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。
なお、本明細書における「KAM値」は、EBSDによる結晶方位解析情報から、隣接ピクセル間の結晶方位差を示す指標である。また、「Cube方位」は、圧延面に{001}面が平行であり、且つ圧延方向(RD)に<100>方向が平行である結晶粒の方位であり、{001}<100>の指数で示される。また、「Cube面積率」は、Cube方位{001}<100>である結晶粒の面積率を示す。また、「圧延方向」とは、圧延対象物が、対をなすワークロール間を通過した方向に平行な方向を意味する。また、「圧延直角方向」とは、圧延面において、圧延方向に対して直角方向を意味する。
(【0011】以降は省略されています)
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