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公開番号2025032884
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-12
出願番号2023138385
出願日2023-08-28
発明の名称微粒子粉末の製造装置および製造方法
出願人月島機械株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類F26B 17/20 20060101AFI20250305BHJP(乾燥)
要約【課題】微粒子粉末の製造装置における濃縮スラリーを乾燥する工程において、エネルギー効率を向上させる。
【解決手段】微粒子粉末の製造装置1は、スラリータンク30と、洗浄液供給装置と、攪拌式クロスフローろ過装置6と、第1流路と、第2流路と、を備える微粒子スラリーの濃縮装置と、微粒子スラリーの濃縮装置から供給された濃縮スラリーを乾燥させる撹拌伝熱乾燥装置と、を備え、撹拌伝熱乾燥装置は、一端に流入口が形成され他端に流出孔98が形成されたケーシング92と、ケーシング92内に軸線回りに回転可能かつ軸線を互いに平行にして配置された複数の回転軸と、回転軸のそれぞれに軸方向に間隔をあけて、かつ軸線方向に見て一部重なりあうように固定された撹拌翼と、これら撹拌翼を加熱する加熱機構と、を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
微粒子スラリーを貯留するスラリータンクと、前記スラリータンクに洗浄液を供給する洗浄液供給装置と、前記微粒子スラリーを濃縮するための攪拌式クロスフローろ過装置と、前記スラリータンク内に貯留された前記微粒子スラリーを前記攪拌式クロスフローろ過装置に供給するための第1流路と、前記攪拌式クロスフローろ過装置から排出された濃縮スラリーを前記スラリータンクに返送する第2流路と、を備える微粒子スラリーの濃縮装置と、
前記微粒子スラリーの濃縮装置から供給された濃縮スラリーを乾燥させる撹拌伝熱乾燥装置と、を備え、
前記撹拌伝熱乾燥装置は、
一端に流入口が形成され他端に流出孔が形成されたケーシングと、
前記ケーシング内に軸線回りに回転可能かつ前記軸線を互いに平行にして配置された複数の回転軸と、
前記回転軸のそれぞれに軸方向に間隔をあけて、かつ前記軸線の方向に見て一部重なりあうように固定された撹拌翼と、
これら前記撹拌翼を加熱する加熱機構と、を有し、
前記回転軸を回転させることにより、加熱された前記撹拌翼が前記流入口から供給された前記濃縮スラリーを加熱しつつ前記流出孔へ移送しその間に濃縮スラリーを乾燥して微粒子粉末へ転換することを特徴とする微粒子粉末の製造装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記回転軸を回転させることにより、加熱された前記撹拌翼が前記流入口から供給された前記濃縮スラリーを、前記ケーシング内に保持されている湿粉体と混合して加熱しつつ前記流出孔へ移送しその間に前記濃縮スラリーを乾燥して微粒子粉末へ転換することを特徴とする請求項1に記載の微粒子粉末の製造装置。
【請求項3】
前記回転軸のうち隣接する二本のそれぞれにおいて、対をなす前記攪拌翼は前記回転軸を中心として180°回転対称な位置に固定され、前記回転軸のそれぞれにおいて、前記攪拌翼は、前記回転軸に対してそれぞれ逆方向に傾斜するとともに前記回転軸回りの仮想螺旋面に沿う捻じれを有し、前記回転軸のうち隣接する二本の前記回転軸が互いに逆回転することを特徴とする請求項1または2記載の微粒子粉末の製造装置。
【請求項4】
前記微粒子粉末は二次電池用正極材料前駆体であることを特徴とする請求項1または2記載の微粒子粉末の製造装置。
【請求項5】
微粒子スラリーを貯留するスラリータンクと、前記スラリータンクに洗浄液を供給する洗浄液供給装置と、前記微粒子スラリーを濃縮するための攪拌式クロスフローろ過装置と、前記スラリータンク内に貯留された前記微粒子スラリーを前記攪拌式クロスフローろ過装置に供給するための第1流路と、前記攪拌式クロスフローろ過装置から排出された濃縮スラリーを前記スラリータンクに返送する第2流路と、を備える微粒子スラリーの濃縮装置と、
前記微粒子スラリーの濃縮装置から供給された濃縮スラリーを乾燥させる撹拌伝熱乾燥装置と、を備え、
前記撹拌伝熱乾燥装置は、
一端に流入口が形成され他端に流出孔が形成されたケーシングと、
前記ケーシング内に軸線回りに回転可能かつ前記軸線を互いに平行にして配置された複数の回転軸と、
前記回転軸のそれぞれに軸方向に間隔をあけて、かつ前記軸線の方向に見て一部重なりあうように固定された撹拌翼と、
これら前記撹拌翼を加熱する加熱機構と、を有し、
