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公開番号
2025027913
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-28
出願番号
2023133178
出願日
2023-08-17
発明の名称
梅酢エキスを含む調味料
出願人
株式会社龍見商店
代理人
個人
主分類
A23L
27/12 20160101AFI20250220BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約
【課題】 梅干しの製造時に生じる梅酢は産業廃棄物として処理されている。梅酢エキスはそのままでは非常に酸味が強いので、食され難い問題があった。
【解決手段】 梅酢エキスと、ハチミツと、備長炭微粉末からなる調味料を開発した。ハチミツ120グラムに対して、梅酢エキス0.1~10.0グラムと備長炭微粉末0.01~0.2グラムを加えた配合の調味料が良い。配合する時に、気泡が生じるので、脱気して充填する必要がある。強い酸味が中和されて、食べやすくなり、トーストなどに塗って食べることができる。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
梅酢エキスとハチミツと備長炭微粉末からなる調味料
続きを表示(約 310 文字)
【請求項2】
ハチミツ120グラムに対して、梅酢エキス0.1~10.0グラムと備長炭微粉末0.01~0.2グラムを加えたことを特徴とする請求項1記載の調味料
【請求項3】
タンク本体と、撹拌装置と、タンクを加熱、保温するバンドヒーターと、内容物の入ったタンクの上部空間を減圧にする真空ポンプと、真空解放バルブと、計量器を備えた充填装置を用いて調合することを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載の調味料の製造方法
【請求項4】
トースト、トマト、チーズに塗る、アイスクリーム、ヨーグルト、マヨネーズに加える、パスタ、ピザのトッピングとして使用する請求項1あるいは請求項2記載の調味料
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、梅酢エキスを含む調味料に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
梅酢は、梅干しの製造工程で生じる副産物、梅を塩漬けにしている時に出てくる液体のことをいう。和歌山県田辺地方では、南高梅の木の下に網(ネット)を敷き、完熟して落ちた梅を集めて梅干しにする。梅干しの製造工程で梅100キログラムに対して塩を20キログラム混合して重石をのせ、30~40日間漬けると、塩の浸透圧と荷重付加により梅の実から水分が出てくるが、これを梅酢という。1トンの完熟南高梅から250リットルの梅酢がでる。梅酢を0.25ミクロンメートルのフィルターで加圧してろ過し、加熱濃縮していくと、約30%蒸発したところで塩の析出が始まり、約50%蒸発すると塩の半分を回収できる。この回収された梅塩は利用できる。このようしてクエン酸を多量に含有する粘調な梅酢エキスが得られる。1000キログラムの梅酢から40キログラムの梅酢エキスが得られる。
【0003】
梅酢は魚を煮る時に入れて魚の臭みとり、腹痛を抑える、うがい薬として以前から家庭で用いられてきた。そして、殺菌効果があるクエン酸やポリフェノールを含むため、成人病予防や疲労回復に効果が期待できると言われている。一方、青梅の絞り汁を弱火で長時間煮込むことで成分を濃縮させて作る梅肉エキスがある。
以前には、梅干しの製造工場、梅干しを作る農家から出る梅酢廃液により田辺湾の環境の変化が問題となった。現在では、梅酢の一部は利用されるが大部分は産業廃棄物として処理されている。
【0004】
植物炭末色素(Vegetable carbon black)は植物を炭化して得られた、炭素を主成分とするものをいう。備長炭も植物炭である。これは食品添加物の既存添加物として記載されており、着色料に用いられる。
また日本薬局方に、止しゃ剤、整腸剤として薬用炭が記載されている。薬用炭として活性炭が用いられる。
【0005】
