TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025031486
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-07
出願番号2024027800
出願日2024-02-27
発明の名称設備診断装置、設備診断方法
出願人株式会社明電舎,株式会社産業数理研究所Calc
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G06F 11/07 20060101AFI20250228BHJP(計算;計数)
要約【課題】診断対象の設備から得られる種々のセンサデータの情報量に基づき異常を分類し、設備の異常原因を特定する設備診断装置及び方法を提供する。
【解決手段】設備診断装置8において、確率分布変換部は、診断対象の設備である回転機設備に設置した電流、振動及び音響の各センサの計測データに一定時間毎の分布区間を設定し、分布区間を事前設定の確率変数を示す階級数に分割し、各階級の計測値の個数に応じた確率分布に変換し、情報量算出部は、確率分布に基づき各センサ間の情報量を求め、求められた情報量に基づき情報量相関マップを生成し、センサネットワーク生成部は、情報量相関マップに基づき隣接行列と各センサとをノードとし、エッジを隣接行列の成分とするグラフをセンサネットワークとして生成し、診断部は、センサネットワークの構造変化に応じて前記回転機設備の異常を診断し、センサネットワークのパターンに応じて異常の種類を分類する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
診断対象の設備に設置した複数のセンサから任意の時間幅の時系列の計測データを取得し、取得された計測データに基づき前記設備を診断する装置であって、
前記各センサの前記計測データに一定時間ごとの分布区間を設定し、該分布区間を事前設定の確率変数を示す階級数に分割し、前記各階級の計測値の個数に応じた確率分布に変換する確率分布変換部と、
前記確率分布に基づき各センサ間の情報量を求め、求められた情報量に基づき情報量相関マップを生成する情報量変換部と、
前記情報量相関マップに基づき隣接行列とセンサとをノードとし、エッジを前記隣接行列の成分とするグラフをセンサネットワークとして生成するセンサネットワーク生成部と、
前記センサネットワークの構造変化に応じて前記設備の異常の有無を診断する診断部と、
を備え、
前記診断部は、前記診断時における前記センサネットワークのパターンに応じて前記異常の種類を分類する
ことを特徴とする設備診断装置。
続きを表示(約 2,400 文字)【請求項2】
診断対象の設備に設置した複数のセンサから任意の時間幅の時系列の計測データを取得し、取得された計測データに基づき前記設備を診断する装置であって、
前記各センサの前記計測データに一定時間ごとの分布区間を設定し、該分布区間を事前設定の確率変数を示す階級数に分割し、前記各階級の計測値の個数に応じた確率分布に変換する確率分布変換部と、
前記確率分布に基づき各センサ間の情報量を求め、求められた情報量に基づき情報量相関マップを生成する情報量変換部と、
前記情報量相関マップに基づき隣接行列とセンサとをノードとし、エッジを前記隣接行列の成分とするグラフをセンサネットワークとして生成するセンサネットワーク生成部と、
前記センサネットワークを用いて行列解析することにより前記ノード間の連結度を数値化した固有値を求める行列解析部と、
前記固有値を用いて前記設備の異常の有無を診断する診断部と、
を備えることを特徴とする設備診断装置。
【請求項3】
前記情報量変換部は、
前記確率分布算出部にて生成された単一センサの確率分布と、
異種センサ間の同時確率分布と、
を用いてKLD(Kullback-Leibler divergence)または相互情報量により前記情報量相関マップを生成する
ことを特徴とする請求項1または2記載の設備診断装置。
【請求項4】
前記センサネットワーク生成部は、
前記情報量変換部で生成された前記情報量相関マップの各値に基づき百分率または関数変換により統計処理をした値、あるいは閾値によって「0」または「1」の2値に変換した値を隣接行列に用いる
ことを特徴とする請求項1または2記載の設備診断装置。
【請求項5】
前記診断部は、
事前に前記設備の状態毎に前記センサネットワークのパターンを定義し、
前記定義された各パターンを前記設備の状態と関連付けて記憶装置に記憶し、前記診断時のセンサネットワークのパターンと前記記憶装置の前記パターンとを比較することにより、
前記異常の種類を分類することを特徴とする請求項1記載の設備診断装置。
【請求項6】
前記行列解析部は、
前記センサネットワークの構造を示す隣接行列と次数行列とからラプラシアン行列を生成し、前記ラプラシアン行列を解くことで固有値または固有ベクトルを求め、
前記診断部は、
事前にサンプルデータを学習することで前記固有値または前記固有ベクトルをクラスタリングする一方、
