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公開番号2025026836
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-26
出願番号2024180774,2024516492
出願日2024-10-16,2021-09-15
発明の名称ボールコントロールと耐久性を向上させるニット構成要素と物品
出願人ナイキ イノベイト シーブイ
代理人個人
主分類D04B 1/00 20060101AFI20250218BHJP(組みひも;レース編み;メリヤス編成;縁とり;不織布)
要約【課題】例えば、フットボール用のシューズでは、着用者が生地を通してボールを感じることができ、ボールコントロール及びボールさばきのために、シューズの生地は一定レベルの牽引性又はグリップを持つことが重要であり、そのようなニット構成要素と物品を提供する。
【解決手段】第1の表面及び反対側の第2の表面を有するニット構成要素であって、ニット構成要素の第1の表面は、第1の摩擦係数を有する第1の領域であり、コア及びコーティングを有する第1のヤーンを含み、コーティングがコアを少なくとも部分的に取り囲んでいる、第1の領域と、及び第1の摩擦係数とは異なる第2の摩擦係数を有し、第2のヤーンを含む第2の領域と、を備え、第1の領域は第2の領域と交互のパターンを形成し、第1の領域は、第1の表面の総表面積の40%~80%であるように、交互のパターンを形成する、ニット構成要素である。
【選択図】図1B
特許請求の範囲【請求項1】
第1の表面及び反対側の第2の表面を有するニット構成要素であって、前記ニット構成
要素の前記第1の表面は、第1の摩擦係数を有する第1の領域であり、コア及びコーティ
ングを有する第1のヤーンを含み、前記コーティングが前記コアを少なくとも部分的に取
り囲んでいる、該第1の領域と、及び前記第1の摩擦係数とは異なる第2の摩擦係数を有
し、第2のヤーンを含む第2の領域と、を備え、前記第1の領域は前記第2の領域と交互
のパターンを形成し、第1の領域は、前記第1の表面の総表面積の40%~80%である
ように、該交互のパターンを形成する、ニット構成要素。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載のニット構成要素において、前記コーティングは熱可塑性エラストマー
を含む、ニット構成要素。
【請求項3】
請求項1に記載のニット構成要素において、前記第1の領域における第1の領域は、前
記コア及び前記コーティングを含むインターループしたヤーンの熱成形ネットワークを含
み、前記コーティングは、前記コアの少なくとも一部を取り囲み、また前記インタールー
プしたヤーンの熱成形ネットワークにおけるヤーン相互間のスペースの少なくとも一部を
占めることによって、前記インターループしたヤーンの熱成形ネットワークを合体させる
、ニット構成要素。
【請求項4】
請求項1に記載のニット構成要素において、前記第1の摩擦係数は前記第2の摩擦係数
よりも大きい、ニット構成要素。
【請求項5】
請求項1に記載のニット構成要素において、前記第1の摩擦係数及び前記第2の摩擦係
数は動摩擦係数である、ニット構成要素。
【請求項6】
請求項1に記載のニット構成要素において、前記第2のヤーンの少なくとも一部は前記
コーティングを含まない、ニット構成要素。
【請求項7】
請求項1に記載のニット構成要素において、前記交互のパターンは同心状のパターンで
ある、ニット構成要素。
【請求項8】
請求項1に記載のニット構成要素において、前記第1の領域における第1の領域及び前
記第2の領域における第2の領域が前記交互のパターンで連続しており、前記第1の領域
と前記第2の領域との間の境界が曲線状である、ニット構成要素。
【請求項9】
請求項1に記載のニット構成要素において、前記第1の領域における第1の領域及び前
記第2の領域における第2の領域が前記交互のパターンで連続しており、前記第1の領域
と前記第2の領域との間の境界が直線状である、ニット構成要素。
【請求項10】
請求項1に記載のニット構成要素において、前記第1の領域における第1の領域及び前
記第2の領域における第2の領域が前記交互のパターンで連続しており、前記第1の表面
の第1の隆起部分が、前記第1の領域及び前記第2の領域にわたって連続して延在してい
る、ニット構成要素。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ニット生地、物品の構成要素、履物などの物品及びそれらの製造方法に関す
る。
続きを表示(約 5,300 文字)【背景技術】
【0002】
履物を含む様々な物品は生地(textiles)で形成されており、生地は多くの場合、ヤー
ン(糸)又は複数のヤーンをインターループ(interlooping)させる(例えば、編む)こ
とによって形成されている。特に、履物のアッパーは、ニット生地(knitted textile)
から形成されてもよい。耐久性及び/又は耐水性を高めるために、非生地構成要素(コン
ポーネント)を生地に付加し、また固定(例えば、接着、縫合)してもよい。例えば、架
橋ポリウレタンを耐久性のある被覆層、合成皮革生地、又はラミネートフィルム層として