備長炭の製法は、択伐したウバメガシを数本ずつ束にして、窯の奥から立てかけていく(窯入れ)。窯入れを終えると窯口の半分以上を土と石で閉じ、下部に雑木をくべて着火する(口焚き)。口焚きを始めると、最初は水分を含んだ白い煙がどんどん出ていき、酸味のある強い臭いに変わっていく。この煙の色と匂いを確認後、小さな穴を数カ所残し、それ以外は窯口をすべて閉じて、約7~10日間ゆっくり蒸し焼きにする(炭化)。このときの窯内は約300℃の低温を維持する。炭化後、窯口を次第にあけて空気を送り、炭材の樹皮を燃やして赤熱させる(ねらし)。このとき、窯の温度は800~1200℃に達する。ねらしの後、手前の炭から少しずつ窯から出し、素灰をかけてゆっくりと冷ます。備長炭は太さや形によって割、半丸、細丸、小丸、上小丸などに分類される。
【0006】
備長炭は無数の小さな細孔に様々な物質を吸着することができ、ご飯を炊くときに入れてカルキ臭を取り除いたり、下駄箱に入れて靴の臭いを取り除いたり、部屋に置くことで部屋の臭いを除去するためにも使われ、水道水などの飲み水や風呂の浄化などの用途にも使われる。
【0007】
ハチミツとは、蜜蜂が花の蜜を採取し、巣の中で加工、貯蔵したものをいう。約8割の糖分と約2割の水分によって構成され、微量のビタミン、アミノ酸、ミネラル類などの栄養素を含む。
ハチミツは、上気道感染症(風邪など)の症状である喉の痛みや咳がでる場合は、その症状を軽減する可能性がある。
ハチミツは古来、外科的な治療に用いられてきた。ハチミツに浸した包帯を使って傷の治療を行っていた。火傷では流水後、火傷に直接つけるか、ガーゼに浸潤させて用いる。 ハチミツには強い殺菌力のあることが確認されており、チフス菌は48時間以内に、パラチフス菌は24時間、赤痢菌は10時間で死滅する。人類は古くからハチミツが持つ殺菌力に気づいていたと考えられ、防腐剤として活用した。
【0008】
ハチミツは古来瀉下薬として用いられ、同時に下痢にも効くとされてきた。ハチミツに含まれるグルコン酸には腸内のビフィズス菌を増やす効果があり、これが便秘に効く効果と考えられる。
ハチミツには、血圧を下げる効果があると言われてきた。カリウムが多く含まれるが、食塩を過剰に摂取した際にカリウムを摂取すると血圧を下げることができる。またハチミツに含まれるコリンには高血圧の原因となるコレステロールを除去する効果がある。
ハチミツは、古代エジプト・ギリシャの時代から化粧品に用いられてきた。ハチミツの糖分には肌を整える働きがあり、ビタミンB1には皮膚の血行を良くし、新陳代謝を高める作用がある(非特許文献1)。
【0009】
先行技術として、脱塩濃縮梅酢と備長炭の粉末(0.3重量%以上)を含有する養殖魚用飼料が発明されている。この飼料を与えることにより、養殖マダイの飼料の効率が良く、魚の臭みが抑制された(特許文献1)。備長炭の粉末を0.3重量%以上と多く使用する。
【0010】
梅酢の濃縮工程と、加圧しての加熱工程(この工程において糖類(ハチミツなど)又はクエン酸を加えて加熱する工程を含む)と、非水溶性成分の分離工程とからなるムメフラール高含有の梅酢エキス製造法を発明している(特許文献2)。ムメフラールは糖類とクエン酸の反応で合成されるので、加熱前に糖類(ハチミツなど)又はクエン酸を加えて加熱する。濃縮した完熟梅果汁を加熱装置に入れて、10%(W/W)のハチミツを加え、撹拌しながら100±5℃の条件下で加熱し、16時間加熱後に1.52%のムメフラールの生成が確認された。しかし、風味を悪化させる要因となる加熱中の泡立ちが加熱2時間後から観察された。また、加熱時間の経過とともに、製造中の撹拌が困難になった。
そこで、脱塩工程後、濃縮した梅酢を加熱装置に入れて、10%(W/W)のハチミツを加え、撹拌しながら100±5℃の条件下で加熱し、12時間加熱を行い、ムメフラールを含有する梅酢エキスを得た。この梅酢エキスを蒸留水で希釈し限外ろ過を行った。そして減圧濃縮して梅酢エキスを得た。濃縮の間で限外ろ過を行い、不溶性沈殿物を除去して加熱中の泡立ち、製造中の撹拌の困難を解決している。
(【0011】以降は省略されています)
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