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公開番号
2025026162
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-21
出願番号
2023131565
出願日
2023-08-10
発明の名称
アミノ基含有化合物、硬化性樹脂組成物、硬化物及び積層体
出願人
DIC株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C07D
519/00 20060101AFI20250214BHJP(有機化学)
要約
【課題】硬化性樹脂でありながら、硬化物において、修復性・易解体性・再成形性を容易に実現することが可能な化合物、及びそれを用いてなる硬化性樹脂組成物とその硬化物を提供すること。
【解決手段】本発明のアミノ基含有化合物は、アミノ基を1つ以上有する構造単位Aと、前記構造単位Aと異なる構造単位Bとが、A-B-Aで連結してなる化合物である。前記構造単位Bが、炭素数2以上のアルキレン鎖又は炭素数2以上のアルキレンエーテル鎖を有し、前記構造単位Aと前記構造単位Bとが、フラン構造とマレイミド構造とのDiels-Alder反応による可逆結合で結合してなることを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
アミノ基を1つ以上有する構造単位Aと、前記構造単位Aと異なる構造単位Bとが、A-B-Aで連結してなるアミノ基含有化合物であり、
前記構造単位Bが、炭素数2以上のアルキレン鎖又は炭素数2以上のアルキレンエーテル鎖を有し、
前記構造単位Aと前記構造単位Bとが、フラン構造とマレイミド構造とのDiels-Alder反応による可逆結合で結合してなることを特徴とするアミノ基含有化合物。
続きを表示(約 3,000 文字)
【請求項2】
前記アルキレン鎖の炭素原子数が4~16である請求項1記載のアミノ基含有化合物。
【請求項3】
前記構造単位B中に、フラン構造とマレイミド構造とのDiels-Alder反応による可逆結合をさらに有するものである請求項1記載のアミノ基含有化合物。
【請求項4】
下記一般式(1)、(2)で表されるアミノ基含有化合物。
TIFF
2025026162000062.tif
47
170
〔式(1)、(2)中のフラン由来構造には、ハロゲン原子、アルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリールオキシ基、ニトロ基、アミド基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を置換基として有していてもよい。式中、mは1~4の整数、n
a
は繰り返し数の平均値で0~10であり、n
b
は繰り返し数の平均値で0.5~10である。Z
1
は下記式(3)、Z
2
は下記式(4A)と(4B)、Z
3
は下記式(5)で表される構造の何れかであり、1分子中に複数あるそれぞれは同一でも異なっていてもよい。
TIFF
2025026162000063.tif
104
170
〔式(3)中の芳香環は置換又は無置換であってよく、*は結合点を表す。式中のナフタレン環上のアミノ基は、いずれの箇所に結合されていてもよいことを示す。〕
TIFF
2025026162000064.tif
176
170
TIFF
2025026162000065.tif
249
170
〔式(4A)と(4B)中、
Arはそれぞれ独立して、無置換又は置換基を有する芳香環を有する構造であり、
R
1
、R
2
はそれぞれ独立して水素原子、メチル基又はエチル基であり、
Rは水素原子又はメチル基であり、
R’は炭素原子数2~12の2価の炭化水素基であり、
n1は2~16の整数であり、n2は繰り返し単位の平均値で2~30であり、
k1は繰り返し数の平均であって0.5~10の範囲であり、
p1、p2はそれぞれ独立して0~5であり、
Xは下記式(4-1)で表される構造単位であり、Yは下記式(4-2)で表される構造単位であり、
TIFF
2025026162000066.tif
54
170
[式(4-1)(4-2)中、Ar、R、R
1
、R
2
、R’、n1、n2は前記と同じである。]
m1、m2は繰り返しの平均値であり、それぞれ独立して0~25であり、且つ、m1+m2≧1である。
ただし、前記式(4-1)で表される構造単位Xと前記式(4-2)で表される構造単位Yとの結合は、ランダムであってもブロックであってもよく、1分子中に存在する各構造単位X、Yの数の総数がそれぞれm1、m2である。〕
TIFF
2025026162000067.tif
121
170
〔式(5)中、n3、n5は繰り返し数の平均値であって、それぞれ0.5~10であり、n4は1~16の整数であり、R
”
はそれぞれ独立して水素原子、メチル基又はエチル基である。〕
【請求項5】
請求項1~4の何れか1項に記載のアミノ基含有化合物と、アミノ基含有化合物と反応性を有する化合物(I)と、を必須成分とする硬化性樹脂組成物。
【請求項6】
前記硬化性樹脂組成物中の硬化性成分の合計質量に対する、前記アミノ基含有化合物中の可逆結合の濃度が、0.10mmol/g以上である請求項5記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項7】
前記アミノ基含有化合物と反応性を有する化合物(I)が、エポキシ樹脂である請求項5記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項8】
更に、前記アミノ基含有化合物以外のエポキシ樹脂用硬化剤を含有する請求項7記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項9】
