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公開番号2025031237
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-07
出願番号2023137323
出願日2023-08-25
発明の名称表面性状および機械的特性に優れたNi合金
出願人日本冶金工業株式会社
代理人個人
主分類C22C 19/05 20060101AFI20250228BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】非金属介在物の組成、組織形態の制御を総合的に考察し、表面に欠陥のない健全な表面性状及び機械的特性を持ち備えるNi基合金及び製造方法を提供する。
【解決手段】以下質量%にて、C:0.001~0.03%、Si:0.01~0.5%、Mn:0.01~0.5%、P:0.01%以下、S:0.005%以下、Cr:0.5%以下、Mo:0.1%以下、Cu:0.1%以下、Al:0.001~0.2%、Ti:0.05%以下、Fe:0.01~0.5%、Ca:0.0001~0.02%、Mg:0.0001~0.02%、N:0.005%以下、O:0.005%以下、Co、W、Nb、Bのうち1種又は2種以上を1%以下含有し、残部Ni及び不可避的不純物を含み、非金属介在物の平均組成がMgO:30~70%、Al2O3:15~40%、SiO2:30%以下、CaO:10~40%、MnO:1%以下であるNi合金。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
以下、質量%にて、C:0.001~0.03%、Si:0.01~0.5%、Mn:0.01~0.5%、P:0.01%以下、S:0.005%以下、Cr:0.5%以下、Mo:0.1%以下、Cu:0.1%以下、Al:0.001~0.2%、Ti:0.05%以下、Fe:0.01~0.5%、Ca:0.0001~0.02%、Mg:0.0001~0.02%、N:0.005%以下、O:0.005%以下、Co、W、Nb、Bのうち1種または2種以上を1%以下含有し、残部Niおよび不可避的不純物を含み、非金属介在物の平均組成がMgO:30~70%、Al



:15~40%、SiO

:30%以下、CaO:10~40%、MnO:1%以下であることを特徴とする表面性状および機械的特性に優れたNi合金。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記非金属介在物の組織形態は、全非金属介在物に対して個数比率で70%以上の非金属介在物が以下のa~eの5種類のいずれか1または2以上であることを特徴とする請求項1に記載の表面性状および機械的特性に優れたNi合金。
a:CaO-Al



-MgO系酸化物が略球面内にMgO・Al



を完全に包含する形態
b:CaO-Al



-MgO系酸化物
c:CaO-Al



-MgO系酸化物が略球面内にMgOを完全に包含する形態
d:MgO単体
e:MgO・Al



単体
【請求項3】
前記CaO-Al



-MgO系酸化物は、CaO:20~60%、Al



:30~60%、MgO:1~30%、SiO

:20%以下、TiO2:0.5%以下であることを特徴とする請求項2に記載の表面性状および機械的特性に優れたNi合金。
【請求項4】
前記MgO・Al



はMnOを0.5%以下含むことを特徴とする請求項2に記載の表面性状および機械的特性に優れたNi合金。
【請求項5】
前記MgO単体はAl



:3%以下、SiO

:1%以下、CaO:10%以下、MnO:1%以下を含有することを特徴とする請求項2に記載の表面性状および機械的特性に優れたNi合金。
【請求項6】
ビッカース硬さが90Hv以上、伸びが25%以上であることを特徴とする請求項1に記載の表面性状および機械的特性に優れたNi合金。
【請求項7】
請求項1~6のいずれかに記載のNi合金の製造方法であって、その製造方法は、純Ni等の原料を電気炉で溶解し、その後VODにて真空脱ガス処理を実施した後、生石灰、蛍石およびマグネシア源を添加してCaO-Al



-MgO-SiO

-F系スラグを形成すると同時にフェロシリコン合金および/またはAlを添加して脱酸、脱硫を施した後、連続鋳造機にてスラブを製造し、表面を研削後、熱間圧延工程を経て、冷間圧延を実施することを特徴とする表面性状および機械的特性に優れたNi合金の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は表面性状および機械的特性に優れたNi合金およびその製造方法に関わる。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
純ニッケル板は耐食性に優れることから、携帯型電子機器等の電源である充電可能なリチウムイオン電池、リチウムポリマー電池、ニッケル水素電池等の内部配線の導電部品等に用いられている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0003】
ニッケル板は鉄等の素材に比べて柔らかくなり易く、強度を保つ技術も開発されていた(例えば、特許文献3参照)。
【0004】
また、深絞り用途のニッケル圧延板は冷陰極蛍光ランプの電極に用いられるなど、広い活用法が示されている。同様にアルカリ雰囲気で特に耐食性に優れるため苛性ソーダ製造用のニッケル電極にも用いられる(例えば、特許文献4、5参照)。
【0005】
上記の如く、非常に精密な個所に用いられるため、表面欠陥の発生は制限されないとならない。また、欠陥部から腐食も進むので、それを防止する技術が求められていた(例えば、特許文献6参照)。
【0006】
この様な電子部品では半田付けが要求されるため、ニッケル板と半田の濡れ性改善も行われてきた(例えば、特許文献7、8参照)。
【0007】
さらに、ニッケル板は、鉄、アルミニウムなどの一般性の高い金属に比べて高価であることから、表面欠陥発生によるコスト増は許されないのみではなく、熱間での加工性も高いレベルを維持せねばならない(例えば、特許文献9~10参照)。
【0008】
そのような中で、表面性状に優れたニッケル合金が開示されている。しかしながら、その非金属介在物の組織形態を制御しておらず、場合によっては表面欠陥を形成するという課題を抱えていた。さらに、機械的特性を維持するのが困難な場合もあった(例えば、特許文献11参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開昭63-168259号公報
特開2014-43623号公報
特開2010-90438号公報
特開2011-74437号公報
特開2003-89835号公報
WO2010/064642号公報
特開2005-82886号公報
特開2010-132933号公報
特開平8-143996号公報
特開2010-132934号公報
特許第7015410号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記の如く、本発明の主眼は、非金属介在物の組成のみではなく、その組織形態を制御することによって、粗大な表面欠陥となる非金属介在物のクラスター化を防止することにある。さらに、機械的特性を兼備せねばならない。それと同時に、CaO介在物、Al



介在物はクラスター化する傾向にあるために、その生成を防止せねばならない。さらに、MnO-Cr



系の介在物となると、酸素濃度が高い環境下で形成するために総個数も多く、なおかつクラスター化も起こり易いため防止せねばならない。
(【0011】以降は省略されています)

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