使用することができる。しかしながら、フィルムであっても、任意の付加的な層を加える
ことは、着用者に適合し、固有受容フィードバックを与える物品の能力を低下させ、これ
は特定のスポーツ活動における物品にとって特に重要であり得る。例えば、フットボール
用のシューズ(他の地域ではサッカーとしても知られている)では、着用者が生地を通し
てボールを感じることができ、ボールコントロール及びボールさばきのために一定レベル
の牽引性、又はグリップを持つことが重要である。同時に、履物のグリップ力が高すぎる
と、素早いタッチ及びボールさばきを行う着用者の能力が妨げられるおそれがある。
【図面の簡単な説明】
【0003】
本開示のさらなる態様は、添付の図面と併せて考慮すれば、以下に説明する詳細な説明
を検討する際に容易に理解されるであろう。
本明細書の態様による、履物物品の外側の側面斜視図である。
本明細書における態様による、図1Aの履物物品の内側の側面斜視図である。
本明細書における態様による、代替パターンを有する図1Aの履物の内側の側面斜視図である。
本明細書における態様による、中央のコースが第1のヤーンで形成され、ループの外側のコースが第2のヤーンで形成された、3つの相互連結されたループのコースの概略図である。
本明細書における態様による、熱成形工程にさらされた後の図2Aのループの相互連結されたコースの概略図である。
本明細書における態様による、ニット構成要素(knitted component)の外向き表面に成形された様々な突起及び隆起の例示的な斜視図を描いている。
本明細書における態様による、ニット構成要素の外向き表面に成形された様々な突起及び隆起の例示的な斜視図を描いている。
本明細書における態様による、ニット構成要素の外向き表面に成形された様々な突起及び隆起の例示的な斜視図を描いている。
明細書の態様による、別の履物物品の内側の側面斜視図である。
本明細書における態様による、さらに別の代替的な履物物品の側方斜視図である。
本明細書における態様による、図5Aの物品の内側の側面斜視図である。
本開示による、ニット構成要素を形成する方法のフローチャートを描いている。
【発明を実施するための形態】
【0004】
本発明の主題は、法令上の要件を満たすために、本明細書において特異性をもって記載
されている。しかしながら、この記載自体は、本開示の範囲を限定することを意図するも
のではない。むしろ、本発明者らは、請求又は開示される主題が、他の現在又は将来の技
術と組み合わせて、本明細書に記載されるものと同様の異なるステップ又はステップの組
み合わせを含むことによって、他の方法で具体化される可能性も意図している。さらに、
「ステップ(step)」及び/又は「ブロック(block)」という用語は、本明細書におい
て、採用される方法の異なる要素を特定するために使用される可能性があるが、個々のス
テップの順序が明示的に記載される場合を除き、本明細書において開示される任意の様々
なステップ間又はステップ間の特定の順序を暗示するものとして解釈されるべきではない

【0005】
履物を含む様々な物品は生地(textiles)で形成されており、生地は多くの場合、ヤー
ン(糸)又は複数のヤーンをインターループさせる(例えば、編む)ことによって形成さ
れている。特に、履物のアッパーはニット生地から形成されることがある。耐久性及び/
又は耐水性を高めるために、非生地構成要素(コンポーネント)を生地に付加して固定(
例えば、接着、縫合)してもよい。例えば、ポリウレタン(例えば、架橋ポリウレタン)
、合成皮革生地、又はラミネートフィルム層を耐久性のある被覆層として使用することが
できる。しかしながら、たとえフィルムであっても、任意の付加的な層を加えることは、
着用者に適合し、固有受容フィードバックを与える物品の能力を低下させ、これは特定の
スポーツ活動における物品にとって特に重要であり得る。例えば、フットボール用のシュ
ーズでは、着用者が生地を通してボールを感じることができ、ボールコントロール及びボ
ールさばきのために一定レベルの牽引性又はグリップを持つことが重要である。同時に、
履物のグリップ力が高すぎると、素早いタッチ及びボールさばきを行う着用者の能力が妨
げられるおそれがある。さらに、フットウェアの異なる部分が異なるタイプの動きに利用
されることがあるため、異なる部分において異なる特性(例えば、パターン)を有するア
ッパー用の生地が望まれることがある。
【0006】
以下で詳細を述べるが、物体(例えば、ボール)コントロールのためのグリップ又は牽
引性は、変化するグリップを有する第1の領域と第2の領域の交互のパターンによって達
成される。これらの交互のパターンは、望ましいグリップ量が達成されるようにボールコ
ントロールを微調整するのに役立つ。例えば、ニット構成要素又は履物のアッパーなどの
本明細書に記載された生地は、第1の摩擦係数を有する第1の領域及び第1の摩擦係数と
は異なる又は第1の摩擦係数よりも低い第2の摩擦係数を有する第2の領域との交互のパ
ターンを含むことができる。履物用アッパーの表面におけるこの第1の領域と第2の領域
との間の交互の配置は、履物用アッパーとボールなどの物体との間の相互作用を実現し、
履物用アッパーの着用者によるコントロールの感覚を高めることができる。さらに、第1