前記エポキシ樹脂が、下記式(6)で表され、且つ、エポキシ当量が500~10000g/eqである請求項7記載の硬化性樹脂組成物。
TIFF
2025026162000068.tif
35
170
〔式(6)中、Arはそれぞれ独立して、無置換又は置換基を有する芳香環を有する構造であり、
X’は下記一般式(6-1)で表される構造単位であり、Y’は下記一般式(6-2)で表される構造単位であり、
TIFF
2025026162000069.tif
62
170
[式(6-1)、(6-2)中、Arは前記と同じであり、
R
1
、R
2
はそれぞれ独立して水素原子、メチル基又はエチル基であり、
R’は炭素原子数2~12の2価の炭化水素基であり、
R
3
、R
4
、R
7
、R
8
はそれぞれ独立して水酸基、グリシジルエーテル基又は2-メチルグリシジルエーテル基であり、
R
5
、R
6
、R
9
、R
10
はそれぞれ独立して水素原子又はメチル基であり、
n1は4~16の整数であり、
n2は繰り返し単位の平均値で2~30である。]
R
11
、R
12
はそれぞれ独立して、グリシジルエーテル基又は2-メチルグリシジルエーテル基であり、
R
13
、R
14
はそれぞれ独立して水酸基、グリシジルエーテル基又は2-メチルグリシジルエーテル基であり、
R
15
、R
16
は水素原子又はメチル基であり、
m3、m4、p1、p2、qは繰り返しの平均値であって、
m3、m4は、それぞれ独立して0~25であり、且つm3+m4≧1であり、
p1、p2はそれぞれ独立して0~5であり、
qは0.5~5である。
ただし、前記一般式(6-2)で表されるX’と前記一般式(6-3)で表されるY’との結合は、ランダムであってもブロックであってもよく、1分子中に存在する各構造単位X’、Y’の数の総数がそれぞれm3、m4であることを示す。〕
【請求項10】
請求項5に記載の硬化性樹脂組成物が、自己修復性組成物、易解体性組成物又は再成形材料用組成物の何れかである硬化性樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定構造を有するアミノ基含有化合物、それを含有する硬化性樹脂組成物、硬化物、及びその硬化物からなる層を含有する積層体に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)
【背景技術】
【0002】
エポキシ樹脂より得られる硬化物は、耐熱性や機械的強度、電気特性、接着性等に優れ、電気・電子、塗料、接着剤などの様々な分野において必要不可欠な材料である。
【0003】
一方で、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を用いた硬化物には、長期信頼性の低さが挙げられ、例えば、エポキシ樹脂の硬化物が酸化劣化すると、クラックが発生する場合がある。
【0004】
また、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を一旦硬化させて得られる硬化物は、溶剤に溶解することができず(不溶)、また高温でも溶解しない(不融)ことから、リサイクル性やリユース性に乏しく、使用後の硬化物が廃棄物となるため、廃棄物の削減や環境への負荷軽減を実現することが課題となっている。
【0005】
そこで、エポキシ樹脂などを用いた硬化物には、長寿命化や廃棄物の削減という課題解決が求められており、これらの解決には、硬化物に易解体性や修復性・再成形性の付与が有効と考えられる。
【0006】
このような背景のもと、あらかじめ熱分解性を有する化合物を反応系接着成分に配合しておくことにより、使用後、一定の加熱をすることで接着強度を低下させ、解体可能とする方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
また、エポキシ樹脂などを用いた封止材に、クラックや剥離が生じた場合であっても、第1熱硬化性樹脂と、第2熱硬化性樹脂前駆物質を内包するマイクロカプセル粒子を用いることで、自己修復可能な封止材とする手法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【0008】
上記以外にも、修復性・再成形性を付与するために、硬化物中への動的共有結合や超分子結合等の可逆結合を利用した研究も盛んに行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2013-256557号公報
特開2017-041496号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
前記特許文献1で提供されている技術では、解体後の接着剤は廃棄することになり、被接着剤である基材はリサイクル可能ではあるものの、全体としてのリサイクル性が不足する課題がある。また前記特許文献2での技術では、自己修復性を一定程度有するものであるが、リユースといった観点での解決手段ではなく、不要になった際の廃棄物の問題は残されている。また、前記可逆結合に関与する使用原料においては、その分子運動性を担保させる必要があるため、使用原料として、機械的強度に乏しいゲル状の物質の使用に限られる問題があり、いずれにおいても、改良が求められているのが現状である。したがって、本発明の課題は、硬化性樹脂でありながら、硬化物において、易解体性・修復性・再成形性を容易に実現することが可能な化合物、及びそれを用いてなる硬化性樹脂組成物とその硬化物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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