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公開番号2025032255
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-11
出願番号2024214486,2022107694
出願日2024-12-09,2017-12-25
発明の名称殺菌用過酸化水素水溶液
出願人三菱瓦斯化学株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類A01N 59/00 20060101AFI20250304BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】噴霧ノズルへの残渣付着が少なく、さらに水洗による残渣除去が容易な、ミスト又は蒸気として用いる殺菌用の過酸化水素水溶液を提供する。
【解決手段】上記課題は、一実施形態によれば、ミスト又は蒸気として用いる殺菌用の過酸化水素水溶液であって、過酸化水素と、2ppm以上、8ppm以下のオルトリン酸又はホスホン酸と、10ppb以上、500ppb以下のアルミニウムと、硫酸イオンとを含有し、前記硫酸イオンの含有量が前記アルミニウムの含有量に対して質量比で10倍以上、20倍以下である、水溶液によって解決することができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ミスト又は蒸気として用いる殺菌用の過酸化水素水溶液であって、
過酸化水素と、
2ppm以上、8ppm以下のオルトリン酸又はホスホン酸と、
10ppb以上、500ppb以下のアルミニウムと、
硫酸イオンとを含有し、
前記硫酸イオンの含有量が前記アルミニウムの含有量に対して質量比で10倍以上、2
0倍以下である、水溶液。
続きを表示(約 640 文字)【請求項2】
前記過酸化水素の濃度が、20質量%以上、45質量%以下である、請求項1に記載の
水溶液。
【請求項3】
蒸発残渣量が10ppm以下である、請求項1又は2に記載の水溶液。
【請求項4】
蒸発器付着試験における水洗除去率が40%以上である、請求項1~3のいずれか一項
に記載の水溶液。
【請求項5】
2ppm以上、5ppm以下のオルトリン酸と、
50ppb以上、250ppb以下のアルミニウムとを含む、請求項1~4のいずれか
一項に記載の水溶液。
【請求項6】
容器包装材料殺菌、器具殺菌又は空間殺菌に使用するための、請求項1~5のいずれか
一項に記載の水溶液。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載の水溶液をミスト又は蒸気として対象物に接触させ
ることを特徴とする、対象物の殺菌方法。
【請求項8】
前記ミスト又は蒸気の温度が30℃~250℃である、請求項7に記載の殺菌方法。
【請求項9】
前記ミスト又は蒸気を気体と混合してガス状流体とし、対象物に接触させる、請求項7
に記載の殺菌方法。
【請求項10】
前記気体が空気、窒素、酸素、及びオゾンよりなる群から選択される少なくとも1種で
ある、請求項9に記載の殺菌方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ミスト又は蒸気として用いる殺菌用の過酸化水素水溶液に関する。本発明は
また、過酸化水素水溶液をミスト又は蒸気として対象物に接触させることを特徴とする、
対象物の殺菌方法にも関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
過酸化水素を含む水溶液は、種々の殺菌剤として使用されている。さらに殺菌剤をミス
ト又は蒸気として対象物に接触させて、対象物を殺菌する技術は、電子工業用のクリーン
ルームの殺菌や、飲料充填前のペットボトルの殺菌などに適用されている。とりわけ近年
は、ペットボトルの普及と相まって、無菌充填に使用される過酸化水素水溶液に対する要
求性能が高くなっている。即ち、過酸化水素及び水を蒸発させた時の残渣が少ないものや
、高温や金属製の貯蔵容器中での安定性が高いものが求められるようになってきている。
【0003】
無菌充填用に過酸化水素を含む水溶液を使用する場合、過酸化水素水溶液を蒸発器で沸
点以上に加熱気化させ、空気と共に過酸化水素の気体を噴霧して容器を殺菌する方法が知
られている(特許文献1参照)。しかしながら、この方法では、過酸化水素水溶液に添加
されている安定剤の一部が、噴霧ノズル、蒸発器に付着し、配管部などを閉塞させ、無菌
充填装置の安定した運転を阻害する問題があった。
【0004】
また、安定剤の安定効果が不十分だと、ステンレス等の金属容器での貯蔵では安定度が
維持できない問題がある。
【0005】
これまでに、上記の閉塞問題や過酸化水素の安定性を解決する手段として、過酸化水素
水溶液に添加する安定剤の添加量を低減することが提案されている。例えば、特許文献2
には、アミノメチレンホスホン酸を用いて乾燥残渣を低減し、かつ過酸化水素の安定性を
確保する方法が報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平11-47242号公報
特開2013-028643号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のように閉塞問題や安定性を解決する手段は、これまで提案されている。しかし、
閉塞問題対策として過酸化水素水溶液への安定剤の添加量を低減しても、噴霧ノズル、蒸
発器への付着物の残存は完全には解消できず、かつホスホン酸系の付着物が難溶性である
ことから、配管部を閉塞させ、無菌充填装置の安定した運転を阻害する問題は完全には解
決できていない可能性があった。
【0008】
さらに発明者らによる最近の研究によって、過酸化水素水溶液に安定剤として添加され
ているリン酸やキレート剤によって、金属製タンクより微量の金属が溶出し、過酸化水素
の安定度が低下することが分かってきた。安定剤を多量に用いれば安定度の低下は回避出
来るが、前述の噴霧ノズル閉塞などの運転阻害が起こり易くなるため、さらなる改善が必
要である。
【0009】
本発明の目的は、噴霧ノズルへの残渣付着が少なく、さらに水洗による残渣除去が容易
な、ミスト又は蒸気として用いる殺菌用の過酸化水素水溶液を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、かかる課題に鋭意検討を重ねた結果、過酸化水素、オルトリン酸又はホ
スホン酸、アルミニウム、及び硫酸イオンを含有し、アルミニウムと硫酸イオンの含有量
の比が特定の範囲である水溶液が、過酸化水素の安定性を向上し、噴霧ノズル及び蒸発器
に付着残存する過酸化水素水溶液中の安定剤由来の付着物を低減し、かつ残渣を水洗によ
り容易に除去することを可能とすることを見出し本発明に到達した。
(【0011】以降は省略されています)

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