前記回転軸を回転させることにより、加熱された前記攪拌翼が前記流入口から供給された前記濃縮スラリーを加熱しつつ前記流出孔へ移送しその間に濃縮スラリーを乾燥して微粒子粉末へ転換することを特徴とする微粒子粉末の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、微粒子粉末の製造装置および製造方法に関し、例えば二次電池正極活物質前駆体などの製造に適した装置と方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
微粒子粉末の製造、例えば、二次電池正極活物質前駆体などの製造においては、近年、最終製品の性能を向上するためにできるだけ微粒子の粒径を小さくすることが望まれており、遷移金属元素を含む溶液をアルカリ溶液と接触させることにより遷移金属水酸化物を主成分とする沈殿物成分を含む原液スラリーを得る工程と、前記スラリー中の沈殿物成分の洗浄・濃縮を行って洗浄・濃縮スラリーを得る工程と、前記洗浄・濃縮スラリーを乾燥して微粒子粉末を得る工程とを有する製造方法が一般に用いられる。
【0003】
しかし、この種の微粒子粉末の製造方法では、原液スラリーの製造工程の条件を調整して微粒子を得た場合には、ろ過・洗浄工程においてフィルターでのろ過時に形成されるケーキ層のろ過抵抗が非常に大きくなるため、一般に使用されるフィルタープレス(加圧ろ過)などのケーキろ過方式の適用は困難であった。
【0004】
また、フィルタープレス方式では、濾室全体を均一なケーキ厚みとすることが難しく、厚さが不均一なケーキ層に洗浄水を透過して洗浄を行う置換洗浄方式を採用しようとすると、洗浄水はケーキ厚の薄い箇所に集中して透過しやすい一方、ケーキが厚い箇所は洗浄水が透過しにくいため、洗浄の度合いにむらがでることが避けられず、ケーキ層の全体を均一に洗浄することが難しかった。
【0005】
そこで、特許文献1または特許文献2に開示された方法が提案されている。特許文献1、2の方法では、遷移金属元素を含む溶液をアルカリ溶液と接触させることにより遷移金属水酸化物を主成分とする沈殿物成分を含む原液スラリーを得た後に、クロスフローろ過によって前記スラリー中の沈殿物成分の濃縮を行ない、得られた濃縮スラリーに熱風を吹き付ける対流伝熱による熱風乾燥法で乾燥する工程とを有する。
【0006】
前記クロスフローろ過は、フィルターの内壁に対して平行に原液スラリーを流しながらろ過を行う方法である。フィルター内壁に平行して流れるスラリーの剪断力により、フィルター表面に固形分がケーク層として堆積することを抑制し、これにより、原液スラリーが微粒子を含む場合においても比較的早いろ過速度を維持できる利点がある。クロスフローろ過方式には、中空糸膜、チュ-ブラー膜、スパイラル膜などのカートリッジ式膜モジュールの利用が考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2012-87039号公報
特開2012-99470号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1、2の方法における、濃縮スラリーを乾燥する工程において、特に対流伝熱による熱風乾燥法での乾燥は排気される熱量が多く、ランニングコストと環境負荷の低減とを考える上で、エネルギー効率の向上が課題となっている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、濃縮スラリーを乾燥する工程において、エネルギー効率を向上させつつ、微粒子粉末を安定して製造できる装置と方法を提供することを課題としている。
【0010】
本発明の態様1に係る微粒子粉末の製造装置は、微粒子スラリーを貯留するスラリータンクと、前記スラリータンクに洗浄液を供給する洗浄液供給装置と、前記微粒子スラリーを濃縮するための攪拌式クロスフローろ過装置と、前記スラリータンク内に貯留された前記微粒子スラリーを前記攪拌式クロスフローろ過装置に供給するための第1流路と、前記攪拌式クロスフローろ過装置から排出された濃縮スラリーを前記スラリータンクに返送する第2流路と、を備える微粒子スラリーの濃縮装置と、前記微粒子スラリーの濃縮装置から供給された濃縮スラリーを乾燥させる撹拌伝熱乾燥装置と、を備え、前記撹拌伝熱乾燥装置は、一端に流入口が形成され他端に流出孔が形成されたケーシングと、前記ケーシング内に軸線回りに回転可能かつ前記軸線を互いに平行にして配置された複数の回転軸と、前記回転軸のそれぞれに軸方向に間隔をあけて、かつ前記軸線方向に見て一部重なりあうように固定された撹拌翼と、これら前記撹拌翼を加熱する加熱機構と、を有し、前記回転軸を回転させることにより、加熱された前記撹拌翼が前記流入口から供給された前記濃縮スラリーを加熱しつつ前記流出孔へ移送しその間に濃縮スラリーを乾燥して微粒子粉末へ転換することを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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