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公開番号
2025011975
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-24
出願番号
2023114464
出願日
2023-07-12
発明の名称
シリコン単結晶製造装置及びシリコン単結晶の製造方法
出願人
信越半導体株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C30B
15/10 20060101AFI20250117BHJP(結晶成長)
要約
【課題】石英ルツボの変形量を数値化し、定量的に把握できるようにすることを目的とする。
【解決手段】黒鉛ルツボと、黒鉛ルツボに内挿されシリコン融液を収容する石英ルツボと、黒鉛ルツボの周囲のヒーターと、を格納するメインチャンバーと、黒鉛ルツボを回転させるルツボ回転機構と、メインチャンバーの天井部に連設し、シリコン融液から引き上げられたシリコン単結晶を収容する引き上げチャンバーと、メインチャンバーの天井部から、石英ルツボの上端縁部の画像を連続して撮像するカメラと、画像を処理する画像処理装置と、ルツボ回転機構の回転角データと同期して、画像処理装置の処理データを基に石英ルツボの上端縁部の位置データを記録し、石英ルツボの上端縁部の位置の変化を石英ルツボの変形量として数値化する制御装置と、を具備することを特徴とするシリコン単結晶製造装置
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
チョクラルスキー法によってシリコン単結晶を引き上げるシリコン単結晶製造装置であって、
黒鉛ルツボと、前記黒鉛ルツボに内挿されシリコン融液を収容する石英ルツボと、前記黒鉛ルツボの周囲のヒーターと、を格納するメインチャンバーと、
前記黒鉛ルツボを回転させるルツボ回転機構と、
前記メインチャンバーの天井部に連設し、前記シリコン融液から引き上げられたシリコン単結晶を収容する引き上げチャンバーと、
前記メインチャンバーの前記天井部から、前記石英ルツボの上端縁部の画像を連続して撮像するカメラと、
前記画像を処理する画像処理装置と、
前記ルツボ回転機構の回転角データと同期して、前記画像処理装置の処理データを基に前記石英ルツボの上端縁部の位置データを記録し、前記石英ルツボの上端縁部の位置の変化を前記石英ルツボの変形量として数値化する制御装置と、
を具備することを特徴とするシリコン単結晶製造装置。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
請求項1に記載のシリコン単結晶製造装置を用いたシリコン単結晶の製造方法であって、
前記石英ルツボに前記シリコン融液を収容し、
前記ルツボ回転機構により前記黒鉛ルツボを回転させながら、前記ヒーターにより前記黒鉛ルツボを周囲から加熱するとともに、前記カメラによって前記石英ルツボの上端縁部の画像を連続して撮像し、
前記画像処理装置によって前記画像を処理し、
前記制御装置によって、前記ルツボ回転機構の回転角データと同期して、前記画像処理装置の処理データを基に前記石英ルツボの上端縁部の位置データを記録し、前記石英ルツボの上端縁部の位置の変化を前記石英ルツボの変形量として数値化することを特徴とするシリコン単結晶の製造方法。
【請求項3】
前記メインチャンバー内に、前記シリコン融液と対向し、前記シリコン単結晶を包囲するように配置された熱遮蔽部材を有し、
前記石英ルツボの変形量から前記熱遮蔽部材と前記石英ルツボの間隔を計算することを特徴とする請求項2に記載のシリコン単結晶の製造方法。
【請求項4】
前記回転角データは更に、前記ヒーターの電力、前記石英ルツボの位置、前記ヒーターの位置、Arガス流量、炉内圧力を含む前記シリコン単結晶の引き上げに関連するパラメータの少なくとも一つのデータと同期して記録することを特徴とする請求項2又は3に記載のシリコン単結晶の製造方法。
【請求項5】
前記石英ルツボの変形量と、前記シリコン単結晶の引き上げに関連するパラメータの少なくとも一つのデータと、により初期溶融条件を決定し、該初期溶融条件を実施した後に前記シリコン単結晶の引き上げを行うことを特徴とする請求項4に記載のシリコン単結晶の製造方法。
【請求項6】
前記熱遮蔽部材と前記石英ルツボの間隔が、あらかじめ設定したしきい値を下回った際に、前記シリコン単結晶を切り離して製造を終了とすることを特徴とする請求項3に記載のシリコン単結晶の製造方法。
【請求項7】
前記シリコン単結晶を引き上げた後に、引き上げ重量分の多結晶シリコンを追加で充填して溶融することにより前記シリコン融液を補充し、その後に、再度シリコン単結晶を引き上げることを繰り返すマルチプーリング法において、
前記熱遮蔽部材と前記石英ルツボの間隔が、あらかじめ設定したしきい値を下回った際に、当初設定してあった次本目への移行を行わずに製造を終了とすることを特徴とする請求項3に記載のシリコン単結晶の製造方法。
【請求項8】