診断時の前記固有値または前記固有ベクトルが該当するクラスタに応じて前記設備の異常診断および異常の種類を分類する
ことを特徴とする請求項2記載の設備診断装置。
【請求項7】
前記行列解析部は、前記固有値間の差からスペクトルギャップを算出する一方、
前記診断部は、
正常時のスペクトルギャップに基づく閾値を超えない場合には正常と判定し、前記閾値を超えれば異常と判定する
ことを特徴とする請求項2記載の設備診断装置。
【請求項8】
前記診断部は、前記閾値とのマージンに応じて前記設備の異常の種類を分類可能なことを特徴とする請求項7記載の設備診断装置。
【請求項9】
コンピュータが、診断対象の設備に設置した複数のセンサから任意の時間幅の時系列の計測データを取得し、取得された計測データに基づき前記設備を診断する方法であって、
前記各センサの前記計測データに一定時間ごとの分布区間を設定し、該分布区間を事前設定の確率変数を示す階級数に分割し、前記各階級の計測値の個数に応じた確率分布に変換する確率分布変換ステップと、
前記確率分布に基づき各センサ間の情報量を求め、求められた情報量に基づき情報量相関マップを生成する情報量変換ステップと、
前記情報量相関マップに基づき隣接行列とセンサとをノードとし、エッジを前記隣接行列の成分とするグラフをセンサネットワークとして生成するセンサネットワーク生成ステップと、
前記センサネットワークの構造変化に応じて前記設備の異常の有無を診断する診断ステップと、
を有し、
前記診断ステップは、前記診断時における前記センサネットワークのパターンに応じて前記異常の種類を分類するステップを有する
ことを特徴とする設備診断方法。
【請求項10】
コンピュータが、診断対象の設備に設置した複数のセンサから任意の時間幅の時系列の計測データを取得し、取得された計測データに基づき前記設備を診断する方法であって、
前記各センサの前記計測データに一定時間ごとの分布区間を設定し、該分布区間を事前設定の確率変数を示す階級数に分割し、前記各階級の計測値の個数に応じた確率分布に変換する確率分布変換ステップと、
前記確率分布に基づき各センサ間の情報量を求め、求められた情報量に基づき情報量相関マップを生成する情報量変換ステップと、
前記情報量相関マップに基づき隣接行列とセンサとをノードとし、エッジを前記隣接行列の成分とするグラフをセンサネットワークとして生成するセンサネットワーク生成ステップと、
前記センサネットワークを用いて行列解析することにより前記ノード間の連結度を数値化した固有値を求める行列解析ステップと、
前記固有値を用いて前記設備の異常の有無を診断する診断ステップと、
を有することを特徴とする設備診断方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、診断対象の設備に設置した複数センサの計測データに基づき前記設備を診断する技術に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
電力や交通などの社会を支えるインフラストラクチャ設備は、その故障が社会に与えるインパクトが大きく計画外の停止を未然に防ぐことが必要とされている。また、工場における生産設備などにおいても、その故障が企業の生産活動に大きな影響を与えるおそれがある。
【0003】
これらの設備は経年劣化が進むとともに、少子高齢化に伴う人材不足や世界的な競争が進む中でコストの抑制などが要求されている。そのため、設備の故障や異常を早期に検出することを目的とした無人かつ遠隔監視が期待され、監視対象の設備に多くのセンサを取り付けて各センサの検知した多次元時系列信号に基づく診断技術が提案されている。
【0004】
例えば特許文献1では、異常の判断に用いる状態量(物理量)の種類を多くすれば、より正確に異常検知や故障予測が可能と提案されている。ところが、複数のセンサデータを用いる場合、計測する物理量が違えば、そのデータの特性(単位や統計量など)が変わるため、その関係性を把握することが難しくなり、相関分析が容易に行えないおそれがある。
【0005】
そこで、非特許文献4では、複数のセンサデータ間の相関分析において、各センサの物理量を情報量に変換することでデータの特性に左右されない異常診断の方法が提案されている。この方法は、種々の異なる計測データを情報量に変換することでセンサ間の関係性から設備の状態を容易に診断可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2021-177074
【非特許文献】
【0007】
S.Kullback and R. A. Leibler,”On information and sufficiency Ann. Math. Statist” ,PP. :79-,1951
S.Amari and H.Nagaoka, ”Methods of Information Geometry” A co-publication of the AMS and Oxford University Press, 2000.
