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公開番号
2025029422
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-06
出願番号
2023134055
出願日
2023-08-21
発明の名称
ウレア誘導体の重合体を含むゲル
出願人
JNC株式会社
代理人
主分類
C08F
8/32 20060101AFI20250227BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】エーテル系、エステル系、ニトリル系、スルホニル系、およびシリコーンから選ばれる液体を含むゲルを提供する。
【解決手段】重合体をゲル化剤として含むゲルであり、該重合体は式(1)で表される構成単位の存在比がモル比で、重合体全体を構成する構成単位に対して0.05~0.95であり、主成分としてエーテル系、エステル系、ニトリル系、スルホニル系、およびシリコーンから選ばれる少なくとも1つの液体を含む、ゲル。
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(式(1)中、X
1
は-O-または-NH-であり、R
1
は炭素数2~12のアルキレンまたはフェニレンであり、R
2
は炭素数8~30の直鎖、分岐、または環状の炭化水素基であり、この炭化水素基中には-O-または不飽和結合を含んでもよく、-NHCONH-から2つ以上離れた炭素上にフッ素原子を有してもよい。)
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
重合体をゲル化剤として含むゲルであり、該重合体は式(1)で表される構成単位の存在比がモル比で、重合体全体を構成する構成単位に対して0.05~0.95であり、ゲルの液体が主成分としてエーテル系、エステル系、ニトリル系、スルホニル系、およびシリコーンから選ばれる少なくとも1つの液体を含む、ゲル。
TIFF
2025029422000014.tif
15
79
(式(1)中、X
1
は-O-または-NH-であり、R
1
は炭素数2~12のアルキレンまたはフェニレンであり、R
2
は炭素数8~30の直鎖、炭素数8~30の分岐、または炭素数8~30の環状の炭化水素基であり、この炭化水素基中には-O-または不飽和結合を含んでもよく、この炭化水素基中、-NHCONH-から2つ以上離れた炭素上の水素はフッ素で置き換えられてもよい。)
続きを表示(約 860 文字)
【請求項2】
ゲルにおける重合体が、請求項1に記載の式(1)で表される構成単位の存在比がモル比で、重合体全体を構成する構成単位に対して0.05~0.7である重合体である、請求項1に記載のゲル。
【請求項3】
ゲルにおける重合体が、請求項1に記載の式(1)で表される構成単位を連続して結合した構造を有する重合体である、請求項2に記載のゲル。
【請求項4】
ゲルにおける重合体が、請求項1に記載の式(1)で表される構成単位以外に、(メタ)アクリル酸エステル由来の構成単位およびポリエーテル由来の構成単位から選ばれる少なくとも1つを有する重合体である、請求項3に記載のゲル。
【請求項5】
さらにイオン性物質を含む請求項4に記載のゲル。
【請求項6】
ゲルにおける重合体が、請求項1に記載の式(1)で表される構成単位以外に、シリコーン由来の構成単位の少なくとも1つを有する重合体である、請求項3に記載のゲル。
【請求項7】
式(1)および式(3)で表される構成単位を有する重合体、または式(1)および式(4)で表される構成単位を有する重合体。
TIFF
2025029422000015.tif
15
79
(式(1)中、X
1
は-O-または-NH-であり、R
1
は炭素数2~12のアルキレンまたはフェニレンであり、R
2
は炭素数8~30の直鎖、炭素数8~30の分岐、または炭素数8~30の環状の炭化水素基であり、この炭化水素基中には-O-または不飽和結合を含んでもよく、この炭化水素基中、-NHCONH-から2つ以上離れた炭素上の水素はフッ素で置き換えられてもよい。)
TIFF
2025029422000016.tif
46
153
(式(3)および式(4)中、mは独立して1~150の整数である。)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲル化剤および液体を含むゲルに関し、より詳しくはウレア誘導体の重合体をゲル化剤として含み、エーテル系、エステル系、ニトリル系、スルホニル系、およびシリコーンから選ばれる少なくとも1つの液体(以下、機能性液体ということがある。)をゲルの液体の主成分として含む、ゲルに関する。
本発明のゲルは、柔軟性に優れるとともに機械的強度が高いことから、人工軟骨、人工皮膚、人工乳房などの人工器官用材料;カテーテル、ガイドワイヤーなどのコーティング剤、血液浄化フィルターの回路用コーティング剤、人工関節の駆動部用コーティング剤などのコーティング剤;細胞培養シートなどの医療機器用材料;化粧パック、絆創膏、芳香剤用基材、トイレタリー用品などに用いられるゲル体;化粧品用原料;FPD画面保護用フィルムの接着層の原料;フジツボなどの貝類の付着防止用船底塗料などの塗料;自動車の振動を吸収するための防振材料;リチウムイオン二次電池の電解質の原料;アクチュエーター材料、圧電素子などのエネルギー関連材料;印刷材料などに広く適用することが期待される。
続きを表示(約 1,300 文字)
【背景技術】
【0002】
2種類のポリマーを相互に複合させた構造を有することなく、柔軟性と機械的強度に優れた水性ゲルとして、特許文献1の技術が開示されている。また該特許文献1の実施例には、シクロヘキサノンを含有液体とする、有機溶剤系ゲルも一部開示されている。しかしながら、当該技術の開示においては、エーテル系液体、エステル系液体、ニトリル系液体、スルホニル系液体、およびシリコーンなどの機能性液体を含有するゲルに関しては、具体的に開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016-210912号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、エーテル系、エステル系、ニトリル系、スルホニル系、およびシリコーンから選ばれる機能性液体を含むゲル材料に関わる技術を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は鋭意検討を重ねた結果、特定の構造を有するウレア骨格を側鎖に有する重合体が、エーテル系、エステル系、ニトリル系、スルホニル系、およびシリコーンから選ばれる機能性液体に対するゲル化能を有することを見出し、本発明を完成させた。すなわち本発明は以下のとおりである。
【0006】
[1] 重合体をゲル化剤として含むゲルであり、該重合体は式(1)で表される構成単位の存在比がモル比で、重合体全体を構成する構成単位に対して0.05~0.95であり、ゲルの液体が主成分としてエーテル系、エステル系、ニトリル系、スルホニル系、およびシリコーンから選ばれる少なくとも1つの液体を含む、ゲル。
TIFF
2025029422000002.tif
15
79
(式(1)中、X
1
は-O-または-NH-であり、R
1
は炭素数2~12のアルキレンまたはフェニレンであり、R
2
は炭素数8~30の直鎖、炭素数8~30の分岐、または炭素数8~30の環状の炭化水素基であり、この炭化水素基中には-O-または不飽和結合を含んでもよく、この炭化水素基中、-NHCONH-から2つ以上離れた炭素上の水素はフッ素で置き換えられてもよい。)
【0007】
[2] ゲルにおける重合体が、[1]に記載の式(1)で表される構成単位の存在比がモル比で、重合体全体を構成する構成単位に対して0.05~0.7である重合体である、[1]に記載のゲル。
【0008】
[3] [3] ゲルにおける重合体が、[1]に記載の式(1)で表される構成単位を連続して結合した構造を有する重合体である、[2]に記載のゲル。
【0009】
[4] ゲルにおける重合体が、[1]に記載の式(1)で表される構成単位以外に、(メタ)アクリル酸エステル由来の構成単位およびポリエーテル由来の構成単位から選ばれる少なくとも1つを有する重合体である、[3]に記載のゲル。
【0010】
[5] さらにイオン性物質を含む[4]に記載のゲル。
(【0011】以降は省略されています)
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