前記画像処理装置による前記画像の処理方法が、前記カメラで撮像した前記画像の明るさもしくは色を2値化処理する方法であることを特徴とする請求項2に記載のシリコン単結晶の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、チョクラルスキー法(以下CZ法ともいう)によるシリコン単結晶製造装置及びシリコン単結晶の製造方法に関するものであり、特に石英ルツボの変形量を数値化する技術に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
半導体素子の製造に用いられるシリコン単結晶の製造方法として、黒鉛ルツボに内挿した石英ルツボ内の原料融液(シリコン融液)からシリコン単結晶を成長させるCZ法が広く実施されている。
CZ法では、不活性ガス雰囲気下で、石英ルツボに充填した多結晶原料を円筒状のヒーターで加熱溶融し、そのシリコン融液に種結晶を浸し石英ルツボ及び種結晶を回転させながら引き上げることでシリコン単結晶を引き上げる。
黒鉛ルツボは、ルツボ受け皿上に載置され、このルツボ受け皿を支持するペディスタル(台)がルツボ軸と連結していることで、昇降及び回転する。
【0003】
近年引き上げる単結晶インゴットの大直径化により、石英ルツボのサイズも大型化し、原料溶融時の熱負荷も大きくなってきている。
石英ルツボに充填した多結晶原料を円筒状のヒーターで加熱溶融する際、シリコンの融点は1420℃と高温であり、石英ルツボは更にそれ以上の温度となっている。
このような高温下においては、石英ルツボは軟化しており、ルツボ壁面の自重が要因となって変形してしまうことがある。この変形は一般に石英ルツボの壁面が内側に倒れこみや座屈することによって上端縁部が沈み込むような形で生じる。
そこで、石英ルツボの壁面の変形を矯正するために、支持棒の先端部に設けられた突起部により石英ルツボの壁面を内側から押圧する方法が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005-336021号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のように、石英ルツボの壁面の変形はあるものとして、変形を矯正する方法を検討することは大事なことである。しかし、特許文献1のように、回転している高温の石英ルツボに対して、支持棒の先端部を石英ルツボ内に挿入して機械的に接触させる方法では、支持棒の耐久性や、挿入口から熱が外部に逃げるロスなどが、新たな問題となり得る。
一方別のアプローチとして、石英ルツボの壁面の変形が起こる原因を明らかにして、変形が起こらないようにすることも重要である。そのためには、加熱中の石英ルツボの変形量を数値化し、どのような条件下で変形量が増加するのか、定量的に把握できるようにすることが好ましい。
【0006】
発明者が調べたところ、上記のような石英ルツボの倒れこみは、初期の多結晶原料溶融開始から種付けを行うまでが最も発生しやすい。よって現在は、過去の経験をもとに、溶融時のヒーター(黒鉛ヒーター)と石英ルツボの位置関係の工夫や、黒鉛ヒーターへのパワーのかけ方の工夫をして初期溶融条件を決定している。ここで初期溶融条件とは、石英ルツボに原料となる多結晶シリコンが投入された状態で黒鉛ヒーターにパワーを掛けたときからシリコン融液を種付けに適した温度に調整するまでを言う。
【0007】
また一度倒れが発生すると、時間とともに倒れ量が大きくなるため、シリコン単結晶育成中に、結晶周囲に配置された熱遮蔽部材に接触しそうになるほど変形が進んだ場合には、シリコン単結晶の育成を継続することが困難となり、シリコン単結晶をシリコン融液から切り離して製造を中止する必要がある。
【0008】
またシリコン単結晶を引き上げた後に、引き上げ重量分の多結晶シリコンを追加で充填して溶融することにより前記シリコン融液を補充し、その後に、再度シリコン単結晶を引き上げることを何本か繰り返すマルチプーリング法を行っている場合は、石英ルツボの倒れが進行してきた場合に、次本目の途中で中断すると歩留まりが悪化し製造コスト増となるため、次本目へ移行するかどうかの判断もする必要がある。
【0009】
さらに、石英ルツボの変形具合は、チャンバーに設置された覗窓より目視もしくは設置されたカメラの画像をオペレータが確認し、判断している。視野が限られた覗窓から、石英ルツボの倒れ具合を判断するには、石英ルツボが周回する間、常時監視する必要があって負担が大きかった上に、倒れ具合の定量的な測定がなされていないため、石英ルツボと熱遮蔽部材の間隔が狭くなってきた際の、シリコン単結晶の育成継続の判断やマルチプーリング時の次本目へ移行するかどうかの判断で、個人差が発生していた。
【0010】
本発明は上記の問題を解決する為になされたもので、石英ルツボの変形量を数値化し、定量的に把握できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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