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公開番号2025033009
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-12
出願番号2024146097
出願日2024-08-28
発明の名称水素吸引装置
出願人株式会社アドバンス
代理人
主分類A61H 33/14 20060101AFI20250305BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】休息時や就眠時等に非接触的に用いられる鼻孔を中心とした生体への水素ガス供給用機器を提供する。
【解決手段】頭部(鼻孔近傍)に水素を非接触的に供給する水素供給部、頭部あるいは顔面部位の上部方向に配置される吸収利用されずに大気中に拡散した水素を集める集気ドームと前記集気ドームに集気された水素を、非接触的に頭部や鼻部に再供給するための流量調節可能な再還流ポンプ等の構成により、安価な低容量水素ガス発生装置でも就眠中に長時間、不快感を感じることなく、非接触でありながら効率よく水素吸引可能な再還流方式を用いた枕型、あるいは安楽椅子型、携帯型の水素吸引装置を提案する。この方法は、従来の鼻カニューレより不潔感なく、かつ効果的で、睡眠の質の改善やストレス解消にも役立つ可能性が示唆された。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
非接触的に鼻孔を中心とした頭部位に水素を供給する水素供給部、顔面部位の上部方向に配置される大気中に分散した水素を集める集気ドームと前記集気ドームに集気された水素を、鼻孔部近傍へ再供給するための音のしないポンプを用いた再還流部を有する水素吸引装置。
続きを表示(約 480 文字)【請求項2】
前記水素供給部から供給される水素と前記再還流部から供給される水素を鼻孔を中心とした頭部位に供給する供給部を備えた枕状寝具を備えた請求項1に記載された就眠中に用いられる水素吸引装置。
【請求項3】
前記再供給部は、空気量を調整できる超音波モーターの駆動により、適量を再環流して鼻孔を中心とした顔面部位に吸気時のみならず呼気中の水素も再供給する請求項1の水素吸引装置。
【請求項4】
前記集気ドームの開口部周辺に集気用カーテンを装着した請求項1に記載の水素吸引装置。
【請求項5】
前記水素供給部は、鼻孔部位近傍に水素放出口を有する板状の鍔部を有する請求項1に記載の水素吸引装置。
【請求項6】
就眠中に用いる場合の前記集気ドームは、頭頂部方向の高さが最も高く、鼻孔方向に向かって、低くなる傾斜状を有し、前記再供給部のポンプの入力部は、最も高いところに位置し、水素ガスが臥位状態では、水素放出口から鼻孔近傍に流れ、ポンプ吸引方向に気流を作り、再環流をする気流形成型水素吸引装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、頭部鼻孔周辺に配置する再還流方式を用いた非接触的水素ガス吸引装置に関するものである。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
水素は、体内にガスとして吸引したり、水素水摂取等により体内に水素を取り込むことで、図8で示すように、活性酸素減弱(抗酸化)作用を介して、癌細胞の増殖の阻害、抗炎症作用、免疫増進、癌リスクの低減等が期待され、予防や治療を目的とした水素生成供給機器が提案されているが、投与量、投与方法など未解明な部分が多く、また水素ガス吸引法もまだ改良の余地がある。
【0003】
一般的には、100ml/分~600ml/分を1日1~2時間投与されることが多い。しかし癌治療では、1日1200ml/分を3時間以上投与されることもあるが、このような高容量の水素生成器は、極めて高価である。
安価な低容量水素生成器(電解法)でなければ広く予防治療として普及することはできない。 しかし、低容量では、投与時間を長くしなければならず、また働いている人では、日中投与は困難なため、睡眠中に快適に投与することが求められている。
【0004】
さらに活性酸素は酸素が外部からの様々な刺激(例えば、 紫外線、放射線、大気汚染、たばこ、薬剤ならびに酸化された物質の摂取など)を受けることで、反応性の高くなった状態に変化する。特に老化に伴う抗酸化作用の減弱などにより、活性酸素による細胞老化が、進行する(フリーラジカル老化仮説)ということも定説になっている。
【0005】
過剰な活性酸素の発生は、図9で示すように、認知症、糖尿病の合併症の進行、動脈硬化に伴う脳卒中、心筋梗塞、ガンや生活習慣病、アトピーや自己免疫疾患、しみしわ等の皮膚障害、感染症の悪化等、生体に対し様々な悪影響を及ぼす。超高齢社会において、これら疾患の予防は、極めて重要である。
水素ガスは、この活性酸素、とくにヒドロキシラジカル(・OH)と反応することで、水を生成し、活性酸素を消去する他、細胞内へ浸透することで、ミトコンドリアの活性、免疫細胞の活性を向上させることから、水素ガスを体内に取り込み各種疾病の予防や、治療を可能にすると考えられ、この10年間で広く用いられるようになっている。そのなかには、ラットの研究ではあるが、交感神経抑制作用や血圧低下作用も報告され(Sugai K,et.al. Daily inhalation of hydrogen gas has a blood pressure-lowering effect in a rat model of hypertension.(Scientific Report 10(1):20173,Nov26 2020 .))またスポーツの疲労の回復にも役立つこと(Shibayama Y, Dobashi S, Arisawa T, Fukuoka T, Koyama K. Impact of hydrogen-rich gas mixture inhalation through nasal cannula during post-exercise recovery period on subsequent oxidative stress, muscle damage, and exercise performances in men. Med Gas Res. (2020) 10:155?62. 10.4103/2045-9912.304222)も報告されている。
【0006】
特開2017-86839公報には、枕を含めてベッドの全体には、微小孔が開けられ、孔の全てから水素ガスが放出される構成が示されており、ベッドの上に寝る者の背面全体の皮膚から水素ガス、酸水素ガスを長時間に渡り、経皮吸収して全身の細胞へと水素を送る構成がしめされている。
【0007】
実用新案登録第3213310号公報には、全身で水素ガスを浴びれる構成とすると共に、利用者が水素ガスを吸入・吸収するためのマットを含む器具が開示され、水素マットの広範囲から少量ずつ放出される水素ガスを時間を掛けて吸入・吸収することで、水素ガス発生装置等から直接的に大量の水素ガスを短時間に吸入・吸収する場合と同様の効果を得ることができる事が開示されている。
特開2022-166879号公報には、ガスバリアー性能の高い着衣が開示され、着衣内に水素ガスを放出する放出口が、複数配置され、複数部位での経皮吸収を行うことが開示されている。
【0008】
特開2015-205257号公報には 水素を含有する水素液を生成し、当該水素液を平たく広げることにより、水素液が広げられた水素液充填層の少なくとも一面を放出面として、当該放出面から水素ガスを放出させることで、広い面積への供給を、効率よく可能とする水素放出器が記載されている。
特開2021-74482号公報には、枕の両脇に設置した水素を放出するアウトレット装置を備えた水素吸入装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2017-86839号公報
実用新案登録第3213310号公報
特開2015-205257号公報
特開2022-166879号公報
特開2021-74482号公報
【非特許文献】
【0010】
SaiLi et.al.Hydrogen gas in cancer treatment, Frontiears in Oncology;696,2019
Sugai K,et.al. Daily inhalation of hydrogen gas has a blood pressure-lowering effect in a rat model of hypertension.(Scientific Report 10(1):20173,Nov26 2020 .)
Shibayama Y, Dobashi S, Arisawa T, Fukuoka T, Koyama K. Impact of hydrogen-rich gas mixture inhalation through nasal cannula during post-exercise recovery period on subsequent oxidative stress, muscle damage, and exercise performances in men. Med Gas Res. (2020) 10:155?62. 10.4103/2045-9912.304222
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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