の領域と第2の領域の交互のパターンを有し、第1の領域が履物のアッパーの一部(例え
ば、ボール接触部分域)の外向き表面の総表面積の40%~80%である、履物のアッパ
ーの表面は、履物のアッパーの着用者による潜在的に高められたコントロールの感覚を達
成するのに有効であると想定される。
【0007】
熱可塑性エラストマーは、耐摩耗性、牽引性(グリップとも呼ばれる)又はその両方の
レベルを提供する高分子組成物に組み込むことができ、アパレル、履物及びスポーツ用品
などの耐摩耗性又は牽引性が望ましい物品に使用するのに適していることが確認されてい
る。多くの場合、これらの高分子(ポリマー)組成物が提供する耐摩耗性、牽引性又はそ
の両方のレベルは、履物、アパレル及びスポーツ用品の製造に使用される標準的な加硫ゴ
ム組成物と同等か、それ以上である。加硫ゴムとは異なり、これらの高分子組成物は熱可
塑性であり、且つ固体及び溶融状態での特性により、工業規模の編み機又は織機での使用
に適した特性を有するコーティングされたヤーンに容易に形成することが可能である。こ
れらの特性により、ニッティング/編成(knitting)及び織成(weaving)などの従来の
製造工程、並びに不織布を製造するための工業規模の工程を使用して、生地を含む様々な
物品に容易に組み込むことができるヤーンが得られる。また、加硫ゴムとは異なり、これ
らの生地及びこれらの生地が組み込まれた物品は、順番に、コーティングされたヤーンの
高分子組成物を再流動させる方法で熱成形することができ、生地又は物品の他の構成要素
、例えば、他のヤーン、他の生地、発泡体、成形樹脂構成要素などを損傷しない条件下で
、生地又は物品に耐摩耗性、又は高いグリップ力の表面を形成することができる。
【0008】
高いレベルでは、本開示の様々な態様は、ボールコントロール及び耐久性などの特定の
所望の機能性を最大化するために、これらの熱可塑性エラストマーを物品中の生地に組み
込むことを対象にする。具体的には、ニット構成要素は、第1のコアヤーン(本明細書で
は「コア」とも称する)及び熱可塑性エラストマーからなる第1のコーティング(本明細
書では「コーティング」とも称する)とを有する第1のヤーンを含み得る。熱可塑性組成
物は、第1のコアヤーンを少なくとも部分的に取り囲む1つ又は複数の熱可塑性エラスト
マーからなる。ニット構成要素は、第1のヤーンとは異なる第2のヤーンをさらに含む。
ニット構成要素の第1の表面(例えば、ニット構成要素を用いて形成された物品の外向き
表面)において、第1の領域が第1のヤーンで形成される一方、第2の領域が第2のヤー
ンで形成される。第1のヤーン及び第2のヤーンの材料に少なくとも部分的に起因して、
第1の領域及び第2の領域は、共通の材料に対して異なる摩擦係数を有する。具体的には
、第1の領域は第2の領域よりも高い摩擦係数を有し、第2の領域に対して第1の領域で
増加したグリップを与えることができる。例えば、第1の領域は、第2の領域と同じボー
ル表面との間の摩擦係数よりも高いボール表面との摩擦係数を有してもよい。さらに、第
1及び第2の領域は交互のパターンを形成し、第1の領域が第1の表面(例えば、履物の
アッパーのボール接触部分)の総表面積の40%から80%を占めるようにし、これは、
ニット構成要素に対して改善されたレベルのグリップを与えることができる。
【0009】
ニット構成要素がフットボールシューズなどの履物用アッパーに組み込まれるとき、第
1及び第2の領域の交互のパターンは、耐摩耗性を提供するだけでなく、ボールコントロ
ール及びボールさばきを改善することができる。いくつかの態様において、交互のパター
ンは、アッパーの内側面の同心状のパターン(例えば、第1の領域と第2の領域との間の
曲線状の境界)を含む。いくつかの態様において、第1及び第2の領域は、ストライプ(
例えば、第1の区域と第2の区域との間の直線状の境界)の異なる交互のパターンを形成
してもよい。一例では、ストライプは一般に、アッパーの外側の側面など、バイトライン
からスロートまで延びている。内側の側面における第1及び第2の領域の同心状のパター
ンは、ボールのパス、レシーブ及びキックの動きには望まれる場合がある一方、ボールを
ドラッギングする動き又はナッジングには、外側の側面のより直線的なパターンが望まれ
得る。
【0010】
さらに、いくつかの態様において、ニット構成要素は、第1のコーティングが流れ、第
1のヤーンのコース又は第1のコアヤーンのコース間のスペースの少なくとも一部を占め
るように熱成形され得る。この配置により、有利なことに、ラミネートされた表皮を必要
とすることなく、360度のボールコントロールをニット構成要素に直接一体化すること
ができ、表面を単一の機能層として簡素化することができる。生地がシューズ又はフット
ボールブーツのアッパーに使用される場合、この単一の機能層は、単一の機能層から付加
層を省くことによって着用者をボールに近づけるのに役立ち、これによって着用者への固
有受容フィードバックが増加し、ボールコントロールがさらに改善される。さらに、ラミ
ネートされた表皮を含まないことで、ニッティング(編成)後工程が減り、製造効率が向
上する。
(【0011】以降は省略されています)

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