安食拓哉,中村雅美,前田俊二,小松尭,谷口哲 至,”KLD の双対性を用いた異常検知手法の提案”, 第 72 回電気・情報関連学会中国支部連合大会, 2021
井森章,前田俊二,小松尭,谷口哲至,外田脩,”エントロピーが持つ統一性,双対性,従属性による異常検知 ―エントロピー・カルバック-ライブラーダイバージェンス・相互情報量の有用性―” 一般社団法人電子情報通信学会(THE INSTITUTE OF ELECTRONICS,INFORMATION AND COMMUNICATION ENGINEERS) 信学技法(IEICE Technical Report)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
非特許文献4の手法は、
【0009】
(1)各センサデータのエントロピー(平均情報量)
【0010】
(2)センサデータ間の相互情報
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

個人
情報検索システム
13日前
個人
確率場データ同化演算手法
25日前
シャープ株式会社
電子機器
26日前
キヤノン株式会社
電子機器
12日前
キヤノン株式会社
電子機器
12日前
キヤノン株式会社
電子機器
12日前
個人
不動産情報提供システム
22日前
キヤノン電子株式会社
通信システム
5日前
株式会社イノベイト
広告装置
15日前
合同会社IPマネジメント
内部不正対策
20日前
個人
ネイルスキルテストシステム
26日前
トヨタ自動車株式会社
作業評価装置
5日前
トヨタ自動車株式会社
管理システム
7日前
TDK株式会社
等価回路
7日前
西松建設株式会社
計測システム
11日前
株式会社NURSY
再就職の支援装置
6日前
個人
外国為替証拠金取引定期自動売買システム
18日前
個人
公益寄付インタラクティブシステム
5日前
ゼネラル株式会社
RFIDタグ付き物品
1日前
株式会社ヒニアラタ
障害者支援システム
20日前
NGB株式会社
制御装置
25日前
株式会社国際電気
支援システム
1日前
ジャペル株式会社
登録管理システム
11日前
株式会社セラク
営農支援システム及び方法
21日前
キオクシア株式会社
電子機器
11日前
株式会社インテック
触覚ディスプレイ装置
6日前
富士フイルム株式会社
タッチセンサ
5日前
JUKI株式会社
電子名刺デバイス
26日前
大王製紙株式会社
作業管理システム
6日前
サクサ株式会社
警備サービス管理システム
15日前
富士通株式会社
画像生成方法
4日前
国立研究開発法人産業技術総合研究所
演算処理装置
26日前
FCLコンポーネント株式会社
タッチパネル
26日前
大和ハウス工業株式会社
概算システム
20日前
株式会社デンソー
情報処理方法
13日前
ユニティガードシステム株式会社
警備管制システム
26日前
続きを見る