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公開番号
2025001174
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-08
出願番号
2023100626
出願日
2023-06-20
発明の名称
光学部品および光学部品の製造方法
出願人
株式会社信光社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C30B
29/22 20060101AFI20241225BHJP(結晶成長)
要約
【課題】大型で屈折率の不均質部分を含まず、接合界面にボイドが少ないYAG単結晶からなる光学部品および光学部品の製造方法を提供する。
【解決手段】少なくともアンドープYAG単結晶の接合面が{211}面であり、ドープYAG単結晶の接合面とアンドープYAG単結晶の接合面を鏡面研磨して接合した後、大気中、1200℃以上1600℃以下の温度で、接合面と垂直な方向に、0.1kPa以上10kPa以下の圧力を加えて拡散接合する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
光学活性物質をドープしたイットリウム・アルミニウム・ガーネット単結晶であるドープYAG単結晶と、光学活性物質をドープしていないイットリウム・アルミニウム・ガーネット単結晶であるアンドープYAG単結晶との接合体である光学部品であって、
前記アンドープYAG単結晶の接合面が{211}面である、
ことを特徴とする光学部品。
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【請求項2】
前記ドープYAG単結晶の接合面が{211}面である、
ことを特徴とする請求項1に記載の光学部品。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の光学部品の製造方法であって、
前記ドープYAG単結晶の接合面および前記アンドープYAG単結晶の接合面を、鏡面研磨して接合した後、大気中、1200℃以上1600℃以下の温度で、前記接合面と垂直な方向に、0.1kPa以上10kPa以下の圧力を加え、拡散接合する、
ことを特徴とする光学部品の製造方法。
【請求項4】
請求項2に記載の光学部品の製造方法であって、
前記ドープYAG単結晶および前記アンドープYAG単結晶を、<211>軸方向に成長させ、透過面を、結晶育成方向と垂直に取得する、
ことを特徴とする光学部品の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、イットリウム・アルミニウム・ガーネット単結晶材料からなるレーザー利得媒体や蛍光発光素子などの光学部品および光学部品の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
レーザー加工等の分野において、小型、高出力、高ビーム品質のレーザーが望まれている。最近ではレーザーダイオード(LD)を励起光源とする固体レーザーが普及してきている。中でも、ネオジム(Nd)やイッテルビウム(Yb)をドープしたイットリウム・アルミニウム・ガーネット(以後、「YAG」と呼ぶ。)結晶は、最も広く固体レーザー材料として使用されている。
【0003】
固体レーザーにおいて出力レーザービームの高出力化を実現するためには、レーザー利得材料である固体中に発生する熱の排熱が大きな問題となっている。
局所的な発熱を効果的に分散させる方法として、光学活性物質をドープしたレーザー結晶と光学活性物質をドープしていない結晶を接合することが提案され、拡散接合法や直接接合法が考案されている(特許文献1)。
【0004】
また、レーザー媒質の構造に関する研究も進められ、ディスク型のレーザー利得材料を用いた方式が知られている。レーザー利得材料を薄いディスク形状とすることで、外部からの励起光の受光面を大きくとることができ、ディスク面全体で均一に冷却することが可能となる。中でも反射型(アクティブミラー型)の構造は、薄膜ディスクの一方の表面に反射膜を施すことでヒートシンクや流体による冷却が可能になることから注目されている。通常アクティブミラー型の構造体は、光学活性物質をドープした薄膜ディスクと光学活性物質をドープしていない材料とを接合することにより、機械的強度や熱の分散性を向上させている(以後、一体化された構造体を「レーザー媒質接合体」と呼ぶ)。これらの材料は、高出力レーザーに対応するため大型のレーザー媒質体が必要になることから、透明のセラミックス素材が使用されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第4374415号公報
特許第5330801号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
固体レーザー用の媒質として、YAG単結晶や、多結晶体であるYAGセラミックスが使用されている。YAGセラミックスは大型化が容易で比較的安価に製造できるという利点があるものの、粒界が存在することから熱伝導率が単結晶に比べて低い、特に低温での熱伝導率が単結晶に比べて小さいという問題がある。そのためレーザー媒質としてYAG単結晶を使用することが望ましいが、大型の単結晶は結晶育成が困難で高コストであること、結晶育成時に屈折率などの光学的な不均質部分(通常結晶の中心部に発生しやすいことから、以後「コア」と呼ぶ)が発生しやすいという問題がある。
【0007】
また、結晶を接合したレーザー媒質接合体は、平滑な研磨面同士を重ね合わせて接合することから、界面にボイドが発生しやすい。ボイドはサイズが小さく光学的にはほとんど影響しないと考えられるが、高出力レーザーではボイドがない方が望ましい。また熱拡散を少しでも向上させる上でも、接合界面にボイドがないことが望まれている。
【0008】
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、大型で屈折率の不均質部分を含まず、接合界面にボイドが少ない単結晶からなる光学部品および光学部品の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明に係る光学部品は、光学活性物質をドープしたイットリウム・アルミニウム・ガーネット単結晶であるドープYAG単結晶と、光学活性物質をドープしていないイットリウム・アルミニウム・ガーネット単結晶であるアンドープYAG単結晶との接合体であって、前記アンドープYAG単結晶の接合面が{211}面である、ことを特徴とする。
【0010】
本発明に係る光学部品は、前記ドープYAG単結晶の接合面が{211}面である、ことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)
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